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トヨタスープラのオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。 当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>

  • 事例No.587(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    トヨタ スープラ

    system

    メインユニット:clarion NVX987D
    デッドニング:フロント
    フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO RX165、MX080
    リアスピーカー:なし
    サブウーファー:JBL W15GTi x2
    パワーアンプ:ZAPCO Z-150.6AP、RockfordFosgate T2500-1bdcp
    プロセッサー:HELIX DSP.3、URC-3
    サブモニター:ALPINE PKH-M900SV
    ケーブル:SUPRA、日立電線
    オルタネーター:130Aリビルド改造品
    バッテリー:Panasonic caos D31
    レーダー探知機:YUPITERU Z965csd
    セキュリティー:EXCALIBUR

    comment

    当店インストーラー江口くんの80スープラです。
    ブルームーンオーディオのフロント3way+JBLツインサブウーファーを、ハイエンドDSP+巨大アンプ2枚でハードに鳴らすワイルド仕様です♪

  • ダッシュボード


トヨタ・スープラのダッシュボードです。
つい先日、17年ぶりのニューモデルが発売され、スポーツカー界隈でホットな話題になってますが、こちらは1993年以来、長らく現行車だった前モデルです。
型式がJZA80なので「ハチマル」という愛称で呼ばれています。

この80は、当店インストーラー江口くんのマシンです。
江口くんはもともと、江口様という当店のお客さんだったのですが、当時乗っていたのも同じ80スープラで、色も黒でした。
長ーらく大切に乗っていたのですが、2年前にもらい事故で全損→廃車に。。程度の良いものが市場にでることは稀なクルマなので、かなりガッカリしてたのですが、前々からお世話になっている織戸学選手にタイミングよく仲介していただいて、晴れてオーナーに即復帰できたというストーリーがあります。

そんなスープラ愛全開♪の江口くんのマシンは、メインのオーディオはもとより、使い勝手向上のための改造や、高品位にカスタム製作した置き替えパーツなどに彩られて、日々、色っぽく成長しつづけています。
いつも何か手が加わっていて、基本的に立ち止まることはないのですが、この度、オーディオ・ナビともにフルリニューアルして、節目を迎えましたので、改めてエントリすることにしました。(初登場エントリはこちら)

システムの概要としては、ナビヘッド→DSP→フロントアンプ→3way/サブウーファーアンプ→ツインサブウーファー。という構成です。
基本的にロックフォード推しのカレですが、日々、インストールのお仕事でたくさんの機器にふれる中で気に入った製品を取り入れていますので、ブランドはいろいろです。

ナビはクラリオンのNVX987Dです。
FDS(フルデジタルシステム)対応でオーディオ性能に軸足をおいているのがウリのモデルです。
同軸デジタル出力ポートをもっているので、これを光信号に置き換えて、DSPに受け渡しています。

DSPは2019年6月に発売されたばかりのヘリックスのDSP.3(120,000円)です。
旧モデルのDSP.2と同サイズのボディですが、サンプリング周波数・ビットレートともに向上し、目的に応じてUSBオーディオ入力/Bluetoothといった入力インターフェースパネルを選択出来るようになっています。

ここからフロント系には、ZAPCOのAB級動作6chアンプ Z-150.6AP(300,000円)に入って、不動の人気を誇るBLUE MOON AUDIOの2wayフラッグシップ、RX165(180,000円)&ミッドMX080(33,000円)と展開します。

サブウーファー系の方は、ロックフォードの2Ω定格2500W!の強烈モノアンプT2500-1bdcp(326,000円)によって、JBLの名機W15GTi(終売)を並列接続で2基鳴らす格好になっています。

コンポーネントは一級品ばかりで、パフォーマンスを引き出す腕にも(僭越ながら)自信ありですので、後はルックス!
アルミ、カーボン、アクリルを要所につかってシックにインストールし、ブルーのライティングでしっとりとまとめています。

誰かに依頼されるわけではなく、自分の想いだけで創り上げたオンリーワンの80です。
限りなくピュアな80愛のカタチをどうぞご覧ください(^3^)♪

  • メインユニット


コンソール部のメインユニットです。

スープラのオーナー様なら「ほー!くらいの反応はいただけると思いますが、非オーナーの皆様にはわかりにくいと思いますので、ノーマル車両の比較用画像を御覧ください。

20年超前の車ですので、元はきっちり2DIN分のスペースです。ここに9型のパネルが入るよう、加工を行っています。
それなりに自然に収まっていますが、エアコン操作パネルとシガライターは退去させられ、左右両端は内装部に肉薄してますので、開口部がかなり拡大されていることがわかります。

加工も単に切りひらくだけでは済まず、画面の周囲の立ち上げ部をパテ盛りで表現したり、裏側の補強も入れたりとなかなか大掛かりです。
表面は、昔ながらの塗装という手もありますが、ラッピングで仕上げています。コンソールパネル全体が同じマットメタリックで統一されています。

