フェラーリ F430 のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。円安の影響で大きく価格が変わっているものもあります。ご了承ください。>

登録日 2025/11/07-
事例No.902(お問い合わせの際にお伝えください)
model
フェラーリ F430
system
メインユニット:carrozzeria AVIC-VH0999
デッドニング:furonto
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO VX165
リアスピーカー:なし
サブウーファー:carrozzeria TS-WX010A
パワーアンプ:内蔵
ケーブル:audiotechnicacomment
社外ナビでフロント2wayとパワードサブウーファーを鳴らすプランです。
ブルームーンオーディオのVX165を使って、入念なデッドニングで実力を引き出しました!.
フェラーリ F430の事例紹介です。
フェラーリのクーペには、V型12気筒エンジンのFRレイアウトと、V型8気筒のミッドシップレイアウトとの2つの系統があり、F430は後者に属します。
V8の系統をさかのぼると、最初は308/308GTB(1976年)、次いで328(1985年)、その後は348(1990年)、348GTB/GTS(1993年)、360モデナ(2000年)、F430(2004年)、458イタリア(2009年)、488GTB(2014年)、F8トリブート(2019年)という変遷をたどっています。
V12なんて聞いただけで縁が遠すぎる存在ですし、V8にしたって全く庶民の生活になじみのない存在ですが、下町荒川区の当店には、なぜか御縁の赤い糸がつながっているらしく、V8の F430、 458イタリア/458スパイダー/458スペチアーレ、458PISTA、488GTBといった車両をお預かりした経験がございます。
F430は、上述の年表にあるように、348GTB/GTSの後継として2004年に販売されたモデルで、4300cc・DOHCのエンジンを積み、先代より90馬力アップの490馬力を発生します。
モデル名の「F430」はFerrariの4.3Lエンジン車であることを示しています。F355の後継である360モデナにおいては、フェラーリの頭文字「F」が省略されていましたが、F430で再び復活しています。
そして今回お迎えするのはブラックのF430です。
他店様でナビと小型パワードサブウーファーを取り付けてお乗りいただいていたようですが、さらなる音質アップを目指してweb検索され、同じF430のインストール事例を当サイトにて見つけてご連絡いただきました。
当サイト発見のきっかけとなったF430の事例では、フロアデッドニングを含む、だいぶ大掛かりな取り付け加工をしておりますが、今回のお客様のおクルマはヘッドユニット交換が済んでおり、パワードサブウーファーも取付済みということで、当店でご用意している「フェラーリサウンドアッププログラム」による(1)フロントスピーカー交換と(2)ドア防振に対して、(3)バイアンプ接続をプラスしたプランをお勧めしました。
以下がコンポーネント紹介です。
〇スピーカー
BLUE MOON AUDIOのVX165(税込132,000円)をお選びいただきました。
同ブランドの2wayスピーカーシリーズはフラッグシップのRX165、ミドルグレードのVX165、ベースグレードのEX165の3グレード展開となっており、
VX165はブルームーンオーディオのスピーカーの新ミドルグレード・モデルとして、多くのユーザー様から高い評価を集めている製品です。
そのクリアでパワフルな音の評価に加えて、ネットワークがツイーター用とウーファー用に分かれているので、多くの標準オーディオの車のように、フルレンジの配線がスピーカーの根元まで来ていれば、足りない配線を延長するだけでスムースにインストールできる点もポイントです。
◯インストール
ウーファーのインストールに関しては、純正スピーカーがドアトリム側に取り付けられている事情を考慮して、コストアップ要因となる大加工は避けながらも、できるだけ強度を維持できるように加工を施して取り付けました。
スピーカーの稼働条件を整えるドア防振は、制振力の強いデッドニンググレードにて施工しました。
ツイーターについては、ドアミラー裏の標準の位置に取り付けられるように、VX165のツイーターハウジングを取り外してユニット部分を取り出して小さくし、ツイーターカバーの中に収めました。
スピーカー配線に関しては、カロッツェリアのナビの内蔵4chアンプをフロント2way(ツイーターとドアウーファー)に割り当てる、バイアンプ接続を採用し、ひずみの少ないクリアな音を目指しました。
◯サブウーファー
カロッツェリアのTS-WX010A(オープン価格)です。(ご入庫段階でついていました)
これは、ウーファー(ドアスピーカー)とのクロスポイント以下の低音域を全体的に受け持つような従来のパワードサブウーファーとは異なり、100Hz近辺の周波数をピークとした、ウーファー寄りの低域を補強することで、アタック感・ビート感を演出するという新発想の製品です。
「BASS SOUND CREATOR」というサブタイトルがその思想を物語っています。
製品コンセプトとしては、くぼんだ形をしている助手席の足元に設置して鳴らすことで、ホーン効果による音の広がりを狙うという取付方法を第一に掲げていますが、230 mm (W) × 70 mm (H) × 116 mm (D)というコンパクトさが、タイトなスペースへの取り付けを可能にしています。
今回の事例では、運転席の下に取り付けられています。
以上を持って、F430のサウンドアップが完了しました。
ハイスペックな2wayスピーカーへの交換と、デッドニングによってその性能を引き出すための環境整備を行うことで情報量を確保しつつ、大きなエンジン音で打ち消されがちな低音域をサブウーファーで補うことで、トータルバランスのとれたシステムに仕上がりました。
予算的には、スピーカー製品代、デッドニング資材、スピーカー取り付け部の強化等を含む工賃一切を含めて、税込合計365,750円
となりました。
それでは施工の様子をどうぞご覧になってください♪
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メインユニット


