スズキスイフトスポーツのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.862(お問い合わせの際にお伝えください)
model
スズキ スイフトスポーツ
system
メインユニット:Panasonic CN-RZ875
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO VX165 Active
リアスピーカー:純正
サブウーファー:BLAM MSA 25P
プロセッサーアンプ:audison AF C8.14bit
Bluetoothレシーバー:audison B-CON
コントローラー:audison DRC AC
ケーブル:audiotechnica
comment
ナビ出力をDSPアンプに入れ、フロント2way+リヤスピーカーを操り、パワードサブウーファーで低域を強化するプランです。
Aピラーへのツイーター埋め込み、ハイレゾ対応Bluetoothレシーバーと音質へのこだわりをプラスした一台です。
スズキ・スイフトスポーツの事例ご紹介です。
スイフトスポーツはその名の通り、スズキの世界戦略車であるスイフトのスポーツモデルです。
ベース車となるスイフトは2000年に発売されておりますが、このスイフトスポーツは2003年のマイナーチェンジ時に発売されています。
ベース車にエアロやブレースなどの装飾・強化パーツを付加した「スポーツ仕様車」ではなくて、専用エンジン、クロスミッション、専用サスペンション、4輪ディスクブレーキ、240kmメーター等のスポーツパーツを盛り込んで、全の型式を持つアツアツの「ホットハッチ」として開発された車です。
以後は、ベース車であるスイフトと同じタイミングでモデルチェンジを重ね、スポーツマインド溢れるスズキのブランド力の高さを背景に、その卓越したパフォーマンスの高さと、リーズナブルに抑えられた価格から、ファンをどんどんと拡大させてきました。
しかしながら、スイフトの方は2024年に5代目を迎えたものの、スイフトスポーツの方は4代目をもって生産終了となり、約20年の歴史に終止符を打つこととなりました。
なお、その華やかしい歴史を締めくくる企画として、特別仕様車「ZC33S ファイナルエディション」が設定され、2025年3月から2025年11月までの期間、限定生産されるという発表がありました。
今回お迎えするのは、4代目(ZC33S型)のスイフトスポーツです。
スズキ純正ナビ(OEM)にフロント2way+リヤの標準オーディオでお楽しみいただいていたようですが、システムアップを図りたいということでネット検索され、ご連絡いただきました。
お話しを伺ってみると、音の出口であるスピーカー/ドア回りの刷新に加えて、DSPによる音作りと、iPad入力、ブルートゥース対応などのソース入力側も充実させたいというお考えでした。
主役となるスピーカーは、デモボードの試聴を2回ほど重ねて、BLUE MOON AUDIOのVX165に決めていただきました。
ツイーターのインストールは音質重視でAピラー埋め込みとし、パワードサブウーファーも加えて、DSPアンプで駆動する形となりました。
ブルートゥース対応については、こちらも音質重視モデルをセレクトし、ご要望のあったiPadの入力についても、ちょっと工夫して実現しました。
以下、コンポーネント紹介です。
〇ヘッドユニット
メインソースはスズキ純正OEMナビです。
型番はPanasonicのCN-RZ875ですので、2022年の製品ですね。画面は8インチで4chアンプ内蔵です。
DSP側としては、フルレンジのステレオ(2ch)があれば十分ですが、前後バランスをフェーダーで調整できるようにしたいとのご希望でしたので、フロント2ch/リア2chの両方を入力することとします。
〇DSPアンプ・DSPコントローラー
DSPアンプはaudisonのAF C8.14bit(税込143,000円)です。
audisonのDSPアンプのバリエーションのうち、(1)最大14chまでの対応力、(2)8つの内蔵アンプ数、(3)コンパクトな取り付け性の良さ、そして(4)価格の点で、お客様にお勧めする機会が多いモデルです。
AF M12.14 bit(60W×12ch)税込253,000円
AF M8.14 bit(90W×8ch)税込231,000円
AF M5.11 bit(100W×4ch+400W×1ch)税込198,000円
AF C8.14bit(65W×8ch)税込143,000円←(コレ)
AF C4.10 bit(90W×4ch)税込143000円
今回は上述の通り、純正ナビの4chを入力し、出力側はツイーター(2ch)・ウーファー(2chブリッジ×2=4ch分)+リヤ(2ch)で8ch分の内蔵アンプを使い切り、パワードサブウーファーはプリアウトで駆動する形を取ります。
〇iPad入力・ブルートゥース入力
iPad、ブルートゥースのいずれもDSPへの入力によって対応します。
ブルトゥースレシーバーはDSPとお揃いのaudison製B-CON(税込33,000円)
基本的な機能は、ブルートゥース受信した信号をRCAアナログ信号 or 光で出力するもので、今回のケースではAF C8.14bitの光コネクタに入力しています。
これによって、ナビからの音声はDSPへのメイン入力として再生し、B-CONとブルトゥース接続されたスマートフォン等のソースは、DSPへ直接入力され、再生されることになります。
iPadの入力については、正にこのB-CONを経由したブルートゥース接続にて実現できるわけですが、「イヤフォンジャックによるAUX接続」をなさりたいと明示されましたので、ご意向に「近い」方法をとりました。
今回のaudisonのDSPにはAUX入力がないため、DSPに入力可能なアナログ8chのうち、ナビのフロント・リヤで占有ずみの4chを引いた残りのチャンネルを経由して、iPadのソースを入れる方法です。
※この場合、ヘッドユニットとipadの入力を切り替える機能はなく、B-CON入力に切り替えない限り、両方とも常に受け入れる格好になるので、不要な方をMUTEする方法の運用になります。
〇スピーカー
BLUE MOON AUDIOのVX165 Active(税込110,000円/ネットワーク付きは税込137,500円)です。
2024年7月に発売された新製品です。
同ブランドのラインアップはフラッグシップのRX165(税込231,000円)、ミドルグレードのVX165、ベースグレードのEX165(税込35,200円)の3つです。
EXは旧SX165の後継品として2023年に発売になり、今回のVXは旧AX165の後継という形になっています。
