トヨタ ハイエース のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。円安の影響で大きく価格が変わっているものもあります。ご了承ください。>

登録日 2026/09/17-
事例No.946(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ ハイエース
system
メインユニット:トヨタ純正ディスプレイオーディオPlus(コネクティッドナビ対応)
デッドニング:なし
フロントスピーカー:Sonic-Design TF-200F、BLUE MOON AUDIO UX050pro
リアスピーカー:純正
サブウーファー:carrozzeria TS-WX010A
プロセッサーアンプ:ADONN Z600DSP
DSPコントローラー:ADONN AD-DCP-Z10
ケーブル:audiotechnica、SAECcomment
高額スピーカーのパフォーマンスへのご不満を解消すべく、ハイレンジスピーカーとパワードサブウーファーを加えて、6chDSPアンプでまとめた事例です。
ハイエースは、トヨタが誇るキャブオーバー(エンジンの上に運転席が位置する)レイアウトの商用・乗用バンです。
初代(H10系)が1967年に誕生して以来、半世紀以上にわたってビジネスからプライベートユースまで日本の物流と移動を支え続けてきました。
その歴代の系譜は以下の通りです。
初代(H10系):1967年 - 1977年
2代目(H20 - 40系):1977年 - 1985年
3代目(H50系):1982年 - 1989年
4代目(H100系):1989年 - 2004年
5代目(H200系):2004年 - 現行
2004年の登場から20年以上が経過する現行の200系ですが、その間もフルモデルチェンジを行わず、通称「〇型」と呼ばれるマイナーチェンジや一部改良を重ねることで、時代に合わせたアップデートが図られてきました。
外観はスクエアで実用的な基本フォルムを保ちつつ、ヘッドライトやグリルの意匠変更、ミリ波レーダー等を備えた予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の搭載、クリーンディーゼルエンジンの換装、パノラミックビューモニターやデジタルインナーミラーの採用など、メカニズムや安全装備は着実に現代水準へと進化を遂げています。
今回ご登場いただくのは、そうした改良を経て熟成の域に達した「9型」と呼ばれる最新モデルです。
オーナーさまは、この車を最近お買いになられたばかりです。
しかしながら、ディーラーで勧められたソニックデザインの高額スピーカーTF-200F(税込385,000円)は、オーナーさまの期待に及ばない音質で、どうにかならないかと解決策を検索し、当店にお問合せいただくに至ったという次第です。
ソニックデザインのスピーカー製品の多くは、ドアのインナーパネルに設けられたスピーカーホールに収まる、筒型のバスレフ式エンクロージャー(スピーカーボックス)と、非常に小径なスピーカーユニットの組み合わせで知られています。当店では取り扱わない製品なので、あまりわかったようなことは言えませんが、エンクロージャーはダイキャストで出来ていたり、スピーカーユニットもケブラーコーンが使われている様子で、メーカーさんとしてのこだわりはそれなりのものがあるのだろうと思います。
ただ、当店にご相談いただく車両についている同スピーカー製品(Sonic Plus)を何度となく聴いてきた感想としては、中音域はそれなりに出ている気がしますが、レンジが狭く、特に低音域はかなり不足しているように思います。バスレフ式のエンクロージャーによって、低音域を積極的に演出する意図は感じられますが、これだけの小径ユニットで動かせる空気の量には限度がありますし、「キレ」も出にくい。ホームオーディオとは比べ物にならないくらいのカーオーディオ特有のノイズ(ロードノイズやエンジン音など)に抗い、凌駕できるだけの量感を出せるとはなかなか思えない。というのが偽らざるところです。
※エンクロージャー付きだと、スピーカーの性能をきっちり引き出すための前提条件が整うメリットがあるので、コンセプト自体は高く評価できると思います。しかしながらこの大きさ、この直径だと、メインのスピーカーとしては荷が重いように思います。
いずれにしても、オーナーさまのご意向としては、これだけのコストを支払ったスピーカーですから、サンクコストと割り切ることも難しく、、引き続き活用する前提での音質改善を目指したいということでした。また、これと並行して、可能であれば純正のディスプレイオーディオを車外のナビ製品に換装したいとのご意向でした。
ただ、現行のディスプレイオーディオは仕様上、完全に切り離すことができず、配線を伸ばして別の場所に移設するか、設定変更などの都度、再接続できるようにコネクタを付けておくといった細工が必要になり、いずれにしても相応のコストがかかってしまいます。。ということで、ディスプレイオーディオはそのまま使って、音質面での改善はハイダウェイで取り付けられるDSPアンプを活用しようという方向に切り替えました。
