トヨタスープラのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.722(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ スープラ
system
メインユニット:Panasonic CN-RE05D
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:JBL CLUB6520
リアスピーカー:JBL CLUB6520
パワーアンプ:内蔵
ケーブル:純正comment
ナビをヘッドユニットとして、フロント/リヤの4スピーカーを鳴らすシステムです。
デッドニングの施工に先立って、ウインドウレギュレーターの交換作業もご依頼いただきました。
トヨタ・スープラ(JZA80)の事例紹介です。
通称80でおなじみのトヨタ最強のエンジンを積むスポーツカーです。
スープラの起源は、1970年発売のセリカをベースとして、北米で健闘していたフェアレディZの対抗馬の位置づけの上級モデルとして、1978年に発売されたA50型セリカXX(ダブルエックス・北米名は当初からスープラ)です。1981年のA60型を経て、1986年に名機7M-GTEUを積んだA70型の3代目にモデルチェンジ。1993年にA80スープラへと進化しました。
今(2022年)から振り返ると、バブルがハジけたあとだった訳ですが、開発段階からの強力なモメンタムは収まるはずもなく、結果的にトヨタ史上最強のガソリンエンジン(2JZ-GTE/2JZ-GE)を積んだ超意欲作としてリリースされることになりました。
走行性能としては、その重めの車重のせいもあって、直線番長的な扱われ方をされる時期もありましたが、安全マージンが大きく、500を超えて1000馬力を目指すハイチューンにも耐える丈夫なエンジン、国内D1グランプリや海外ドラッグレースなどでの存在感、そしてなにより、スポーツカーらしさをシンプルに描きだしたエクステリアデザインは他の追随を許さず、2019年の90スープラ発売後もなお、一時からすると信じられないような中古価格を保っています。
今回ご登場いただくのは、純正の外観をキープして、見るからにグッドコンディションを保った一台です。
当店のチーフインストーラーである江口くんは熱い熱い80オーナーで、そのツテがあって、○年ほど前に、織戸学さんの80にオーディオをインストールさせていただいたことがありました(実車はこちら)。そんな出来事もあって、80オーナーの方々へ当店の認知度がちょっと上がったようで、以前にも増してお問い合わせ・ご用命いただく機会が増えてました。
今回のオーナー様も、同様の流れでアクセスしていただいたお客様です。
織戸選手の車に取り付けたのと同じ、JBLのダイキャストグリルを使ってやってみたいとのことでご相談いただきました。が、問題はツイーターでした。。
80の標準オーディオは、フロント2way+リヤの6スピーカーです、技術的には全てのユニットを入れ替えられるのですが、ツイーターに関しては、脱着にかなり手がかかるし、純正ツイーターグリルは小さくて、サイズ的な自由度が低いため、純正位置差し替えは、純正外観原理主義の方で無い限り、コスパがとても悪いです。よって、純正ユニットには触らずに、純正ケーブルの接続を解除するのみとし、Aピラーorドアトリムの前方に社外ツイーターを埋め込むのが通例になっています。
上記のようなクルマの前提に対して、今回のオーナー様は純正内装部品への負担は抑えたいとのご意向でした。よって、セパレートツイーターの取り付けは避けて、代わりに、ドアスピーカーを(ツイーター付きの)コアキシャルにすることで、高音域を確保することにしました。
システム的には、社外のナビをヘッドユニットとして、フロント・リヤの計4つのコアキシャルスピーカーを鳴らす構成となりました。
フロントスピーカーグリルには、とっておき在庫のJBLグリルをつけて、かっこよく仕上げました♪
以下システム概要です。
○ヘッドユニット
パナソニックのストラーダ・CN-RE05Dです。
ご入庫段階からお取り付けいただいていました。2DIN規格に安全におさまる7インチモニタ仕様なので、パネルに加工を施すことなく、整然と収まっていました。
内蔵アンプは標準的な4chです。これでフロント・リヤの4スピーカーを鳴らします。
○スピーカー
JBLのCLUB6520です。
JBLの国内カーオーディオ製品の内、アフターマーケット市場向けの供給は、2020年の9月で終了しています。今回は、海外品が必要なときにお世話になっている、在米輸出商社さんを介して調達しました。
16センチ径のコアキシャルスピーカーです。終売時の税込価格が13,200円のエントリーグレード商品ですが、JBL製品は性能の割に価格が安かったので、これも十分に楽しめる「コスパのよい」製品でした。
今回は、これをドアの13センチ水準の純正スピーカーと交換し、あわせて、リヤスピーカーも入れ替えました。
リヤの交換は割と簡単にできるのですが、フロントの方は少々難易度が高いです。純正は樹脂製のエンクロージャーに小径ユニットがついた「スピーカーモジュール」が取り付けられた格好になっているのですが、これを継続使用するのは色々と無理があるので、これを取り外して、特殊形状のインナーバッフルを組み、スピーカーを取り付けることになります。
とは言え、多くの経験を積ませていただいたお陰で、だいぶ慣れた作業です。デッドニングを含めて、いつも通りにキチッと組めました。
○ウインドウレギュレータ交換
関連作業として、ウインドウレギュレータの交換もご依頼いただきました。
これは窓ガラスをアゲサゲするための、パンタグラフ状の機構部品です。ご入庫時にすこし動きが渋かったため、デッドニングで覆ってしまう前に予防的に交換することになりました。
デッドニング後でも、ドア内整備のために剥がすことは可能ですが、当然ながら一部再施工になる分、経費がかかってしまいます。予算が確保できるようなら、事前に済ませておくに越したことはありませんね。
(2級自動車整備士資格保有者の江口くんのウデが発揮されます!)
