LAND ROVERディフェンダー110のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.866(お問い合わせの際にお伝えください)
model
LAND ROVER ディフェンダー 110
system
メインユニット:純正(メリディアン サラウンド サウンドシステム)
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO RX165 Active、UX050pro
センター:BLUE MOON AUDIO MX080(1/2)
リアスピーカー:純正
サブウーファー:純正
パワーアンプ:純正
ケーブル:純正comment
フロント3wayとセンタースピーカーを交換し、デッドニングでスピーカーの稼働環境を整えた事例です。
BLUE MOON AUDIOのミッドレンジ用新ユニットUX050proがイイ仕事をしてくれています。
ランドローバー・ディフェンダー110の事例紹介です。
ディフェンダーは、ランドローバー社が製造するクロスカントリー車です。
ランドローバーのラインアップは(1)レンジローバー、(2)ディフェンダー、(3)ディスカバリーの3車種で展開していますので、ミドルグレードの位置づけになります。(2025年時点)
この車の素性は、1948年から製造されていたランドローバー・シリーズが起源で、1983年のマイナーチェンジ時に、ランドローバー110と、同90に改称され、後に127が追加されています。
この数字によるネーミングは、ホイールベース(前後の車軸間の距離)のインチ表示を所以としており、127が127インチ(3226mm)、110はぴったり110インチ(2794mm)、90は92.9インチ(2360mm)というふうに整合しています。
実は、この時点ではまだディフェンダーという名称は存在しておらず、1989年のディスカバリー発売時のブランド整理の際に誕生しました。
なお、改称後は、順当にいけばディフェンダー90/110/127と改められるはずですが、この際に127はキリのいい?130に書き換えられています。(ホイールベースは依然として127インチのままです)
2015年までのディフェンダーは、レンジローバー譲りの、クラシカル・オフローダーそのものといった無骨を極めた内外装が特徴でしたが、いったん販売終了し、再デビューとなった2020年以降の現行車は、丸目のLEDリングを配した、時代の最先端を感じさせるヘッドライトに、生活感のないソリッドなダッシュボードという具合に改められました。
カテゴリーとしてはクロカンのはずなのに、どこかドロ汚れが似合わない、デザイン画から抜け出してきたような非日常感のあるプロダクトに仕上がっています。
今回ご登場いただくのは、メジャーカラーのパンゲアグリーン・メタリックがお似合いの一台です
音質改善をお考えになり、ネット検索の末、当店の事例を見つけていただいてご連絡いただきました。
お話を伺ってみると、14スピーカーと700Wセパレートアンプから成る、最上級グレードのメリディアン・サラウンドシステムが装備された車でした!
これまでの経験から感じるのは、名の通ったブランドを冠したオプションオーディオをお選びのお客様ほど、もっと良くしたいとお考えになる傾向が強いように思います。上質へのあくなき追及ゆえなのか。ブランドへ大きな期待が満足のハードルを押し上げてしまうのか。。お客様によるとは思いますが、後者の方が理由として強いように感じます。
システム改善をお望みのお客様とのやり取りの末、フロント3wayとセンタースピーカーの合計7ユニットを交換し、デッドニングによってドアスピーカーの稼働条件と整えるプランで行くことになりました。
以下、コンポーネント紹介です。
◯ヘッドユニット
純正のオーディオシステムをヘッドユニットとして使います。
純正システムは、最近主流のディスプレイオーディオで、スマートフォンアプリのApple car play/android autoとの連携によって、機能を100%発揮できるようになっています。
標準で使用できるソースは、AM/FMラジオとBluetoothとUSBで、それ以外のストリーミング系はアプリ経由で実現することになります。
オーディオシステムは、上述の通りメリディアン・サラウンドシステムです。
ちなみに、グレードとオーディオシステムとの対応は以下のようになっており、それぞれが標準装備(一択)になっているようでした(2025年2月調べ)
ベースグレードのS
→6スピーカー標準オーディオ
X-DYNAMIC SE、X-DYNAMIC HSE、X
→メリディアン・サウンドシステム(11スピーカー/400Wアンプ)
V8、OCTA、OCTA Edition One(←今回)
→メリディアン・サラウンドシステム(14スピーカー/700Wアンプ)
プレミアムオーディオにはセパレート式のアンプが装備されるのが相場となっており、標準の4ch内蔵アンプに比べて多チャンネル化が図られています。多チャンネルといっても、フロント3wayが1chからの分岐、あるいはツイーターとスコーカーが1ch・ウーファーが1chなど、部分的に集約されているケースが主流です。
これに対し、今回のメリディアン・サラウンドシステムの700Wアンプで14スピーカーを駆動しますが、全てのユニットに対して一つのアンプを割り当てるフルマルチ形式が採用されていました。BMWのHarman/Kardon、メルセデスのブルメスターでも最上級のみフルマルチになっていますね。
〇スピーカー
BLUE MOON AUDIOで揃えました!
