MINIJCWF56のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.570(お問い合わせの際にお伝えください)
model
MINI JCW F56
system
メインユニット:純正
ドアチューニング:フロント
フロントスピーカー:carrozzeria TS-F1040comment
資材がいろいろはいっているカロッツェリアのBMW向けキットを使わず、カロッツェリアの汎用10センチに交換しました。
そして節約した費用の多くを、音質アップへの寄与度の高いドア防振に割り当てました。
お客様から感想のメールをいただきました。
(個人/団体名、必要に応じて商品名は伏せさせていただいております。)
サウンドプロ 竹原様
昨日、スタッフの方に作業いただき、とても丁寧に対応いただきありがとうございました。
籠っていたボーカルの音がハッキリ聞こえるようになり、小さい音量でもしっかり聞こえるようになりました。
それぞれの音がハッキリ聞こえるので、無理に声を追いかける必要が無く、聴き疲れしにくくなりました。
大変満足致しました。ホームページのインストールギャラリーもいろいろ参考になりました。
ホント、いくつかの業者様に問い合わせをしましたが、こういう具体的な提案をしてくださったのは竹原様だけでした。
知識の無い私の疑問にいろいろ答えていただき、また、全体的にはそう高価ともいえないスピーカーと施工内容にも関わらずしっかりメールのレスポンスをいただき誠に感謝いたします。
今はとりあえず大満足ですが、そのうちDSPも着けたくなった際にはまたどうぞお願い致します。
現行3ドア(F56)のJohn Cooper Worksモデルです。
MINIの唯一無二のアイデンティティー、センターサークル!
ココに埋め込まれているのは、8.8インチディスプレイ純正で、MINIエキサイトメントパッケージ(丸いフレーム部分が様々なパターンで光る!)が装備されていております。
ハイパフォーマンスカーお約束の赤黒カラーリングに、軽い感じのブラックチェッカード・パネルがコーディネートされて、とてもリズム感のある仕上がりになってます♪
そんあMINIのホットモデルのメニューはサウンドアッププログラムによるスピーカー交換です。
ドアスピーカーをカロッツェリアの10cmコアキシャルスピーカー、TS-F1040に換装し、ドア防振で仕上げます。
スピーカーケーブルは交換せず、バッフル制作・スピーカー交換・防振の3点に抑えましたので、標準のサウンドアッププログラムよりグッとリーズナブルの61,000円(税別)で済みました。
実は最初のお問合せの際、同じカロッツェリアから先日発売された、BMW用のキットをお使いになりたいとご相談いただきました。
この商品の型番はTS-H101-BM、価格は30,000円で、内容は以下です。
?10センチコアキシャルスピーカー1ペア
?樹脂のバッフル
?インラインネットワーク
?マルチファンクションマット(吸音・拡散材)×2個
?制振シート×16片
?遮音パッキン2個
お客様のご意向は尊重しつつも、以下のような提案をさせていただきました。。
・キットそのままでも当然、工賃も必要。
・このキットを使ったにしても、制振シートがスピーカー周りに貼る分くらいしかない。ここはネック。
・相応の達成感を得るためには、ドアを密閉するために、最低でもサービスホールをふさぐ分はあったほうがいい。アウターもほしい。→追加でシートが必要になる。
・コレくらいのスペックのスピーカーを(ウーファーは純正のままで)トレードインする場合、付属のマルチファンクションマットの音質への寄与は大きくないので、必ずしも必要なものではない。
・インラインフィルター(ハイパスフィルター)についても、3wayオール入れ替えで各チャンネルにフィルターを入れ、総合的にバランスをとる場合は必須だが、10センチのドアだけの入れ替えだけであって、かつ、よっぽどビリビリ鳴らしまくるわけじゃなければ、入れた実感は持てないはず(10cmで出せる低域側は知れてる)
・工賃含めると、結局5〜6万くらいにはなる。
↓
・このキットのスピーカーはカロのTS-F1040と同等のようなので、これを当店でつけるのはどうか。
・ドアのみ交換の場合は寄与度の低い遮音パッキン、吸音マット、ローパスフィルターは省いて、効果の大きい防振材に予算を振り向けて、費用と効果の適正化を図る。
・防振加工は、キットでは手が回らなかったアウターパネルも行い、インナーパネルについても、スピーカー周りの足場固めはもちろんの事、サービスホールもみっちりふさいで、きちんとスピーカーボックスを作る。
・価格は6万半ばくらい。
このようなお話でご決断いただきました。
このキット。カロッツェリアブランドは強力ですし、一通り揃っていて良さげなのですが、お金をかけた分の達成感を堪能しようと思うと、ちょっと中途半端なんです。
それよりも、より効果の見込めるところに全力してもらったほうが、いいかなというご提案でした。
一定の予算を見ていただいて、3wayキットでまるっとやっちゃうパターンもありますが、リーズナブルプライスでコスパの高さを狙う場合、これはこれで検討の価値のあるプランだと思います。
オーナー様お喜びのコメントも頂くことができました♪♪
施工の様子をどうぞご覧ください。
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ドア外観
ドアトリム外観です。
ダッシュボードのセンターメーターと同じく、丸をモチーフにしたデザインです。
MINIの標準オーディオのフロントは、ドアの中ほどにある10cmスピーカーと、シート下ウーファーの2way構成です。
3way化する場合は、オプションのHiFiオーディオ用の、ツイーターグリル付きAピラーカバーを調達することになります。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを取り外したところです。
おなじみスポンジシートとの第一種接近遭遇です。
