LAND ROVERレンジローバー・スポーツのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.600(お問い合わせの際にお伝えください)
model
LAND ROVER レンジローバー・スポーツ
system
メインユニット:純正
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:JBL CLUB 6500C
リアスピーカー:純正
サブウーファー:JBL CLUB WS1200
パワーアンプ:JBL stage A9004
ケーブル:audiotechnicacomment
JBL CLUB コンプリートパッケージのカスタマイズ事例です。
JBLスピーカーを16.5cmモデルに、アンプをハイコスパ機に入れ替えました。
オルタネーターノイズが出たので、トラブルシュートを経て、ハイローコンバーター投入で解決を図りました。
お客様から感想のメールをいただきました。
(個人/団体名、必要に応じて商品名は伏せさせていただいております。)
竹原様
この度は有難う御座いました。
写真も有難う御座います、使わせて頂きます。インストールギャラリーも勿論問題ございません!
まだ2時間位しか車に乗っていませんが少し感想を述べます。
【取り付け後の感想:サウンド】
帰路にて早速聴きながら走行しました。
聞こえてくる音が非常にクリアになっており、楽器やボーカルがはっきりと、また音量を上げても下げても変わらずクリアに聞き取れる事に驚きました。これから時間が経過するにつれまだまだ良くなると思い、楽しみです。今回エントリーパッケージでのお願いでは御座いましたが、これだけの違いが出るのですね。
プロの仕事は違います。
【取り付け後の感想:車の遮音】
今回のサウンド変化にも驚きましたが、もう一つ気付いた事があります。
乗り出してあれ?と思ったのですが車が静かになりました。ロードノイズがかなり減りました。本格的デッドニングはしていないのですが、かなり変わりました。レンジローバースポーツはレンジローバーやディスカバリーに比べて総じてノイズが大きい車ですが、レンジローバーと遜色ない感覚を覚えます。
最後に
質問についての丁寧なご対応と丁寧な作業、取り付けにあたり当初追加作業の必要がありましたが作業なしの取り付け方法を見つけて頂き最終見積額が下がる、作業後の丁寧な説明などとても良心的だと感じました。今後もご相談するかと思いますので引き続き宜しくお願い致します。
それから、帰りに首都高で感じたのは、デッドニングによって車(ドア)がさらに静かになっていることでした。
HPでB3の方が、車体全体にデッドニングされていましたが、今後ウーファーを交換する場合などに、フロアもデッドニングすると、もっと静かになっていいだろうなというイメージが見えてきました。
レンジローバー・スポーツのダッシュボードです。
ちなみに、レンジローバーというのは、社名っぽい響きがありますが、社名ではなくてクルマのブランド名です。
社名はランドローバー。ランドローバー社のレンジローバーです。
ランドローバーは、もともとローバー・モーターというイギリスの会社(1904年-1967年)が、大戦中に活躍した米ジープをお手本に開発したオフロード向け車両のブランドでした。その後・・・
1967:レイランドモータース社に買収される
1968:レ社が親会社との合併してブリティッシュ・レイランド社(BL)となる(ジャガー・デイムラー・MG・オースチン等10ブランドを保有)
1978:BL社がブランド多すぎで食い合って経営不振に。半国営化される( ゚Д゚)
1982:BL社内の大衆車部門として、オースチン・ローバー・グループ社が組織される。
1986:再民営化されローバーグループ社に改称(^。^)
1988:ブリティッシュ・エアロスペース(航空機製造)に買収される。
1994:BMWに買収される。→その後BMW主導の経営で問題噴出( ゚Д゚)
2000:BMWがローバー部門とランドローバー部門に分割して売却。ランドローバーはフォード資本下に。
2008:フォード不振でインドのタタモータースに買収される。
このように、ランドローバーはローバー・モーター社の一車名として発生した後、大きなグループに会社ごと吸収され、分割され、複数の資本を渡ってきたブランドです。
(ちなみにminiも同じローバーグループ内の一ブランドでしたが、2000年の分割の際にBMWが手元に残しといたんですね。その後大文字にして現在に至ります)
ランドローバーは現在、?レンジローバー、?ディスカバリー、?ディフェンダーの3カテゴリの下、モデル展開しています。トップブランドであるレンジローバーにだけ、由緒正しき社名のローバーを冠しているので、背景がわからないとちょっと戸惑っちゃいますね。
さて、今回お迎えしたレンジローバースポーツは、上記?を構成する4モデルのうちの上から2番めで、V8・5000cc、税込み936万円〜となかなかラグジュアリーなクルマです。
オプションとしてはメリディアンのプレミアムオーディオの設定もあるようですが、今回のお車は標準オーディオでした。
標準とはいえ、フロント・リアともに2wayの8スピーカーですので、それなりにちゃんと聴けるシステムではありますが、よりシャープでクリアな音を求めて、ご相談いただきました。
