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サウンドプロ

MINIクロスオーバーのオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>

  • 事例No.723(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    MINI クロスオーバー

    system

    メインユニット:純正
    デッドニング:フロント
    フロントスピーカー:audison APBMW K4E
    センター:なし
    リアスピーカー:純正
    サブウーファー:carrozzeria TS-WX010A
    プロセッサーアンプ:ESX XE6440-DSP
    ケーブル:SAEC

    comment

    2wayスピーカーを組み込んでフロント3way化し、パワードサブウーファーを加えてDSPで制御するプランです。
    カロッツェリアの軽量サブウーファーTS-WX010Aがイイ感じです。

  • ダッシュボード


ミニ・クロスオーバーの事例紹介です。

先代の「ローバー・mini」が、その41年間の歴史にピリオドを打ったのが西暦2000年のことでした。現在のスタイルのMINI=「BMW・MINI」は、1994年からローバーの株主となったBMW主導で開発がスタートされ、2001年にデビューを果たし、本年で21年目を迎えました。

先代が41年間に渡って大きなモデルチェンジを行わなかったのと同様に、現在のミニも、初期型のテイストを強く意識し、一般の車でいうところのマイナーチェンジ級の変化にとどめたモデルチェンジによって、時を重ねてきました。

ただ、ボディタイプはかなり多様化し・・・
○初代は3ドアハッチバック(R50)とコンバーチブル(R52)の2種類だけでスタート。
○2007年からの2世代でクラブマン(R55)、ハッチバック(R56)、コンバーチブル(R57)、クーペ(R58)、ロードスター(R59)、カントリーマン(クロスオーバー)(R60)、ペースマン(R61)の7種類に増え、○2013年からの第3世代では、3ドア(F56)、5ドア(F55)、クラブマン(F54)、カブリオ(日本名コンバーチブル)(F57)、カントリーマン(クロスオーバー)(F60)の5車種に集約されて現在に至ります。

インパネのデザインは、初期型から続く、センターに配した丸モチーフをキープしていますが、スピードメーターとして機能していた第1・第2世代から、第3世代ではナビモニターに変更され(メーターはハンドル前に移動)、時代に合わせて進化しています。
また、エンジン始動方式も、鍵をスロットに差し込んでからスタートボタンを押す方式から、鍵を持ったまま乗り込んで、スタートスイッチONだけでスタートする方式に変わり、こちらも今っぽくアップデートされていますね。


今回ご登場いただくのは、現行モデルのクロスオーバー(F60)です。

正規ディーラーで社外品の2wayスピーカーを取り付けてみたものの、期待を超えてくれなかったなかったようで、打開策を求めてお問い合わせいただきました。
このような「スピーカー交換済み」案件で、防振がまだの場合。何はなくともまず防振をお勧めしていますが、今回はドアまわりの環境整備の次のステップまで足を踏み入れたいご様子でしたので、少々考えまして、DSPアンプとパワードサブウーファーの新製品を組み合わせて、コスパのよいプランを提案させていただきました。

以下コンポーネント紹介です。
○ヘッドユニットとスピーカー
ヘッドユニットは純正ナビです。
4chアンプを搭載しており、標準オーディオの場合、フロント2way(ドアスピーカー・シート下ウーファー)+リアの6スピーカー構成となっています。

今回は前述の通り、ディーラーさんでaudisonの2wayスピーカーセットであるAPBMW K4E(税込45,100円)を取り付けてありました。
これはドアスピーカーとツイーターの2wayセット商品です。標準だと、片側1ch をドアスピーカーとシート下ウーファーに分岐していますが、前者に向かうスピーカーケーブルをさらにネットワークに入力して、ドアスピーカー(スコーカー)とツイーターに分岐させ、結果的にフロント3wayにグレードアップできるようになっています。

今回の見直しの案として、シート下のユニットの交換という手も無くはなかったのですが、相対的に音の輪郭への寄与度の高い中高域側のユニットはグレードアップされているので、タイムアライメントを含む、抜本的な音響調整を可能にするDSPに予算を振ることで、サプライズの総量を稼ぐことにしました。

○DSP
ドイツのESX社製XE6440-DSP(税込82,500円)を起用しました。
XE6440-DSPは40W×4と70W×2の計6ch分(4Ω出力時)のアンプを内蔵し、DSPによるプロセシングは内蔵アンプによる増幅を行わない分も含めて8chこなせる製品です。
今回はこの6chの内蔵アンプをフロント3wayとパワードサブウーファーに割り当てて、音場の最適化を行います。

