トヨタアルファード30系のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
アルファードの事例ご紹介です。
同車は、兄弟車であるヴェルファイアと共に、2002年に発売されたトヨタの最高級ミニバンです。
なにげに20年経とうとしてるんですね。光陰矢の如し。
初代の10が2008年まで、2代目の20型が2015年まで、そして現行の30が2015年から6年目を迎えたところです。
この10年・20年はセダン偏重からSUVへと、市場の中心が大きくシフトしてきた時期ですので、ミニバンも多様性が進みました。トヨタでいくとファミリーユースのシエンタ、ミドルクラス三兄弟のノア・ヴォクシー・エスクァイア、そして王者アルファード、ヴェルファイアといったラインアップの広がりを見せています。
また、ここ最近は(本当の)VIPカー、法人車市場においても、居住性の高さやちょっとしたミーティングルームにもなる実用性の高さから、従来の大型セダンからアルファードへのシフトが起きており、3代目の30系からは、車両価格約800万円のExecutive Lounge仕様車が加わるようになり、グレードの点においても多様性を拡大させる展開を迎えています。
加えて、この数年はナビ・オーディオ周りの車載機器でも大きな変化が起きました。この10年ほどで急速に市場を拡大させたiPhone/androidスマートフォンにより、クルマ固有のハードであったナビゲーション(道案内)とオーディオ再生機能の代替が進み、Youtubeに代表されるストリーミング動画コンテンツという新しいエンターテイメントメディアの登場に勢いを得て、情報の主導権はスマホが掌握し、クルマ側は、車内での使い勝手を拡張するための「ディスプレイオーディオ」で応じる情勢になっています。
こういったハード・ソフトの規格が主導権闘いを始めると、お決まりのパターンで、適応性・互換性の有無、拡張性の程度がオプションやアフターパーツ選びの基準になってきます。
特に外部入力関係は永遠の商材となっておりまして、サードパーティーメーカーさんの活躍の場となっています。
今回ご紹介するのは、アルファード・ヴェルファイアにスマートフォンのミラーリングに代表される、HDMI外部入力信号をデジタル入力させるためのビートソニック製インターフェースです。
標準仕様のディスプレイオーディオにHDMI入力させるためのインターフェース(AVX02)は、先行して販売されていたので、ある程度認知・普及しているようですが、今回は「T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム」をオプション装備した車両を対象とした専用商品で、ダッシュボードのメインモニタに加えて、分配器を組み合わせることで、オプションのリヤモニタにもミラーリングできるという商品です。
(リヤシートエンターテインメントオプション選択時の)標準では、リヤモニタ用のHDMIコンセントで外部入力はできるものの、当然ながらリヤモニタのみの出力です。
今回ご紹介する商品は、?前後同時にHDMI入力画像を表示できる点と、?ビートソニックならではのデジタル方式による鮮明な画像が表示できる点が2大ポイントです。
○インターフェース商品
主となるインターフェースはビートソニックのHVXT01(税込69,300円)で、HDMI分配器IF33A(税込11,000円)と組み合わせて使います。
接続図に表しましたが、HVXT01のほうが車両側のシステムに直接接続するインターフェースです。
HVXT01には、スマホ等の映像・音声信号を受け取るためのHDMIソケットと、逆にスマホ等への給電を行うUSBソケットの2つが備わっています。
よって、メインモニタさえ出力できればいいという方は、これ単体で足りることになります。
今回の事例のようにリヤモニターにも同時出力したいという場合は、スマホからのHDMIを分配器IF33Aで2つに分けて、一つはHVXT01に入力してメインモニタへ、もう一つをリヤコンソールの足元にあるHDMIソケットを介してリヤモニタへ。というつなぎ方になります。
○使い勝手向上のための工夫
見た目や使い勝手はそこそこでいいよという場合は、上記の2機器を取り付けて、USBとHDMIケーブルを適当に引っ張り出しておけばいいということになりますが、よりスマートに使いやすく。ということで、今回はUSBとHDMIのソケットをセンターコンソールに埋め込みました。
使用した商品は同じくビートソニックのUSB10(税込7,700円)で、一般的な後付けナビの裏にあるUSB・HDMIソケットからケーブル延長して、純正スイッチパネルの空きスペースに取り付けられるようにした汎用の商品です。
これを接続図のように、USBケーブル側をHVXT01本体へ、HDMI出力を分配器IF33Aへそれぞれつなぐことで、センターコンソールから簡単に接続できるように加工しました。
今回のネタとしては、このインターフェース製品のみですが、高額オプションナビなのに「スマホミラーリング(外部入力)はリヤモニタのみ」という、多くのオーナーさまの期待に寸止めで応えてくれない謎仕様を解決できる待望の商品ということで、これだけでお披露目する価値がある!と思いました。
当店はビートソニック製品の取付ができる店舗であるビートソニック・パートナーショップとして選定・登録していただいているお店ですので、ここはひとつ気合を入れてご紹介させていただきます!
