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サウンドプロ

トヨタヴィッツのオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>

  • ヴィッツ(SCP10)のデッキ交換とスピーカー交換の事例です

  • 事例No.516(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    トヨタ ヴィッツ

    system

    メインユニット:Carrozzeria DEH-970
    デッドニング:フロント
    フロントスピーカー:Carrozzeria TS-V173S
    リアスピーカー:無し
    パワーアンプ:内蔵
    ケーブル:オーディオテクニカ・SUPRA
    電源系:プラスマイナスバッ直

    comment

    初期型のヴィッツのデッキ交換とサウンドアッププログラムのグレードアップ版を施工した事例です。

    ドアトリム裏の防振、電源ケーブル交換、ヒューズ交換などいろいろ盛り込んでいます。

  • ダッシュボード全景

    ヴィッツ(SCP10)のデッキとスピーカー交換の様子です


  • ヴィッツ(SCP10)のデッキとスピーカー交換のシステム図です

今回は初期型のヴィッツ(SCP10)の事例ご紹介です。

大竹しのぶさんの優しいナレーションが記憶に残るテレビCMがオンエアされたのが平成11年。
後に大成功を納めることになる世界戦略車が生まれた年です。
それから実に19年の月日が経っていますので、流石にくたびれた感じの車両も少なくありませんが、今回登場のお車はかなり大事にされているようで、ずっと車庫保管だそうで、中も外も大変キレイです。

今回はそんな箱入り娘?のヴィッツにデッキ交換とサウンドアッププログラムのグレードアップ版を施工させていただきました。

デッキはカロッツェリアのDEH-970(税別35,000円)
発売から6年めに入りますが、DSPつきハイコスパ1DINデッキとして、未だにカロッツェリアのハイエンドデッキの一角を占め続けております。

スピーカーは同じくカロッツェリアのTS-V173S(税別60,000円)
2017年発売のこちらは、カロッツェリア・カスタムフィットスピーカーカテゴリのフラッグシップとして勢いのある銘柄です。

ご事情により、ツイーター・ウーファー共に標準の位置での設置ながら、内蔵アンプ前提できっちりハイ・ファイしたいというオーナーさまのご要望により・・・
●ドア防振はデッドニンググレードで行い、ドアトリム裏も防振材・吸音材の二層構造でビビリ・共鳴対策。
●ヘッドユニットの電源はハイグレードのケーブルを使ってバッ直仕様。
●バッ直ライン途中と、ヘッドユニット裏にあるヒューズも低抵抗の高品質モデルを配備。
・・・と、充実の内容です。

もともと、このクルマは最上グレードの「U」以外はドアにスピーカーがなく、ダッシュ両端の10センチフルレンジのみなのですが、今回のサウンドアップに備えて、Uグレード用のスピーカーグリル付きドアトリムを調達&お持ち込みいただきました。

熱いご期待に応えられるよう、しっかりインストールさせていただきます!

  • 純正オーディオ

    ヴィッツ(SCP10)の純正デッキです

    ヴィッツ、プラッツ、ファンカーゴの3兄弟共通のCD/カセット/レシーバーです。
    当時のトヨタ純正デッキに共通した、ボタンの質感やフォントがほっこりしますね。

    これを、社外品のパネルキット(まだ売ってます!)に交換し、DIN規格のスペースを設けます。

  • カロッツェリアDEH-970

    ヴィッツ(SCP10)のデッキ交換の様子です

    NewデッキのカロッツェリアのDEH-970です。

    CD・SDカード・USB・bluetoothとマルチなソースに対応、オペアンプ・DAコンバーターを始めとする基幹部品にもこだわり、現在のカーオーディオシーンに不可欠なプロセシング機能(タイムアライメント・帯域分割・イコライザー)まで盛り込んでしまい、世が世なら10万円を超えるハイエンドデッキでしか成し得なかった機能満載で35,000円という、とてもコストパフォーマンスの高い製品です。

    接続方法は、ツイーター・ミッド・ローの3wayユニットを個別につなぎ、それぞれに精細なマルチ調整を行える3wayネットワークモードと、(2wayあるいはフルレンジの)フロント、リア+パワードサブウーファーのスタンダードモードの二択になっており、今回は前者。ツイーターとウーファー2wayでのネットワークモード接続です。

    下に見えるのは、外部ソース用のUSBコネクタ2本です。
    今回は下段の1DIN(小物入れ)から引き出すのみのご指定でしたが、外部入力ハブが標準装備されている車両の場合、裏を加工してそこにつなげたり、また、そういったインターフェースがない場合でも、センターコンソールなどを加工してソケットを設けるなどの便利加工も対応可能です。

