マツダアクセラスポーツのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
-
事例No.525(お問い合わせの際にお伝えください)
model
マツダ アクセラスポーツ
system
メインユニット:マツダコネクト→JOYN SMART STATION
デッドニング:フロント、リア
フロントスピーカー:純正BOSE
リアスピーカー:純正BOSE
パワーアンプ:純正BOSEcomment
CYBERSTORKのJOYNスマートステーションを使った、手軽なサウンドアップの事例です。
純正デッキベースで音質改善したいけど、プロセッサーほどの機能は求めない方にちょうどよいプランだと思います
-
ダッシュボード全景
アクセラスポーツのダッシュボードです。
スポーツ系の様式美。赤黒カラーリングもピリッと効いていますね。
真ん中に見えますのは、ご存知マツダコネクトのモニタです。
モニタ部・制御部・チューナーアンプ部が別れたこのシステムが世に出た当初、オーディオに手を入れられないらしいね、、との懸念の声がSNSを駆け巡りました。
しかしながら、スピーカー線のありかさえわかれば、プロセッサーアンプに取り込んで、如何様にもできますよー。ということで多くのお客様に解決策をご提供してまいりました。
今回ご紹介する事例は、おなじマツダコネクトを前提とした「リーズナブルな」サウンドアップの一例です。
サイバーストーク社から発売されているJOYN(ジョイン)という、カプラーオンでアンプのグレードアップが図れる商品です。
スピーカーの稼働条件を整えるためのドアの防振処理(デッドニング)は行いましたが、それ以外はホントにこの製品の組み込みだけで終えた事例です。
インストール費用は条件によって幅があるので、製品価格を基準に話をすすめますと、上述のプロセッサーアンプなら約10万。もっと行くところまで行けば、本体だけで15万円を超える単体DSP+複数のアンプ群を組み合わせて、非常に精緻な音作りを目指す超ハイエンドシステムの世界もありますが、現状に対するご不満と、許容できる予算との見合いによって、満足を見いだせる水準は人それぞれ違うものと思います。
そういった観点から、クロスオーバーやタイムアライメントといった機能はなくとも、ブルートゥースとハンズフリーの実用性は備えつつ、実用域の音を心地よく聴かせる小型アンプに開発リソースの多くを割り当て、(1)ハーネス込み製品価格が5万〜7万水準のリーズナブルプライス (2)ごくごくシンプルなUI (3)ユーザーレベルでも可能なイージーインストール (4)車両への負担の少なさ&乗り換え時の移設のしやすさ。といった点で差別化が図れているこの製品は、サウンドアップの選択肢として、検討に値する価値を持っていると思います。
今回はおなじみにデッドニングの作業風景に加えて、車両の回路に対してどのような回路を割り込ませるのか、図解でお示しする趣向で進行してまいりたいと思います。
最後までお付き合いください。 -
タイトルの最後の(BOSE)と書いてある一枚目のほうが、今回の図です。
BOSEサウンドシステム搭載のアクセラでした。
●〜●のカプラの間に、下方に展開されている一連の回路を組み込むことになります。
商品の構成としては、コントローラーやマイクを含むJOYN本体が37,800円、別売りのハイパスフィルタ3,240円、それ以外のノイズフィルタやハイローコンバーターを含むハーネス一式MSK02-Bが32,400円の3点になります。
大まかな流れとしては、マツダコネクトのTAUから出ている4chから、フロント2chをノイズフィルターを介してJOYN本体に取り込みます。
ハイパスフィルタは120Hz以下の低域を抑えるためのオプションです。比較的小型のアンプで一定の大きさのスピーカーを軽快に鳴らしたい場合、アンプ・スピーカーともに負担がかかるごく低い音域を抑制してしまうという方法があります。特に純正スピーカー前提の利用頻度が高い同製品の場合、もともとダイナミックレンジが狭め(社外品のように低域が出ない)なところに頑張って低域を送りこんでも、ひずみが出てブーミーになる傾向が出ますし、抑制すればアンプの負担も減らせるので、このオプションは妥当な気がします。
ハナシをもとに戻しますが、、その次にハイローコンバータを介して、JOYN本体で上がった電圧をローレベル(BOSEアンプが許容できる電圧)に下げて、カプラーに戻し、BOSEアンプを介して8個のスピーカーが鳴る。という流れになります。
次の図は標準のオーディオのケースです。
フロント・リヤのフルレンジ4スピーカーの構成ですね。
BOSE仕様の回路との違いは、TAUから出てきた(左側のカプラー段階での)信号の電圧の差に起因します。
BOSEの場合、BOSEアンプの受け取り側の都合で、ローレベル信号で供給されていますが、標準の場合、即スピーカーにつながるのでハイレベル信号に上げられて出ています。
JOYN本体の事情はというと、ローレベルで受け取る仕様になってますので、標準オーディオの場合、JOYNの手前にハイローコンバータを入れて、下げてあげているわけです。
その後、ハイパスフィルタを通って、カプラに戻されるという流れです。
なお、こちらの場合は、ハーネス(MSK02)の価格が16,200円と半減するので、トータルコストもぐっと下がりますね♪
