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トヨタ ヴォクシー のオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。 当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。円安の影響で大きく価格が変わっているものもあります。ご了承ください。>


  • 登録日 2025/12/05

  • 事例No.906(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    トヨタ ヴォクシー

    system

    メインユニット:ディスプレイオーディオPlus
    デッドニング:フロント、スライドドア
    フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO CX100SVX Woofer
    リアスピーカー:BLUE MOON AUDIO CX165
    サブウーファー:BLAM MSA 25P
    プロセッサーアンプ:Beat-Sonic  TOON X DSP-T302
    ケーブル:audiotechnica、SAEC

    comment

    フロント2wayとリヤスピーカーを交換し、パワードサブウーファーを加えて、簡易型のDSP( TOON X)で制御するシステムです。
    TOON Xの内蔵アンプ4chでフロント2wayをマルチ制御できるように配線を組み替えて、DSPならではの音場を実現しました。

  • ダッシュボード


トヨタ・ヴォクシーの事例紹介です。

ヴォクシーは、トヨタのロングセラーミニバンです。
その源流はライトエース/タウンエース(1970年)にさかのぼり、直接の分岐点はライトエース・ノア(1996-2001年)で、2001年のフルモデルチェンジ時にノア(カローラ店)とヴォクシー(ネッツ店)の2兄弟が揃ってデビューした格好になります。

これによって、トヨタのミニバンは、1990年発売のエスティマ(3ナンバー)、1995年のグランピア(3ナンバー)に、ノア・ヴォクシー(5ナンバー)が加わって充実期に入り、さらにアルファード(2002年−)・ヴェルファイア(2008年−)を迎えてミニバン黄金時代へと繋がっていきます。

後にエスクァイア(2014年-2022年・トヨタ店・トヨペット店)が合流して3兄弟となるノア系は、フルサイズのアルヴェルに比べて取り回しのよいボディサイズと、リーズナブルなプライスにより、車好きなパパを擁するファミリー層中心に広く支持され、セレナやステップワゴンといった競合車種と市場を分ける展開を迎えます。


今回お迎えするのは、S-Zグレードの現行型ヴォクシーです。

仕事の送迎用として新車でご購入されたそうですが、最上級グレードの割には、オーディオの音質面は期待に届かなかったようでした。
それならばということで、改善策を求めて量販店にて相談したところ、Beat-Sonicの TOON Xを勧められたので、早速取り付けを依頼してみたものの、これまた満足できる水準ではなかったようです。

そんな折、当店のお客様と接触される機会があり、当店の施工による車の音を聴いてナットクされたようです。それに加えて、そのお客様の「専門店に相談した方が良いよ♪」というアドバイスもあって、当店にお見えになりました。

ご来店時は、まずお好みの音色の傾向を探るために、当店のデモボードにて試聴をしていただきました。
手始めに設置されているスピーカーで最安値のBLUE MOON AUDIO EX165(税込35,200円)から聞いていただきました。そうしますと、「こんないい音がするんですか!?」と興奮気味の好反応でした。
しかしながら、一般的な楽曲の周波数帯域をまんべんなくカバーするためには、パワードサブウーファーありの音も聞いていただいた方がよいだろうということで、BLAMのパワードも加えて聴いていただきましたところ、ジャストミートしたようで「これでいいです!これでいいです!お任せします。50万円以内でガッツリ仕上げてください!」とおっしゃり、システムの詳細は後に詰めるということで、日程の予約をして早々にお帰りになってしまいました。

正直、唖然( ゚д゚)としてしまいましたが(笑)、デモボードを聞いていただく前に、お車の状況は把握させていただいていたので、お電話で施工内容を詳しく説明をして、お見積もりをFAXさせていただき、ご発注となりました。

ここで話を戻して、システムプランニングの背景についてご説明します。。
お車の状況としては、全くの純正の状態に対して、上述のとおり、Beat-Sonicの TOON XというDSP製品が取り付けられていました。
これは、純正ヘッドユニット(ディスプレイオーディオ)の音声出力を専用カプラ経由で取り込んで、イコライジングなどの処理を施したうえで、純正セパレートアンプに出力するという「お手軽割り込み」型の製品で、設置後、車種専用の設定データを選べばセッティング完了♪となる商品です。

