トヨタ スープラ のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。円安の影響で大きく価格が変わっているものもあります。ご了承ください。>

登録日 2025/11/20-
事例No.904(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ スープラ
system
メインユニット:Panasonic CN-RA04D
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:ETON PRA-16、PRA-80
リアスピーカー:純正
サブウーファー:carrozzeria TS-WX110A
プロセッサーアンプ:audison AF C8.14bit
ケーブル:audiotechnica、SAECcomment
ナビの出力をDSPアンプに入力し、フロント3wayスピーカーとパワードサブウーファーをマルチ駆動するシステムです。
ドアトリムを1枚モノの生地で張り替えて、スピーカーをアルミリングとLEDライトで演出した豪華仕様です♪
トヨタ・スープラ(A80型)の事例紹介です。
「80(ハチマル)」の通称で広く知られるこのモデルは、トヨタが長年にわたり発展させてきたスポーツカー系譜の集大成の一つといえる存在です。
スープラの源流は、1970年に発売された初代セリカまで遡ることができます。北米市場で好調だったフェアレディZ(1969-)に対抗するため、セリカをベースにした上級スポーツモデルとして企画され、1978年にA50型「セリカXX(ダブルエックス)」(北米名スープラ)が登場しました。その後、1981年のA60型、1986年のA70型とモデルを重ねながら、直列6気筒エンジンを中心とした構成を継続していきます。
そして1993年、シリーズ4代目となるA80型へフルモデルチェンジ。2JZ-GTE/2JZ-GEの直6・3000ccエンジンを搭載し、当時のトヨタが持つ技術や設計思想が色濃く反映されたモデルとして位置づけられています。景気後退期の発売ではあったものの、企画段階からの高い目標は維持され、その結果として耐久性と拡張性の高いパワートレインを備えたクルマに仕上がりました。
重めの車重ゆえに高速安定性が高く、直線加速に注目が集まることもありましたが、2JZ系エンジンは高出力化に強く、国内D1グランプリや海外のドラッグレースなどで広く活躍しました。また、ロングノーズ&ショートデッキを基調とした外観デザインは発売から30年を経た現在でも評価が高く、2019年の90スープラ登場後も中古市場で安定した価格帯を維持しています。
今回ご紹介するのは、ゲトラグ6速・ツインターボのエアロトップです。
右ハンドルの国内仕様のエアロトップモデルはNAのSZか、ツインターボのGZに設定されていましたが、、いずれもゲトラグ6速ではないので、エンジン/ミッションを載せ替えた個体のようです。
オーナー様は、同じ80スープラオーナーである、当店インストーラー江口君のお知り合いです。
外装とエンジンルームはバッチリ仕上がっているものの、室内はナビ交換とパワードサブウーファー追加程度で、スピーカーは純正のままという状態でした。江口号との出会いをきっかけに、カッコよく仕上げたい!との思いが強まったご様子で、ご相談いただく流れとなりました。
ご希望としては、江口君号と同様にフロント3way化したいとのことでしたので、(1)既存の社外ナビの出力をDSPアンプに入力して、(2)新設する3wayスピーカーと、既存のパワードサブウーファーを鳴らすというシステムです。
これと併せて、(3)ぴょこっと出っ張っていたリアカメラを、当店オリジナルの リアビューカメラ埋込取り付けブラケットを使ってバンパーに埋め込む加工と、(4)オーディオショップなのになぜか常時在庫してある80スープラ用ウインドウレギュレーターの交換も行いました。
以下がコンポーネント紹介です。
〇ナビ
ナビはPanasonicのCN-RA04Dでした。
2017年発売の商品で、本年で8年経過しているものの、現役でお使いでした。
ご入庫段階では、内蔵アンプの4ch出力がフロント/リヤの純正スピーカーに接続されている状態でした。
パワードサブウーファーについては、専用のプリアウト出力を持たないため、リヤスピーカー出力を分岐させて接続してありました。