最初はメインユニットからご説明します。
マイスターKというショップ様より販売されていた、2DIN取り付けキットにて、AVIC-VH0999という1DIN+1DINのサイバーナビが取り付けられていました。
モニタ部分を格納する1DINがコンソール中央に位置し、本体部分の1DINを下端にぶら下げる仕様になっています。レザーとステッチもダッシュボードとお揃いになっていて、よくできています。
スピーカーへの出力については、内蔵の4チャンネルアンプの内、フロントの2チャンネルのみがフロントドアに配置されている2way(ツイーターとウーファー)に繋がっている状態で、リア出力は使用されていない状態でした。
F430の標準オーディオ車にはリアスピーカーが装備されておらず、活用の機会がないのももったいないので、フロント出力をウーファーに、リア出力をツイーターにそれぞれ接続する「バイアンプ接続」をお勧めいたしました。 -
フロントドア


ドアの全景です。
全面革張りです。合皮じゃなくてマジの革です。
適度にエイジングが進んで、カバンやジャケットのような馴染み具合にはうっとりします。
スピーカー配置としては、右下の丸がウーファーで、ミラー裏の三角カバー部分にツイーターが組み込まれています。
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ドアトリム裏


ドアトリムを裏返したところです。
上述の通り、スピーカーがトリムの裏に付いていますね。
同じく前述の通り、このトリムがエンクロージャーの壁となるので、トリムの裏面に防振を施します。
天然レザーが貼り付けられているパネルはプラスチックでできているため、コンコンするとかなり音が響きます。この現状からすると、防振の効果が期待できそうです。 -
純正スピーカー


純正スピーカーを外したところです。
スピーカーホールの周囲を見ると、手作りであることがはっきりわかる貼り込みの形跡が確認できます。
純正スピーカーは、スピーカー本体と、防護用のグリルネット、固定用のステーが一体となって組み上げられていますので、分解してバラします。
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純正グリルネット接着


グリルネットをトリムに接着したところです。
上述の通り、純正スピーカーを構成する3部品をバラしましたが、車外スピーカー取り付けに際して、スピーカーユニット側にグリルを固定できないため、グリルのみトリム裏に固定して、ステーを組み付けたスピーカーユニットをあとから固定する手順をとります。
エポキシ系接着剤が4箇所、盛り上がっているのは、ネット固定用のツメをトリム裏に沿うように外側に広げ、その部分を接着しているからです。
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スピーカーステー取り付け


純正のスピーカーステーにVX165ウーファーを固定したところです。
純正スピーカーユニットは6つのネジで固定されていましたが、更に締結力を上げるため、8点どめにしています。
スピーカーステーはこの写真から伝わる雰囲気よりしっかりしているので、ドアトリムに取り付け後はそこそこしっかり保持してくれそうです。
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サウンドプルーフィングウェーブ取り付け


スピーカーの周囲への加工の様子です。
スピーカーと内装の間にすこし隙間ができてしまうので、隙間をオーディオテクニカの サウンドプルーフィングウェーブ(AT-AQ442)を使って埋めます。
内装側とスピーカー側に両方取り付けることで、スポンジをかるく圧縮して密着させるようにしています。
スピーカーとトリム間の隙間が埋まることで、ドアトリム裏への波動の回り込みが起きにくくなり→内装の共振が防がれ→結果としてエンクロージャーで起きる共鳴が抑制されるという効果が期待できます。 -
スピーカー取り付け


スピーカーを取り付けたところです。
トリム裏ににスピーカーをネジ止めしたら、周囲を防振材で囲います。
可能な限りスピーカー周辺の質量を上げて、振動への耐性を上げることが目的です。
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ドアトリムデッドニング


手入れ後のドアトリム裏の様子です。
トリムは真っ平らの平面がほとんどで、強度を上げるためのリブがほとんど無いため、非常に振動しやすい状態にあります。
短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
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スピーカーケーブル用穴あけ加