以上を持って、80スープラのオーディオシステムのリフレッシュ&グレードアップを果たしました。
一般的に、コアキシャルよりセパレートのほうが偉い!ような見方をされる方が多いような気がしますが、基本的に音を発生させるユニットが離れると、当然ながら音像をまとめるのに一定の工夫が必要になります。その点、帯域別のユニットを同一軸にそろえて配置したコアキシャルはズレが生じないので、自然な音像を得やすいというメリットがあります。特に今回のようにDSPで特殊な調整を加えない場合ならなおさらです。
更には、一般的な足元付近に比べて、高い位置にスピーカーがついているスープラは音像が上がりやすいアドバンテージもありますので、このユニットの性能を十分すぎるほど引き出すことができ、大変完成度の高い環境が造れたと思います。
それでは施工の様子をご覧ください♪
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メインユニット
それではメインユニットからご紹介を始めます。
こちらはお預かりの段階で、すでに交換されていたパナソニックのナビです。
さすがに純正デッキで粘っていらっしゃるオーナー様は見かけなくなりましたね。
この時代は純正デッキがDIN規格を意識して設計されているので、容易に交換できますし、車の性格から言っても、できることは色々やりたいオーナー様が多いので、ナビなり、オーディオデッキなり、高機能な製品に置き換わっている例がほとんどです。
今回は2DIN規格に収まる7インチモニタの製品が付いていましたが、加工を施せば、9インチまではやったことがあります。ご希望があればご相談ください♪
なお、今回は前後スピーカー交換とドア防振のみですので、ケーブル引き換えを含めて、デッキ周りには手を付けていません。
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フロントドア
運転席側のドアです。
工程紹介の入り口段階ですが、、ご覧のようにグリルが変わってますので出来上がりの写真ですね。
もともとは割りと地味なメッシュ状のグリルがついています。
必要であればこちらのエントリの2枚めの写真でご確認ください。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
こ、これはなかなか、、時の流れを感じさせますね。
平成のクルマなのに、ビニールのヤレ具合は昭和車の雰囲気を漂わせております。
スピーカーの振動板のまわりについているゴム製のダンパーが、加水分解によってすっかり無くなってるのは、音がおかしくなるだけですのでいいとしても、注目すべきはビニールを留めているブチルゴムが硬化して、ビニールが剥がれてしまってる点ですね。
こうなると、ドア内に流れ込む雨水の、室内側への侵入が防げなくなりますので、パワーウインドウスイッチが故障したり、ドアトリムの腐食やカビによるニオイが発生することもあります。
スープラにかぎらず、スポーツカーオーナー様の多くは、走りに関係する機関系と、外観のエアロ等の手入れは熱心ですが、窓が閉まらなくなったりしない限り、ドア内の状況には関心を持ってもらえないようです(笑)
ハチロク、GT-R、シルビア、NSX、インプレッサなどなど、成人式を過ぎた車のオーナー様は、機会を作ってドアトリムをめくってみてくださいね。 -
アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
まず、純正のスピーカーボックスを外して、ビニールシートを剥がし、接着剤のブチルを奇麗に除去します。
次いで、アウターパネルもキレイに掃除して脱脂を済ませて準備完了。アウターパネルに防振材を配置します。
ご覧のように、サービスホールのサイズがかなり大きいですね。
(1)ご家庭でお使いになっている、ブックシェルフ型などのスピーカーボックス。このハコに大きな穴が空いていたとして、スピーカーがまともに踏ん張って音を出せるでしょうか?