今回、このナビは継続して使用することとし、フロント出力を後出のDSPアンプに入力し、パワードサブウーファーはDSPアンプの出力によって制御することとしました。
〇DSPアンプ
audisonのDSPアンプ・AF C8.14bit(税込143,000円)をお勧めしました。
以下が当投稿時点のaudisonのDSPアンプのバリエーションで・・・
・AF M12.14 bit(60W×12ch)税込253,000円
・AF M8.14 bit(90W×8ch)税込231,000円
・AF M5.11 bit(100W×4ch+400W×1ch)税込198,000円
・AF C8.14bit(65W×8ch)税込143,000円←(コレ)
・AF C4.10 bit(90W×4ch)税込143000円
これらのうち、
(1)最大14chまでのプロセシング対応力(拡張性)
(2)標準的なスピーカー数に対応できる8つの内蔵アンプ数
(3)コンパクト(200mm×134mm×47mm)な取り付け性の高さ
(4)価格
・・・・の点でコスパがよいと判断し、お客様にお勧めする機会が多いモデルです。
接続については、上述の通り、パナソニックのナビの2ch(フロント左右)を入力し、出力側はツイーター(左右2ch)+スコーカー(左右2ch)+ウーファー(左右2ch+2ch)=8ch分を内蔵アンプで駆動し、プリアウト出力1chによってパワードサブウーファーを制御しています。
〇スピーカー
ETONのPRA-16(税込66,000円)PRA-80(税込44,000円)を使いました。
PRA-16は25mmツイーターと165mmウーファーから構成される2way商品です。
対して、PRA-80は80ミリのスコーカー(ミッドレンジ)で、これらを組み合わせて3wayを構成します。
なお、PRA-16には、パッシブ接続時のために、ツイーター用のハイパスフィルターも付属していますが、今回はDSP側でスピーカーユニットごとに周波数帯域を定めて入力するマルチ接続ですので、このフィルターは使いません。
〇スピーカーインストール
「江口バージョン」でかなり本格的にインストールしました。
レイアウトとしては、ドアにウーファーとスコーカー、Aピラーにツイーターを配置しています。
ドアの方は、ウーファー・スコーカーともにベストポジションを決めて、ぴったりの位置にバッフルを組んだり、背面の逃げを設けるための加工を施しました。当然ながらドアのデッドニングも完璧です。
ツイーターについても、最適な音響が得られるように、Aピラーの中ほどに埋め込み加工を行いました。
さらに、ドア側の2ユニットについて、カスタム製作したアルミ削り出しのバッフルリングを配置したほか、ドアトリムの「表皮」を剥離して、1枚ものの合皮でキレイに貼りなおしました。
また、3ユニット全てに対して、外周部にLED光源を仕込み、ディフューザーとして細いアクリル製のリングを配することで、ムラのない美しいライティングを実現しました。
〇その他
・リアカメラ
ご入庫段階で取り付けられていたリアカメラは一般的な貼り付け式で、微妙にナンバーにかかっていたので、当店オリジナルの「リアビューカメラ埋込取り付けブラケット」を使って、リアバンパーに埋め込み取り付けしました。
・ウインドウレギュレータ―
発売から30年を数える80スープラでは、ウインドウレギュレータ―の不調を抱える個体も少なくないため、交換ニーズに即応するために部品を在庫しております。今回のスープラも調子がイマイチのようでしたので、スピーカーインストールと並行して交換を実施しました。
以上をもって、80スープラの本格的な3wayオーディオシステムが完成しました。
純正のドアスピーカー位置をきちんと補正した上でのフロント2way化は数多く施工させていただいておりますが、3way化までご決断いただけるのは少数ですので、いつにも増して気合を入れて取り組ませていただきました。甲斐あって非常に美しく仕上がり、DSP駆動によるサウンドも冴えております!
予算的には、3wayユニットとDSPアンプの製品代、ドアの大がかりな製作費用とデッドニング、工賃その他を含めて、税込972,950円となりました。(元からついていたナビとパワードサブウーファーは含みません)
それでは施工の様子をどうぞご覧になってください♪
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フロントドア(施工前)


