BMW5シリーズ530i M-sport(G30)のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.554(お問い合わせの際にお伝えください)
model
BMW 5シリーズ 530i M-sport(G30)
system
メインユニット:純正
ドアチューニング:フロント
フロントスピーカー:BLAM BM 100S
センタースピーカー:BLAM BM 100C(1個)
リアスピーカー:BLAM BM 100C
サブウーファー:BLAM BM 200XFcomment
フロント2way・センタースピーカー・シート下サブウーファー・リヤトレイスピーカーと、全スピーカーのトレードイン事例です。
センターとリヤは車両に合うようにフランジ部分の作り替え加工を施しました。
ドア窓ガラスの脱着に伴い、再使用できない部品の調達費用がかかりましたが、ドアアウターパネルの防振も行いました。
BMW 530i M-Sport のダッシュボードです。
当コーナーでは初のご紹介となる現行モデルのG30型です。
国内デビューから約2年たち、出会う機会もだいぶ増えました。
新車購入後ひとしきり乗って(聴いて)、サウンドアップのご相談が本格化してくるタイミングです。
今回の事例は、BMWブライトオーディオパッケージによるスピーカー交換とドア防振です。
フロントの2way+センタースピーカー+リヤスピーカー交換で、規定のプランではF2Rに相当しますが、5シリーズでは純正ユニットを継承する、シート下のサブウーファーも交換するので、F2Rベースのカスタマイズプランということになります。
使用するスピーカーブランドはBLAMです。
FOCAL出身の技術者の方が創ったブランドで、フランス系ならではのヴォーカル再生に強みを持ちながら、現代の音楽シーンを幅広くカバーするパンチ力も備え持ったテイストが特徴です。
今回は、このBLAMがBMW専用にリリースしているトレードインユニットで統一しました。
品目は以下のとおりです。
・フロント2way BM 100S(42,000円)
・センター BM100C(単品1個)(25,000円÷2)
・シート下ウーファー BM 200XF(46,000円)
・リヤ BM 100C(25,000円)
いずれも商品ページはこちら
このうち、センターとリヤに使ったBM 100Cは、スピーカーのフランジ形状がG型の純正品と異なるので、合うように作り替えて対応しました。
BMWはまいどまいど、ドアの構造で変化球を投げこんでくるメーカーです。
ひとつ前のF系に比べると、スピーカーの位置がドアトリム裏設置から→インナーパネル側に移り、やっと一般の車と同水準になったと歓迎モードに沸いたのもつかの間、分解→再組み立てに際して、再利用出来ない部品(かつ高価)があるという謎仕様が明らかになり、引き続き手を付けにくい(防振しにくい)クルマとして認知されています。
そんな困難も交えて、今回もドラマをお送りしたいと思います。
どうぞお付き合いください〜m(_ _)m
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フロントドア
ドアトリムの外観です。
ミラー裏にツイーター、ドアポケット奥にウーファーが設置され、ほぼF系と同じレイアウトです。
ウーファーの方は、若干下方向へ移動していますね。
レイアウト的には大差なくても、前述の通り、ユニットがインナーパネル(モジュールパネル)側に移動したのは、オーディオ的に大きな前進です♪
謹んでBLAM御一行をお迎えしたいと思います。
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アウターパネル防振
モジュールパネルを外して、アウターパネルに防振材を配置しているところです。
冒頭でも前フリしましたように、ここは苦労がありました。
一般的に、モジュールパネルにはウインドウを上げ下げするモーター、ギア、レールなどの部品がアッセンブリーされています。
その点は今回も同様なのですが、、再使用できない部品があるんですね。
語感で連想していただけるでしょうか、「ドアウェザーストリップモール」と呼ばれる部品です。
ドアを外側から見たとき、ドアの上端(ガラスとの境目)にステンレスとゴムを組み合わせたような部品が水平についていますよね。あれです。
詳細は省きますが、このG30は、ウインドウを分解する際、この部品が再利用できない設計になっており、価格も片側1万円(Mスポーツ用だと14,000円)と安くありません。
設計がそうならしょうがないと、部品の調達は視野に入れつつも、一応、治具を作ったりして再使用可能な状態での分解をトライしてみましたが、力及ばず。
最終的に、部品を調達して組戻すに至りました。
と、今回の工程の顛末をお話しましたが、部品の調達が必要になる「全バラシ」はしない前提のお話もしとかないといけませんね。
スピーカーはモジュールパネルについており、当然ながら表から外せるので、ての届く範囲であれは、防振材なり、拡散材なりの施工は可能です。
もっとも、10センチユニット用のスピーカーホールなので、制約はありますが、やらないよりも十分マシと言えるくらいのことはできます。(変な日本語ですいません)