ただ、この製品をこのように設置して使ったとしても、本機への入力/出力は4chで、ch数が増えるわけではないため、フロント系の6スピーカー(同軸ハイレンジ+ウーファー)が2ch、リヤ系の6スピーカー(ドアスピーカー、天井ツイーター、天井スコーカー)が2chでまとめられて制御する格好になります。
DSPの醍醐味は各スピーカーごとの(1)帯域分割(クロスオーバー)、(2)発声タイミングの補正(タイムアライメント)、(3)周波数ごとのボリューム調整(イコライジング)の3点が挙げられますが、上記のように、フロントの2wayを同一の信号でまとめてしまうと、(1)(2)の効果はほとんど感じられないため、投資効果を感じにくいのが正直なところです。

ということで、 TOON Xを活かした上でのプランニングとしては、(スピーカーの入れ替えと防振は大前提としたうえで)、 TOON Xの配線の組み換えを計画しました。
配線図もご覧いただきたいのですが、従来は、 TOON Xで車両全体のスピーカーに繋がる4chを制御していましたが、これをフロントの2wayに振り向けるように変更しました。
これによって、ダッシュボード上のハイレンジスピーカーと、ドアのウーファーとが個別に制御できるため、上述のDSPの3要素の設定の効果がフルに体感できるようになります。
なお、リヤスピーカー系統については、純正ディスプレイオーディオ→純正アンプ→各スピーカーと、( TOON Xなしの)純正の状態に戻すことになります。

これに加えて、 TOON Xのプリアウト出力から信号をとって、パワードサブウーファーを鳴らして低音域を増強し、全体の音域をまとめるというプランです。
具体的な施工内容を列記しますと以下の様になります。

(1)フロント側のハイレンジスピーカーとドアスピーカーの交換
(2)リヤ側のスライドドアスピーカーの交換
(3)フロントドアとスライドドアのデッドニング
(4) TOON Xの配線組み換え(ハイレンジスピーカー用のスピーカーケーブル新設含む)
(5)パワードサブウーファー設置

以下はスピーカー関係のコンポーネント紹介です。

〇フロント/リヤスピーカー
・ダッシュボード上のハイレンジスピーカーとして、BLUE MOON AUDIOのCX100S(税込60,500円)
・ドアウーファーとして、BLUE MOON AUDIOの VX Woofer(税込74,800円)
・リヤスピーカーとして、BLUE MOON AUDIOのCX165(税込48,400円)
をそれぞれ使いました。

CX100Sはハイエンドな10センチ径の同軸スピーカーで、最近のトヨタで多く採用されているダッシュボード上のハイレンジスピーカーの交換用に向く製品です。
VX Wooferは、当店で大変評価の高い、BLUE MOON AUDIOのミドルクラス2wayスピーカーセットであるVX165のウーファーユニット単体の製品です。今回の事例のように1インチツイーターユニットが不要な場合に便利です。

CX165は、上出の同軸スピーカー、CX100Sの165mmサイズ版の製品です。今回はリヤスピーカーの交換用として使いましたが、フロントスピーカーがセパレート式になってない車の交換用としても非常に使い勝手の良い製品です。

〇パワードサブウーファー
BLAMのMSA 25P(税込77,000円)を使いました。
BLAMのパワードはMSA 25P(25センチ・180W)、 MSA20(20センチ・120W)の2タイプあり、今回のは強いほうです。

当店でパワードサブウーファーをお勧めする際、今回のMSA 25P、KICKERのHS10(25センチ・180W・106,700円)の他、目的によってはcarrozzeriaのTS-WH1000A(21cm×8cm×2基・200W(最大)・オープン)を含めた合計3つあたりが候補になるのですが、今回のMSA 25Pは鳴りっぷり、口径、出力、重さ、価格の点でバランスがよい製品だと思います。

以上をもって、ヴォクシーのリベンジ・サウンドアップが完了しました。

一度は無駄な買い物をしてしまったか!?と落胆なさっていたDSPも、フロント側に絞った運用に切り替えることで、DSPならではのシャープなサウンドパフォーマンスを発揮することができ、きちんと活躍の場を見いだせたということで、納車の際は、とても喜んでいただけました♪

予算としては、フロントの4スピーカー、リヤの2スピーカー、フロント/リヤのドア4枚のデッドニング、配線の組み換え一切で480,700円(税込)となりました。( TOON Xの代金は含まず)
TOON Xを導入したものの、効果に満足できない方へのプランとして、また、 TOON Xの新規導入(当店でも販売しています)も含めた施工プランとして、ご検討いただければと思います。

それでは施工の様子をどうぞご覧になってください♪

  • フロントドア

    それではドアの外観から始めます。

    直近のモデルチェンジで、かなり精悍な顔立ちに進化しましたが、路線としてはファミリーユースを意識した車ですので、使い勝手や室内の空間確保には最大限の工夫が凝らされています。

