BMWM6のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.872(お問い合わせの際にお伝えください)
model
BMW M 6
system
メインユニット:純正
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO SX25T、CX100S
センター:BLUE MOON AUDIO MX080(1/2)
リアスピーカー:BLUE MOON AUDIO CX100S
サテライトスピーカー:BLUE MOON AUDIO CX100S
サブウーファー:BLAM BMW 200 WN
プロセッサーアンプ:audison AF C8.14bit
パワーアンプ:carrozzeria GM-D1400II
ケーブル:audiotechnicacomment
フロント・シート下、リヤサイド・リアトレイの全スピーカーを交換し、DSPアンプで駆動するシステムです。
全スピーカーの駆動に必要な11chの出力を、8chアンプ内蔵DSPアンプ+4ch追加アンプでまかなって、少しリーズナブルにまとめました。
BMW M6の事例紹介です。
Mの頭文字が付くMハイパフォーマンスモデルは、BMWのレース部門およびモータースポーツ関連の研究開発を担当する子会社であるBMW Mがチューニングを担当した車両で、サーキット走行などの過酷な条件に耐える性能が与えられています。
メルセデスベンツがAクラス、Cクラスといったローマ字を車格を表すコードとして用いているのと同様に、BMWではアラビア数字を採用していますが、BMW Mが企画したモデルのネーミングはM+ベース車の数字という法則で成り立っています。
2025年3月時点では、セダンクーペ系において、2・3・4・5・8をベースとした車両と、SUV計では3・5・6ベースがラインアップされています。各モデルの歴代モデルは以下の通りです。
●セダン・クーペ系
M2:F87型(2015-2021年)G87型(2022年-現行)
M3:E30型(1986-1991年)E36型(1992-1999年)E46型(2000-2006年)E90/E92/E93型(2007-2013年)F80型(2014-2018年)G80型(2020年-現行)
M4(M3クーペの後継):F82/F83型(2014-2020年)G82/G83型(2020年-現行)
M5:E28型(1985-1988年)E34型(1989-1995年)E39型(1998-2003年)E60/E61型(2005-2010年)F10型(2011-2016年)F90型(2017年-現行)
M6:E24型,(1983-1989年)E63/E64型(2005-2010年)F06/F12/F13型,(2012-2018年)
M8(M6の後継):F91/F92/F93型(2019年-現行)
●SUV系
X3 M:F97型(2019年-現行)
X5 M:E70型(2009-2013年)F85型(2015-2018年)F95型(2019年-現行)
X6 M:E71型(2009-2014年)F86型(2015-2019年)F96型(2020年-現行)
●スポーツ系
Z3M(Mロードスター / Mクーペ):E36/8型(1997-2002年)
Z4M:E85/E86型(2006-2008年)
今回ご紹介するM6はF13型です。
上記リストのとおり、2012年から2018年に渡って販売されたモデルです。その後、ベース車両の6シリーズは4代目のG32型に代替わりしましたが、Mモデルとしては、3代目が最後となり、以後はM8に引き継がれる格好となっています。
この車は、スポーツ性能を標榜しつつも、同時にラグジュアリーモデルでもあることから、オーディオシステムは標準で16スピーカー+10chアンプで構成されるHi-Fiシステムを採用しています。
オーナー様は、音質の改善を図りたいということで、ネット検索され、当店がBMW車向けにご提供しております、「BMWブライトオーディオパッケージ」のご紹介ページをご覧になり、ご連絡いただきました。
当該ページでは、フロント2wayのスピーカー交換+ドア防振といったライトなメニューから、フロント3way・センター・リヤのスピーカー交換+DSPアンプ搭載といったフルオーディオに近いメニューまで、ご希望とご予算に応じてお選びいただけるようになっていますが、オーナー様は規定プランの枠を超えて、全スピーカーの交換と、DSPアンプによる駆動を希望されましたので、できるだけ予算を抑えつつ、ご要望が叶うように提案させていただきました。
以下、コンポーネント紹介です。
〇ヘッドユニットとDSPアンプ+追加アンプ
上述のとおり、M6の標準オーディオは、16スピーカーから成るHiFiシステムです。
内訳は以下です。
(1)フロントツイーター
(2)フロントスコーカー
(3)センター(2way)
(4)シート下サブウーファー
(5)リヤ(2way)