(2)あるいは、その穴にやんわりとフタが被せてあるとして、そのフタが共振を起こしやすい環境で、スピーカーが発生する音だけを聞き取ることが可能でしょうか??
定期的に勃発するデッドニング不要論は、この考察2点で解決してしまいます。
なお、非デッドニング車両でも、中レベル以下のボリュームだと、なんとなくイイ感じが得られるポイントがあります。これはドアトリムの共振が音の量感を増幅させて、音場が広がったような錯覚を起こさせるのが原因です。平和なボサノバのように音がゆったりしていて、一音の波動が長めの曲だとこういった現象が生じやすいです。
言い換えると、スピーカーの音の他にドアトリムが発する音を(たまたま都合よく)受け取れる状態が生じており、心地よいのだけれど、根本的に違うファクターを同一視していることになります。
なお、これもボリュームが大きくなると、不整合が生じて不快感(≒うるさい感じ)が出てきますし、短めのビートの曲が変わってしまえば、さらに調和が乱れてディテールが甘くなってしまい、面白みのない音になってしまいます。
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ウィンドウレギュレーター
ウインドウレギュレーターの新品部品です。
冒頭でも触れましたように、デッドニングの施工によって、ドア内の機構へのアクセスが悪くなる前に、問題含みの部品をリフレッシュしておこうという計画です。
金額は少しづつ上がってるようですが、片側税別31,600円くらいで、全然許容できる範囲です。車のような耐久消費財の良し悪しは、こういうアフターフォローの体制も含めて評価したいですね。ホントに素晴らしいことです。 -
インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
スピーカーの土台となるインナーバッフルを取り付けて、スピーカーを固定し、全面を防振材で覆います。
インナーバッフルの仕様は、車のスピーカーホールまわりの形状と、取り付けるスピーカーの直径に応じて、都度調整して制作するのですが、基本的な形はそう大きく変わりません。
しかしながらでもこの車だけは誰が見てもヘンな形の専用設計で、囲み写真のような格好をしています。
純正のスピーカーボックスについているスピーカーの中心は、ドアトリムのスピーカーグリルの中心からズレているので、位置を補正しつつ、足場を確保するために、扇型とくちばし型の部品を加えてあります。
当店の通販の人気商品です!DIY派の方はどうぞ♪
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純正スピーカー
グリルを外したところです。
例によって、周囲にダンパーが全て崩壊して、ペーパーコーンだけが空中浮遊しています。
スピーカーのフランジ(黄銅色の部分)は、その背面の金属製ブラケット(ねずみ色の部分)にネジ止めされています。
今回はスピーカー交換のみ、実施しますので、このネジを外すだけで脱着が可能になりますが、デッドニングまで含めた作業を行う場合は、リアのサスタワー周辺のトリム、リアシート全てを分解する必要があります。 -
スピーカー交換後
交換後の様子です。
ネジ穴の位置は、ご覧のように90度ごとに分布していますので、スピーカーのネジ穴と、金属ブラケットのネジ穴とは、おのずと同じ線上に並びますが、向かい合うネジ穴の距離(PCD)は若干違っていました。
具体的には、純正のネジ穴がJBLスピーカーのネジ穴より、数ミリ外側に位置していたので、スピーカーのネジ穴の外側の金属をカットして調整しました。
カットした分、締結力が若干低下するので、ワッシャーで接触面積を広げて落ち着けました。
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【作業後記】
今回はスープラのスピーカーリフレッシュに、ビジュアルアクセントを加えたサウンドアッププランをご覧いただきました。
やっぱり宣伝効果ってすごいですね。織戸学さんの施工例を公開してから5年ばかり経っていますが、いまだにポツポツとご連絡いただけるのは有り難いことです。
当店ならびにチーフインストーラーの江口くんも、ちゃんとした仕事を心がけているつもりですが、それも皆様のご支持があってこそですので、ほんとに感謝感謝です。
80スープラのサウンドアップについては、JBL製品の国内販売が終了した関係で、他の多くの事例と同じ内容の施工はできなくなっておりますが、ご希望の場合は今回のように、アメリカから取り寄せて対応することも可能です。
また、お察しのように、JBL以外のどのようなブランドでもスピーカー交換やDSP搭載は可能です。ご希望に合わせて見た目のクールなグリルのご案内もできますので、どうぞ視野を広げてご検討いただければ幸いです。
なお、当エントリ公開時点で、今回使っているJBL製ダイキャストスピーカーグリルが1セットだけ残っています。泣いても笑ってもラスイチになってしまいましたので、やっぱJBL!という方はどうぞご連絡ください。
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