(1)RX165 Active(税込209,000円)
(2)UX050pro(税込59,400円)
(3)MX080(税込42,900円)
システム図をご覧いただくと一目瞭然ですが、(1)RX165と(2)UX050を組み合わせて3wayを構成し、(3)MX080を一つだけ使ってセンタースピーカーとしています。
これまでは、BLUE MOONで3wayを組む場合、中音域担当のスコーカー(ミッドレンジ)として使えるユニットは、8センチのMX080のみでしたが、新たな選択肢に加わったUX050proを使ってみました。
再生周波数のレンジは、MXが140Hz-12KHzに対して、5センチのUXは165Hz-20KHzと、小径な分、少し高めになります。上方シフトしたからといって、ウーファーとの繋がりに支障がでるような差はなく、今回のRXのウーファーとはよくなじんでいました。それよりなにより、このユニットのアピールポイントである中高域の濃密さは大変魅力的です。
発売が2024年夏頃と最近ですが、滑り出しからユーザー評価は上々のようです。
MXの42,900円に対して、59,400円とコストが上がってしまいますが、許容できるお客様には、選択肢の一つとしてご紹介していきたいとと思っています。
※あくまでも3wayのミッドレンジ用としての推奨です。センター用としては低域側もカバーするMX080の方が向いていると考えます。
〇インストール
スピーカーの性能を十分に引き出すために、きっちりと取り付けました。
ウーファーはMDFでカスタムバッフルを作成し、ドアのインナーパネル/アウターパネルにデッドニングを施して、稼働条件を整えました。
スコーカー(ミッドレンジ)とツイーター、センタースピーカーはそれぞれ標準の位置にセットして、外観に一切変更を加えずに仕上げました。
以上をもって、ディフェンダー110(メリディアン・サラウンドシステム)のサウンドアップが完了しました。
さすがにフルマルチアンプを搭載しているだけあって、信号の品質・駆動力は一定のレベルを有しています。その条件の下、音の出口となるスピーカーのスペックアップと、デッドニングによる稼働条件の整備を行う訳ですから、鬼に金棒!情報量が豊かで、一体感のある広大なサウンドが得られました。
予算的には、3way+センターのユニット代金と、デッドニング、インストール費用とで税込435,050円でした。
それではインストールの様子をご覧ください♪
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フロントドア
フロントドアの外観です。
フロントドアに、ツイーターとスコーカーとウーファーの3wayユニット全てが装着されています。
シルバーのドアオープナーの右側のアミアミがスコーカー用のグリルです。同じ位置に「MERIDIAN」のロゴプレートが輝いております。
この車のドアの構造はちょっとユニークです。
塗装されているドア筐体部分がいわゆるアウターパネルである点は一般的ですが、たくさんのボルトで留めてある樹脂パネルはドアトリム。。ではなくて、インナーパネルに相当します。その上にレイアウトされているひじ掛けからハンドルまでの部品群がドアトリムにあたります。
このように作りが特殊なので、防振材の施工面も通常と変える必要があります。続きをご覧ください。
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ドアトリム取り外し
上述のドアトリム相当の部品群を外したところです。
ドアの中下段と、スピーカー周りが露わになりましたが、外周のボルト部分は変化なしですね。
通常の工法ですと、写真の樹脂製インナーパネルに対して、表側から防振材を貼りますが、大半が見えてしまうこの車の場合は、貼り付け面積を確保するために、背面から貼ることにします。
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
スピーカーが付いている樹脂パネルを取り外すと、大きな開口部が現れ、アウターパネルが丸見えになります!
