スバルフォレスターSTI Sportのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.811(お問い合わせの際にお伝えください)
model
スバル フォレスター STI Sport
system
メインユニット:carrozzeria AVIC-CZ912III-DC
デッドニング:フロント、バッフル・スタビライザー・ウエイト
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO RX165、MX080
スピーカーインストール:フロント3way化・ツイーター埋め込み
リアスピーカー:なし
パワーアンプ:内蔵
LEDライティング:ドアスピーカー外周、足元、シート下
その他:リヤカメラ埋め込み加工・ETC埋め込みcomment
サイバーナビをヘッドユニットとし、フロントを3way化した事例です。
ツイーターはピラー埋め込みとし、ドアウーファーについても、アウターバッフル化、デッドニング、バッフル・スタビライザー・ウエイトによる条件の整備も徹底しているので、ハイエンドな音が引き出せています。
スバル・フォレスターSTI Sportの事例紹介です。
フォレスターは、1997年から発売されているSUV系の車です。
現行モデルはクロスオーバーSUVというカテゴリに入るようですが、初期モデルは、レガシィによって開拓されたステーションワゴンのスタイルに対して、少し背を高くして使い勝手を高めた新しいスタイルで、フォレスターの名の通り、アウトドア系の香りを漂わせてデビューしました。
2002年に2代目(SG型)となり、キープコンセプトのまま少しシャープな印象になりました。2007年の3代目(SH型)では、それまでのワゴンスタイルから離れて、現行モデルにつながる、少し腰高なクロスオーバーSUVスタイルに変わりました。
その後、2012年の4代目(SJ型)を経て、2018年に現行のSK型へと引き継がれるタイミングでハイブリッドモデル(e-BOXER)をラインアップに加え、今に至っています。
2023年11月16日に開催されたロサンゼルスオートショーにて、米国仕様の6代目が発表されたようです。
6年ぶりのフルモデルチェンジということで、発売の日が楽しみですね。
今回ご登場願うのは、現行型(5代目・SK型)の特別仕様車であるSTI Sportです。
オーナー様は新車で購入されたばかりとのことで、オーディオレス車なのでガッツリといい音にしたいという事でネット検索され、当店のホームページ見つけていただいたのをキッカケに相談を受けました。
先ずはメールにて軽くお見積り依頼を受けたのですが、ナビとスピーカーの組み合わせですとおおよそ60万円程度は掛かってしまいますよという様な内容でお返ししたところ、実際にスピーカーを視聴してみたいとのご意向でご来店頂きました。
スピーカーは当店での販売機会の多いブルームーンオーディオのミドルレンジモデルAX165を気に入っていただけて、ナビも含めて一旦見積もりが確定したのですが、ピットが空くまでお待ちいただく間に、やっぱりハイエンドのRX165にアップグレードしたい。。さらにスコーカーも加えて3wayにしたいと次第に見積もりが膨張し、挙げ句には、ツイーターが露出するのであればウーファーも当店の事例の様に露出(アウターバッフル化)させたいという事で、LEDライティングとバッフル・スタビライザー・ウェイトも追加するところまで駆け上りました(^_^;)
最終的に、カロッツェリアのナビでフロント3wayを鳴らし、ツイーター・ウーファーとも露出形式とし、リアカメラやETCも加えた内容になりました。
以下、コンポーネント紹介です。
◯ヘッドユニット
carrozzeria AVIC-CZ912III-DC(オープン)です。
最近流行のフローティング系ではない、ダッシュボード側に画面が埋め込まれるタイプとしては、9V型までラインアップされていますが、お選びいただいたのは7V型です。
スマートフォンの通信機能とアプリケーション活用を前提とした、ディスプレイオーディオタイプの製品に対して、こちらは地図データを内包したサイバーナビです。
音質にこだわるカロッツェリア製品なので、スピーカー出力のモードは4chともフルレンジで出力する「スタンダードモード」と、2ch/2ch/プリアウトの3系統で個別に制御できる「ネットワークモード」が選べるようになっています。
今回は後者を選んで、ツイーターとスコーカーを1系統、ウーファーを1系統というように切り分けて鳴らすように組みました。(サブウーファー用プリアウトは使用せず)
◯スピーカー
当店人気のブルームーンオーディオの2wayモデルと、80ミリフルレンジの組み合わせです。
2wayはBLUE MOON AUDIOのフラッグシップであるRX165(税込198,000円)で、中音域担当の80ミリフルレンジはMX080(税込39,600円)です。
◯スピーカーインストール1
取り付けについては、ドアのウーファーはアウターバッフル形式で露出させて取り付け、制振力の強いデッドニンググレードで防振しました。