当機は、別売り設定が主流のコントローラーが付属している点も強いアピールポイントです。ブラックのヘアラインパネルを採用したかっこよいコントローラーで、ダッシュボードのワンポイント・アイテムとしてなかなか楽しいのですが、今回は純正外観の維持を優先して、グローブボックスの中に置きました。

○パワードサブウーファー
カロッツェリアのTS-WX010A(オープン価格)を使いました。
これは昨年発売された新製品で、クロスポイント以下の低音域を全体的に受け持つような従来のパワードサブウーファーとは異なり、100Hz近辺の周波数をピークとした、ウーファー(ドアスピーカー)寄りの低域を補強することで、アタック感・ビート感を演出するという新発想の製品です。

くぼんだ形をしている助手席の足元に設置して鳴らすことで、ホーン効果による音の広がりを狙っているのがミソで、230 mm (W) × 70 mm (H) × 116 mm (D)と小ぶりなボディへの期待値を超える驚きをもたらしてくれます。低コスト・省スペースが好まれる最近の時流に乗った製品ですね。


上記のコンポーネントによって、フロント3way+サブウーファーをDSPアンプで駆動するシステムが出来上がりました。
スピーカー交換のみの状態への不満の解消が起点と考えると、ちょっと予算が膨らんだように見えますが、抑えるところは抑えて一通りの格好を整えられたので、コスパの良いシステムに着地出来たと思います。

それでは施工の様子をご覧ください♪

  • フロントドア

    最初はフロントドアの外観チェックからです。

    最近なぜか、クロスオーバーのご依頼が重なっていて、形としては見慣れているのですが、トリムの装飾などのディテールをカスタマイズした仕様がたくさんあるみたいですね。
    お預かりのたび、間違い探しの様に違う箇所を探してしまいますが、今や、どれがべースモデルなのかは判断できません。

    スピーカーレイアウトは、標準オーディオの場合、フロントがドアスピーカーとシート下のウーファーとの2way、リアがフルレンジで、合計6スピーカーです。

    これに対して、ハーマンカードンのプレミアムオーディオでは、ミラー裏にツイーターが加わって3wayになり、さらにセンタースピーカーが加わることで、リヤとあわせて合計9スピーカーになります。

  • ドアトリム取り外し

    ドアトリムを外したところです。

    前述の通り、フロントのドアスピーカーはaudison APBMW K4Eに交換されて、2way化(シート下ウーファーとあわせて3way化)されています。
    ドアスピーカーは、純正と同じ10センチ口径ですが、バスケットフレームと振動板がしっかりしており、マグネットも強力なネオジムが装備されて、社外品ならではの性能を有しています。

    スピーカーの下方に見えるハコはパッシブネットワークです。
    シート下ウーファーから分岐されて、引き込まれてきたケーブルがここに入力され、そして(スピーカー右側の白いケーブルを伝って)ミラー裏のツイーターへと分岐、出力される仕組みです。

    この製品の取り付けには、ミラー裏にツイーターをつけるためのハーマンカードンシステム用ツイーターグリルを調達する必要がありますが、ネジもカプラーもそのまま使用できて、一切の加工ナシで交換できるのが売りの一つです。
    ディーラーや修理工場など、オーディオ関連におおきな工数をかけられない業者様には重宝される商品ですね。

    なお、サービスホールをふさいでいるスポンジシートが純正のままなのをご覧いただければおわかりになるように、ドア防振は行われていません。と言い切りたいところですが、スピーカーまわりに2枚だけ貼られているので、防振済みと言われれば否定はできない、高度に微妙な状態になっております。(これが有償だったら戸惑いますねぇ)

  • デッドニング施工

    ドア防振完了後の状態です。

    ドア防振は、インナーパネル/アウターパネルの振動を抑え込む「制振力」の違いによって、いろいろやり方があります。
    当店では、ヘッドユニットに内蔵されているアンプの出力レベルを想定したドアチューニングと、外部アンプの(相対的に強い)駆動力を想定したデッドニングに大別し、必要に応じてオプションを加えてお選びいただいています。

    今回は、ヘッドユニット側は純正のままで、出力もマイルドなため、制振力だけで判断すると、前者のドアチューニングで足りるところですが、オーナー様のご希望により、デッドニンググレードにて施工させていただきました。

    では、今回のケースにおいて、デッドニングが過分でムダか?と問われればそんなこともありません。制振力の点については前述の通りですが、防振材をたくさん使う分、外来ノイズの遮蔽性が格段にあがるため、スピーカーの音がよりクリアに聞こえるようになります。

