三菱 デリカ D5のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。円安の影響で大きく価格が変わっているものもあります。ご了承ください。>

登録日 2025/10/30-
事例No.901(お問い合わせの際にお伝えください)
model
三菱 デリカ D5
system
メインユニット:ALPINE EX11NX2-D5-1-AR
ドアチューニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO EX165
リアスピーカー:純正
パワーアンプ:内蔵
ケーブル:純正comment
フロント2wayスピーカーを社外品に交換し、ドア防振で整えた事例です。
ブルームーンのベースグレードスピーカー+マイルドな防振で10万円ちょいの予算で済みました。
三菱・デリカD5の事例紹介です。
三菱デリカD:5は、かつての「デリカスペースギア」の後継として2007年に登場した、多人数乗車と高い悪路走破性を両立したミニバンです。
初期モデルは全車4WD・2.4Lガソリンエンジンのみというシンプルな構成でスタートし、その後、クリーンディーゼル仕様や2WDモデルなどが追加され、幅広いユーザー層に対応するラインアップへと発展しました。
特に2013年に登場したクリーンディーゼルモデルは、燃費と静粛性に優れ、高い評価を得ています。さらに近年ではハイブリッド化への対応も進むなど、時代に合わせた進化を遂げています。
2018年のビッグマイナーチェンジでは、フロントデザインを大胆に刷新し、「ダイナミックシールド」コンセプトを採用。インテリアの質感も大幅に向上し、安全性能も最新の水準へ強化されました。
D5はランドクルーザーでもない、アルファードでもボクシーでもハイエースでもない、SUV的な走破力とファミリーカーとしての快適性を兼ね備えた唯一無二の「オールラウンダーミニバン」として、高い人気を誇っています。
今回ご登場いただくのは、ブラックマイカが勇ましいビッグマイナー後のCHAMONIXです。
オーナー様はナビ交換(アルパインBIG-X)のみ済ませ、スピーカーは純正のままお楽しみいただいていたようですが、そろそろ音質アップをとネット検索されて、当店にご連絡いただきました。
お話を伺うと、フロント2wayのスピーカー交換+ドア防振によるドア周りの環境整備にご興味があるとのことでしたので、当店人気のブルームーンオーディオのベースグレードスピーカーを使った、コスパ重視のご提案をさせていただきました。
以下、コンポーネント紹介です。
〇ヘッドユニット
ALPINE EX11NX2-D5-1-AR(オープン価格)です。
これはご入庫時段階で、既に設置されていました。
アルパインの人気ナビゲーションシステム「BIG-X」のデリカD5専用の製品です。
11インチの大画面がD5のインパネにぴったり収まるように設計されており、後付け感が感じられない収まりの良さです。
音声面では、その他多くのヘッドユニット製品と同様に、4chアンプを内蔵しています。
今回のスピーカー交換に際して、スピーカーの接続方法は純正と同様の方法をとりました。フロント側出力はツイーターとウーファーに二股に分岐させ、それぞれにツイーター用のハイパスフィルタ/ウーファー用のローパスフィルタを介在させて、社外スピーカーユニットに至ります。
リヤ側出力はそのまま純正リヤスピーカーを鳴らします。
〇スピーカー
BLUE MOON AUDIOのEX165(税込35,200.円)を使いました。
EX165は、同ブランド発足時からベースモデルとして支持されてきたセパレート2wayスピーカー・SX165の後継モデルで、昨年から発売されている商品です。
現行の2wayセパレートのラインアップとしては、フラッグシップがRX165(税込221,000円)、ミドルグレードがVX165(税込137,500円)、そして新ベースグレードのEX165(税込35,200.円)の3つになります。
このEXには、上述のように、ツイーター/ウーファーの各スピーカーケーブルにインラインフィルターが組み込まれているので、2wayの純正交換の場面では非常に扱いやすいメリットがあります。
今回のインストールに際して、ウーファーは既存の純正ドアスピーカーとの入れ替えを行い、ツイーターは、ダッシュボード両端のツイーターグリル内で入れ替えを行いました。
ドアに対してはドアチューニングを施工いたしました。
これはドア防振の施工方法のうち、比較的ハイパワーな外部アンプの出力に相応しい「デッドニング」に対して、比較的マイルドな内蔵アンプの出力に適した施工方法です。
ドアのアウターパネルとインナーパネルに防振材を配置し、スピーカーの振動板の前後の空気の行き来を遮断し、併せてスピーカーが発生させる振動に対する耐性を高めることで、ドアをスピーカーボックスとして機能させ、スピーカーの性能を適度に引き出せる条件を整えました。
〇純正ケーブルへの負担回避のための配慮
スピーカー交換を行う場合、純正ケーブルと社外スピーカーとの接続を行うことになります。
最近のクルマの場合、純正ケーブルの末端がオスカプラになっていて、純正スピーカー側に設けられているメスカプラにカチッと挿しこむことで、簡単に接続できるようになっています。
スピーカー交換をもっとも手間なく済ませるには、純正ケーブルの端のオスカプラを取り去ってしまって、スピーカーケーブルを少し足すか、あるいは純正ケーブルのまま、端の被膜をむいて、スピーカーの接続端子に占めこむのがベストです。しかしながら、昨今では、純正ケーブルを含む純正システムへの負担を避けて、純正戻しの道筋を確保しておくのが主流ですので、カプラを取り外さずに、お店で製作した変換カプラを介在させてスピーカーを接続する方法をとっています。
以上をもって、デリカD5のサウンドアップが完了しました。
予算としては、ブルームーンオーディオのEX165の製品代と、ドアチューニングの施工費他、工賃一式で税込105,050円であがりました。
オーナー様はご満足いただけたようですが、パワードサブウーファーの追加も目論んでいらっしゃるようでした♪
それでは施工の様子をどうぞご覧になってください♪
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アウターパネル作業