(6)リヤサテライト(2way)
上記のうち、(2)(5)(6)は見た目は一つのユニットですが、中身が1chを分岐させている2wayになっているため、16スピーカーといっても、見た目(スピーカーグリル)で数えると11個になります。
この11個(11系統=11ch)のスピーカーを全て交換し、全て個別に制御できるようにするのが、今回のミッションです。
当店でご用命いただく機会の多い、audisonのDSPだと、AF M12.14 bit(14ch対応・内蔵アンプ数12ch)を選ぶと、簡単に要求を満たすことができますが、商品代として税込253,000円必要です。
これに対して、AF C8.14bit(14ch対応・内蔵アンプ数8ch・税込143,000円)に不足アンプを補うためにカロッツェリアの4chアンプGM-D1400II (税込17,800円)を足すと、DSPアンプ関係の商品代金としては、税込160,800円であがることになります。
今回はこちらの考え方を採用することとなり、フロント2way(ツイーターとミッドレンジ)に4chに対して、カロッツェリアのアンプを介在させて、それ以外はDSPに内蔵されているアンプで駆動することになりました。(システム図参照のこと)
〇スピーカー
BLUE MOON AUDIOを中心に、シート下ウーファーのみBLAM製品を使いました。
構成は以下です。
フロントツイーター:BLUE MOON AUDIO SX25T(終売品)
フロントスコーカー:BLUE MOON AUDIO CX100S(ネットワーク付き・税込60,500円)
センタースピーカー:BLUE MOON AUDIO MX080(42,900円)
シート下ウーファー:BLAM BMW 200 WN(税込52,800円)
リヤスピーカー:BLUE MOON AUDIO CX100S(同上)
リヤサテライトスピーカー:BLUE MOON AUDIO CX100S(同上)
各ユニットの取り付けについては、製品の仕様に応じてMDF製カスタムバッフルを製作・適用し、全て標準の位置での差し替えとなっており、外観上の変更は一切生じないように配慮しました。
防振については、フロントドアと、リアのサイドパネル部の4エリアに対して施工し、スピーカーの稼働条件の改善のみならず、車外からの侵入ノイズの大幅な低減も狙いました。
以上をもって、BMW M6の全スピーカー交換+デッドニングと、DSPアンプ搭載が完了しました。
リヤも含めた車両側壁全体のデッドニングによって静寂性を獲得したうえで、全スピーカーの性能アップと、DSPによる全スピーカーの一元的な制御を行ったことで、トータルバランスの取れた上質なサウンドを得ることができました。
今回のプランの総予算は税込750,761円となりました。
施工の様子をどうぞご覧ください♪
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フロントドア
ドアの外観です。(2ドアですのでリアドアはありません)
2ドアクーペということもあり、かなり大きく、長いドアです。
最近の上級車には標準装備の感がある、オートクロージャ―(半ドア防止自動引き込み機構)が装備されているので、ドアをそっと閉めても、半ドアでもう一度閉め直す必要がありません。特にこのような大きなドアの場合、有難い装備ですね。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
インナーパネルに設けられているサービスホールがスポンジシートで封じられています。
このシートを取り除いて、きれいに清掃・脱脂をして、アウターパネルの防振を行います。(写真を忘れました)
BMWの10センチクラスの純正スピーカーには、バスケット・バッフルの形状違いで3種類あります。
このドアについているのは厚みのあるタイプです。(当店では、Cタイプと呼んでいます。)
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ツイーター(施工後)
ツイーター交換後の様子です。
ブルームーンオーディオのSX25T(終売品)に交換しました。
施工時点では、まだ在庫がぎりぎりあったのですが、当エントリ公開時点ではなくなりました。
今後、冒頭でふれましたBMWブライトオーディオパッケージのコンポーネントのリニューアルを予定しています。
・ツイーターは、上級クラスのVX165用のツイーター(商品名:VX Tweeter)
・10cmユニット(フロントドア・リヤドア・リアサテライト)には、CX100S
・シート下ウーファーには、VX Woofer
・DSPアンプにはaudison AF C8.14bit
をそれぞれ使っていこうと考えています。
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センタースピーカー(施工前)
センタースピーカーグリルを開けてみたところです。
