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トヨタクラウンRSリミテッドのオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>

  • 事例No.686(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    トヨタ クラウン RSリミテッド

    system

    メインユニット:純正
    デッドニング:フロント
    フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO MX080AX165(W)
    センター:BLUE MOON AUDIO MX080
    リアスピーカー:純正
    サブウーファー:純正
    パワーアンプ:純正
    ケーブル:純正、kaiser swing

    comment

    フロント2wayとセンタースピーカーを交換した事例です。
    中音域まで再生する標準のハイレンジスピーカーの代わりに、2wayセットのツイーターではなく、8センチフルレンジユニットをつかって、しっとりまとめました。

  • ダッシュボード


トヨタ・クラウンの事例ご紹介です。

1955年(昭和30年)に産声を上げ、2018年までの63年間の間に14回にのぼるモデルチェンジを重ねてきた、日本を代表するラグジュアリーセダンです。
その名の如く、常に日本のクルマ文化の頂点に君臨し、「いつかはクラウン」の名コピーとともに、高度成長期を生き抜く良識ある大人の目標となり続けたクルマです。

90年代の声が聴こえる頃にはグローバルブランド「レクサス」が創造され、トヨタ最高位の座を譲ることにはなりましたが、歴史に裏打ちされたステータスはたたえながらも、派手すぎず、節度の感じられる堅実なセダンとして現在に至っています。

上述の通り、これまでに14回のフルモデルチェンジを経験し、220系と呼ばれる15代目が現行モデルになります。
200系でハイブリッドシステムを初搭載し、その動力性能と燃費性能を大幅に高めた210系に対し、220系では、ニュルブリンクでのテストを重ねて脚を鍛えて車両性能を進化させた点がアピールポイントとなっています。

原動機は?2リッターターボエンジン、?2.5リッターエンジン+モーター、?3.5リッター+モーターの3パターンで、それぞれにグレードが設定されて、価格帯は2.5LハイブリッドBの489万円から3.5LハイブリットGエクゼクティブの739万円までと、多くの方の達成感を受け止められる設定になっています。


今回は、その中でも人気の高いハイブリッド2.5RSリミテッドがご登場です。

220系の標準オーディオは、210系とスピーカー数(10個)は同じであるものの、アンプのチャンネル数が増えてフロントがマルチ化され、何気に進化が見られるのですが、ちょっと変化を楽しんでみたいとの思いでご相談を頂きました。

プランとしては、サウンドアッププログラムによるスピーカー交換とドア防振になりました。
DSPアンプ等の再生・増幅系の手入れは行わない、音の出口だけの整備ですが、いつもの様式にならって標準オーディオの概要を含めてご案内します。

○オーディオシステム
クラウンのナビ・オーディオ回りはアプション含めて3パターンになっています。
・ベースモデルである「B」は、6スピーカーを持つライブサウンドシステム。
・主力の「S」以上は10スピーカーから成るスーパーライブサウンドシステム。
・最上位の「G」のみのメーカーオプションとして設定されるのが16スピーカーのプレミアムサウンドシステム。という具合になっています。

今回のクルマは2番めの10スピーカーでして、このうちフロントスピーカーはツイーター(ハイレンジスピーカー)と、ドアウーファーの2way+センタースピーカーとなります。
今回は、この合計5つのスピーカーユニットを差し替えることになります。

○スピーカー
お客様にお選びいただいたブランドは、当店人気のブルームーンオーディオです。
フロント2way用として、ミドルクラスのAX165(税込93,500円)、そしてセンタースピーカー用として8センチフルレンジのMX080(税込33,000円)という想定でスタートしました。

想定で・・とは、なんとももったいぶった言い回しですいません。
冒頭でちらっと触れましたとおり、一つ前の型の210系では、フロント2way用として供給される信号は片側あたり1chのフルレンジになっており、それをツイーターとウーファーに分岐させる回路になっているので、社外の2wayスピーカーにセットされているネットワークによって分岐させれば、ほぼ期待通りの音が出せます。また、ネットワークで分岐させるつなぎ方が出来ない場合は、(この210の例のように)ツイーター側のハイパスフィルター代わりに使うことででも、前者に準じた音が期待できます。