施工前の純正のドアです。
ドアには大きめのスピーカーグリルがついていますが、中のスピーカーユニットはグリルよりはるかに小さい10センチ径のユニットです。かつ、ユニットの中心は、グリルに対して左上に寄っています。
従って、市販の17センチクラスのスピーカーを「きちんと鳴る状態」でインストールする場合、スピーカーグリルの中央にスピーカーが位置するように、スピーカー保持のためのバッフルを製作する必要があります。
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ドアトリム取り外し


ドアトリムを外したところです。
純正スピーカーのエッジ(ダンパー)が加水分解の影響ですっかり崩壊してしまい、振動板だけがキノコのように取り残されています。
サービスホールを塞いでいるビニールシートには補修の跡が見られますね。
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アウターパネル作業


アウターパネル側の作業が終わったところです。
ビニールシートを剥がしたら、劣化して固着したブチルゴムを「必死に」除去・清掃して、アウターパネルを防振します。
次に、ドア内に4芯のスピーカーケーブル(スコーカー用2芯+ウーファー用2芯)を引き込んでおきます。
最後に、ウィンドウレギュレーターを交換しました。
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ドアトリム生地はがし


初めて御覧に入れる工程です。
ドアトリムの表面に貼り付けられている表皮を剥離しているところです。。
一般的なアウターバッフル化の場合、リング状のバッフルを別パーツで製作し、合成皮革で巻いてから、ドアトリムに重ねて固定するのですが、今回はユニットが2つ並ぶので、すっきりさせるために、ドアトリム自体にバッフル形状を表現し、全体を1枚の合皮で覆って美しく仕上げようという趣向です。
写真では、その実現のための最初の工程として、ドアの表面に圧着してある表皮をはがしています。
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スピーカー位置決め


スピーカー位置決めのためにバッフルをあてがっているところです。
ETONの2wayセパレートスピーカーのPRA-16のウーファーと、スコーカー用ユニットのPRA-80が埋め込み取り付けできるように、バッフルリングを製作して、取り付けの位置を決めます。
写真では、ドアのインナーパネルに両リングを固定しつつ、ドアトリムの該当箇所を切り抜いて、ぴったり合うように調整しています。
こうやって位置がキチンと決まったら、トリムとリングをホットボンドで仮固定してドアから取り外し、後工程に移ります。。
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インナーパネル加工


スピーカー背面のマグネットの逃げを設けるために加工しているところです。
白囲みの写真が加工前の様子です。
白い点線で囲ったところに、ウーファーとスコーカーを取り付けるので、それぞれのマグネットが干渉しないように、鉄板を切り取りました。
当然ながら、切削後は防錆処理をし、アルミテープでエッジを整えます。
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インナーパネル作業


インナーパネル側の作業が終わったところです。
ウーファー用の黒いバッフルベースは、長めのボルトを数本つかって、インナーパネルに突き立ててありますが、そのままでは横方向にブレてしまいますので、ポリパテを使って空間を埋め、強固に固めています。
その後、インナーパネル全体をデッドニング材で覆って、エンクロージャーを形成します。
バッフルの内側の部分は、スピーカーの背圧が円滑に排出されるようにテーパー状に仕上げ、雨水の浸み込みを防ぐために防水塗装+アルミテープ貼り付けで対策しています。
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ドアトリム生地貼り


ドアトリムに合皮生地を貼っているところです。
「スピーカー位置決め」のカットでご覧いただいたスピーカーリングを固定したドアトリムに合成皮革を貼ります。
工法としては、スプレー式のボンドを全体にまんべんなく吹き、一定の伸縮性のある合成皮革を形状に合わせて伸ばしたり、緩めたりしながら、表面に沿わせていきます。
フェラーリのような外車で、かつ、本革張りの場合、生地(革)がさほど伸びませんので、凹凸に合わせて裁断・縫製し、立体的な形状を作ってから貼り付けることになりますが、合成皮革を使う場合はもっと柔軟な対応が可能なので、裁断ナシで貼ることができます。
とは言え、最近のクルマのように凹凸が顕著な場合は対応しきれない場合もありますね。
このスープラのトリムは起伏がすくなく、形状の変化も穏やかなので1枚でイケました。
スピーカー取付位置にスピーカーリングが組み込まれているのが確認できると思います。
左側のスコーカーは、このリングに直接固定することになります。対して、右側のウーファーは、インナーパネル側に設けたバッフルベースと、トリムのリングを合わせて、スピーカーユニットを止めるボルトで貫通して留めることになります。
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LEDライティング


ドアのインストールが完成したところです。
スピーカーの振動板の周りには、地元の鉄工所さんに切削してもらったアルミのリングをはめ込んでいます。
テーパー仕上げと、等間隔のボルト配置がとてもキレイです。
アルミリングのスピーカーユニットの隙間にLEDライティングを施しています。カラーは赤単色です。
LED光源そのものは細いテープ状の基盤の上に、等間隔で素子がならんでおり、そのままでは光が連続しないので、表側に取り付けるアクリルリングの裏側をヤスリで荒らして、光が拡散するように配慮しています。
ドアの開閉とイルミ連動で点灯する光量を変化させるために、サウンドプロオリジナルLED減光ユニット(税込16,500円)と組み合わせています。
LEDのノイズフィルター付きなので、オーディオにノイズが乗るのを予防できます。
※この減光ユニットは単色LEDのみ対応です。動作原理の関係からRGB-LEDには使用できません。
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ツイーター取り付け