それでは各部の様子もどうぞご覧ください(^O^)
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T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム
今回のインターフェースの適合対象となる高額オプションナビです。
多彩な機能を一台に集約した10.5インチ大画面のナビゲーションシステムで、いろいろな機能がほぼフル装備で詰まっています。
標準装備の9インチのディスプレイオーディオに対して、大きさで差をつけてあるのはもちろんですが、大差なさそうな画質についても、こちらの方が良い様に感じました。
JBLプレミアムサウンドシステムとの組み合わせということで、トータル17個ものスピーカーが配置されています。
メーカーオプションで60万円から75万円とかな〜り高額なのですが、ユーザーによっては生命線とも言える、駐車時の全方向型カメラオプション取付の前提となっているため、このナビをお選びになる方は少なくないようです。
標準装備のディスプレイオーディオが搭載されているモデルに対する外部入力については、先行して発売されていたAVX02(税込30,800円)(接続機器に応じて追加インターフェース要)によって実現できていましたが、このオプションナビに対しては、今回ご紹介の製品で初めて外部入力ができるようになりました。 -
ミラーリング
iPhone をHDMI出力している様子です。
これはYoutubeを再生しているのですが、一点注意点があります。
iPhoneのライトニングからHDMIに変換するのに使っている「Apple純正 Lightning-Digital AVアダプタ」の仕様の影響で、ご覧のように、外部に出力している間は、iPhone本体のモニタに動画が再生されません。
接続先の全てのモニタ同様、iPhone本体にも、再生中の動画が表示されるのを期待する方が多いように思いますが、iPhone内のフルハイビジョン解像度(1920×1080ピクセル)を、ライトニングを通すために、一旦1600×900ピクセルに圧縮処理しているらしく、そのリソース確保のためだかなんだかで、本体側は再生/停止・スキップボタンのみ表示されるモードになります。この際は、ミラーリングではなくて出力モードといった趣ですね。
iTunes動画もHuluも同様で、基本的に動画ソース全般がこうなるようです。
なお、そういった動的な処理を必要としないHOME画面や多くのアプリの画面については、文字通りミラーリングされます。
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USB/HDMIコンセント
センターコンソールに増設したコンセントです。
冒頭で触れました、HDMI外部入力とUSB給電を行うコンセントです。
ビートソニックのUSB10という延長ケーブルとコンセントが一緒になった製品をセンターコンソールに埋め込みました。
多少の加工は必要ですが、ここが一番扱いやすく、便利だと思います。
なお、スマートフォンの充電USBは、車両の通信用のUSBポートでも可能といえば可能なのですが、オーディオ側が通信を試みようとして誤動作が起きるようなので、充電専用のUSBを使うほうがよいようです。
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リアエンタメオプションのHDMIコンセント
こちらは、オプションの「13.3インチリアシートエンターテインメントシステム」を選択された車両に装備される外部入力用HDMI入力端子です。
位置はリヤコンソールの下端、足元付近になります。
このポートから入力された信号は、後出のフリップダウンモニターに表示される仕組みになっています。
今回の大前提である「T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム」はHDMIの外部入力を持っていないわけですが、別オプションのリアシートエンターテインメントシステムの領域に関しては、HDMI入力ポートが有るということです。
今回のインターフェース導入により、分配器IF33Aで分けた信号の片方を、インターフェース本体のHVXT01によって新たに設けられたルートを通じてメインモニタに表示し、リヤモニタに関しては、分配器から延長ケーブルを介してこのコンセントに入力し、リヤエンターテイメントシステムとしてもともと持っている回路を通ってリヤモニタに表示させる。という格好になります。
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13.3インチ後席ディスプレイ
こちらが前述のフリップダウンモニタの現物です。
ディーラーオプションの12.1型後席ディスプレイというのもありますが、こちらはリヤエンターテイメントシステムの構成コンポーネントとして供給されるモニタなので、メーカーオプション扱いです。
車内でこのサイズとなると、完全にテレビの大きさですね。迫力あります。
メインモニタと同じ画像が写っておりますので、同じソースが表示されていることがおわかりいただけると思います。
画質の点でも、RCAアナログ入力ではなくてデジタル入力だから鮮明です。
なお、前カットで触れましたとおり、分配器で分けられた信号の片方をリヤのHDMIに入力することで、この状態を実現しているだけですので、リヤは別ソースにしたいという気分になったなら、別のHDMIを入力するなりしてお好きにやっていただくことになります。 -
作業後記
今回はアルファードの外部入力増設プランの事例をご紹介しました。
冒頭でも触れましたように、最近はオプションを含めた純正システムへの外部入力の可否が大きな関心事ですね。
今回の対象となった「T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム」に関しては、有線の外部入力が一切ないということで、しばらくの間、手立てが無い状態でしたが、今回ご紹介したHVXT01が本年の6月に発売されたことで、やっと道がひらけました。
これを待ってた〜!というオーナー様は少なくないと思います。
今回の事例はインターフェース本体と分配器を合体させて、純正デッキの真裏のスペースにコンパクトに収め、あとは延長ケーブル類の敷設で済むような工法で施工しています。
機器があちこちに散らばらず、車両への負荷も最低限に抑えた工法で丁寧に対応させていただきます。
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