    ドアを見てみると、見慣れないヒザの位置に、使いやすそう?なポケットが設けられている上、ここ数年のトレンドとして、室内空間を広くするためにシートは左右に広げて設置されている分、ヒジがおさまるスペースを確保するために、ドアトリムが大きくえぐられています。

    フロントドアに使われている純正スピーカーは、16cmクラスのトヨタ汎用スピーカーが装着されています。

  • ドアトリム取り外し

    ドアトリムを外したところです。

    サービスホールは樹脂パネルで塞ぐパターンです。
    クラシックなビニールのパターンに比べて、幾分、遮音性は上がりますので、室内の静寂性確保に寄与していると思います。

  • アウターパネル作業

    アウターパネル側の作業が終わったところです。

    アウターパネルの清掃、脱脂を済ませて防振します。
    サービスホールを覆っていた樹脂パネルを外して、インナー/アウターの両パネルを清掃・脱脂して準備を整えた後、アウターパネルに防振材を配置します。

    スピーカーケーブルを社外品に引き直す場合は、この工程で作業するのですが、ドアスピーカーに関しては、純正ケーブルを活用しますので作業はなしです。(ハイレンジスピーカー用のケーブルは新規に引き込みます)

  • インナーパネル作業

    インナーパネル側の作業が終わったところです。

    MDFで制作したバッフルを取り付けて、スピーカーを固定したら、インナーパネル全面を防振材で覆います。
    上述のとおり、スピーカーケーブルは純正を活用しますが、ケーブルの末端の純正カプラと、スピーカー背面にある接続端子との間は、何らかの方法で繋ぐ必要があります。

    もっとも低コストなのは、(1)純正カプラをカットして、お店のスピーカーケーブルを繋いで、スピーカー側にY端子などをかしめる方法。あるいは、(2)カプラはそのままにして、スプライスを使って、純正ケーブルの途中からお店のケーブルを分岐させる方法(スピーカー側は(1)と同じ)ですが、車両側に一切負担をかけない方法は、(3)純正ケーブルの末端のカプラ(メス)に対応したオスカプラ、お店ケーブル、Y端子等を用意して「変換カプラケーブル」を制作して接続する方法です。

    最近は、車両への不可逆的な変更を極力抑える施工がトレンドですので、この(3)を使うケースが多く、今回もこれでやっています。

  • ダッシュボードハイレンジスピーカー

    ダッシュボードのピラーの根元付近のスピーカーグリルです。

    スピーカー構成の違いの関係なく、ここにはこのグリルがついており、・4スピーカーのときは中身がナシ、・6スピーカーのときはフルレンジスピーカー、・12スピーカー(今回)のときは、コアキシャル2wayスピーカーが取り付けられることになっています。

  • 純正ハイレンジスピーカー

    ダッシュボードには2wayコアキシャルスピーカーが取り付けられています。

    この写真だけを見てしまうと、このスピーカーにテレマティクス用の信号も入力されているように感じてしまいますが、テレマティクス用スピーカーは、モニター裏に専用ユニットが設置されているので、このスピーカーはオーディオ専用です。

  • ハイレンジスピーカー交換

    CX100Sへ交換後の様子です。

    スピーカーのフランジに設けられているネジ穴が、純正の穴にぴったり合います。特に干渉するところもありませんでしたので、無加工で取り付けられます。
    この同軸スピーカーは10cmコーン部と、中央のツイーター部との再生周波数を切り分ける手段として、一般的に多用されるコンデンサーによるハイパスフィルターではなく、セパレート式のネットワークを使う本格的な製品ですので、ネットワークの設置場所を考慮する必要があります。
    今回はスピーカー背面のスペースに固定しました。

  • スライドドア

    リヤのスライドドアです。

    リアスピーカーは、スライドドアの後ろ側に設置されていますので、このアングルからでは目視できません。

  • リアスピーカーの位置

    ドアとシートの付近のアップです。

    スピーカーはシートの脇に隠れていますので、このアングルからだと確認できます。

  • ドアトリム取外し

    リアドアのトリムを外したところです。

    ドアトリムの取り付け方法の都合で、スライドドアのトリム取り外しは、半ドア状態で作業をする必要があります。

  • アウターパネル作業

    リアドアのアウターパネル側の作業が終わったところです。

    サービスホールを塞いでいたビニールシートを剥がして、清掃と脱脂を済ませたら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
    スライドドアはフロントドアよりも大きく、防振材を貼る面積が多い上、作業性も幾分わるいので、施工費用は割増しになります。