しかしながら、220系の場合はツイーターとウーファーそれぞれに1chづつ、合計2chで供給されており、その周波数帯域もあらかじめ分割されています。(いわゆるマルチ)
今回は、DSPをつかってフルレンジ信号を合成するという手は使わず、「まずはスピーカーだけの交換で様子を見てみたい」というご意向でしたので、あらかじめ帯域分割された信号が前提になります。

複数のスピーカーを組み合わせて運用する場合、個々のスピーカーの周波数特性と、スピーカーケーブルから供給される信号の帯域は、(教科書的には)シビアにすりあわせて設計することになっていますので、ポン付けのような交換では上手くいかないということになっています。
しかしながら、ある程度常識的な帯域をこなせるように設計されているスピーカー群と、マルチアンプが前提であれば、乱暴にスピーカーだけ差し替えても、「ま、これでもいいんじゃない」程度の着地を迎えることができるケースも少なくなく、そこで落ち着く可能性も想定しました。

しかしながら、近年のトヨタの標準オーディオの設計思想では、高域側の再生を従来のツイーターのような高音域専用ユニットに持たせるのではなく、中音域の中程くらいまでをカバーする5,6センチ直径のハイレンジユニットに担当させるようになっています。
その影響で、低域側のウーファーの上限もごく一般的なウーファーよりは低く設定されて、両ユニットの帯域の境界が低い・・・俗に言う「クロスポイントが低い」状態を志向しているようです。

この思想があるにしても、片側1chを分岐させる形式であれば、社外スピーカー付属のネットワークにより、適切に分岐し直すので全く問題ないわけですが、この思想をもとに、あらかじめマルチアンプで分岐してあるとなると、一般的なクロスポイントで設計してある社外ユニットにポン交換しても、明確に帯域がズレる可能性が出てくるわけです。

具体的に言うと、社外ウーファーが上手に鳴らせる帯域のうち、高めの周波数の信号は来てくれなくて、ツイーター側に行ってしまうということです。
こうなると、ツイーターとしては、壊れはしないものの守備範囲からすると負担が大きくて、上手に鳴らせない帯域ですし、ウーファー側としては、主張の強い高めの音を鳴らす機会を奪われてしまい、俗に「中抜け」と呼ばれる、中音域が不在のような鳴り方になる可能性も懸念されたわけです。

前置きが長くなってしまいましたが、そういう条件での取り組みでしたので、中抜け感がでるようであれば、2wayセットに付属のツイーターを高めの再生ができるフルレンジスピーカーに差し替えて対応する可能性もお伝えした上で着手することになりました。

で、、オチとしては、やっぱりそうなったわけです。
対処として、高音域はセンタースピーカーにも使っているMX080(周波数帯域140Hz-12kHz)に変更し、ウーファーのみAX165のものを使い、セットに含まれていたツイーター(とネットワーク)は下取り対応させていただくことで落ち着きました。

○防振とスピーカーケーブル
スピーカー交換を行ったフロントドアは、制振力の強いデッドニンググレードで硬め、スピーカー取り付けのためのインナーバッフルはMDFで制作して、適切に防水対策を行いました。

スピーカーケーブルについては、お伝えしておりますようにスピーカーユニットのみの交換ですので、基本的にスピーカーケーブルの交換は行わず、社外スピーカーにつなぎ替えるのに必要最低限な部分のみ、お店のベースグレードのケーブルを使いました。

以上をもって、音の出口のスピーカーユニットの交換と防振によるサウンドアップを行いました。
高音域専門職の小口径ツイーターではないので、キリキリッとした輪郭は描けませんが、ドアウーファーの性能の向上に加えて、純正のハイレンジユニットが、ほぼ同口径のハイスペックユニットに変わったことで、純正比でかなりの情報量アップになりました。

