トヨタアルファードのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.691(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ アルファード
system
メインユニット:ALPINE BIG X
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO RX165、MX080
センター:なし
リアスピーカー:純正
サブウーファー:carrozzeria TS-WH1000A
パワーアンプ:carrozzeria RS-A99X
ケーブル:audiotechnicacomment
ナビ(BIG X)の出力を4chアンプに入れて、フロント3wayを鳴らし、パワードサブウーファーで低音域を補ったプランです。
先々のDSP導入を見据えて2階建てのアンプラックを製作しました。
トヨタ・アルファードの事例紹介です。
初期型の発売が約20年前の2002年で、現行の30型で3代目を迎えます。
兄弟車のヴェルファイアと並んで、トヨタのフラッグシップミニバンに位置づけられるクルマですので、ミニバン本来の目的であるファミリーユースの枠を超えて、黒塗りの法人車や要人車、各種オフィシャルカーといった、セダンの独壇場だったカタい方面にもドンドン採用されていますし、(メーカーはどう感じてるのか図りかねますが・・)ちょっとこわい感じのカスタム系の需要も取り込んでいるようです。
当サイトで30系に関係した話題では、「T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム」をオプション装備した車両のケースで、「せっかくリヤモニタをオプション装備しても、HDMI入力した画像がリヤだけでしか視聴出来ない問題」を解決するために、ビートソニックのインターフェース商品を組み合わせてインストールし、iPhoneなどの外部ソースをフロントとリヤ同時にミラーリングできるようにした事例をご紹介しました。
そして今回は、純粋にオーディオ関係の事例のご紹介となります。
システム概要としては、社外ナビをヘッドユニットして、フロント出力を4chアンプに入力し、フロント3wayをパッシブで鳴らし、パワードサブウーファーを加えて音場の広さを演出する内容です。
ご入庫いただいた車は、アルプスアルパイン関連の資本が運営する「アルパインスタイル」という、カーディーラー兼カスタムショップからご購入なさった車で、ナビはアルパインのBIG Xが取り付けられた状態(エアロパーツも少々ついてた様子)からのスタートです。
先々はDSP導入によるフルマルチシステムを視野にいれつつ、まずは手持ちのアンプを使ってパッシブから始めてみることになりました。
○ナビ
上述のごとく、アルパインのBIG Xです。
堂々の11インチモデルがアルファード専用パネルを使って取り付けられていました。
スピーカー周りは標準のままですので、4ch出力のうち、フロント側2wayとリヤのフルレンジを鳴らす格好になっていました。
(なお、もとからついている純正のディスプレイオーディオは、機構上、取り外すことができませんので、トランクの隅に移設されているようです。)
○アンプ
カロッツェリアのRS-A99X(税込220,000円)です。
カロッツェリアのハイエンド・オーディオシリーズであるカロッツェリアXに属する製品で、2chモデルであるRS-A09X(税込330,000円)と並ぶ、フラッグシップアンプです。
ナビのフロント出力をRS-A99Xに入力し、2chでツイーターとスコーカー、もう2chでウーファー(ドアスピーカー)を鳴らします。
○スピーカーとパワードサブウーファー
フロント3wayは当店人気のブルームーンオーディオのRX165(税込198,000円)とMX080(税込33,000円)の組み合わせ。サブウーファーはカロッツェリアのTS-WH1000A(税込55,000円)です。
アンプの4ch出力で、3wayを鳴らす格好になるわけですが、接続方法は以下の通りです。
片側2chのうち、1ch出力の先に、RX165付属のネットワークをつけて分岐させ、高域側にRX165のツイーター、低域側に8センチ口径のMX080をつなぎます。もう片方の1chの先には、フルレンジでRX165のウーファーをつなぎます。
この方法だと、中音域のスコーカーと、低音域のウーファー間の帯域分割がなされていない格好になり、有り余るコンポーネントの性能を活かす観点からは、ちょっともったいない方法になってしまいますが、お客様もファーストステップとしてご承知の上での決定なのでヨシとしましょう。