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インナーパネル防振
購入した部品を組み付けてウインドウを戻し、インナーパネルも戻したところです。
パネルを戻したら、スピーカーを付け、配線し、防振と進めます。
スピーカーはBLAMのBM 100Sのウーファーです。
BMW専用を謳っているだけに、無加工で取り付けられます。
スピーカーの配線には、冒頭の接続図にもあるように、ツイーターと分岐させるためのネットワークが介在します。
スピーカーのちょうど右側に、タテ向きで固定してあるのがそれです。
純正スピーカーケーブルの出力をこのネットワークに入れ、写真のウーファーと、上方のツイーターに振り分ける格好になります。
防振については、(純正防音材のフェルトで隠れてますが)モジュールパネル全体にまんべんなく貼り付けてあります。
このあと、ドアトリムを戻してドアは終わりです。お疲れ様でした。 -
センタースピーカー(施工前)
センタースピーカー周りを分解しているところです。
流石に再利用不可の部品こそありませんが(笑)、前のF系とはだいぶ勝手が違い、複雑になっています。
冒頭のダッシュボード全景との比較でお分かりいただけますが、モニターパネルを外さないとアクセスできなくなっています。
電気系でエラーを出してしまうと面倒なので、バッテリーを外してから作業しました。
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吸音材充填(施工中)
純正スピーカーを外し、吸音材を充填しているところです。
十分なエンクロージャーが確保できないセンタースピーカー背面の処理としては定番ですね。
アコースティックコットンという、密度を高めて作ってある綿です。 -
センタースピーカー(施工後)
スピーカーが付いたところです。
ユニットはBLAMの BM 100Cです。
フルレンジのスピーカーから同軸2wayに変更となるので、当然ながら、高域の輪郭がはっきりしたクリアな再生が出来るようになりました。
純正スピーカーにもフィルターの様なものは挿入されていなかったので、今回はそのまま接続しました。
なお、前述の通り、純正スピーカーと、100Cとでは、フランジ部分の形状が異なるため、バッフルを作って形状を合わせてから取り付けています。加工前後の比較は最後の方でご覧に入れますね。
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センタースピーカー作業完了
カバーとモニターパネルモジュールを元通りに戻して完了です。
車両に搭載する機器の機能で差別化を競っていた時代は、所定の位置にポンポンと並べたようなデザインでも良かったんでしょうけど、機能が一通り出揃い、デザイン力が差別化の主戦場になってくると、表側は流麗で美しい面構成→裏側タイヘン。みたいな傾向は強まっていくんでしょうね。
ということで、難しい脱着承ります。ご来店お待ちしております。m(_ _)m -
シート下スピーカー
シートを外して、フロアに埋め込まれたサブウーファーを覗き込んでいるところです。
ミラー裏のツイーター、ドア中央のウーファー、そしてこのサブウーファーでフロント3wayを構成しています。
スピーカーグリルの手前側の折れ線をご覧いただくと、推測出来ると思いますが、5シリーズは、シートレールがウーファーのマグネットの中央を跨いでしまうので、純正のウーファーを超える厚みのあるスピーカーを付ける事が出来ません。
少し値が張りますが、トレードインタイプの社外スピーカーの出番ですね。
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純正サブウーファー
スピーカーグリルを取り外したところです。
御覧頂いているのは、純正のサブウーファーです。お尻をこちらに向けて下向きについています。
最もスペースの制約のある場所の一つであるフロアに詰め込むために開発されたこのユニット。20センチもの直径がありながら、なんと厚みが50ミリ程度しかありません。
肝心の音の方はどうかといいますと、、これがそこそこの音圧を発生させてくれるんですね。よく出来ていると思います。
一通りの賛辞は送りつつ、BLAM製ユニットへの交換に向けて取り外させていただきます。
F系では、純正ユニットが接着剤で固定されていて取り外しに難儀しましたが、このモデルではネジ止めに戻っていました。今後はこれでお願いします。
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BLAM BM 200XF
こちらがBLAM製のサブウーファーユニット、BM 200XFです。
純正ユニットは下向き設置なので、手前にマグネットがはみ出す分は除いて、バスケットとコーンの部分をフロア下のスペースに納めればよかったわけですが、BLAMの方はご覧の通り上向きです。ユニットをスペース内にまるまる納めないといけませんので、トータルの厚みはこちらのほうが若干薄く仕上がっています。
リブがゴチゴチしていてヤル気を出していますね。
コーンの形状・強度、マグネットの性能、ダンパー部分の質、コーンの(定位置への)戻りやすさ等の点で純正品より優れているようです。
音圧だけでなく、キレが感じられます。
