BMWZ4M40i(G29)のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.634(お問い合わせの際にお伝えください)
model
BMW Z4 M40i(G29)
system
メインユニット:純正(Harman/Kardon)
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO SX25T、MX080
センター:純正
リアスピーカー:純正
サブウーファー:純正
パワーアンプ:純正
ケーブル:純正comment
BMWブライトオーディオパッケージのF1にて、フロント2wayスピーカーの交換とデッドニングを行いました。
もやもやっと薄れていた情報量が確保されて、オーナー様にお喜びいただけました♪
お客様から感想のメールをいただきました。
(個人/団体名、必要に応じて商品名は伏せさせていただいております。)
本日はお世話になりました。
帰りのドライブでは、音響に関してはさほど詳しくない私でもわかるくらい車という特殊な環境ではありますが、快適なリスニング空間になっていてびっくりです。
次は何しようかと考える帰り道でした…付けてもらったスピーカーをアップグレードしたらもっと変化があるのかとか、説明頂いたようにセンターとシート下のウーファー変えたらどうなんだろうとか…
繰り返しになりますが本日はありがとうございます、またよろしくお願いします。
BMW Z4のダッシュボードです。
危険な男の車BMWの中でも最高にスリリングな一台、Z4です。
BMW初の2シーター・ロードスターとして2003年にデビューしました。
実用性無視のスポーツモデルとして、アヴァンギャルドなコロンの香りをさせてデビューしましたが、今に比べればずーっと優しい時代。E系全般、顔立ちはマイルドで、全長に比べてキャビンがちょい高めと、中学卒業したてのようなアンバランスさがありましたが、2代目(E89)になって成人。大人の顔立ち、八頭身のスタイリングを得て、昨年代替わりの三代目(G29)で完成!シリーズ最高レベルのニラミと戦闘力を身につけました。
やはり人気モデルなんですね、ちょこちょことお問い合わせ&オーディオ施工のご依頼を頂いております。
当コーナー2台めの登録となる今回のZ4は直6ツインターボエンジンが吠える最強グレードのM40i。オーディオの手始めにフロント2wayスピーカーの交換とドア防振のご依頼をいただきました。
以下、システム・コンポーネント紹介です。
ヘッドユニットは純正オプションのTop HiFiオーディオです。
Z4のオーディオシステムは3段階に分かれていて、ベースグレードとなる?「Hi-Fiシステム」、ミドルグレードの?「Hi-Fiサラウンドシステム」、トップグレードの?「Top HiFi」に分かれています。
3段階ということで、さぞかし差がつけてあるのかと思いきや、?と?の明確な違いはリヤスピーカーのツイーターの有無、?と?はアンプとサブウーファーの仕様が幾分違う程度のようです。
ユニット数でみても??で10スピーカーあり、?で12スピーカーと大差なく、外観上の違いについては?にハーマンカードンのエンブレムが付く以外は、スピーカーグリルの見た目も含めて差異はありません。
図をご覧いただくと、別体式のパワーアンプから4系統に分かれて出力されています。センター、ドア、リアの3系統は(低域をカットした)ハイパスフィルターをかけた信号が出ており、末端のツイーターに分岐するところで更にハイパスフィルターをかけてあります。
バックパネルにインストールされているダブル・サブウーファーはローパスフィルターをかけて低音域専門にしてあります。ここはご想像のとおりだと思います。
なお、前述の通り、標準グレードでも10スピーカーを擁するシステムですので、アンプは全グレード別体式です。かつ、帯域の分け方も共通です。
以上がZ4の純正オーディオの姿です。
これを踏まえて、今回はBMWブライトオーディオパッケージ for Z4のプランF1に準じたメニューとして、パワーアンプ、ケーブルは純正のまま、ドアに取り付けてある2way(ツイーター・ウーファー)のみ社外スピーカーに交換し、スピーカーの稼働条件を整えるためにドア防振を行います。
スピーカーは当店人気のBLUE MOON AUDIOブランドで組みました。
同ブランドはMINIを含む数多くのBMW車向けに専用キットを積極的にリリースしていますが、Z4用は出していません。しかしながら、1.5インチクラスのツイーター、4インチクラスのウーファー、8インチクラスのサブウーファーと相場通りのユニットで構成されているので、取り付け方法と、周囲のクリアランスがわかれば、どのようにでもアレンジできてしまうのが正直なところです。
ということで、今回はツイーターユニットを SX25T(SX165付属のツイーターの単品販売モデル)に入れ替え、ドアのウーファーについては、カスタム制作したアルミバッフルを介して、MX080に差し替えました。