純正のセンタースピーカーはご覧のように2way方式になっています。
純正の2way構成を維持して、社外スピーカーに入れ替えることも可能です。しかしながら、音質への寄与度を考えると、コスパが良くないので積極的にお勧めしておりません。ということで、今回はフルレンジユニット1つに置き換えます。
センターに使われているスピーカーは、ドアスピーカーと同様の10センチ相当ですが、バスケットの形状は薄手のタイプです。
BMWのスピーカーがこのデザインに変わった頃の初期モデルから変更されることなく受け継がれています。
ドアのカットでご紹介した「Cタイプ」に対して、こちらは「Aタイプ」と呼んでいます。
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センタースピーカー(施工後)
ユニット交換後の様子です。
仕様ユニットはBLUE MOON AUDIOのMX080です。
MDFバッフルを製作し、取り付けてあります。純正ツイーターについては、わざわざ取り外すほどの理由もないので、通電していないものの、そのまま残してあります。 -
サブウーファー(施工前)
シート下にあるサブウーファーユニットです。
シートを外して、フロアに取り付けられているウーファーグリルを外したところです。
このサブウーファーが運転席下と助手席下の2か所に埋め込まれています。
左右二つありますが、あくまでもサブウーファーという位置づけですので、どちらにも同じモノラル信号が入力されています。
今回は、これをBLAMから発売されているBMW用20cmユニットに交換し、DSPから入れる信号もステレオに変更します。
では早速取り外し、、と行きたいところですが、そう簡単ではありません。
なぜなら、接着剤でくっつけてあるから!
マジで一苦労です。
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サブウーファー(施工後)
BLAMのユニットに交換したところです。
取り外しにはえらく苦労しましたが、製品はトレードインタイプなので、取り付けは比較的簡単です。
BLAM BMW 200 WNはペアでの販売でありながら、税込52,800円と比較的リーズナブルなので、BMW用として当店では人気のスピーカーです。
この他でも、20cmまでの薄型スピーカーであれば、取り付け可能です。
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リアスピーカー(施工前)
写真はリアスピーカーが取り付けられている、「リアサイドクォータートリム」と呼ばれる部品です。
後部座席に座った方の二の腕・肘が当たる部分ですね。
取り付けられているスピーカーは、センターでご覧いただいたのと同様に、ツイーターとセットになった2way構成になっていますね。
ウーファーのほうのバスケットの形状は、ドアスピーカーと同じですが、厚みがうすいです。(当店では、Bタイプと呼んでいます)
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リアスピーカー(施工後)
スピーカーの交換とデッドニング施工を終えたところです。
スピーカー(右側)は繰り返し登場しております。CX100Sです。
このスピーカーは中央にツイーターを備えたコアキシャルスピーカーで、まわりのウーファーとの帯域を切り分けるためのネットワークがセパレート式になっており、この写真では見えにくいですが、取り付けてあります。
なお、フロントドアに取り付けた分については、DSP側でローパス(高域を鳴らさない)をかけるので、切り分けの為のネットワークは省略していますが、リヤ周りの2種(この写真のリアスピーカーと、リアトレイ上のサテライトスピーカー)については、サブウーファーより上の全帯域を入力することとなるため、切り分けのためのネットワークが必要になります。
リアクオータートリムには、ご覧のように防振材を配置してあります。
これによって、スピーカーが発する振動に対する共振が抑えられ、クリアな音が期待できるようになります。
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リアサイドデッドニング(施工前)
リアの鉄板に対してもデッドニングを行います。
正式な名称は「リアクォーターパネル」というらしいです。
リアスピーカーが付いていたリアクオータートリムのちょうど裏側にあたるところですので、この鉄板にデッドニングを施すことで、エンクロージャー(スピーカーボックス)として機能するようになります。
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サテライトスピーカー(施工後)
交換後の状態です。
ウーファー部をCX100に交換してあります。