清掃と脱脂を済ませたら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。作業性最高です!
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インナーパネル作業・裏
インナーパネルへの防振の様子です。
ドア外観のところでお伝えしたように、通常のインナーパネルなら、表から施工しますが、今回は面積を稼ぐために裏から施工しています。
スピーカーホール部分には、MDFで作ったバッフルを固定しています。
スピーカー背面から出る波動が逃げやすいように、バッフル内面にはテーパー加工を施してあります。アルミガラスクロステープは内面の平滑化と、防水効果を目的として貼っています。
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インナーパネル作業・表
インナーパネルに対して表裏両面から作業してますので、もうワンカットご覧いただきます。
こちらは表側の様子です。
デッドニングが済んだ樹脂パネルを付け戻して、スピーカーを取り付けたら、ドアトリムで隠れる場所に追加で防振材を貼っておきます。
逆の言い方をすると、表側からでは、この程度しか貼れない。。ということですね。
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ミッドレンジ・純正
純正ミッドレンジユニットの様子です。
ドアオープナー前方にある、スピーカーグリルを外すと、純正スピーカーが現れます。
直径的には10センチ弱といったところでしょうか。
今回は、5センチ径のUX050proを取り付けますが、定番の8センチ径MX080も取り付けられます。
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ミッドレンジ・裏
裏から見た様子です。
ドアトリムの裏側からネジ止めされています。
3点止めなので、他の欧州車用のトレードインスピーカーも加工すれば取付けられそうです。
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ミッドレンジ交換後・裏
交換後の状態です。
MDFで製作したバッフルを介してUX050proを取り付けました。
純正よりも奥行きはある(39ミリ)のですが、裏に干渉せずに取り付けができました。
BLUE MOON AUDIOのミッドレンジはMX080がド定番でしたが、UX050proが発売された以降は、中高域の再生密度がMX080よりも繊細である理由からこちらを選択されるユーザーが多いと聞いています。
今回初めてRX165と組み合わせて聴いてみたのですが、この位置にUX050proがあると、ローパスされたRXウーファーとのマッチングは絶妙でした。
ローエンドについては、直径が大きい分、MX080の方が豊かですが、それはあくまでも単体で比べた話です。
3wayで組み合わせてみると、UXは強力マグネットに駆動される軽量振動板の解像度の高い中高域が素晴らしく、MX080だと少し歪みがちに聞こえるポイントもクリアに再生できていました。
一部のユーザーからは、ツイーターが要らないとの評価も聞かれるようです。
(気持ちはわかる気がしますが、当店的にはツイーターなしはちょっと、、という感想です。)
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ミッドレンジ交換後・表
取り付けたUX050proを表から見ている状態です。
当店のスタイルであれば、保護ネットを取り外すのですが、ガッチリ接着されているので、取り外さずにそのままにしておきます。
写真に納めませんでしたが、UXが固定されるドアトリムの裏にも防振材を貼りこんでいます。
また、スピーカーの真裏にあたる箇所には、アコースティックコットンを充填して、音の跳ね返りを防いでいます。
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ミッドレンジ交換後
カバーを戻したところです。
ご覧の通り、見た目の変化はありません。
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純正ツイーター
純正ツイーターを裏から見たところです。
他のディフェンダー110(標準オーディオ)の施工時のデータと比較したところ、同じ製品でした。
純正品番は、BJ32-18808-AC です。
メリディアン仕様のアドバンテージは、DSPアンプの性能差と解釈してよいと思います。
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ツイーターカバー加工
外観を変えずに、RXツイーターを取り付けることができれば、見えない部分の加工についてはご許可いただいておりました。
まずは、保護カバーを外し、純正のツイーターを固定している台座を超音波カッターで切り取り、開口を広げます。