高音域担当のツイーターはAピラーに埋め込んでインストールすることにし、中音域のスコーカーは純正のツイーターグリル内(ダッシュボードの両端)に収めました。
音質最優先で考えると、両ユニットをAピラーに並べる方法もありますが、加工度が上がる分コストも大きくなるので、これはこれで価値のある選択だと思います。
◯スピーカーインストール2
ドアスピーカーの稼働環境整備のために、当初の想定を微妙に上回る売れ行きを見せているバッフル・スタビライザー・ウエイトを取り付けました。
これはスピーカーバッフルの裏側(ドアの中)に取り付けるウエイトで、スピーカーの振動板が動作する際、その反動によってスピーカーバスケットが逆方向にブレて、振動板の振幅の一部が相殺されてしまう現象を防ぐことを目的としています。
一つ320グラム程度のウエイトを、スピーカーバッフルの固定ボルトに共締めし、スピーカー周辺の質量を増加させることで、振動板の動作により生じていた反動を吸収し、振動板の安定した動作を可能にします。
全帯域の基調を決める低音域の規律がキチッと整うことで、低域は伸び、中高音域のディテールがきれいに表現され、音場は広くなり、音像がクリアにまとまるといった目覚ましい効果が得られます。
◯LEDライティング
当店の事例であったレヴォーグのLEDライティング事例が気になられたようで、ウーファー外周のリング、シート下、足元の6箇所を照らすようにしました。
ブルー系のカラーは鎮静効果があるらしいので、免許にも優しい(かも)です♪
◯リアカメラ・ETC
その他の関連機器として、リアカメラとETC車載器を取り付けました。
リアカメラは(カロッツェリアND-BC8II)で、当店オリジナル商品であるリアカメラ埋め込みブラケットを使って、ナンバー灯のセンター位置に埋め込みました。
ETCはエーモンの埋め込み用パネル(F7229)をつかって、キレイに取り付けられました。
以上を持って、フォレスターSTI Sportのフルオーディオ仕様車が出来上がりました。
単体DSPを搭載すると、より細かな調整ができるため、ハイレベルな音の追い込みが可能になりますが、サイバーナビに搭載されているネットワークモードによる制御もコスパの点では十分に選択の価値があります。
また、今回お選びいただいたスピーカーならびに、ドア防振の工法は間違いなくトップレベルのハイエンドですので、かなりの水準の音が出ています。
ハイエンドコンポーネントの価格に加えて、加工度の高い露出系インストール、リヤカメラの取り付けなどなど工賃が膨らんだため、ほぼ100万円コースになりましたが、オーナー様にはお喜びいただけました。
それではインストールの様子をご覧になってください♪
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メインユニット
カロッツェリアのAVIC-CZ912III-DCを取り付けました。
2018年以降に発売された5代目フォレスター(SK系)はオーディオレスがデフォルトとなっており、メーカーオプションで8型モニターのDIATONEサウンド ビルトインナビ、FORESTER専用ビルトインモデル H0014SJ040SSがあります。
このナビは、デフォルト(オーディオレス)のモードでは、ポケットになっている部分にまで画面がそそり立っているのが特徴です。
発売当時は、だったら2DIN+1DINの豪華仕様でイケるでしょ。なんて安易に考えていたものですが、、預かってみてびっくり。ポケットの真裏にはフレームがあって、大胆に加工しないとDINサイズ分の奥行きが確保できない構造でした。
(ディスプレイオーディオのDMH-SZ700であれば本体が浅いので収まるかもしれません。)
ということで、素直に無加工で取付できるもので納めようという事で、オーソドックスに取り付けキットを使用してAVIC-CZ912III-DCを選びました。
繰り返しになりますが、デフォルトの状態ではオーディオレスなので、取付ステーも別途用意する必要があります。
金属ステーは純正部品でも用意がありますが、市販のキットであれば変換ハーネスもセットになっているのでこちらを用意するのが便利ですね。
今回はkanatechs(カナテクス)NKK-F36Dを用意しました。 -
フロントドアのビフォア・アフター比較の写真です。
冒頭でご説明しましたように、当初は標準の位置でスピーカーを交換する「インナーバッフル形式」でプランしていたのですが、施工予定日をお待ちいただく間に脳内グレードアップが図られた結果、思考が現実化しました。
(施工前写真を撮り忘れたので、同型フォレスターの写真を拝借しています)
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ドアトリム取り外し
それでは出来上がりまでのプロセスです。
ドアトリムを外すと、ゴムがラミネートされたビニールシートがブチル系接着剤で貼り付けられています。
純正スピーカーは、楕円ベースのブラケットに正円のダブルコーンウーファーが一体型で整形されているものが設置されていました。