ナビの方の説明ですが、このNVX987Dは、クラリオンが展開しているFDS(フルデジタルシステム)を構成するコンポーネントとしてラインアップされている高音質ナビです。

一般的なオーディオシステムですと、ナビ・デッキに入力したデジタルソースは、デッキorプロセッサー内でアナログ変換され、スピーカーはアナログ信号によって駆動されます。
それに対してFDSは、アナログ変換を行わず、専用プロセッサーでサンプリングしたデジタルデータを6帯域に分割し、専用スピーカーの6層(6回路)で形成されるボイスコイルに伝えてコーンを駆動させる方式をとります。一度もアナログ変換せず、ずっとデジタルなのでフルデジタルシステムというわけです。

この技術のコアは、専用プロセッサと専用スピーカー・ツイーターですので、「FDSの音」は、この両者だけで聴けますが、このプロセッサの操作を容易にし、同軸デジタルによるソース出力も行うデバイスとして位置づけられているのが今回のナビです。

今回はプロセッサとスピーカーまでも含むFDSのフル導入の事例ではありませんが、今回のシステム全体での信号の損失低減を考えた場合、ヘッド段階で同軸デジタル出力してくれるこのナビを起用すると、ヘリックスのDSPの角型光入力ポートまでの経路において、同軸→光の変換を一度行うだけで済むというメリットがあるんですね。前置きが長くなって恐縮ですが、これが機種選定の主な背景です。

なお、DSPへのデジタルソース入力関係の知識がお有りの方ならお分かりの通り、デジタル信号出力にはボリュームという概念がないので、ナビ側では音量を制御できません、よって、DSPのオプションとして用意されているコントローラーで制御するのが一般的です。
今回の場合、写真右下の写っているのがそれで、DSPと同じヘリックス製のURC-3(6,600円)という製品です。

  • フロントドア


ドアの様子です。

スープラのフロントは、一般的な車と同様、ドアにウーファーとダッシュボード上面にツイーターの2way構成です。

ウーファーの方は、ほぼ写真と同じ位置にありますが、前方のスコーカーは追加された要素です。
手っ取り早く比較写真をご用意しましたが、スープラの標準のウーファーは、ドア前方に設けられた大きなサービスホールに、スピーカー付きのエンクロージャーボックスがはめ込まれる格好で取り付けられています。
写真でご確認いただけるように、手前側は、ボックスの端っこをボルトで留めているだけですので、「インナーパネルの丸いスピーカーホールの周りにバッフルを挟んで、スピーカーを入れて4本のボルトで留める」という、ごくごく当たり前過ぎて、誰も感謝すらしない日常の幸福とは全く縁のない構造になっています。

よって、スピーカー交換をご依頼いただいた際は、スピーカーを取り付ける足がかりを築くべく、丸いバッフルの他に2つの大小のピースで構成されるスペシャルバッフルをこしらえることになります。

で、今回のインストールで工夫されている点の説明ですが、上記の特製バッフルとはこれまた次元の違う、基礎工事を行っています。
この2者の比較ではわかりにくいですが、標準に比べて、ウーファーの位置を10数センチ後ろにずらしてあるんですね。
さらに、中央を縦に走っているインナーパネルの鉄板に企業秘密の加工を施して、「鉄板に直接スピーカーを付ける」という当たり前の幸せを獲得しているのです。

スコーカーの方についても、鉄板に足をつけることが出来なくはありませんが、フィッティングの難易度と、そこまでやって得られる果実とのバランスから、メルセデスのC200のようにドアトリム側に取り付けています。

外側は御覧の通り、アクリルリング&テーパー加工つきのアルミリングによるアウターバッフル化ですね。
この形状は単なるオシャレだけじゃなく、前方に音を放出するホーン効果も狙っています。
アウターバッフル化については、ドアトリム裏側にも大掛かりな補強を入れていて、かなり工作をおこなってますので、広域に渡ってカチカチです。
さらには肘掛け部分以外のレザーをそっくり貼り直して仕上げるという念の入れよう。80愛、全開です。

  • パワーアンプ

    次はリヤの様子です。
    まずリヤゲートを開けて、車外から撮った写真です。

    めちゃめちゃかっこよいZAPCOのアンプが設置、否、展示されています。
    アンプボードは厚手のアクリル板で作ってあり、ご覧のようにLEDのライティングが施してあるので、中に浮いたように見えます。
    まわりのスペースは物置じゃありませんよ。空間もアートの一部なのです。

    このZ-150.6APは6chアンプで、4Ω抵抗で1chあたり150Wの定格出力があります。
    今回はこの6chをフロント3way(ツイーター・スコーカー・ウーファー)に割り当てています。