  • インナーパネル作業

    リアドアのアウターパネル側の作業が終わったところです。

    サービスホールを塞いでいたビニールシートを剥がして、清掃と脱脂を済ませたら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
    スライドドアはフロントドアよりも大きく、防振材を貼る面積が多い上、作業性も幾分わるいので、施工費用は割増しになります。

  • スピーカー交換

    スピーカー部のアップです。

    スライドドアには16cmの2wayコアキシャルスピーカー、CX165を設置しています。
    12スピーカー車の場合、リアドアのスピーカーの他、天井にツイーターとスコーカーの3way(左右で6個)のスピーカーが配置されており、純正アンプから出力されています。
    こういう場合、ユニットごとに周波数帯域を変えてあるケースもあり得るので、(相対的に低音域を担当する)ウーファー向けには、高音域がカットされている可能性もあるのですが、調べてみたところ、リヤ関係は全てフルレンジ信号が出力されており、フィルターはかかっていませんでした。

    従って、今回交換したCX165のツイーターもきちんと音を奏でてくれることになります。


  • 助手席下


こちらには、 TOON Xが設置されています。

今回は、 TOON Xに接続されている「割り込みカプラー」の配線に加工を施すことで、求める回路を構成しています。
冒頭のシステム図は分かりやすさを優先して簡略化していますので、より実態に近い形で書き直してみました。

TOON Xには、簡単に接続するための割り込みカプラーが付属しており、ナビの出力を TOON Xに取り込み、処理を加えた後、割り込んだスピーカーケーブルに戻すように設計されています。(システム図の左側中段の部分です)

この割り込みカプラー部に対して、今回は赤線のようにリヤ系統のケーブルを短絡(ショート)させることで、 TOON Xに入らないように細工しています。
これによって、リヤは純正オーディオと同じ条件下で機能するようになり、同時に TOON Xのアンプに2ch分の空きができますので、これを活用して、ハイレンジ用のフロント出力線を新設し、ハイレンジスピーカーを個別で稼働させられるようにしています。

さらなる付加価値として、この図からは読み取りにくいかもしれませんが、赤の短絡はTOONX付属のケーブルに対して加工しているだけなので、純正のケーブルには、不可逆的な負担を一切かけずに実現しているのです。従って、純正戻しも可能ですし、また、ショートさせたリア信号をDSPと繋げば、よりハイスペック&多チャンネル対応のDSPへのステップアップも容易です。

  • パワードサブウーファー

    最後はパワードサブウーファーの設置状況です。

    助手席下の TOON Xに重なる形でBLAMのパワードサブウーファーを設置しました。
    DSPは、シート前方向に位置しています(右上に少しだけ写っています)

    このパワードサブウーファーは、システム図をご覧いただくとお分かりになるように、 TOON Xのプリアウト出力によって制御されていますので、 TOON Xに設定したローパスフィルター、タイムアライメントによって稼働し、フロントの2way4ユニットと一体になって音場を作り上げる役割を担います。

  • 作業後記

    今回はヴォクシーの簡易型DSPを中心としたサウンドアップ事例をご覧いただきました。

    クルマのオーディオのグレードアップには、川上のデッキ、DSP、アンプから、川下のドア防振、スピーカーと手をつけるところは複数ありますが、最も体感(聴感)上の変化が得られやすいのは音の出口である、川下のデッドニングとスピーカー交換の部分です。

    当店の人気メニューのサウンドアッププログラム(の標準メニュー)では、フロント2wayスピーカーの交換による音質アップを実現します。
    具体的な内容としては、デッキ裏からドアに渡るスピーカーケーブルの交換、ドアの防振、インナーバッフル製作、スピーカー交換と、ドア周りのグレードアップをワンストップで完成させるメニューを、原則一日の納期でご提供しています。


    今回の事例は、フロント2wayとリヤの6スピーカーを交換し、デッドニングでスピーカーの稼働条件を整えました。さらに、今一つご満足いただけていなかったDSP( TOON X)の配線組み換えを行い、フロント2wayをマルチ制御可能な状態にし、DSPならではのシャープな音像を実現できるように施工しました。

    TOON Xを導入したものの、効果に満足できない方への挽回プランとして、また、 TOON Xの新規導入(当店でも販売しています)も含めた施工プランとして、ご検討いただければと思います。
    また、フロント2wayにリヤを加えた6chに、パワードサブウーファー1chの計7chをトータルで制御してみたいとお考えの方は、audisonの売れ筋DSPであるAF C8.14bit(税込143,000円)を中心に据えたシステムも検討の価値ありと思います。

    ご予算とご希望に応じて、柔軟にプランさせていただきます。
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