スバルサンバーディアスのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.850(お問い合わせの際にお伝えください)
model
スバル サンバー ディアス
system
メインユニット:Panasonic CN-HE02D
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:HERTZ MLK1650.3 LEGEND
リアスピーカー:なし
サブウーファー:BLAM MSA 25P
パワーアンプ:内蔵
ケーブル:audiotechnicacomment
パナソニックのナビをヘッドユニットとして、フロント2wayスピーカーを鳴らし、パワードサブウーファーで低音域を補強するシステムです。
アウターバッフル化による大径スピーカー投入、Aピラーへのツイーター取り付け、サブウーファーは荷室のカベに埋め込むなど、こだわりいっぱいのプランです。
スバル・サンバー・ディアスの事例紹介です。
サンバーは意外とご長寿な軽自動車です。
日本の軽規格自動車の第一号はスズキのスズライト(1955年・昭和30年)という車で、その次がてんとう虫の愛称で親しまれたスバル360(1958年・昭和33年)です。
サンバーは、そのスバル360をベースに、同社初のバン型車両としてに開発され、1961年(昭和36年)に世に出て今に至っています。
その他、小型車の雄としてスズキとシェアを争う、ダイハツのハイゼットが1960年(昭和36年)発売、今も元気なホンダのN360はちょっと遅れて1967年(昭和42年)発売ですので、現存する軽自動車としては、ハイゼットに次ぐ長寿車種ということになります。
ちなみに、スバル内においても、自社名である「スバル」に次いで、最も古い商標だそうです。
サンバーは2012年以降、ダイハツハイゼットのOEM供給を受ける形に切り替わりましたが、それまでの自社製造の時代は、(1)リアエンジン・レイアウト(積載量の増大とトラクションの安定に寄与)と、(2)四輪独立懸架(乗り心地・積荷の安定度向上)の点で他車に対して明確な差別化を図っていました。
また1980年以降は、(1)走破性向上に寄与する4WDモデル、1990年以降は(2)出力向上に貢献するスーパーチャージャーモデルもラインアップに加わり、酒屋さん米屋さん花屋さん的な商品の配達を含む事業者さんに加え、赤帽などの配送専業の事業者さんから重用されていたようです。
1961年から続いた自社製造の歴史は2012年に幕を閉じることとなりましたが、積年の信用を裏付けるかのように、最終モデルには多くの注文が集まったようです。
そして今回お迎えするサンバーは、正にその最終型にあたるサンバー・ディアスのバンタイプの車両です。
オーナー様はオーディオに造詣の深い方のようで、以前お乗りの車でHERTZというこだわり系ブランドのハイエンドスピーカーをご愛用いただいていたらしいのですが、新愛車のサンバーでも使いたいものの、パッと見でサイズ的に無理(純正13センチに対してHERTZは16.5センチ)っぽいので、半ばあきらめていらっしゃったようです。
そんな折、当店のサンバーの事例を目にされ、「アウターバッフル化すればオーバーサイズでも取り付け可能!」であることを知り、早速ご連絡いただいたという訳です。
プランとしては、
(1)パナソニックのナビをヘッドユニットとして新規導入し、
(2)HERTZの2wayのウーファーをアウターバッフル形式にて取り付けて、当然のデッドニングでスピーカーボックスとなるドアの条件を整え、ツイーターについても、目の高さに近いAピラーの中ほどに取り付けて音像を引き上げます。
(3)これに加えて、低音域の充実と、中高音域のディテールアップを狙って、パワードサブウーファーも取り付けました。
以下、コンポーネント紹介です。
〇ナビ
パナソニックのCN-HE02D(オープン価格)です。
パナソニックのナビは、ストラーダとお手軽ナビの代名詞であるゴリラの2ブランドで展開しています。
前者は有機ELパネル搭載のハイエンドのFシリーズと、ミドルグレードののCA/CEシリーズで展開しています。
オーナー様は基本的な性能を備えていればよいので価格重視で選びたいとのことでしたので、ミドルグレードのHE(2022-23年モデル・CD/DVDドライブ付き)をお勧めしました。
〇スピーカー
HERTZ MLK1650.3 LEGEND(税込165,000円)を使いました。前車からの持ち越しです。
HERTZはイタリアのElettromedia(1979年創業)が1998年に発足させたブランドで、カーオーディオ、マリンオーディオ、パワースポーツオーディオ(ハーレー用)を展開しています。(ちなみにおなじみのaudisonもここの保有ブランドの一つです)
カー用のスピーカーラインアップはハイエンドの「Mille Legend・ミレ レジェンド」、ミドルクラスの「Mille Pro・ミレプロ」、エントリーグレードの「Cento・セント」に分かれており、DSPアンプ、パワーアンプも揃えています。
今回使用したMLK1650.3 LEGENDはHERTZのフラッグシップモデルです。
〇スピーカーインストール
ナビのフロント出力を付属ネットワークに入れて、ツイーターとウーファーに振り分ける(1 in 2out)オーソドックスな接続方法をとりました。