パワードサブウーファーは、ついつい推してしまうカロッツェリアのTS-WH1000Aです。
これはパイオニア独自の振動板駆動技術である「HVT方式」を採用した機種で、一定のオーディオ経験があるユーザーからの評価が特に高い製品です。
一般的なコーン型の振動板を持つスピーカーは、振動板の背面に直付けされたボイスコイルのタテの動きによって直接動作させますが、この製品の場合、振動板の後ろにパンタグラフがあり、それを挟むように水平に向かい合わせに配置された一組のボイスコイルのヨコの動きを、パンタグラフによってタテ方向に変換して駆動させる仕組みになっています。
この独自機構のおかげで、下限が20Hzという、サブウーファーの名に恥じない驚異的な低音を発生させることができ、かつ、パンタグラフの精緻な制御によって、とかく大味になりやすい超低域を、比較的シャープに描写する性能を持っています。
商品区分としてはパワードサブウーファーということになっていますが、機構と性能からすると、似て非なる製品であることは明白で、ピュアハイファイ志向のユーザーに、もっともっと知ってほしい製品だと思っています。
以上をもって、フロント3way+パワードサブウーファーのパッシブシステムが組み上がりました。
DSP導入によるフルマルチに見据えたファーストステップとはいえ、コンポーネントのレベルが高いし、スピーカー群のインストールと防振はしっかりやってますので、なかなか上質な音がしています。
それではインストールの様子を御覧ください。
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フロントドア
ドアの外観です。
いやはやとても大きいドアですね。このクラスになると、正方形を超えて縦長の格好をしています。
これだけ大きいと、ドアトリムの平面が大きくなって間延びした感じになりそうですが、そこはトヨタのデザイン力。適宜、切り替えを交えてメリハリのあるデザインになっています。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外した状態です。
サービスホールの隠ぺいは、ビニールシート+ゴムシートのハイブリッドタイプで、曲面のきついところに樹脂カップをプラスしています。
最近はパネルで閉じるか、このスタイルかのいずれかですね。1枚ものの透明ビニールは少なくなってきました。
純正スピーカーは、リベット止めで、楕円ベースの正円です。
一般的な17センチクラスに比べて、振動板の口径が大きく、18センチクラス。と呼んでも差し支えない感じです。
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
サービスホールを塞いでいるアレコレを外して、アウターパネルといっしょに清掃、脱脂をして準備をして、防振材を貼ります。
防振材はDr.ArtexのQuattroです。短冊状にカットして、等間隔で配置します。
使用したスピーカーケーブルは、お客様のお手持ちの商品です。シース(外側をおおっているノイズ・振動防御のための被膜)が厚く、そのままドア内まで引き込むことが出来ませんでした。よって、ボディ側のキックパネル、スピーカーまでの間は、シースを外して引き込むことになりました。 -
インナーパネル作業
インナーパネル側が終わったところです。
バッフルを固定して、スピーカーへケーブルを接続し、スピーカーを固定したら、防振材で全面を覆います。
現行車全般に、室内容量を確保するために、ドアが薄めになる傾向が強く、インナーパネルの起伏も少なくなってきてますね。車によっては、デコボコに追随するためにシートを切り分けることもありますが、1枚のままスパッと貼れます。
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バッフル部クローズアップ
今回は、D-baffleという鋳造バッフルと、定番M&M Designのアルミアダプターを組み合わせてバッフル部を構成しました。
当店のアルファード向けバッフルのスタンダードしては、MDFでベースボードとリングを組み合わせて造りますが、今回のお客様はオール金属でやりたいというご意向がありましたので、鋳物で出来ているD-baffleをベースとして使い、スピーカーフランジとの締結部は、精度の高いM&M Designのアルミアダプターを組み合わせるという格好をとりました。
同様の「メタルもの」としては、カロッツェリアからもリーズナブルな製品が出ているのですが、今回の組み合わせ(Dバッフル5ミリ+メタルリング8ミリ)に比べると、約2センチ程と厚みがあります。奥に行くほど広くなるテーパー形状になっているわけでもないので、スピーカーの背圧の円滑な排出を評価点に挙げた場合、今回の組み合わせにアドバンテージがあります。