大体話は終わってしまいました(・o・)が、よろしかったら施工の様子を御覧ください。

  • フロントドア

    それではドア外観からです。

    さすが名人。常人の目に見えない、周りの空気まで渾然一体と調和させてしまう、トヨタにしか出来ない完成度の高いデザインです。

    スポーツ性能を標榜するRSということで、パワーウインドウスイッチのパネルはカーボン(柄)を配して、気を遣ってあります。

    フロント2wayのドアウーファーは右下の定位置で、ツイーターはダッシュボード上の両脇です。

  • ドアトリム取り外し

    ドアトリムをめくってみたところです。

    ビニールシートは採用されておらず、樹脂のパネルがサービスホールを塞いでいます。
    パッと見た範囲では、場所がわかりませんが、トヨタ得意のドア筐体内の圧力センサーがどこかにあると思います。

    純正スピーカーは見るからに凝った造りですね。純正にしとくのがもったいない感じ?です。
    コーン(振動板)部分には大きなリブが8本入り、周囲のダンパー部分はナナメにねじったパターンの構造が設けてあります。
    前者は強度をあげて歪みを減らす効果を狙ったものだと思います。後者については、振動板がより真っ直ぐなストロークで動くように、ブレの抑制を目指した結果だと思います。

    冒頭でも触れましたとおり、このウーファーへの信号はあらかじめ帯域分割されています。
    帯域の上限をカットすることを「ローパス」といいますが、この場合は、トランクにあるサブウーファーからでてくる超低域との干渉もさけるべく、下限もカットしてあります。上も下もカットして真ん中だけ通すというニュアンスで「バンドパス」といわれる処理方法になります。

    この絵ヅラだと、青い箱に触れずに通り過ぎるのが難しいですね;;
    これはトヨタ車で採用されている「マルチプレックス・ネットワーク」と呼ばれる、クルマの制御信号の多重通信網を構成する部品の一つで、簡単にいうとドア関係の情報のハブになっているコンピュータです。パワーウィンドウやドアミラー、ドアロックの動作等について、車体側のコンピュータと協同して制御を行っています。

    一つの指示系統ごとに1本の電線を確保していた過去の対して、1本の多重通信線を通してコンピュータでデジタル化された複数信号の送受信を行うことで、電線の数を減らし、軽量化、とコストダウンを実現するための仕組みです。
    こういう発想がどんどん加速すれば、セキュリティ対策のハードルが超絶高そうですけど、究極的には電源だけが有線で、あとはALL無線。みたいになるのかも知れないですね。

  • デッドニング

    アウターパネル側の防振作業の撮影を飛ばしてしまったので、一気に出来上がりのところまでワープしてしまいました。m(_ _)m

    今回は制振力の強いデッドニンググレードで施工しましたので、アウターパネルは短冊状にカットした防振材を等間隔に貼っています。
    インナーパネル側はご覧の通りの全面貼りですね。みっちりと貼っております。

    先程触れませんでしたが、純正スピーカーのバッフル部分は楕円形で、振動板だけ丸い。という作りになっていました。
    よって、制作したバッフルは、楕円に対応した長四角のベースボードに、丸いリング状の材料を組み合わせた構造になっています。

    純正ウーファーはなかなか男前でしたが、交換後のスピーカーはキレ・パンチ力・余韻が増して、メリハリのある音に変わりました。
    スイートスポットを広めに確保した、純正ならではのポワンとコモった感じもなく、中音域をしっかりと再生してくれています。
    デッドニングでハコがしっかり出来てるおかげて低域も締まり、十分満足いく感じです♪

  • スピーカーバッフル部分

    なにがなんでもお目にかけないと。というわけでもありませんが、バッフル部分のアップです。

    ベースは雲形の長四角で、ドアにはボルトとナットで固定してあります。
    写真だとわかりにくいかも知れない、というか全くわからないですが、筒の内面は奥に行くほど広くなるテーパー仕上げにしてあります。