ツイーターも含めた3ショットです。
ツイーターは、Aピラーに埋め込み取り付けをしました。
ツイーターユニットが収まるリングをピラーに固定して、パテで成形して、合成皮革を貼って仕上げています。
ドアスピーカーと同様に、赤いLEDでライティングをしています。
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ラゲッジルーム


ラゲッジルームの様子です。
左側のパワードサブウーファーはもともと付いていましたので、隣の開いたところにオーディソンのDSPアンプを新たに取り付けました。
従前は、メインユニットのPanasonic CN-RA04Dのスピーカー出力を分岐させて、サブウーファーに入力してありましたが、今回の施工によって、お隣のDSPからダイレクトに入力するように変更しました。
(このパワードサブウーファーは、2014年ごろに発売された製品で、既に調子が悪いらしく、パワードではない仕様サブウーファ用アンプ+カスタムサブウーファーユニット)へとリメイクの相談を受けています。)
写真の左側のカーペットがもっこり盛り上がっておりますが、ここにバッテリーが移設されています。
ターボの配管の取り回しの都合で、ここに引っ越しさせたとのことです。
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バックカメラ(施工前)


ご入庫時のバックカメラの様子です。
カメラユニットは、車両中央に両面テープで設置されていました。ナンバーに被ってしまって目障りということで、埋め込みに変更することになりました。
車両によっては、ド真ん中に取り付けることができますが、スープラの場合では、バンパー中央にナンバー灯を固定しているネジ穴があるため、中央にカメラを埋め込むことができません。
そのため、左右のどちらかにオフセットしなければならないことはご理解いただいています。
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バックカメラ(施工後)


埋込み加工後の様子です。
当店オリジナルの「リアビューカメラ埋込取り付けブラケット」を使って、カメラユニットを埋め込みました。
位置は左側にオフセットさせています。
ブラケットはもともと黒色ですが、オーナー様のご希望によりボディ同色にしたいとこのことでしたので、オーナー様の方で塗装していただいたものをお持ち込みいただきました。
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作業後記


今回はトヨタ・スープラ(JZA80型)のサウンドアップ&ビジュアルアップ♪事例をご覧いただきました。
走りのパフォーマンスを追求するスポーツカーだからといって、車内のエンタメ要素が後回しになるかというと、今はそんなことはありません。全帯域の音をまんべんなく鳴らすハイファイを整えつつ、サブウーファーの活用によって、低域を強めに演出したパンチのあるサウンドを求めるユーザーが多いようです。
今回のケースでは、DSPアンプを搭載してチャンネルを増やし、フロント3way化によって、各帯域のきめ細かな再生を実現。さらにLEDライティングによるビジュアルも整えて、フロント側を軸とした大幅なグレードアップを図りました。
サブウーファーに関しては、前々からお使いの小型ユニットを継続使用する前提でしたので、フロント側の充実度に比べると、若干不釣り合いですが、更なるグレードアップのご意向もあるようですので、今後に期待ですね!
この型のスープラに関しては、リヤの大きなラゲッジルームがインストールスペースとして使えますので、サブウーファー、アンプといった大型アイテムを自由にレイアウトでき、LEDを入れれば、リヤウインドウ一杯に広がる光がエモさ満点!魅せるインストールの頂点と呼ぶにふさわしい世界が楽しめます。
◆
当店では、ドラレコ・デジタルミラーの取り付け、スピーカーの交換のみといったライトなお仕事からフルオーディオまで。お客様のニーズに幅広く対応させていただいておりますが、その中でも、ついついノリノリになってしまうのが、大掛かりな作り込みを伴うパターンです。
とりあえずスタートラインに立ってみるかな、ということなら、フロント2way交換+デッドニングのサウンドアッププログラムだけでも充分楽しんでいただけると思いますが、ご予算に応じて、スピーカーの性能をフルに引き出すアウターバッフル化や、見せ場のリヤ系の作り込みもご検討ください。フルパワーで腕を振るわせていただきます!
こちらが 当コーナー登録のスープラ一覧です。どうぞ参考になさって下さい。
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