ご要望をお伺いして複数案提示させていただき、ご選択いただいたのは、リーズブルにフルシステムを揃えていただけるJBL CLUBコンプリートパッケージのカスタムプランです。
プラン標準では・・・・
4chアンプ:JBL CLUB 704 25,000円
2wayスピーカー:JBL CLUB 5000C 18,000円
スピーカーベース:4,760円
30cmサブウーファー:JBL WS 1200 18,000円
サブウーファーボックス:13,500円
ドアチューニング:37,800円
ケーブル類:オーディオテクニカ商品3点:計12,600円
取付工賃:34,300円
端数値引き▲720円
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168,000円
となっておりますが、スピーカーが廃番のため、同JBLの16.5cmモデルのCLUB6500C(20,000円)に、アンプを高出力低価格のJBL Stage A9004(23,000円)にそれぞれ入れ替えました。
(CLUBコンプリートパッケージは製品を更新して近々リニューアル予定です)
さらに、ドアのエンクロージャー化の強化と、防音性能の向上も視野に入れて、ドア防振をデッドニンググレードにグレードアップして施工させていただきました。
その他、オルタネーターノイズの発生が認められたため、トラブルシューティングを行い、ハイローコンバーター追加で解決を図りました。
オーナー様にはだいぶご納得いただけたようで、音の向上と、車外ノイズの低減の点において、非常に具体的なインプレをお寄せいただきました。(^o^)
施工の様子をどうぞご覧になってください♪
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フロントドア
ドアの外観です。
水平のラインを基調とした、とてもすっきりしたデザインですね。
色も黒・グレー・シルバーの渋めトーンでしっとり落ち着いたコーディネートです。
スピーカーレイアウトは、ミラー裏にツイーター、そしてホームオーディオのスピーカーを思わせる、中央右のネットの奥にウーファーが収まります。
ドアハンドル斜め上の丸いのは、プレミアムオーディオ選択時にスコーカーが収まるグリルですね。
今回のお車は標準オーディオですし、施工後もフロント2wayですので中はブランクのままですが、外観を変えずに3way化が可能ということになりますね。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを取り外したところです。
純正スピーカー(ウーファー)は一般的な右下に比べて、だいぶ高い位置についていますね。
2way、3wayとマルチスピーカーにする場合、できるだけユニット間が近いほうがまとまりが良くなりますので、これはよいですね♪
DSPで複雑な調整を行わないアナログシステムですので、このアドバンテージがより大きく発揮されます。
パネルは、サービスホールを塞ぐ目的のごく一般的な樹脂パネルですね。
ウインドウレール、モーターはドア筐体側についてますので、いわゆるモジュールパネルではありません。
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アウターパネル作業
樹脂パネルを取り外して、アウターパネルを防振しているところです。
使っている素材は、最近、標準採用したDr.ARTEXの製品です。
アウターパネル用には、5層構造・4.0mm厚のEarth Quatroという銘柄を使っています。
全体をキレイに清掃し、脱脂した上で配置し、ローラーを使ってしっかり圧着します。 -
インナーパネル作業
次はインナーパネル側です。
スピーカーは、樹脂パネルに取り付けられていた純正スピーカーのバッフル部分をトレースして、MDFで制作したバッフルを介して取り付けてあります。
黒く塗装してありますが、よく見ると全体がマットなので、プラ素材じゃないのがお分かりいただけると思います。
樹脂パネル・スピーカーを取り付けた後、インナーパネルを防振していきます。
こちらで使う素材は、同じくDr.ArtexのEarth Gold HDです。3層構造で厚みは2.6mmです。
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ツイーター取り付け
ミラー裏のカバーを裏から見たところです。
純正ツイーターユニットを外して、JBL CLUB6500Cのツイーターをセットし、接着剤で固定します。
振動と熱に強いエポキシ系の接着剤を使っています。
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パワーアンプ設置
アンプの設置状況です。
場所は助手席のシート下。シートの前側から撮った写真です。
座面の真下に見えるのがアンプです。アンプが乗っているトレイっぽく見えるプラスチック製品は、シートの一部の部品です。シートレールと連結されているので、シートを動かしても定位置から動きません。
おそらく、シート下のフロアに設置されている機器を保護する目的のカバーだと思われます。
今回、たまたまこの空間を見つけたので、最終的にはこの隙間にアンプを設置することになりましたが、当初はごくごく一般的な発想で、シートの中ほどより後方のカーペット上に置く予定で検討していました。