音質改善の考え方としては、セパレートツイーターのない車なので、高音域ユニットを加えて、かつ、低域が出にくいスピーカーを補うためにサブウーファーを足し、各ユニットの帯域のすりあわせをDSPアンプで行う。という方向です。
ただ、この低域側が不得手なスピーカーにポンとサブウーファーを足しただけでは、つながりが悪く、中音域と低域の間に不足が生じる「中抜け」感が出るのは必至です。→であれば、DSP調整によってスピーカーに送り込む信号をより低域側に振って、つながりを改善する策が考えられます。→そうなると、当然ながら高音域ユニットとの帯域の距離が空いてしまいます。→そこで一般的なツイーターよりもグッとワイドレンジで鳴ってくれる高性能ハイレンジスピーカーをあてがって、全体の調和を図ろう・・・という思考プロセスでシステムを計画しました。
まとめると、ヘッドユニットは純正のディスプレイオーディオとし、DSPアンプを通して、ハイレンジスピーカー、(ソニックデザインの)ドアスピーカー、パワードサブウーファーの3wayを鳴らすというシステムですね。
以下が使用コンポーネントです。
◯DSPアンプ
・ADONN Z600DSP(税込66,000円)
「ADONN(アドン)」はカーオーディオ関連機器の有力代理店であるイース・コーポレーションが独自に企画したブランドで、 Z600DSPは同ブランド内にラインアップされるDSP製品3種( Z1200DSP・税込275,000円、 Z1000DSP・税込132,000円、 Z600DSP)のうちのエントリーグレード機に相当します。
本機は、4chのAB級パワーアンプ(定格25W×4)を内蔵し、6chまでプロセシングできるDSPです。
96kHz/24bitのハイレゾ動作や空間パノラマオーディオモードを搭載し、純正オーディオの手軽な音質アップに向いています。筐体は89mm×120mm×40mmと非常にコンパクトで設置場所を選びません。Bluetooth5.0も内蔵し、スマホアプリで手軽に音場調整ができる、コストパフォーマンスに優れた一台です。
その小ささを活かして、ダッシュボード下段の奥に設置しました。
次に接続についてのご説明です。
DSPへの入力はディスプレイオーディオのフロントスピーカー出力(2ch)です。
出力は、ピラーに新設したハイレンジスピーカー(2ch)、ドアに既設のソニックデザインスピーカー(2ch)、センタートンネル部に新設した小型パワードサブウーファー(2ch)の6chです。
◯スピーカー/パワードサブウーファー
以下の3製品を使いました。
ハイレンジスピーカー:BLUE MOON AUDIO UX050pro(税込59,400円)
ドアスピーカー:Sonic-Design TF-200F(税込385,000円・既設)
パワードサブウーファー:carrozzeria TS-WX010A(オープン)
これまでにご説明いたしましたように、既設のドアスピーカーの上下を補う意味で、ハイレンジスピーカーとサブウーファーを加えています。
ハイレンジのUX050proは、50ミリ径のフルレンジです。
これは、センタースピーカーや、ダッシュ上のハイレンジスピーカー、スコーカー(ミッドレンジ)といった用途に向く、ハイエンドユニットです。
高域ユニットとして第一選択肢にあがるツイーターに肩を並べる高音域の再生能力を持ちつつ、再生可能周波数:165Hz-20KHzと中音域も余裕でカバーできるレンジの広さが売りで、ハイエンドシステムに彩りを添える存在として、活躍の場が広い製品です。
TS-WX010Aはカロッツェリアの小型パワードサブウーファーです。
これは、クロスポイント以下の低音域を全体的に受け持ち、重層的な倍音効果を演出するような、オーセンティックなサブウーファーとは異なり、100Hz近辺の周波数をピークとした、ドアスピーカー寄りの低域を補強することで、アタック感・ビート感を演出するという新発想の製品です。
メーカー推奨の設置場所である、くぼんだ形をしている助手席の足元に設置して鳴らすことで、ホーン効果による音の広がりを狙っているのがミソで、230 mm (W) × 70 mm (H) × 116 mm (D)と小ぶりなボディへの期待値を超える驚きをもたらしてくれます。
以上を持って、ソニックデザインのスピーカーの上下を補い、一定のまとまりを演出するシステムが出来上がりました。
当店でお支払いいただいた金額は、ハイレンジスピーカー、パワードサブウーファー、DSPアンプと施工費で税込284,570円でした。
しかしながらディーラーで385,000円(税込・施工費別)がかかってしまっており、総額で約67万円という計算です。音質はだいぶマシになったとは言えども、現状の音質に対して割高であるのは否めません。仮にドアスピーカーを165ミリのウーファーに変更し、ドアのデッドニングで条件を整えるようなにご英断いただけるのであれば、(さらにコストはかさみますが)グッとご納得いただけるであろうレベルに引き上げられる旨、お伝えしております。
それでは施工の様子をご覧になってください。
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フロントドア