  • ドアトリム

    ヴィッツ(SCP10)のスピーカー交換前の様子です

    こちらがお預かり時のドアトリムの様子です。

    上述のとおり、ドアスピーカーがありません。
    ダッシュ両端のスピーカー入れ替えで満足できず、ドアにも。と考える場合、選択肢は2つです。
    1)この状態からアウターバッフルを立ち上げる
    2)純正トリムを探してくる(今回コレ)

    なお、純正ドアトリムはもうディーラーで部品がとれないようですので、オークション等で調達する他ありません。

  • ドア施工前

    ヴィッツ(SCP10)のピーカー交換の様子です

    では作業に入っていきます。

    ドアトリムを外すと例によって全面ビニールに覆われています。
    よく見ると、スピーカーホールはあるんですね。
    上級グレードではここに純正スピーカーが付くことになります。

    車庫保管とはいえ、来年でハタチのクルマですので、清掃に手間がかかりますね。
    ブチルゴムもだいぶ硬化してますので、ある程度はボロっとむしれるのですが、残った部分がしつこいです。
    ヒートガンと樹脂ヘラを駆使して丁寧に剥がしました。

  • デッドニング

    ヴィッツ(SCP10)のデッドニングの様子です

    インナーパネルができあがったところです。

    アウターパネルには、すっかり制式採用となったサイレントコートを使いました。
    銘柄はSC-M2-4.0というもので、ブチルゴムとアルミの2層構造です。
    形状は短冊状とし、等間隔で配置しています。

    サービスホール・インナーパネルには、同じくサイレントコートのSC-MLEX-2.0を使いました。
    これは複合ゴムとアルミ他の4層構造のシートです。

    スピーカーはカロッツェリアのTS-V173Sです。

  • フロントドア完成

    ヴィッツ(SCP10)のスピーカー交換後の様子です

    ドアトリムを戻したところです。

    スピーカーグリルがついてますね♪
    上述のとおり、純正部品は取れないので、オークション等で調達することになります。
    運が良ければ左右ドア分をペアで見つけることができますが、左右どちらかをぶつけて片方だけ出品されるケースが多いようなので、チャンスは少なそうです。

    ちなみに、このオーナーさまは左右別々にドアごと買ったそうです。(片方7,000円程度)
    ただ、ドアハンドル部分のトリム柄が異なっていたので、ライトグレーのおにぎり形部分だけ取り外して入れ替えることで対応しました。

  • ドアトリム防振

    ヴィッツ(SCP10)のデッドニングの様子です

    ドアトリム裏の防振の様子です。

    ドアをエンクロージュアとして機能させるためのファーストステップはインナー/アウターパネルの防振ですが、セカンドステップとしておすすめしたいのがドアトリムの防振です。
    ドア筐体である鉄板の防振をしっかりやってあっても、トリムはトリムでスピーカーの振動をうけ、一定の共鳴を起こしてしまいます。
    「大きな音量にした時に内装がビビリそうな感じ。」はイメージしやすいと思いますが、それほどの音量でなくても、コーンの律動と逆相側にふるえて、欲しい振動を相殺する方向で作用してしまったり、また、トリム裏の空間に共鳴(コモリ)ったりという懸念があります。

    ということで、今回の事例では、ドアトリムのすぐ裏にサイレントコートのブチルゴムとアルミの2層構造の製品を貼った後、写真に見える吸音材を重ねて貼っています。

    ここまでやると、ドアトリムをノックする音もコンコン→コォッコォッと深くなり、かなり音量を大きくしても、内装のビビリは認められず、内装の中に音が漏れている気配は感じとりにくくなります。

  • ツイーター取付

    ヴィッツ(SCP10)のツイーター交換の様子です

    ツイーターはダッシュボード両脇の標準の位置に収めました。

    ここはもともと10センチの純正フルレンジスピーカーがついていたところです。
    標準のネジ穴に合うようにバッフルを作成し、TS-V173Sのツイーターにお座りいただきました。

    グリルを戻せば、全く標準の外観ですね。

  • プラスマイナスバッ直(ハイエンド)

    ヴィッツ(SCP10)の電源ケーブル交換の様子です

    デッキの電源はバッ直で引き込みました。

    プラスのみならず、マイナスも引き込むプラスマイナスバッ直は、店頭インストールでも、通販商品としてもご注文いただく機会の多い人気のメニューです。
    ケーブルのグレードによってエントリー、スタンダード、ハイエンドの3ランクご用意しており、今回はハイエンドでご指定いただきました。

    ケーブルはオーディオテクニカのレグザットを使い、ヒューズならびにヒューズホルダについても高品位な製品をつかうことで、トータルで低抵抗を追求しています。
    なお、マイナスはバッテリの端子ではなく、車両のメインアースポイントへ接続するので、施工の際にはバッテリーを降ろして作業することとなります。