ドアウーファーはアウターバッフル形式にて取り付け、ドアの防振は制振力の強いデッドニンググレードにて施工しました。
ツイーターはAピラーの中央付近に取り付けて、音像の引き上げ効果を狙いました。
〇パワードサブウーファー
BLAMのMSA 25P(税込77,000円)を使いました。
BLAMのパワードはMSA 25P(25センチ・180W)、MSP25P(25センチ・125W)、MSA20(20センチ・120W)の3タイプあり、今回のは最も強いやつです。
当店でパワードサブウーファーをお勧めする際、今回のMSA 25P、KICKERのHS10(25センチ・180W・106,700円)の他、目的によってはcarrozzeriaのTS-WH1000A(21cm×8cm×2基・200W(最大)・オープン)を含めた合計3つあたりが候補になるのですが、今回のMSA 25Pは鳴りっぷり、口径、出力、重さ、価格の点でバランスがよい製品だと思います。
〇パワードサブウーファーのインストール
キャブオーバー車ですからフロントシート下にスペースはないし、後部座席/荷室の使い勝手を犠牲にしたくない車ですので、荷室の右側のカベに埋め込みました。
薄めのボディ鉄板の近くに設置することになるので、防振がサンバーでパワードを入れたいとおっしゃられる場合、いつもここをお勧めしています。
以上をもって、サンバーのサウンドアップが完了しました!
予算的には、
ナビ関係で12万ほど、フロントスピーカー関係のアウターバッフル制作、デッドニング、ツイーターポッド、ネットワーク設置等で20万ほど、サブウーファー関係の商品代金、固定パネル製作、デッドニング、配線引き回し等で20万ほどという予算になりました。
一度があきらめていたオーバーサイズなスピーカーをアウターバッフル化で取り付けることができ、オーナー様にはご満足いただけたようです。
それでは施工の様子をご覧ください♪
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フロントドア
フロントドアの外観です。
サンバーディアスにはワゴンとバンがあり、その他多くの箱形系車両の仕様設定を同じように、ワゴンは乗用系で装備が充実しており、商用系用途に向けたバンは相対的に質素です。
スピーカーの数については、どちらもドアスピーカーが一対ついていて、ワゴンの場合リヤスピーカーがオプションです。バンのリヤはたぶん設定なしだと思います。(ついてるのを見たことありません)
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
トリムを外した状態では、当然ながらワゴンとバンの違いはありません。
スピーカーは写真のようにちょっと仰角を付けて設置してあります。サイズは13センチです。
今回は16.5センチを付けますので、単体でもしっかり低音が出せて、サブウーファーで補強しますので言うことなし!ですが、きちんと取り付けた13センチとサブウーファーという組み合わせも、中口径ならではのフットワークの良いスピーディーな音が楽しめますので、これはこれで価値があります。
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
ビニールと純正スピーカーを外し、インナー/アウターの両パネルを清掃・脱脂してから、アウターパネルに防振材を貼ります。
今回はアウターバッフル形式で取り付けますので、スピーカーを取り付けられる位置を検討し、特定した位置に合わせて、インナーパネルのスピーカーホールを拡大したり、移動させたりする工程を踏みます。
今回はスピーカー口径がワンランク大きくなりますので、純正のスピーカーホールに対して、下方に25ミリほど拡大させる感じで鉄板をカットしました。
カットした部分は錆びないように塗料を塗って処置しておきます。
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インナーパネル側作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
デッドニンググレードの強め防振ですので、ごらんのように全面貼りです。
この後、ドアトリムを付け戻してから、アウターバッフルを取り付けます。
(軽自動車ではない)登録車で、インナーパネルとドアトリムとの間にスペースがある車をアウターバッフル化する場合、まず、インナーパネルにインナーバッフルを固定して、ドアトリムを付け戻してから、アウターバッフルをねじ止めし、スピーカーを付けるという順番になるのですが、サンバーのバンタイプのドアトリムは平らな一枚板で、インナーパネルとの間に余裕がないため、インナー側のバッフルを省くことになります。
そのため、この写真のようにドアトリムを付けた状態では、インナーバッフルがなく、スピーカーホールだけが見える格好になります。
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アウターバッフル完成
アウターバッフルを取り付けた完成の状態です。
前の写真の状態に対して、アウターバッフルをボルトで取り付けて、そのあと、スピーカーとグリルを取り付けています。
当エントリ登録の時点で、他にアウターバッフル化したサンバーの事例が2つ (事例522と 事例635)ありますが、それらに比べると今回のアウターバッフルは背が高く見えます。この理由は他の2例はいずれもワゴンタイプで、ドアトリムがちょっとオシャレで厚みがある分、トリムから出っ張る部分が少なくて済むからですね。