「スポンジシート取り外し」のカットでお伝えした「スピーカーケーブルを通すための穴」を開けた箇所です。
今回は、ドア内に4芯スピーカーケーブルを引き込みますので、10mmの穴をドアに開けます。
F430は、ドアを含め、主要なボディパネルはアルミニウム合金製です。
ですので、鉄の様に急速な酸化(錆び)は起きにくいのですが、この後、ペイントによる防錆処理とグロメットを使った防水処理を行います。
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スピーカーケーブル引き込み


スピーカーケーブルと通したところです。
赤矢印が4芯のスピーカーケーブルです。
サイバーナビの裏から直接引き出したスピーカーケーブルをドア内に引き込み、窓ガラスに干渉しないように取りまわしていきます。
4芯の内、2芯をウーファー用として、もう2芯をツイーター用として、それぞれ割り当てます。
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インナーパネル作業


インナーパネル側の作業が終わったところです。
上述の通り、この防振材がエンクロージャーの外側の壁となり、ドアトリムがもう片側の壁となるわけです。
スピーカーマグネットの逃げ部分も、防振材を貼り込んで、丸くカップ状に仕上げます。
今回使ったブルームーンオーディオのVX165のネットワークは、ツイーター用とウーファー用に別れています。
それぞれをトリム裏との空間がある場所に固定しておきました。
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純正ツイーター


ミラー裏のツイーターカバーを裏から見たところです。
劣化した防護材で覆われた白いカプラにスピーカー信号が入力され、赤黒のケーブルを伝ってツイーターユニットに入力される仕組みです。
ツイーターユニットの右側には、ハイパスフィルターとして機能する小さなコンデンサーが確認できます。このことから、ここまでの信号はフルレンジであることが解ります。
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ツイーター部品


これから組み付けるツイーター関連部品を並べてみました。
上段が純正ツイーターカバーですね。
下段は左から、ツイーターカバーから取り外した保護ネット、VX165のツイーターのハウジング分解して取り出したツイーターユニット、ツイーターユニットと防護ネットとのクリアランス調整純正のために制作したリング状のスペーサーです。
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ツイーター組付け


ツイーター組付け作業中の様子です。
ツイーターカバーとツイーターユニットとの間に、リング上にスペーサーを挟み込むことで、ツイーターのドーム状に振動板が飛び出しすぎないように調整しています。これによって、このあと取り付ける防護ネットとの接触・干渉を防ぎます。 -
パワードサブウーファー


最後にパワードサブウーファーの設置状況です。
運転席のシート下には、carrozzeriaの小型パワードサブウーファーTS-WX010Aが設置されていました。
インストールスペースに制約のあるフェラーリに対して、見た目の変化を極力抑えつつ、低音域をプラスするには、この小型ユニットはよい選択だと思います。
手前に見える赤黒線は、バッテリー上がり予防のための充電用ケーブルだそうです。国産車とは勝手が違いますね。
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作業後記


フェラーリF430のサウンドアップ事例をご覧いただきました。
フェラーリといえば、高額スポーツカーの代表選手みたいな車ですので、修理費が高い、部品も高い、万一壊したときのリカバリーが大変。。と連想が走り、オーディオ屋さんの一部では、受けない業者さんもあるようですが、当店は、もともと頭のネジが少し足りないこともあるし、人が作ったものだからバラせるし、組み戻せるはず。という謎の確信に支えられて件数を経験させていただいた結果、これまでのところ「ご辞退ゼロ」を更新中です!
フェラーリのオーディオグレードアップのプランについては、スペース的にタイトな車であることから、おおきなDSPやアンプ、サブウーファーユニット等を積みにくい制約がありますし、オーナー様としても見た目を大きく変化させてまでのバチバチのフルオーディオのニーズは無いようですので、今回のようなスピーカー交換とデッドニングを主軸として、DSPを積む場合はアンプ内蔵型かつ小型のものを選ぶ方向になります。
当店では、多くのフェラーリの施工経験からニーズの多いプランを研究し、フェラーリ用のサウンドアッププランを開発し、ご提供しています。
フェラーリサウンドアッププログラムページ
このページ内でご案内しているF430用のプランとしては・・・
内容的には・・・
・2wayスピーカー交換
・コアキシャルスピーカー交換(車両の仕様によって)
・1DINデッキ交換
・2wayスピーカー交換・DSPアンプ取付
・パワードサブウーファー取付
・・・といった要素を単体で、あるいは複数を組み合わせてセット施工という形でご提供しています。
詳細な価格表もご用意しておりますので、ご興味がおありのフェラーリオーナー様はどうぞご覧になってみてください。
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ドラレコ取付などの軽作業からフルオーディオまで、ご予算とお希望に応じて、出来るだけご満足いただけるプランをご提案いたします。
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