  • 高音質ヒューズ

    ヴィッツ(SCP10)のにつかったヒューズです

    今回はヒューズもグレードアップしています。

    当店で取り扱っているヒューズでメジャーなのは、サウンドクオリティーアイと、F2ミュージックの製品です。
    両社それぞれに独自の加工を施した金属を使い、抵抗の低さが求められるヒューズや、ショートパーツ類をプロデュースしています。

    平型系のヒューズについては、(1)標準平型と(2)ミニ平型(3)低背平型の3種類あり、両者とも全タイプを揃えています。
    今回は2点ともF2ミュージック製に交換しましたが、取扱2社の技術説明を兼ねて以下のご紹介いたします。

    写真の左側はミニ平型で、デッキの裏に刺さっている小さいタイプです。
    これはサウンドクオリティーアイ製ののエクセレントクライオヒューズです。(EXC-HG-MINI10S ¥1,100/個)
    ヒューズの基材となる金属に焼入れ処理を施す際、高温→常温に下げる方法だと、やわらかいままでの鋼が一定量残留するので、硬度・導電性等の点で異なる金属が混在した組成の素材になります。

    これを均質にするための処理方法がクライオ処理で、マイナス100度以下まで冷却し、常温への戻しを行うことにより、やわらかいままの残留がへり、均質な組成を実現することができるそうです。
    このクライオ処理を施した金属を使ったのが、このヒューズです。

    右側は標準平型のヒューズです。
    写真はF2ミュージックのロジウムメッキヒューズです。(FS-R1g ¥1,500/個)

    普及品のヒューズの伝導性の低さを改善すべく、ロジウム・銅・金の三層のメッキを重ね、地金より相対的に導電性の高いコート部分を中心に電気を通すことで抵抗を下げるアプローチの製品です。

    デッキからスピーカーまでの世界に比べて、川上の電源の部分に注目・重視する方が少ない感覚があります。
    バッテリーこそ、そこそこ大きくて派手な色の製品もあるのでグレードアップの視野に入りやすいものの、電力を伝えるケーブルや、単なる安全装置くらいにしか捉えられなくもないヒューズは注目度が低いです。(というか普段見えないですし。。)

    しかしながら、デッキ→RCAケーブル→プロセッサー→スピーカーケーブル→スピーカーの全てを巡るすべての電気はここを通って供給されるわけですから、ノイズ・抵抗の両面において、全てに影響することは論を待たないわけです。

    「裏方」と呼ぶにはあまりにも重要な役割を担っている電気系にも、目を向けていただきたいと思います。

  • 作業後記

    ヴィッツ(SCP10)のデッキとスピーカー交換の様子です

    今回はハイエンド志向の内蔵アンプ2wayマルチシステムの事例をご覧いただきました。

    DEH-970は、本格的なDSPを持つハイエンド1DINヘッドユニットとして登場回数の多い(というより地位を独占している)デッキなので、当コーナーでもおなじみですが、カロッツェリアのカスタムフィットスピーカーのカテゴリでは
    フラッグシップとなるTS-V173Sとの組み合わせでの登場は初めてだと思います。

    カスタムフィットスピーカーは、
    ・エントリクラスのFシリーズ(TS-F1740S/TS-F1740S/TS-F1040S)
    ・ミドルクラスのCシリーズ(TS-C1730S/TS-C1630S)とあり、
    ・その上が今回のTS-V173Sという構成になっています。

    Cシリーズまでは(のちのちステップアップするにしても)内蔵アンプで十分楽しめるスピーカーとして認知され、Vについては、フラッグシップを謳う銘柄だけあって、どちらかというとアンプ前提で捉えられている感覚があります。

    当店でも、外部アンプやプロセッサーとセットで取り付けるケースが大半なので、そんな印象が強いのが正直なところでしたが、今回のお客様のご了承を得て、そこそこ大きく鳴らしてみたところ、内蔵アンプでも結構いけますね。
    エージングはこれからですから、まだまだ本調子ではないものの、カロッツェリアお家芸のカラッと明るく広がるシャリ感の後ろに、ズンと響くトルク感がしっかりあり、なかなか効率の良いユニットだと感じました。

    税別定価6万円とCシリーズの倍の水準にはなりますが、価格分の差は十分にあると思います。
    カロッツェリアでご検討の方は、どうぞ対象にいれてみてください。
    (デモボードにも入れてありますので、いつでもご試聴いただけます。)

    あと、今回の事例で忘れずアピールしておきたいのが電源系の重要性ですね。
    今回ご紹介したシステムは、すべて一気に組んでしまったので、お客様に電源ケーブルやヒューズのみの寄与度をご体感いただくことは叶いませんでしたが、多くの事例をサポートさせていただいた当店からすると、同じような条件と比べて明らかな違いを感じます。

    兎にも角にもお客様のご意向が大前提ではありますが、電源系の重要性とその効果は、状況に応じてお伝えしていきたいですね。

    ご相談はお気軽にどうぞ
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