サブウーファーの影響というのは、多くの方の思っていらっしゃるより大きく、適切な音域できちっと鳴っていると、音像の広がりと立ち上がりがはっきり変わってきます。それだけに、ここがボコボコ、モゴモゴしていると重荷になり、音像の輪郭がボケてしまいます。
一定の性能のアンプで駆動力を与えることで、手っ取り早く次元を変えることが出来ますが、純正交換の範疇では、なかなかのキレ味を獲得できていると思います。
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リアスピーカー(1)
次はリヤスピーカーの交換に移ります。
写真はリヤのヘッドレストの後ろ。いわゆるリヤトレイと呼ばれるところです。
標準オーディオ車では、ここにリアスピーカーが設置されています。(リアドアにスピーカーが設置されるのはHi-FiとTop Hi-Fiのみになりました)
スピーカーグリルを取り外して交換作業に入っていきます。
リアシートが可倒式ですので作業は比較的楽ですね。有難うございます。 -
リアスピーカー(2)
純正ユニットの状態を御覧頂いています。
ご覧の通り2way構成で、左がツイーター、右がウーファーです。
ウーファーの方はセンタースピーカーと同じものです。
このユニットもセンターと同じBM 100Cに交換しますので、センター同様、フランジ部分の加工を施してから取り付けることになります。
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BLAM BMW 100C加工
それではここで、スピーカーの加工の内容をお披露目します。
前述の通り、センタースピーカーとリヤスピーカーには、同じ10センチ純正ユニットがついていて、これをBLAMのBM 100Cに交換しましたが、これら合計3点について、フランジ部分の作り替えを行いました。
まず、BM 100Cのフランジを全て削り取ります。
この状態が写真の右側ですね。ネジ止め出来ない丸坊主状態で、ちょっとかわいそうな感じになっています。
次に、MDFでスピーカー固定用のフランジを制作します。これが写真左側です。
これを接着剤で接着します。 -
スピーカー比較
上段左が純正スピーカー(センターとリア同じもの)
下段が市販そのままのBLAM BM 100C
右上が今回、フランジ部分を作り替えた同製品です。
まとめると、左上の純正スピーカーを、下のBLAMのスピーカーに交換したいけど、フランジ形状が合わないので、右上のように作り替えましたー♪ってことになります(^o^)
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純正ツイーターカバー
最後の2カットはツイーター周りのご説明です。
ミラー裏のツイーターカバーを裏側から見たところです。
ついているのは交換前の純正ツイーターです。
グリーンの配線の先についている青いカプラは、ドアスピーカーの脇に接続され、スピーカーと同じ帯域の信号が分岐されて送られてくる仕組みになっています。
グリーンの配線の途中にはハイパスフィルターが組み込まれ、低音域側がカットされているので、ツイーターの破損は回避され、かつ、ツイーターが得意とする高音域の再生に専念出来るようになっています。
ただ、ドアスピーカーはフルレンジで鳴っているので、ツイーターの帯域との重複が生じている状態です。 -
ツイーター装着
ツイーター交換後の様子です。
トレードイン!を謳っている商品だけあって、本当に無加工で取付が出来ます。
形状・寸法も純正とほぼ同じなので、インナーにセットされていたスポンジ(左側)もきちんと元に戻せます。
ツイーター右側から出ているケーブルは、ドアスピーカー脇に固定してあるネットワークに接続します。
前述の通り、純正システムでは、ドアがフルレンジ、ツイーターはハイパスフィルターによって高音域を再生していましたが、交換後はネットワークによって、ドアスピーカーにローパス、ツイーターにハイパスがかかり、再生帯域の重複のない、よりクリアな音が楽しめるようになります。
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作業後記
今回はBMW5シリーズ(G30)型のサウンドアップ事例をご覧いただきました。
BMW全車向けの音質改善メニューとして設定させていただいておりますBMWブライトオーディオパッケージの標準プランでは、JBL製のBMW専用ユニットを使っておりますが、今回はBLAM製のトレードインキットを使って施工しました。
昨年より、JBL以外の選択肢も増やしまして、現在、全11ブランドからお選びいいただけるようになっています。
(こちらのページが一覧になっております。)
メニューのバリエーションとしては
●フロントスピーカーの交換と防振を行うF1、センターも交換するF2
●上記にリヤの交換も行うF1R/F2R
●上記にaudisonのプロセッサーアンプAP8.9bitを加えたF1-8・F1R-8/F2-8・F2R-8
という構成をとっており、ご希望とご予算に応じてお選びいただける幅をもたせています。
サイト内では、今回のG30を含む一部ニューモデルが未掲載となっていますが、すべてのモデルに対応いたします。
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