    この6chのうち、ワンペアをブリッジすると、150W×4ch+500W×1となり、フロント2way+サブウーファーの運用も出来ます。
    30万円と高額で、サイズ190mm×62mm×573mm 重量8kgとインストール条件を選びますが、音のクオリティは納得の一言です。

    なお、後方左右にある琉球の墳墓を思わせる丘は、バッテリーの格納場所です。(2個積んでいます)

  • サブウーファー

    リアシート(があった)スペースの様子です。

    ここには、音響の采配をおこなうDSPとサブウーファー用のアンプ、サブウーファーを設置しています。

    DSPはヘリックスのDSP.3(ディーエスピー・ドット・スリー)という製品です。
    端的に言うと、上位機種にあたるHELIX DSP PRO MK2のプロセッサーを10ch → 8chに仕様変更したモデルです。10chまでも必要が無い方におすすめできます。
    今回は、フロント3wayとサブウーファーの8chを使っています。

    中央のアンプはRockfordFosgate T2500-1bdcpです。
    ロックフォード最上位のPOWERシリーズのサブウーファー駆動専用モノラルアンプです。
    2Ω・1Ω抵抗共通で、定格2500W×1chという強大なパワーを発生させることができます。
    サイズは207mm×54mm×556mmで、重量10kgと、フロント用のZAPCOのアンプを一段上回るスケールです。

    説明不要のツイン・ジェットエンジンがJBLのW15GTiですね。
    両サイドのフェンダー内まで食い込ませたエンクロージャーを設置し、ユニットを伏せて取り付けてあります。

    なんでこうなの?と疑問に思われる方も少なくないと思いますが、ユニット後方にスペースが確保できないけど、デカイの入れたい!ときに用いるカジュアル?な方法です。
    お尻がこっち向いてますのでなにか特別な感じがしますが、大きな違いはマグネット部分が箱の中に入っているか、外側に来ているかの点だけです。
    正面向きで取り付けた場合、振動板が前に出るタイミングで後ろに引く、「逆相」に動かす必要がありますので、DSPかアンプのどちらかでプラスとマイナスを逆に接続することになります。

    アンプとスピーカーの接続について
    W15GTiはダブルボイスコイルといって、ユニット一つにコイルが2個装備されています。(端子が左右に2個づつ並んでるのに注目)
    なお、ひとつあたりの抵抗は6Ωです。

    これをプラス同士、マイナス同士を短絡させて並列につなぐと、ユニット1つあたりの合成抵抗は3Ωになります。同様に、同じ合成抵抗を持つもう一つのユニットとも並列でつなぐと、更に半分の1.5Ωになります。

    ロックフォードのアンプは1Ω・2Ω抵抗の条件で定格2500W出せますので、1.5Ωでおいしいところを頂戴できることになります。

  • エアコンコントロールパネル

    終盤はまたフロントに戻ります。(抵抗の計算がわからなくてしょげてる方はご来店いただくか、後でググってください♪)

    これはなんでしょうか??
    冒頭のナビ画面インストールのところの写真に戻っていただくとわかりますが、コンソールパネルから摘出したエアコンコントロールユニットですね。
    配線を延長して、天井に移設してあります。

    これは、ナビのカスタムインストールにくらべて、ぱっと見で大変そうだと感じていただけるんじゃないでしょうか(笑)
    配線を延長し、ケースを制作して収め、ルーフパネルに固定してあります。

    江口くんのスープラ繋がりの皆さんも気になるご様子で、ちょいちょい制作を頼まれるようです。

    (照明がブルーに入れ替えてある点も注目です♪)

  • シフトカラー

    最後はシフト周りのパーツ紹介です。

    江口くんの発案で当店の通販商品になったシフトカラーです。

    標準だと、シャフト周りが金属で、手に触れる部分は樹脂で出来ている部品ですが、これを無垢のアルミ材から旋盤で削り出してあります。
    単一素材を高精度に工作してますので、操作感はカチッとしていて、かなり好評です♪

    80スープラのオリジナルパーツのラインアップは、今後も増やしていこうと考えています。
    ニーズがありましたら、どうぞお声をお寄せください。

  • あとがき

    今回は当店インストーラー江口くん(旧江口様)の80スープラをご覧いただきました。

    この車が大好きで、DIYであれこれいじってる方はたくさんいらっしゃると思いますが、彼の場合、さらにデザイン力と工作のウデがありますので完成度が違いますね。

    分業だとなかなか難しい、一人体制ならではの魂のこもった作品に仕上がっていると思います。



    今回の事例の工作は、お察しの通りどれもかなり手がかかっており、だいぶコスト高ですし、純正戻し出来ない内容ばかりですので、当店の技術レベルを評価していただくサンプルとしてご覧いただければと思います。
    (あ、いや、ご要望があれば喜んで対応させていただきますっ!)

    ご質問、お問い合わせはお気軽にどうぞ
    電話もお気軽に♪03-5913-8450です!