前述のネットワークは、スピーカー背面のちょっと離した場所に固定してあります。背面のエリアはお察しの通りせまいので、振動板背面から発せられる波動の跳ね返りを防ぐために、アコースティックコットンを軽く詰めてあります。
純正ツイーターについては、センターと同じ理由で、そのまま放置です。
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DSPアンプ取り付け
トランク内の様子です。(内装は取り外した状態です)
手前側に見えるいぶし銀の筐体が純正セパレートアンプで、その奥の黒いのがaudisonのDSPアンプ AF C8.14bitです。
配線接続の基本的な考え方としては、この純正アンプからスピーカーに向かって伸びている純正スピーカーケーブルをカットして、DSPへの入力とし、DSPで調整を加えた信号を、再度純正スピーカーケーブルに戻すという発想です。
ただし、フロントドアのツイーターについてのみ例外で、全く新規にケーブルを通しています。
ついでのおまけ情報として、DSPの斜め上に見える銀の箱が、ASD(マフラー・エキゾーストの疑似音装置)です。
ASD機能の発想には賛否両論あるようですが、今回はキャンセルする方向で承りました。
方法としては、バイパスカプラーを使用せず、アンプの接続カプラ側で無効化する接続にしています。
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パワーアンプ取り付け
最後はセパレートアンプの取り付け状況です。
前述のとおり、フロント2way(ツイーターとスコーカー)用に4ch外部アンプを使うわけですが、これもトランク内に設置しました。
写真では、なんだか雑然として見えてしまいますが、しっかりした場所を見つけて固定してあります。純正のケーブル類にやたらに手をかけるわけにもいかないので、悪しからずご了承ください。
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作業後記
今回はBMW M6のサウンドアップを御覧いただきました。
今回のケースでは、フロント・シート下・リア・リアトレイに配された全16スピーカー(外観上は11スピーカー)を全て社外品に交換し、DSPアンプ+外部アンプで用意した11chの出力によってマルチ制御するという仕様でした。
8chを超える出力を確保するには、どのような機器構成をとるにしても、価格がグンと上がります。本文中で触れましたように、DSPの8chアンプ+外部4chの構成をとることで、ワンボディ(AF M12.14 bit)で強行するのに比べて10万円ほど安くできましたので、ざっと税込75万円ほどの予算であがりました。
今回のお車は標準オーディオでしたので、台数も多いと思います。同等のシステムをご希望のオーナー様がいらっしゃいましたら、どうぞ参考になさってください。
なお、今回のプランよりもう少し予算を抑えたい場合は、、
〇リヤ系のスピーカーの一部を交換しないで純正のまま鳴らすことでユニット代を下げる。
〇リヤ系のスピーカーをDSP制御下から除外して、フロント側の7chのみで済むようにし、8chDSPだけで駆動できるようにする。
といった方法が考えられます。
ご要望に応じて調整させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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もっとベーシックな水準で考えたいとお考えのお客様には、当店で企画しております、BMW向けのパッケージメニューBMWブライトオーディオパッケージもご検討ください。
現状で公開しておりますパッケージでは・・・・
(1)フロントスピーカーの交換と防振を行うF1
(2)F1に加えてセンタースピーカーも交換する F2
(3)上記にリヤスピーカーの交換も行う F1R/F2R
(4)上記にaudisonのDSPアンプを加えたF1-8・F1R-8/F2-8・F2R-8
といった構成をとっています。
スピーカーの銘柄については、標準のBLUE MOON AUDIOの他、BMWに適合する製品を12ブランドリスト化し、お選びいただけるようにしていますので、お好みとご予算に応じてカスタマイズしていただけます。
なお、現在公開しております標準パッケージに含まれる機材について、全面的にリニューアルを予定しています。
スピーカーはBLUE MOON AUDIO、DSPはaudisonと、ブランドは変わりませんが、商品をアップデートします。ご期待ください。
BMWブライトオーディオパッケージは、BMW全車種に対応しております!
BMWのサウンドアップをお考えのお客さまがいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください♪
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直接のお電話もお気軽に♪03-5913-8450です!