アウターパネル側の処理が終わったところです。
純正スピーカーを外して、ビニールシートを取り外し、清掃・脱脂したのち、円形の防振材を配置します。
純正スピーカーは、回転させてロックするタイプなので、とても簡単に外れます。スピーカー固定用のネジ穴や樹脂リベットはありません。
ビニールシートは、必要以上に粘りの無い、一般的なブチルゴムで接着されていたので、苦労なくきれいに除去できました。
なんだか作業性が良いので助かります♪
アウターパネルに貼っている防振材は、オーディオテクニカのAT-AQ756で、ドア1枚に対して6枚貼りました。
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インナーパネル作業


インナーパネル側の作業が終わったところです。
冒頭で触れましたように、スピーカーケーブルは純正ケーブルを使用しますので、新たに引き込みはしていません。
しかしながら、EX165にはツイーターとウーファーそれぞれに繋がるインラインフィルター(ハイパスとローパス)が同梱されているので、当店で製作した変換カプラ―のケーブル内に、それらのフィルターを組み込むことで、周波数帯域の調整を図るようにしました。
インナーパネルのサービスホールを塞いでいる防振材はオーディオテクニカのAT-AQ750です。
大穴はすべて塞いで気密性を確保しつつ、振動しやすい平らな部分を中心に防振材を配置していきます。
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純正ツイーターグリル


純正ツイーターグリルです。
前期型のドアミラー裏から、ダッシュボードの両サイドに引っ越してきた純正ツイーターです。
メッシュ状のカバーが表から取り外せます。
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純正ツイーターユニット


ツイーターカバーを外して、裏から見たところです。
コネクタの脇(手前側)に黒い筒状のコンデンサーが付いているのが判ると思います。
これが一定の周波数より低い周波数の侵入を阻み、高い(HI)周波数のみ通過(PASS)させるので、「ハイパス」フィルターと呼ばれます。
ツイーターにこういう細工がしてあって、かつ、セパレート2way構成になっている場合、ドアウーファーと同一のチャンネルの配線が単純に分岐されてきています。
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ツイーター差し替え


ツイーター差し替え後の様子です。
純正の金属製固定プレートを再利用して、EX165のツイーターを取り付けました。
ツイーターユニットの正面に付いている防護用のメッシュグリルは取り外して、純正の固定プレートにエポキシ系接着剤で固定し、もとのネジで留め付けます。
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インラインフィルター


最後は当店で製作したハーネスです。
上述の「変換カプラ―」で、純正スピーカー配線のカプラーを維持したまま、市販のスピーカーと繋ぐための工夫です。
色々な形のコネクタを在庫していますが、ちょうどよいコネクタがありました。
左側がツイーター用で、右側の小さい方がウーファー用です。
ツイーター側にはEX165に付属していた黒いハイパスフィルターがついていて、青いメスカプラ―が車両側のスピーカーケーブル末端のオスカプラに篏合し、平ギボシをツイーターに接続されます。
右側のウーファー用ケーブルも、フィルターがローパスフィルターである点を除けば、同様の造りですね。
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作業後記


今回はデリカ・D5のサウンドアップ事例をご覧いただきました。
今回はフロントスピーカーの交換(と防振)のみで、アンプやDSP、サブウーファーといった道具が登場しませんでしたので、コンテンツとしては多少地味だったと思いますが、これが最初にやるべき第一歩であること間違いありません。
本文でも触れました通り、オーディオの音質向上への寄与度が最も大きいのが、こういったドア周りの整備です。
もっとお金をかけてDSPやアンプ、電源周りと行った「川上」を整備すれば、信号の品質(ノイズ逓減・解像度向上)は上がりますが、信号を空気の振動に変換する装置であるスピーカーの性能がイマイチなら、やってもやんなくても同じ。というくらいにロスしてしまいます。
仮にスピーカーが良いものでも、取り付けがしっかりしていなかったり、スピーカーボックスであるドア防振が不十分で、ビビリや空気漏れによる損失が生じていれば、「ツイーターの高域がハッキリ聴こえるから、これでいいんだよね?ね?」くらいの感想しか持てないような、投資の大部分を毀損してしまうほどのロスが生じてしまいます。
逆に言えば、デッキとスピーカーが純正でも、きっちり防振するだけで「純正もバカになんないねぇ」と、けっこう聴けちゃったりするくらい、音の出口の環境整備は、その他の投資の有効性を引き出す大前提となるファクターなのです。
10万・20万もするようなハイエンドスピーカーじゃなくても、5万以下の普及品のスピーカーでも十分です。音の出口の整備を最優先でご検討ください!
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