※超音波カッターで切り落とした部品は、純正戻しの時に切り口に合わせて再接着すれば復元可能です。
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センタースピーカー・施工前
純正センタースピーカーの様子です。
ダッシュボードの中央にあるカバーを外すと、センタースピーカーが顔を出します。
スピーカーのサイズは、ドアに設置されているスコーカーと同じなのですが、振動版のデザインが異なるようです。
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センタースピーカー・施工後
センタースピーカーを取り付けたところです。
こちらはMX080を起用しています。ただ、ネジの位置が一緒なので、バッフルの外形はドアのスコーカー用と同じです。
3wayで使う前提だとUX050proは好適ですが、センターとしては、もうちょっと下から鳴るMX080に軍配が上がると思います。
スピーカーの裏には、アコースティックコットンを充填してあります。
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作業後記
ランドローバー・ディフェンダー110のスピーカー交換事例をご覧いただきました。
今回の車両はメリディアン・サラウンドシステム搭載車で、14個のスピーカーと、それらをフルマルチで駆動する700Wアンプが装備されていました。
そのうち、フロント側には、ツイーター・スコーカー・ウーファーの3way+センタースピーカーの合計7ユニットが配置されていましたので、これらを全て交換し、デッドニングやアコースティックコットン充填等による環境整備を行うというプランでした。
カーオーディオの音質改善にための取り組みには、大きく分けて・・
(1)スピーカー交換による音の出口の整備
(2)サブウーファー等のユニット追加による再生帯域の拡張
(3)アンプやDSPの投入による再生ソースの質向上と最適化
(4)インターフェース追加による入力ソースの拡大
(5)電源周りの強化やケーブル交換によるインフラの強化
こういったカテゴリに分けられると思います。
(3)や(4)といったソース系の投資は、目に見える機器が室内やトランクにやってくる楽しみもあるので、ついつい優先したい誘惑にかられますが、まずは音の出口の整備を済ませるのが鉄則です。そうやって出力側の条件をきちんと固めておいてから、ソース側に手をかけると、アンプの情報量の変化や、DSP等の調整の結果が、忠実に音に反映されるようになり、投資の効果が最大限に発揮されるということになります。
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当エントリの時点(2025年2月)で、合計4台のディフェンダー110の事例をアップさせていただいておりますが、それぞれに違いがあり、システム検討の参考になると思いますので、上記のカテゴリNoをお示ししつつ、ご紹介いたします。
(1)スピーカー交換
事例No.826
フロント(2way)/リヤ(コアキシャル)ともにディナウディオのスピーカーに交換し、デッドニングで整えました。
予算45万程度
当事例
フロント(3way)+センタースピーカーをBLUE MOON AUDIOのスピーカーに交換し、デッドニングで整えました。
予算45万程度
(1)スピーカー交換(3)DSP投入(4)ブルートゥースインターフェース投入
事例No795
フロント2wayをBLUE MOON AUDIOのスピーカーに交換し、デッドニングで整え、HELIXのDSPを追加し、audisonのブルートゥースインターフェースを入れました。
予算50万程度
(1)スピーカー交換(2)パワードサブウーファー投入(3)外部入力インターフェース追加
事例No835
フロント2wayをBLUE MOON AUDIOのスピーカーに交換し、デッドニングで整え、カロッツェリアのパワードサブウーファーで低音域を補強し、VISITのandroidインターフェースで入力ソースの拡大を図りました。
予算37万程度
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スピーカーの選択、DSPのあるなし、スピーカーケーブルの引き換えの有無、あるいはできるだけケーブル引き換えを抑える方法など、ご希望とご予算に応じて、如何様にもプランさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください♪
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直接のお電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
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