これとあわせて、ドア防振は制振力つよめのデッドニンググレードで施工しました。
今回のエントリでは、施工の様子に加えて、今回のプランF1(フロント2way交換)から先の4つのステップアップメニュー(F2〜F2R-8W)についても図解でお示ししてみようと思います。
それでは先にお進みください♪♪
【MEMO】詳細なプラン内容はBMWブライトオーディオパッケージ for Z4ページでもご確認いただけます。
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フロントドア
それではドアチェックからです。
ボディカラー・ブラック・アイボリーの3トーンがなんともセレブリティ。
ブルーのボディだとまさにBMWカラーになるんですね。かっこよいです。
スピーカーレイアウトは、中段高めのパンチンググリルの下に10cmのウーファーユニット。ミラー裏のグリルの中にツイーターがそれぞれ収まります。
ツイーターグリルについている小さなエンブレムには「Harman/Kardon」の文字があります。
Top-HiFi仕様を確認できる、外観上唯一の相違点です -
ドアトリム取り外し
ドアトリムを取り外したところです。
サービスホール一つの大きさとしては、だいぶ大きな部類ですが、外周部の幅がかなり広いため、開口部はねじれにくく、堅牢性は高いように感じます。
足場となる外周がこれだけしっかりしてくれていれば、樹脂パネル防振による効果のさらなる高まりを期待できそうです。
純正スピーカーは10cmの樹脂フレーム一体型スピーカーです。
次の写真で確認できますが、スピーカーの真裏に黒いウィンドウレールが走っています。
一般的な10cmスピーカーであればほぼ収まると思いますが、バスケットが深かったりマグネットが大きかったりで、埋め込み寸法が深い製品については、ドアトリム側の切削等を通じてクリアランス確保を試みる必要が出てくると思います。
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アウターパネル作業
アウター側が終わったところです。
樹脂パネルの取り外しには、白くて大きい特徴的な樹脂製クリップ6つと、アタマの大きなトルクスネジ7本を外します。
前述の通り、サービスホール自体は大きいため、アウターパネルへのアクセスは比較的容易です。が、フロアとドアで強度を確保する割合が高くなるオープンボディのためでしょうか、補強のための太いリブが錯綜しているので、作業性は良くありません。
ドア防振はデッドニンググレードですので、ご覧のように短冊状にカットした材料を等間隔に貼っています。
見えるところだけ貼ればいいというわけではないので、隙間がある限り、七つ道具のヘラを駆使しつつ、シコシコと貼り込んでいきます。
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インナーパネル作業
インナー側が出来上がったところです。
存在感のあるネジ達を呼び起こして、樹脂パネルを元通りに取り付けます。
スピーカーは、BLUE MOON AUDIOのMX080です。純正スピーカーのネジ穴の位置を写し取ってカスタム製作した、アルミ製バッフルを介して取り付けています。
冒頭のシステム図では、紙面の都合で省略しましたが、ドアスピーカーとツイーターの配線の間には、インラインのハイパスフィルターを介在させています。
スピーカーの左側に見える(布テープ巻の)ハーネスの先から純正スピーカー配線が出ているので、ここに線をつないで二股に分岐させ、一方はそのままスピーカーへ、もう一方は北上してハイパスフィルターを経由し、ミラー裏のツイーターに接続しています。
防振については、デッドニンググレードなので全面貼りです。
ただ、この車の樹脂パネルは中央が盆地になっていて、かつ、細かいリブがたくさん入れてあるので、ズバッと気持ちよく一枚貼り♪という具合には行きません。
こういう場合は、中小型の四角形にカット単位を落とし、起伏に合わせて一枚づつキチッと貼り込み、瓦屋根のようにちょっと重ねながら全体に展開していくやり方が良いと思います。
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スピーカー周りアップ
スピーカー取付部のアップです。
アルミバッフルがキラリと輝いております。
ユニットは前述の通りBLUE MOON AUDIOのMX080です。
インナーパネル全体を一様に防振材で固めてきましたが、スピーカーは振動源となりますのでいわば本丸です。
スピーカーから発生する振動によって、スピーカーバスケット自身がブレて、振動板の律動を相殺してしまう「損失」が生じないように、バッフル周辺をしっかり防振材で固めてあげます。
このあたりの防振材のサイズは、小さめにカットして少しづつ重ねて。というのが良いように思います。お城の石垣の感覚です。 -
純正ツイーター
ミラー裏のツイーターカバーを裏から見たところです。