ビニールシートの接着剤で、粘着力の強さで知られるのがブチルゴムですが、どことなくオシャレ感ただよう、このスポンジシートもナニゲにブチルゴムでくっつけられていますw
シートそのものはビリビリという感じで簡単に取り除けますが、接着部のブチル除去ならびに清掃、脱脂はなかなか大変な作業となります。
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アウターパネル作業
ガランとなりました。
アウターパネルに手を入れていきます。
アウターパネルもキレイに清掃、脱脂を行い、オーディオテクニカの防振材、AT-7560Rを貼ります。
内蔵アンプによる駆動なので、制振力のマイルドなこの方法をとります。
デッドニング時の短冊カットを等間隔に貼るパターンに比べると、さっぱりして見えますが、距離が離れていても、要所に配した防振材が全国にひろがる支店網のように、まんべんなく威力を発揮し、アウターパネル全体を掌握します。
純正スピーカーは、取り外し済みで、樹脂製のマウントのみ残った状態です。
このマウントはしっかりしているので、このまま使います。
スピーカーケーブルは純正流用です。引き直しは行いません。 -
インナーパネル仕上げ
インナーパネル側作業です。
スピーカーはカロッツェリアの10cmコアキシャル、TS-F1040です。
純正の樹脂製マウントに合うように、薄手のバッフルを作り、スピーカーをはめ込んで固定します。
スピーカーケーブルは純正カプラを加工して配線します。
カロッツェリアのBMWキットに一番足りなかったものがインナーパネルの防振材ですね。
ここは思いっきり貼りまくります(笑)
向かって左側のサービスホールは当然のこと、スピーカーの左、下、右下にある穴もきっちり塞ぎます。
これらの穴を塞がないと、スピーカーの振動板が空気を動かすために前後に動いても、その前後の世界が穴を介してつながっている状態なので、行ったり来たりしてしまいます。
この状態でも、中ほどの音はそれなりに聞こえますが、影響力の大きな低域側の音が無遠慮に出入りするため、より繊細な高域側の音は簡単にスポイルされてしまい、ディテールが甘くなってしまいます。
きちっと遮断することで、相互干渉のない、クリアな音が楽しめるようになります。
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作業後記
今回はMINIのハイコスパなサウンドアップ事例をご覧いただきました。
当店のサウンドアッププログラムは2wayセパレートの一般的なケースで、インナーバッフル制作、スピーカー取り付け、ドア防振、スピーカー配線引き直しを含めて、73,300円(税別)+スピーカー代ですが、今回はカロッツェリアのTS-F1040込みで61,000円(税別)であがりました。
今回比較対象となった、カロッツェリアのBMW用キットと比べると、キット価格30,000円+工賃+防振材を少しサービス。とほぼ同等の値段です。価格は大差ありません。
しかしながら、音質の改善効果には大きな差があります。
その理由は、(このクラスの施工では)音質改善への寄与度の低い部材を省いて、寄与度の高い防振分野に重点配分したことによります。
その差はずばりディテール表現とメリハリです。
通常の音量でも、音像の輪郭の鮮明化に気づいていただけるはずです。同軸のツイーターが付加され、今まで聞こえなかった音が聞こえるようになるのは、キットも同じですが、スピーカー背面からの空気の回り込みがなく、インナーパネルのビビリが適切に抑えられている分、高域のクリアネスが一段上がります。
さらに、元気に大きく鳴らしたときには、もっと違いがはっきりしてきます。
インナーパネルの中と外を遮断していない場合、音量に連れて、相互干渉の悪影響が大きくなり、音像の形成の主役である高音域が損なわれ、モゴモゴとうるさい感じになってしまいます。
それに対して、遮断と防振が適切に行われていると、クリアネスが保たれます。さらには、全帯域のバランスが保たれたまま音量が上がっていきますので、そこそこ大きくしてもうるさくならず、気持ちよく聴ける。なんてことも起きてしまいます。
(このあたりの理屈は、今回のMINIに限ったことではなく、車種に関係なく手にしていただけるドア防振の効果です。)
さらに言うと、DSPやアンプの仕事(=振動板の制御力を増す)を活かすも殺すも防振次第です。
アンプの性能が上がると、コーンを一気に前に出したい時に電気自動車のようにハイトルクで急加速し、そこまで!というところでポルシェのブレーキのように急停止できるようになります。
こういう駆動力と制動力によって、あらゆる帯域での表現力が増すわけですが、お気付きのように、これは全て電気信号(と磁石)だけの話で、最終的な音は、スピーカーの振動板と、その前方の空気との関係で決まります。
ですから、いくらDSPやアンプにお金をかけても、前後の空気がつながって、相互干渉が起きまくりでは話にならないわけです。
ドア防振を最初の一歩でおすすめする理由はここにあります。
なお、話を簡略化するために、相互干渉の主因をサービスホールを介する空気の行き来に限定していましたが、物理的に仕切っていても、インナーパネルや防振材の微細なブレ(ビビリ)でも、相互干渉は起きます。次元が違いますが、空気の振動というレベルでは同じ話です。
ですから、「穴ふさぎ」以外にも、アチコチ貼るわけですね。また、外部アンプ搭載で駆動力がアップさせる場合は、もっと重たい材料をたくさんはってデッドニンググレードで施工したりするわけです。
ちょっと話が脱線しましたが、こういったロジックというか、セオリーにのっとって考えると、今回の「防振重点施工」をおすすめした理由がおわかりいただけるかと思います。
今回の例のように、規定のプランをベースに、ご予算に応じて、柔軟にプランさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください。
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
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