ゴムがくっつけてあるビニールシートを剥がすと、従来どおりにサービスホールが口を開けているものと予想していましたが、念入りに樹脂パネルをはめ込んで塞ぐ方式に進化していました。
デッドニング用のシートには叶いませんが、外来ノイズの侵入を幾分くいとめる効果があるものと思います。
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ナッター埋込み
これは初めてご紹介する方法かもしれません。
純正スピーカーを固定する方法として、スピーカーホール周辺に設けられた7ミリ角くらいの四角い穴に、ボルトをねじ込むための「樹脂ナット」をはめ込んであります。
こういった条件でスピーカー交換を行う場合、樹脂ナットを外して四角い穴の状態にして、スピーカーバッフルに通したボルトをこの四角い穴に通し、裏側からナットをあてて締め込むだけで終わるのですが、、、今回は(1)インナーパネルの裏側(ドアの内側)にバッフル・スタビライザー・ウエイトを取り付ける都合で長いボルトを貫通させ、かつ、正確に位置決めする必要があるのと、(2)初回施工時はなんとか位置決めできても、以後のメンテナンスの際にボルトの軸がずれる可能性があるため、穴の位置をきっちり確定させたいという事情があります。
その解決策として、インナーパネルの四角穴を「ナット化」してしまう手段をとりました。
ご存じの方はご存知だと思いますが、ナッターというツールです。内側に雌ねじが切ってある中空リベットのようなパーツで、これを対象物の穴に通して、専用の治具でカシメます。
そうすると、このパーツがインナーパネルと合体したナットとして機能するようになるため、上記の課題を一気に解決してくれるようになります。
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
インナーパネル/アウターパネル両面を脱脂清掃したら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
純正のスピーカーホールはアウターバッフル化に伴って、干渉する部分を切り落としてあります。
※アウターバッフルのデザイン上の中心にスピーカーを合わせるために、純正スピーカーの中心をずらす必要があるため、スピーカーホールとの干渉が生じます。その干渉を解消するために、必要最低限の切削を行います。(ドアトリムを再調達すれば純正戻しは可能です)
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インナーパネル作業1/2
インナーパネル作業の前半です。
アウターパネル関係が終わって、インナーパネルの防振を行う前に、付属していた樹脂パネルを元通りに取り付けたところです。
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インナーパネル作業2/2
インナーパネル作業の後半です。
制振力の強いデッドニングでは、インナーパネル全面を防振材で覆います。
骨がないサービスホール部分の隠蔽について、樹脂パネルも併用しているため強度が高くなっています。したがって、ドア内の気圧の変化による、膨張・収縮に対する耐性は高いと思います。
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バッフル・スタビライザー・ウエイト設置
スピーカーベース部分の裏側にバッフル・スタビライザー・ウエイトを取り付けたところです。
ひとつ前のカットで登場しているMDF製のバッフルボードを取り付ける際に、固定用ボルトを通しますが、その裏側にウエイトを取り付けています。
車によってボルトの数は3本or4本と異なりますが、この車は4本なので、4個取り付けています。
バッフルボードの真裏におもりを取り付けて、スピーカー周辺の質量を増加させることで、振動板の動作により生じていた反動を吸収し、スピーカーバスケット・バッフルボード・ドア鉄板のブレを抑制することで、振動板の安定した動作を可能にします。
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純正ツイーター
ドアが完了したので、ツイーターに移動します。
ダッシュボード両端のピラーの根元にあるツイーターグリルを外すと、純正ツイーターユニットが確認できます。
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スコーカー取り付け
純正ツイーターの位置に中音域担当のスコーカーを取り付けました。
ツイーターとスコーカーの両方ともピラーに埋め込む案(レヴォーグ・エントリNo.783)もご検討頂いたようで、音質面のアドバンテージもご理解いただけたようですが、見た目スッキリを優先なさりたかったようで、このパターンに落ち着きました。
こちらの方がほぼボルトオンですのでコスト的にも優しいですね。
(ツイーター埋め込みは次のカットでご覧に入れます)
写真をよくよくご覧いただくと、スコーカーユニットの右側にGPSアンテナが生息しているのがお分かりいただけると思います。