    奥行に3センチほどと、海沿いによくある一瞬で通り過ぎるような超短トンネルですが、この加工の有無でヌケの具合が変わってきます。

  • 純正ハイレンジ

    こちらが純正のツイーター、、じゃなくてハイレンジスピーカーです。

    直径は6.5cmといったところで、ご覧の通り、明確にスピーカーの格好をしてますね。
    単体だとシャカシャカとしか聞こえないようなツイーターとは異なり、人の話し声がはっきり聞き取れるような(低い)帯域まで再生しています。

    逆に、一般的なツイーターが再生するような高域特性は持ち合わせていないようです。
    もっとも、この作りだと2kHz、3kHzといった高音域が出せるはずはないんですけどね。

  • ハイレンジ交換後

    交換後の状態です。

    冒頭でご説明しましたように、ブルームーンオーディオの8センチフルレンジスピーカーであるMX080に交換しました。

    理由は既述のとおり、「中音域の上側」くらいの帯域がハイレンジスピーカー用ケーブル側に供給されており、一般的なツイーターの守備範囲外で再生されないため、中抜けしてしまう。ではツイーターではなく小口径のハイスペフルレンジに代えてやろう。ということでした。

    順当に行けばドアウーファーのAX165とセットになっているツイーターが来る予定でしたので、それと比べれば確かに高域側の限界は低いです。
    しかしながら、純正と同口径(有効径はちょい大きいくらい)で素材と構造は数段上ですので、明瞭度はめちゃあがりました。

    現状をなんでも肯定して商機につなげようってわけじゃありませんが、結果からして、トヨタのライブサウンドシステムに対して、こういうモデレートなグレードアップっていうのも品があってアリなんじゃないかと感じました。

    一聴して誰の耳にもすぐわかる「社外スピーカー取り替えた感」は薄いですが、たしかに情報量は増えていて、メリハリがあり、純粋にリスニングを楽しめる感じです。
    こんな感じなので、当然ながら聴き疲れしにくそうで、オトナのサウンドアップという趣があります。

  • センタースピーカー

    こちらはセンタースピーカーです。こちらも交換します。

    ダッシュボードに設置されている3つのハイレンジのユニットは、すべて同じものでした。
    当然ながら、左右はステレオ再生。こちらはミックスモノラルというソースの違いはあります。

  • センタースピーカー交換後

    そしてこちらがセンター交換後の様子です。

    センターについても、両ハイレンジと同様に、MDFで作ったバッフルボードに取り付けて純正の位置・ネジ穴にフィットさせています。
    配線についても、純正ケーブルの銅線を少し露出させて、スプライスと呼ばれる小さな金属の帯で共締めすることで結線しています。

  • 作業後記

    今回は現行型220系クラウンのサウンドアップ事例をご紹介いたしました。
    基本的にはサウンドアッププログラムによるフロント2wayスピーカー交換。といった風情でご案内する予定でしたが、純正アンプ側で帯域分割された信号に合わせる形で、社外16.5センチウーファーと、8センチハイレンジスピーカーという変則的な組み合わせになりました。

    物事に絶対的な正解・不正解というものは、ありそうだけど実はないっぽいので、(現場の諸条件と)合うか合わないか。で考える柔軟性を持たないとなー、と常々考えているのですが、その尺度でみると、これは絶対アリな形だと思いました。
    本文でも触れましたとおり、これ見よがしな派手さはありませんが、確実に品位が上がっており、トヨタのライブサウンドを起点とした、モデレートなサウンドアップモデルの1スタイルを見つけた気がしました。

    特定の売れ筋商品ひとつをポンと組み入れてベストな結果!というようなリズム感のある消費活動とは距離があり、ツウ受けの部類にはいるのは致し方ないところですが、これはアリだと思います(3回目)

    10スピーカー標準オーディオの220クラウンのオーナー様で、音質のワンランクアップにご興味有りのお客様はどうぞお問合せください♪
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