しかしながら、重量の点ではカロッツェリア製がリードです。
スピーカーバスケットをしっかり安定させるには、土台となるバッフルの重さも重要な評価点ですので、ユーザーさんの力点の置き方によってお選びいただきたいと思います。 -
ドアトリム(施工前)
オーナー様いわく、「大柄のドアトリムなので、共振しそう。。」とのことで、その感覚は当たってる思います。
・・・ということで今回はドアトリムの防振も行いました。
これくらいの車格の車ですので、それなりの質感・剛性感は備えています。しかしながらこれだけ大きいと、全体の共振は起きやすくなります。
ハイファイオーディオを目指すなら、少々のことではブレない重みをつけておきたい。と考えます。
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ドアトリム(施工後)
こちらが施工後の様子です。
標準の状態で装着されていた吸音材(高周波系に強いシンサレートと思われる)は一旦外して、アウターパネルに使用しているのと同じ、Dr.ArtexのQuattroを貼りました。
小さめにカットした材料を等間隔にペタペタと配置して、全体的にまんべんなく重量が増えるように配慮しました。
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運転席下
運転席下の様子です。
ここには、カロッツェリアのパワードサブウーファーTS-WH1000Aを設置しました。
スーパーサブウーファーと呼んでもいいくらいの、音場の広さと高さを演出してくれる名機。税込55,000円はミスプライスじゃないでしょうか。。
製品の寸法は、幅360mm×幅270mm×厚み45mmとごく標準的なサイズですが、フロアの形状の関係で底面が少し浮いた状態です。願わくば、フロアにぴったり付いていてほしいところですが、四隅はしっかり当たっているのでヨシとしましょう。
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助手席下
助手席の下にはパワーアンプとネットワークを納めました。
冒頭でも触れましたとおり、先々DSPを導入する予定ですので、そこを見据えて、2階建てのラックを作りました。
今回のステップでは、写真のように、1階に4chアンプのRS-A99X、2回にスピーカーのネットワークを置いています。
DSP投入後は、2階のネットワークは不要になりますので、ここにDSP(予定ではHELIX DSP.3)と、2chアンプのPRS-D800を置き、フロント3wayをマルチ運用するための6ch分のアンプを確保する予定です。 -
ピラー埋込加工
最後はAピラーの埋め込み加工の様子を御覧ください。
こちらには、フロント3wayのうち、ツイーターとスコーカーを配置しました。
ベースとなるピラーに、2ユニット分の土台を形成し、アルカンタラ調の生地を貼って仕上げました。
音とは直接関係ないですが、ブルーで統一された色調は落ち着きますね。
どこかの国で夜間照明にブルーを採用したら犯罪率が低下した、なんて記事を読んだ記憶がありますが、それだけ鎮静効果があるということのでしょう。
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作業後記
今回はアルファードの3way+パワードサブウーファーの事例を御覧いただきました。
先々のDSPを交えたステップアップを前提とした説明になりましたので、なにやら途上のように聞こえてしまったかも知れませんが、これはこれで十分に聴けるシステムです。
助手席下の説明で触れましたように、シート下に2階建てのラックを組むことで、それ以上のスペースを使うことなく、マルチアンプのフロント3wayシステムが組めるということですし、またマルチアンプまで気合をいれなくてもいいかな、という方ならば、アンプ内蔵型のDSPならワンボディで済ませることも可能です。
このプランも、あくまでも助手席下のスペースだけで実現できる話であって、運転席下はパワードサブウーファーのスペースとして活用できるわけですから、これで十分ですね。
もっと先にすすめて、デジタル入力のためのDAコンバーターを入れたり、電圧を安定させるための電源レギュレーターをつけたりとなると、もっとスペースが必要になってくるわけですが、そのあたりもなんとか収めるノウハウはあります。。
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