これに対して、今回のバンはトリムが真っ平で、高さのほとんどをトリムの外側で解決しなければならないため、アウターバッフルがその分、高くなるというわけです。
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ツイーター取り付け
ツイーターの取付状況です。
再確認ですが、この車には純正ツイーターがないので、差し替えという概念はなく、取付位置を選定しなければなりません。
ダッシュボードの両端や、ドアミラーの裏側の三角地帯あたりが定番なのですが、もうすこし上につけられないもんだろうか。。と考えながら、Aピラー中央についているアシストグリップを眺めておりましたら、グリップの取り付けネジが目に留まりました。
これを延長してなんかできないだろうか?ということで、写真のような取り付け方法を発明しました。
具体的には、アシストグリップを固定しているねじを長いものに交換して、ワッシャーとカラーを組み合わせてツイーターを固定してみました。
樹脂製のポッド(カップ)は、いつも使っているODEONの製品です。これに金属ステーを曲げてねじ止めし、アシストグリップのネジで固定しました。
なかなかいい感じで取り付けができたのではないでしょうか。
今度、サンバーのご相談がある場合は提案してみようと思います♪
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右リアサイドクウォーターパネル
荷室の右わきのパネルです。
ワゴンタイプの車の場合、このパネルの中央にポケットがつくってあるのですが、バンは真っ平のパネルになっているようです。(事例522)
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サブウーファー裏デッドニング
サブウーファー格納の前の下準備です。
内装側のパネルと、ボディのパネルとの間は7センチ程度といったところで、パワードを元気よく慣らせば共振してしまいますので、抑制のためにデッドニングを行っています。
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パワードサブウーファー取り付け
パワードサブウーファー設置後の様子です。
パネルは純正パネルを加工したように見えますが、硬いMDFで作り直してあります。
サブウーファーを半分埋め込むように奥行きを付けて、黒い合皮を貼って仕上げました。
事例522では、サブウーファーの筐体をツライチで埋め込んであり、ボードの開口部はほぼぴったりの寸法で作ってありますが、今回使ったBLAM MSA 25Pはバスレフ方式を採用しており、筐体の側面から呼吸する構造のため、側面にすこし隙間を設ける構造にしてあります。
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パワードサブウーファーコントローラー
運転席下の右手のあたりです。
サブウーファー用のコントローラーは、運転席のポケットに設置しました。
このポケットは、整備の際に取り外す必要があるので、固定用のネジを隠さないようにして、コントローラの配線も余裕をもって引き回しています。
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ネットワーク設置
最後はパッシブネットワークの設置状況です。
場所はグローブボックスのある位置の下側です。
HERTZ MLK165.3 LEGENDに同梱される2wayネットワークは、かなり大きいです。
ここまで大きいとバイアンプに対応していてもおかしくないと思ってしまうのですが、1in2outです。
設置場所はいろいろ悩んだのですが、このあたりだと並べて置けて、一番収まりが良いということになり、ベースボードを吊り下げ固定して、ねじ止めしました。
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作業後記
今回はサンバーディアス(バン)のフロント2way+パワードサブウーファーの事例をご覧いただきました。
当コーナーの事例には、今回のスバル・サンバーディアス、ホンダ・N-VAN、スズキ・エブリィのような軽ワゴン・軽バンといった、一般にはカーオーディオにお金をかけなそうに見られがちな車の事例もたくさんございます。
純粋なお仕事用車であれ、家庭・趣味系の乗用であれ、愛着のある空間にはそれなりに手をかけたくなるのが人情なのかもしれません。
当コーナーの事例をご覧いただくとお分かりいただけると思いますが、スピーカー交換+ドア防振といった基礎的なエントリーメニューのみならず、パワードサブウーファーやDSPアンプを搭載したり、より高い音響効果が見込めるアウターバッフル形式によるスピーカー取り付け/Aピラーへのツイーター埋め込みといった凝ったプランにも対応できます。
以下に複数の事例をご紹介いたしますので、参考までにご覧になってください♪
● スズキ・エブリィワゴン
● スズキ・エブリィバン
●ホンダ・N-VAN
●ホンダ・N-ONE
●マツダ・スクラム(軽トラ)
●三菱・ダウンボックス
●サンバー
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