フロントドアの外観です。
200系1型の発売が2004年で、2026年時点の最新は9型ですが、ドアに関しては、1型以来変更は加えられていないようです。
スピーカーレイアウトは、ドアの下方にあるドアスピーカー(2スピーカー)でセパレートツイーターは省かれたスタイルが標準となっています。(リアスピーカーはグレードによる)
確かに商用バンが起点になっているモデルですので致し方ないところですが、その割にはアウトドアやキャンプ、スポーツなどエンターテイメント系の使われ方をする車でもあるので、フロント2way化を含むサウンドアップのご相談がとても多い車でもあります。
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ドアトリム取り外し


ドアトリムを外したところです。
ドアトリムを取り外すと、向かって左側の上半分に鉄板がネジ止めされており、サービスホールを塞いでいます。
サービスホールを塞ぐ場合、樹脂製のパネルを使うのが一般的ですが、この車の場合、アームレストを支持する金具がホール部分に位置するので、強度保持のために鉄板が採用されているものと思われます。
相対的に柔らかい樹脂のフタの場合、スピーカーの振動板が前後に動いて背圧が生じた際、ドア筐体内の実効容量が変化(微細に膨らんだり縮んだり)しやすく、その分、スピーカーの振動板の動きを減衰させてしまう影響が出ます(ロスが出る)が、これが固い鉄板の場合、実効容量が変化しにくく、振動板の動きを効率よくリスニングルームの空気に伝えられるため、より高い音質を発揮することが出来ます。
※お察しの通りソニックのスピーカーは独自のエンクロージャー内で完結しているので、ドア筐体の密閉性とスピーカー振動板の動作条件に因果関係はありません。
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Sonic-Design TF-200F


ディーラーで取り付けたスピーカーです。
全国の認定トヨタディーラー(一部店舗)およびソニックデザイン認定店(ソニックプラスセンター)で販売しているようです。
Sonic-Design TF-200F(税込385,000円)
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BLUE MOON AUDIO UX050pro


Aピラー周りです。
有能なハイレンジスピーカーとして出番の多い、BLUE MOON AUDIOのUX050proを設置しました。
今回の事例のように、ユニットを露出させた(埋め込みではない)スタイルで取り付けたい場合に便利なハウジング「Chamber for UX050pro」(税込22,880円・ペア)を使っています。
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DSP設置


ダッシュボード下段です。
今回の音質向上の要である、4chパワーアンプ内蔵6chDSPをダッシュボード内に設置しました。
この位置であれば、Aピラーに向かうハイレンジ用のスピカーケーブルも、ディスプレイオーディオからの入力用スピーカーケーブルも短く済みますね。
電源は助手席下にあるバッテリーから直接引いてきます(バッ直)。このケーブル長については、ボンネット内やトランク内にバッテリーがある車両と大差ありません。
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パワードサブウーファー設置


運転席と助手席の間のフロア部分です。
こちらにカロッツェリアの小型パワードサブウーファーを設置しました。
まとまった場所が見いだしにくいハイエースでは、サブウーファー設置場所の確保に苦労しますが、その点、このTS-WX010Aは今回のシステムにぴったりでした。
その背景には、今回のシステム改修の微妙な前提があります。。上述のとおり、ドアスピーカーの低域が不足しているため、まともなサイズのサブウーファーでは、中低域の不在が目立ってしまいます。このTS-WX010Aであれば、出力がマイルドな上、100Hzをピークにしたアタック感・ビート感を演出する役割に振っているので、ソニックスピーカーの下支えとしては好適です。この読みはピタリでした♪
とは言っても、バランスを取るために、サブウーファーの出力を若干絞っているのも事実です。これ以上の音質をお求めになる場合は、ドアスピーカー(ウーファー)の交換しかないだろうと思います。
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DSPコントローラー


最後はDSPコントローラーのご紹介です。
製品は AD-DCP-Z10です。ADONNブランドのDSPとつなげて使用する、ベースグレードのコントローラーです。
入力ソース切替、プリセットメモリー(音響セッティングプロファイル)の呼び出し、メインボリューム/サブウーファーボリューム操作ができます。
ADONNでは、この他に以下の2つのDSPコントローラー関連製品がラインアップされています。
◯DSPコントローラー機能搭載USBプレーヤー DSD-Z10(税込66,000円)
コントロール機能とデジタルメディア再生を兼ね備えたUSBプレーヤー
◯DSPコントローラー機能搭載USBプレーヤー DSD-Z100(税込143,000円)
USB-DAC、Bluetooth、イコライザー機能を備えた上位プレーヤー -
作業後記


今回はトヨタ・ハイエースのサウンドアップ事例を御覧いただきました。
全くの純正からのスタートではなく、車両購入時に購入されたユニークなスピーカーを活かす前提でのシステムアップでしたので、他の多くの事例とは異なったアプローチとなりました。
そのまま参考・・にはなりにくいかもしれませんが、ツイーターのないハイエースに対する高域側ユニットの取り付け例として、大きなインストールスペースを必要としないパワードサブウーファー、DSPアンプの例として、部分的に参考にしていただければと思います。
当店では、車両ご購入後のシステムアップのご相談は当然のこと、ご購入前段階からのご相談もお受けしています。
リセールバリューも考慮して、プレミアムオーディオを検討していたが、トータルで見た場合はオプション分をオーディオ構築に回したほうがコスパ良さそう・・的な着地になることが多いですが、実際に見積もりを御覧いただいて、ご自身で比較検討なさるのは、なかなか楽しい体験になると思います。どうぞお気軽にご相談ください。
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