ミラー裏のツイーターカバーとしては、かなり小振りな方ですね。
コンバーチブルをオープンにしたときの美しさを考慮して、存在感を抑えたのかな?なんて想像しました。
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ツイーター比較
ミラー裏のスペースがさほど広くない感じでしたので、寸法計測のついでにツイーターのサイズを比較してみました。
この「 SX25T」以上のサイズを収める際は、ブラケットの切削加工などの手間を掛ける必要がありますね。 -
資料映像-センタースピーカー周り
以上が今回の施工の解説でした。
当エントリの最後で複数プランの解説をさせていただく行う関係上、今回は手を付けなかった場所(センタースピーカー周りとリヤパネル周り)の画像を2点だけお目にかけます。
センタースピーカーは10センチクラスのスピーカーが一つというのが相場ですが、Z4は2wayになっています。
3グレードあるオーディオシステムで共通の仕様です。
10センチスピーカーについては、後出のリヤスピーカーと同じユニットがつかわれています。(ドアも10センチですが仕様が少し違います)
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資料映像-リヤパネル周り
こちらがリアパネルです。
ここには、2way構成のリアスピーカーと、20センチ口径のサブウーファーが左右それぞれに取り付けられています。
冒頭でもふれましたように、リアスピーカーがツイーターつきの2wayになるのは、ハーマンカードンブランドのTop Hi-Fiのみです。
サブウーファーについては、ディーラーさんに伺ったところ、ユニットの型番が3グレードですべて異なっているようですが、詳細は不明です。
しかしながら、バッフルを組んで入れ替える上では、その差異が判断に影響することはなさそうです。 -
Z4のサウンドアッププラン-F1
今回ご紹介した内容ですね。フロントの2wayスピーカーを入れ替えて、ドア防振を行うベーシックメニューです。
プラン標準のドア防振は、オーディオテクニカのアクワイエブランドの防振材を使って、マイルドな防振効果を狙うドアチューニング・グレードで施工していますが、今回はコレを強めのデッドニンググレードで施工しています。
【BMA Z4用2wayフロントスピーカー】 BLUE MOON AUDIO BMA-G20FS(改) 【工賃他】 ミラー裏ツイーター取付加工 ドアスピーカー交換施工費 配線、端末処理一式 デッドニング 【合計】 152,000円(税別)
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Z4のサウンドアッププラン-F2
次はセンタースピーカーにも手を入れたF2です。
F1の2wayに加えて、センタースピーカーユニットも入れ替えて、フロント側を固めます。
センター入れ替えに際しては、スピーカー背面に吸音材を充填して、響き具合の調整も行います。
【BMA Z4用2wayフロントスピーカー】 BLUE MOON AUDIO BMA-G20FS(改) 【BMA Z4用2wayセンタースピーカー】 BLUE MOON AUDIO SX25T(1/2) BLUE MOON AUDIO MX080(1/2) オリジナルアルミバッフル 【工賃他】 ミラー裏ツイーター取付加工 ドアスピーカー交換施工費 センタースピーカー取付 配線、端末処理一式 デッドニング 【合計】 198,000円(税別)
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Z4のサウンドアッププラン-F2R
リヤスピーカーの交換も加えたF2Rです。
リヤのバックパネルには2way、あるいはフルレンジのスピーカーが付いています。
これを標準の状態のまま入れ替えを行っても良いのですが、フロント側のツイーターのスペックも上げていることだし、わざわざ2wayセパレート構成を維持して入れ替える必要もないのかな考えました。
ということで、リヤスピーカーについては、10センチスピーカーを、同じBLUE MOON AUDIOから出ているCX100という10センチ口径のコアキシャルスピーカーに入れ替えて、純正ツイーターは線を抜いてキャンセルする方法をとっています。
なお、F1とF2のドアスピーカーについても、もう少し口径を大きくしたいとお考えの場合は、MX080をCX100に入れ替えて対応する選択肢もあります。(中央のツイーターは鳴らさないのでその分無駄にはなりますが)
【BMA Z4用2wayフロントスピーカー】 BLUE MOON AUDIO BMA-G20FS(改) 【BMA Z4用2wayセンタースピーカー】 BLUE MOON AUDIO SX25T(1/2) BLUE MOON AUDIO MX080(1/2) オリジナルアルミバッフル 【BMA Z4用2way同軸リアスピーカー】 BLUE MOON AUDIO CX100(リア) オリジナルアルミバッフル 【工賃他】 ミラー裏ツイーター取付加工 ドアスピーカー交換施工費 センタースピーカー取付 リアピーカー取付 配線、端末処理一式 デッドニング 【合計】 257,000円(税別)