    あと、この写真の変化点としては、スピーカーの下にくっついていたパッシブネットークを取り外しています。
    これは、全スピーカーをDSPで個別に鳴らすように変更するので、分岐のための機器が不要になるためです

  • シート下ウーファー

    シート下のウーファーです。

    電源ケーブルを含む配線の引き回しの過程で、ウーファーグリルを外す必要があるため、ご対面となりました。
    オーナー様のご申告どおり、こちらは純正のままでした。

    今回のシステム変更後もこのユニットをつかいますが、フルレンジで鳴っていた純正の状態に対して、DSPの設定によって、低音域専門で鳴るように条件を変更します。

  • パワードサブウーファー

    新感覚パワードサブウーファー、カロッツェリアのTS-WX010Aです。

    実際に鳴らして効果を体感してみると、メーカーが推奨しているこの設置場所がミソですね。
    つま先の奥まったところにつけることでホーン効果が生じるため、小ぶりな筐体にしては厚めの低域が得られます。

    冒頭でも触れましたように、サブウーファー帯域をまんべんなく鳴らすのではなく、2way・2wayのウーファーの低域側をサポートし、あるいは強調するような鳴り方をするので、伝統的なサブウーファーの役割である、「低音域の伸びと倍音効果による音場の広さの創出」というよりも、「ビート感、ボリューム感の演出によってエンタメ性を高める」点を狙いにした製品です。

    サブウーファーといえばシート下のアレ。で頭が出来上がっちゃってる経験者の方にとっては、まさに思いもよらぬ製品だと思いますが、実際に目の当たりにしてみると、これはアリだなと思いました。伝統的ハイファイで頭でっかちにならず、柔軟な発想で楽しさを追求するお客様層に支持されそうです♪

  • 助手席シート下

    助手席シート下の活用状況です。

    こちらには、DSPアンプを設置しました。
    今回追加した機材は、前出のサブウーファーとこのDSPですので、ラゲッジエリアなどの変更は一切なしで済んでいます。

    配線のやりとりとしては、純正デッキのフロントスピーカー出力を当機に入力し、フロントの6スピーカーへの出力は、純正配線と追加配線を使って行っています。
    とは言え、座席の高さがある程度あるクロスオーバーだからという見方もできます。
    セダンやクーペのような背の低いお車では、シート下のスペースはほぼ無い場合があります。

  • グローブボックス内

    ESXのDSPに付属するコントローラーは、オーナー様のご希望によりグローブボックス内に引き出しました。

    今回のシステムでは、DSPに入力する信号が純正デッキのスピーカー出力のみなので、ソース切り替えと、デジタル信号入力時のボリューム調整の必要性がありません。

    よって、音響セッティングのプリセットを複数設定して切り替える場合と、サブウーファーのボリュームを自在に変更したい場合にしか、コントローラーの出番はナシということになります。
    今後、スマホのデジタル信号を再生するなどのシステム変更がある場合、アクセスしやすいところに移動させることになるんだろうと思いますが、当面はここで問題ないですね。

  • 【作業後記】

    今回はMINIクロスオーバーのサウンドアップ事例をご覧いただきました。

    ドアスピーカーを2wayに交換済み。という状態を起点として、追加コストを意識しつつプランしたシステムなので、(1)シート下ウーファーは純正利用で、(2)サブウーファーもライトな製品を組み合わせた点が、ゼロからプランした一般的なシステムと異なっていますが、「DSP駆動による3way+サブウーファー」として、コストとパフォーマンスを比べてみると、これは十分アリ、、というか、新しい均衡点を見つけたような気がしました。

    全ユニットをきっちり入れ替えて、ケーブルも引き直し、パワードサブウーファーも高出力のものにすれば、店側としてもほぼ間違いなくご満足いただける「安全な」システムが組めるわけですが、それがいくらで実現できるのか?が肝心です。
    お客様によっては、それなりに楽しめるのであれば、抜けるところは抜いて、もう少し安めに上がったほうが満足度高い!とお考えになる方も少なくありません。

    そういう多様性を踏まえると、今回のように、人の耳に感じやすい中高音域のコンポーネントの性能を交換によって上げ、フロアの純正低域ユニットも含めてDSPで全体の調和をとりつつ、軽量サブウーファーでスパイスを効かせるような今回のプランには、新しい価値があるように感じます。
    同様のアプローチは、今回のミニに限らず多くの車で適用可能です。検討の方向性として参考になさってください。

    お客様のご希望とご予算に応じて、できるだけご満足いただけるプランを提案させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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