ただ、この場合、後部座席足元に向かって放出されるダクトを塞ぐことになるので、ダクトを延長するなどして回避してほしいという条件がついていました。
では構造を調査しようと、電動シートをスライドしたり、座面の上下などを調べた結果、アンプの設置は問題ないのですが、送風口の延長がかなーりハードルが高いことが分かりました。
音質に関係無いところに、必要以上にコストをかけるのも合理的でないので、ラゲッジルームへの移設も検討したのですが、シートを動かしている際、シート前方に「この空間」があることに気づき、これはラッキー♪と設置場所に決定しました。
写真のアングルだと丸見えですが、斜めから見てるうちは全く気が付かなかったのです。状況を熟知してるつものピラミッドに新しい石室を発見したような感じですね。
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アンプ配線
アンプの配線状況です。
工程の途中で止めて撮ったりして、なんだか商品写真みたいですね。
純正デッキ(Touch Pro Duoインフォテイメントシステム)のスピーカー出力をここまで引っ張ってきて、アンプの右側に入れています。
純正デッキからの出力は、ツイーター用/ウーファー用で帯域分けされたマルチ出力でしたので、(カーペット下に隠して設置した)audisonのSPM4(税別19,500円)というパッシブミキサーに入力してフルレンジ信号を合成してから入力しています。
スピーカーへの出力はアンプの左側からです。
4ch×90Wのうち、2chはネットワークを介してフロント2wayに、残りの2chはブリッジ(W)してサブウーファーに割り当てています。
あと、配線図に表現してありますが、今回はオルタネーターノイズの混入が起きたので、その解消のために、パッシブミキサーとアンプの間にオーディオテクニカのHiLoコンバーターを介在させています。
ハイローコンバーターは本来、ハイレベル信号(スピーカー出力)をローレベル信号(ラインレベルの出力)に降圧させることを目的とした機器ですが、状況によってはノイズ解消に有効な場合があります。
私達がオーディオを組んでいて、ノイズの発生に見舞われた場合、?バッテリーからアンプに向かう電源?デッキからアンプに入力されるRCAなどのケーブル?アンプからスピーカーに出力されるスピーカーケーブル。と、川上から川下に向かって対策を試みます。
対策の方法は、?にフェライト磁石(チクワみたいなパッチン)、安定化電源、?にはノイズフィルター、ハイローコンバーター、フェライト磁石、?ではフェライト磁石といったところです。
まず?をやって、変化なければ?の施策はそのままにして?をやって、効果なければそのまま?に移ってと、積み上げていきます。
効果が出た場合、(安定化電源を除いて、介在させるアイテムは少ないほうが音質への影響が減るので)そこから川上の施策を一つづつ外していき、効果とコストの見合いで最適な条件を見出していきます。
今回もセオリー通りに進めて、アンプ前のハイローコンバーターでビンゴが出ました。そこから川上は外しても問題なかったので、ハイローだけのコストで済みました。 -
サブウーファー
最後はラゲッジルームからです。
重低音を再生する30cmサブウーファー、JBL WS1200はここに設置しました。
サブウーファーには、保護用のグリルをつけてほしいという事でしたが、JBLの商品には付属していない上にライナップもしていないので、KICKERのパーツを使うことにしました。
もっと派手なデザインのグリルもあるのですが、ラグジュアリーカーを意識して一番おとなしいものを選びました。
専用品ではないため、グリルとウーファーの穴位置が少しずれており、よぉ〜く見ると、JBLのエンブレムがずれているのですが、、ここはご了承いただきました。
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作業後記
今回はJBL CLUB コンプリートパッケージをベースとしたカスタマイズ事例を御覧いただきました。
CLUBコンプリートパッケージは2013年ごろに提供開始し、JBL製品のモデルチェンジによる製品の入れ替えを経て、6年目を迎えます。
規定のパッケージメニューそのままでご注文いただくパターンのほか、今回のようにスピーカーを入れ替えたり、アンプを低価格のDSPに入れ替えたりと、ご事情に応じてさまざまな形でご利用いただいております。
このパッケージは、JBLのエントリーモデルを取り入れることで、低価格ながらフルオーディオと呼べる一通りのコンポーネントを揃えていただくことをコンセプトにしておりますが、今回のように、予算を足していただいて、ドア防振をドアチューニング→デッドニングにグレードアップしたり、音の出口であるスピーカーをグレードアップしていただくと、より明確に音質がアップしますので、トータルの満足度もより大きなものになると思います。
特にこだわりのブランドなどはないけれど、スピーカー交換以上のことをしてみたいとお考えのお客様には、ちょうどよいパッケージだと思います。どうぞご検討ください♪
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