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Z4のサウンドアッププラン-F2R-8W
ほぼ最上クラスの位置づけとなる、F2R-8Wです。
これはF2Rにサブウーファーの交換も行って、全スピーカーを8chアンプ内蔵のDSPで制御するシステムです。
全スピーカーの出力帯域、出力タイミング、音量、と総合的に調整するので、好みに応じて音場を最適化することが可能になります。
リヤスピーカーの交換は表側から出来ますが、サブウーファーの入れ替えにはバックパネルをバラす必要があるので、手数は増えます。
F2Rまでと違って、DSP導入によって電源ケーブルの引き込み、スピーカーケーブルの引き直しも伴うので、予算は大きくなります。
なお、スピーカーケーブルについては全線引き換えで計算しておりますが、引き換え対象を絞るとか、銘柄を変更することで予算の調整は可能です。
【BMA Z4用2wayフロントスピーカー】 BLUE MOON AUDIO SX165(TW、NW) BLUE MOON AUDIO MX080(MID) オリジナルアルミバッフル 【BMA Z4用2wayセンタースピーカー】 BLUE MOON AUDIO SX25T(1/2) BLUE MOON AUDIO MX080(1/2) オリジナルアルミバッフル 【BMA Z4用2way同軸リアスピーカー】 BLUE MOON AUDIO CX100(リア) オリジナルアルミバッフル 【BMA Z4用サブウーファー】 BLUE MOON AUDIO SX165(W) オリジナルスピーカーバッフル制作 【DSP】 audison APF8.9bit SUPRACLASSIC2.5H(スピーカーケーブル):入力用 SUPRACLASSIC2.5H(スピーカーケーブル):出力用 【工賃他】 ミラー裏ツイーター取付加工 ドアスピーカー交換施工費 センタースピーカー取付 リアピーカー取付 リアトリム分解、ウーファー取付 配線、端末処理一式 DSPセッティング デッドニング 【合計】 580,500円(税別) -
Z4のサウンドアッププラン-F2-8W
F2R-8Wから、リヤスピーカーのみキャンセルしたF2-8Wです。
F2R-8Wは、いわば全部入りなわけですが、制御対象をフロントスピーカー群+両サブウーファーに抑えたプランです。
制御対象を絞ることで、音作りのしやすさは幾分向上するのと、8chの内蔵アンプのパワー配分にも余裕が持てるので、全部入り!にこだわらない方であれば、バランスのよい選択肢なんじゃないかなと思います。
【BMA Z4用2wayフロントスピーカー】 BLUE MOON AUDIO SX165(TW、NW) BLUE MOON AUDIO MX080(MID) オリジナルアルミバッフル 【BMA Z4用2wayセンタースピーカー】 BLUE MOON AUDIO SX25T(1/2) BLUE MOON AUDIO MX080(1/2) オリジナルアルミバッフル 【BMA Z4用サブウーファー】 BLUE MOON AUDIO SX165(W) オリジナルスピーカーバッフル制作 【DSP】 audison APF8.9bit SUPRACLASSIC2.5H(スピーカーケーブル):入力用 SUPRACLASSIC2.5H(スピーカーケーブル):出力用 【工賃他】 ミラー裏ツイーター取付加工 ドアスピーカー交換施工費 センタースピーカー取付 リアトリム分解、ウーファー取付 配線、端末処理一式 DSPセッティング デッドニング 【合計】 518,250円(税別)
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作業後記
今回はBMWブライトオーディオパッケージ for Z4の事例を御覧いただきました。
後半でプラン説明させていただきました通り、その他多くのBMW車と同じように、ご予算に応じたサウンドアップが可能です。
Z4については、全プランについて価格を計算しておりませんので、ご興味をお持ちいただいた方はお問い合わせください。
これらのプランをそのままでも良いですし、たたき台にしてカスタマイズすることも可能です。
ご要望に応じて柔軟に対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
ご連絡お待ちしております。
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
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