一昔(ふた昔)前ですと、いろいろつけてますアピールをしたくて、なんでも見せる取り付け方が好まれましたが、時代が変わって、すっきり外観を好まれる方が主流になりました。
そこで、GPSアンテナの隠し取り付けウケるようになってきたので、車の状況に応じて、ダッシュボードの下(奥)や、今回のツイーターグリル内に取り付ける方法でご対応しています。
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ヒューズホルダカバー
運転席の右側のスネあたりの場所にヒューズホルダの蓋があります。
その蓋を外して、ETCを取付けます。
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ETC埋め込みパネル
ETC埋め込みパネルを使ってETC車載器を取り付けました。
エーモン F7229というスバル車 汎用 ETC取付アタッチメント使いました。
ヒューズを交換するときは、ETCごと外すことができるようにスナップ式の爪になっていて、なかなか考えられていますね。
話は変わりますが、右側にある小さなロッカースイッチは、LEDライティング用のスイッチです。
LEDはウーファーの外周と、フロントの足元、シート下を照らすように仕込んであり、このスイッチをONにしておくと、ILL&カーテシ連動で点灯し、OFFで常時消灯します。
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リアビューカメラ1/3
リアビューカメラを取り付けました。
バックカメラユニットは、定番のパナソニック、、ではなくてカロッツェリアのND-BC8IIを使用しました。
カメラの固定には、「サウンドプロオリジナル カメラ取付ブラケット」を使用しています。
近年のクルマは、バックカメラ用の配線がデッキ裏まで通っていることが多く、今回もそちらの配線を使用しました。
ナビとの接続は、配線を加工して繋いでいますので、バックパネル内の作業とデッキ裏の作業のみで配線の引き回しはしていません。 -
リアビューカメラ2/3
カメラ取り付け部のパーツ紹介です。
左側が「サウンドプロオリジナル カメラ取付ブラケット」です。
中央は純正のカメラがつく場所のブランクキャップです。
マスキングテープにカットラインを引きましたので、カットして使用します。
右側はバックドア内に配線を引込む穴の防水用のキャップです。
こちらに6mmの穴を開けて配線を引込みます。穴には防水のためのシーリング行って万全を期します。
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アンテナ設置
運転席側のバイザー付近です。
こちらに地デジ用のフィルムアンテナと、ETCのGPSアンテナを設置しました。
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シート下イルミネーション
シート下のLEDを光らせたところです。
なかなかロマンチック♪ですね。
このライティングをオーナー様に「営業」してくれたのも、レヴォーグのエントリでした。
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作業後記
今回はフォレスターSTI Sportのサウンドアップ事例紹介でした。
ヘッドユニットは、比較的低価格で収まるディスプレイオーディオじゃなくてサイバーナビで、スピーカーはブルームーンオーディオのフラッグシップモデルで3way化。インストールについてもデッドニングにアウターバッフル化に加えて、バッフル・スタビライザー・ウエイトで制振力強化、ツイーターも露出埋め込みといった内容で、機器選択・工法ともにハイエンド志向でコンプリートされていますので、予算もハイエンドになりましたが、音質のレベルはなかなかの域に達しました。
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課題としては、フロントの3way化に伴って、ツイーターとスコーカーを1系統でまとめて制御しているので、両ユニットのタイムアライメントを個別に設定することができない点が上げられます。
ハイエンドコンポーネント&工法によって、音質そのものはトップレベルといっても過言でないので、問題が顕在化しているわけではありませんが、女性ボーカルやギターなどの繊細な音の定位を追い込もうという場面では、先々限界を感じることもあるでしょう。
これを理想に持っていくには、単体式の多チャンネルDSPアンプを導入して、全チャンネルを個別制御することで達成できます。
また、これによって、帯域調整・タイムアライメント・イコライジングの精度(刻み)の向上も格段に向上しますので、下の帯域のウーファーも含めた、音像のモデリング能力の向上も同時に達成できるということになります。
このあたりは、先々の楽しみといったところでしょう。
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