-
フロントドア
回路の説明はひとまずここまでにして、スピーカーの稼働条件を整えるための(声を大)デッドニングの工程解説です。
JOYNの操作部と本体設置の様子は後ほどご覧に入れますね。
まずはドアトリムの外観です。
ウーファーのグリルにBOSEロゴが見えますね。
ツイーターの定位置はミラー裏付近ですが、アクセラの場合、ダッシュボード前方の両端です。 -
インナーパネル
ドアトリムを外したところです
右側のデス・スターは純正スピーカーです。
サービスホールをふさぐ材料で、もっとも高いシェアを誇るのは依然としてビニール&ブチルゴムですが、今回はプラスチックのパネルです。
この場合、単なるプレーンなパネルではなく、ウインドウモーター・レギュレータ等もくっついているので、モジュールパネルという呼び方が適切ですね。
製造・流通・組み立ての各段階での生産性の向上に寄与する手法だとおもいます。ここ数年で多く見かけるようになりましたが、その中でもマツダは先発組だったように思います。
-
インナーパネル防振
防振施工の最終段階です。
ウインドウをはめつつモジュールパネルを戻し、動作確認をすませたら、防振材を貼っていきます。
デッドニングですので全面貼りです。
サービスホールをビニールで塞いでいるのに比べると、プラスチックパネルは随分と頼もしく見えるので、防振不要論を唱える方もいらっしゃいます。
気密性の点では、だいぶアドバンテージがありますので、一定の妥当性はありますが、固有の共振周波数をもつ材料に、振動源であるスピーカーが据え付けられている段階で、ビビりへの対策=防振が必要になりますし、加えて、鉄と樹脂という異素材が組み合わさっていることで、攻略対象となる固有周波数帯が複数になるので、その必要性はさらに増すと考えます。
このあと、ドアトリムを戻してフロントドアは完了です♪ -
リアドア
今回、リアドアも施工しましたので、最終のところをワンカットだけ掲載いたします。
モジュールパネル構造も同じ、アウター・インナーの防振の工法も同じです。
-
JOYNコントローラー
これがコントローラーです
コンソールパネルの下にあるポケットに上手く収まりました。
(次のカットでお目にかけますが)JOYN本体はシート下なので、室内外観の変更はここだけですみます。
ボタンの機能は以下です・・・
・一番左が電源
・ブルートゥース/AUX切り替え(ペアリングボタン兼)※マツダコネクト音声はAUX
・BT接続時のひとつ戻り/再生・停止(電話応答)/ひとつ送り
・ボリュームー+
・grooveボタン(車内リスニング環境に合わせたイコライジング4パターン) -
JOYN本体設置
本体設置の様子です。
場所は運転席のシート下です。
中央がJOYN本体、手前左がハイローコンバーター、奥がノイズフィルターです。
本体以外の機器はオーディオテクニカと共同開発なさってるとかで、筐体は市販品と共有しているようですが、基盤が違うので(同じに見えても)製品は異なります。
取り付け説明は、pdfでも動画でも供給されてますので、コンソール周りの分解やシートの脱着が出来る方なら、DIY取り付け可能ですが、配線をキレイにまとめるのって、意外と難しいんですよ(声を大)
今回はBOSE用ということで、構成機器がおおいこともあり、(写真の他にハイパスフィルタもあります)一部カーペットを切ったり配線を綺麗に隠したりと、それなりに工夫して収めています。
-
作業後記
今回はマツダコネクト搭載車へのJOYNスマートステーションの取り付け事例をご覧いただきました。
新車なら新車なりに、旧車なら旧車なりに、様々な理由で純正デッキを変えられない・変えたくないケースは多々あると思います。
それらへの解決策として、プロセッサアンプの導入はかなり有力な手段であり、多くのお客様にご利用いただいておりますが、スピーカー交換・防振と言った音のドア周りの費用を別として、15万円〜の予算は必要になってきます。
スピーカーユニットごとの帯域分割・タイムアライメント・イコライジングといった、プロセッサーならではの機能をつかって好みの音作りを楽しんでみたいという想いもお有りであれば、そう高くもない投資ですが、そこまで突き詰めなくても、とにかく気持ちよく聴ければいいんだけど。。という方には、少々高く感じられる価格かもしれません。
その点で、プロセッサーのような調整機能はもたないけれども、ブルートゥースとハンズフリーの実用性は備えつつ、実用域の音を心地よく聴かせる小型アンプに開発リソースの多くを割り当て、ハーネス込み製品価格が5万〜7万水準のリーズナブルプライス で収まるこの製品はなかなか有力な選択肢だと思います。
本体・コントローラー部ともにコンパクトなので、インストールスタイルの自由度は大変高く、今回はBOSEのアンプの近くということでシート下になりましたが、スペースの余裕がある場合、コンソール裏でまとめてしまうことも可能です。
当製品単体で、またドア防振とセットで、はたまたサウンドアッププログラムによってスピーカー交換までセットでと、組み合わせ自由です。
ご予算に応じてご検討いただければと思います。
ご相談はお気軽にどうぞ♪
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
-