音の傾向としては、同ブランド発足時からのポリシーである、「スピーカーの個性を追わず、原曲をそのままに美しく奏でる楽器のような存在」といった主張が感じられ、カーオーディオ向けのパンチを備えながらも、透明で美しい音を聴かせてくれます。
スピーカーのハード面の仕様としては、バイアンプ対応ネットワークが付属しており、ツイーター側とウーファー側とに分かれた構造になっています。なお、今回はDSPによる個別制御を行うため、ネットワークが不要になります。したがってネットワーク無しモデルであるActiveの方を選んでいます。
〇パワードサブウーファー
BLAMのMSA 25P(税込77,000円)を使いました。
BLAMのパワードはMSA 25P(25センチ・180W)、MSP25P(25センチ・125W)、MSA20(20センチ・120W)の3タイプあり、今回のは最もパワフルなモデルです。
当店でパワードサブウーファーをお勧めする際、今回のMSA 25P、KICKERのHS10(25センチ・180W・106,700円)の他、目的によってはcarrozzeriaのTS-WH1000A(21cm×8cm×2基・200W(最大)・オープン)を含めた合計3つあたりが候補になるのですが、今回のMSA 25Pは鳴りっぷり、口径、出力、重さ、価格の点でバランスがよい製品だと思います。
以上をもって、スズキ・スイフトスポーツのサウンドアップが実現しました。
ハイエンドスピーカーにDSP、パワードサブウーファー、ツイーターはピラー埋め込みと、車格に対して十分すぎるようなシステムですが、フロント3way化を含むさらなるシステムアップのために、ケーブルを余計に引き込んだりと、やる気マンマンの一台です。
予算的には、機材一式と、ピラー埋め込み、デッドニング、施工費用一式いれて税込687,170円となりました。
それでは施工の様子をご覧ください♪
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メインユニット
メインユニットとなるナビです。
スズキの純正として販売されているナビで、型番が CN-RZ875。パナソニックによるOEM品です。
DSPへの出力はフロントだけでなく、リヤも含めた4chを入力しています。したがって、ナビ側でのフェーダー調整によって前後バランスが変えられます。
DSPへの出力信号は、通常、ナビ側での調整(イコライザーやDSP的な調整)はナシで、完全フラットにするのが相場ですが、今回のシステムの場合、ナビにプリセットされている「音の匠、マスターサウンド」を適用しています。
理由としては、CN-RZ875のDSPをOFFにしてしまうと、音がやせてしまって聞くに堪えない状態になってしまうからです。ちょっと不本意ではありますが、ガチな楽曲鑑賞はブルートゥースを経由したDSPへの直接入力などの経路が確保されており、ナビは道案内がメインになりますので、まあ良いでしょう。
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フロントドア
フロントドアの外観です。
2型のスイフトスポーツは、フロント2wayセパレートが標準です。
ツイーターは、ミラー裏の三角樹脂パネルにセットされています。
車両全体のスピーカー数はフロント2way+リヤの6個ということになります。
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インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
スピーカーケーブルを引き込んでから、カスタム制作したバッフルを固定してスピーカーを装着し、インナーパネル全体を防振材で覆っていきます。
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ピラー埋込み
ツイーターの取付状況です。
お見積もり当初から、ツイーターは純正のミラー裏ではなく、ピラーへの埋め込みを希望されていました。
工法的には、VX165のツイーターの外形にあわせてMDFで作ったリングをピラーにセットし、ツイーターユニットのおしりがはまるように適宜カットし、パテで成形し、表面を仕上げてから、アルカンタラ(バックスキン)調の生地を貼って仕上げています。
ZC33S型スイフトスポーツは、2017年9月から発売された1型では、全方位モニター用カメラパッケージ装着車のみ6スピーカーで、その他はフロントのみの2スピーカーでした。
2型と最新(最終)の3型はすべて6スピーカー(フロント2way+リア)に仕様変更されています。
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運転席下
運転席下の状況です。
ここには、audisonのDSPアンプとBluetoothレシーバーのB-CONを設置しています。
この手の機材を設置する第一候補は助手席下なのですが、今回はメインリスナーであるドライバーに近すぎない場所に設置したいパワードサブウーファーも取り付けるため、助手席下を譲り、運転席下に収まることになりました。
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助手席下
助手席下の状況です。
上述のとおり、サブウーファーは助手席の下に設置しました。
くぼみの具合もちょうどよく、うまく収まりました♪
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DSPコントローラー
DSPコントローラーはコンソール脇に取り付けました。
ナビ、DSPに直接入力のiPad、Bluetoothレシーバー経由でDSP直接入力のiPhone類と、複数の再生機を利用することが今回のテーマなので、それぞれのソースボリュームは固定して、このコントローラーで音量を調整するようにすると、使い勝手が良いかなと思っています。
B-CONとの切り替えも、このコントローラーで行うように設定しています。
【DRC ACの設定】
インジケーターが青の時:マスターボリューム
中央を押して紫色にして:サブウーファーボリューム
中央をまた押して緑色にして:ソース切替
なかなかオシャレです♪
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タブレットスタンド
ガシッとiPadをつかんでくれるタブレットスタンドです。
冒頭でも触れました通り、iPadを「ヘッドホン端子を使ってDSPアンプに接続したい」というリクエストがあり、DSPにはアナログのAUXがないため、類似した機能を実現するための方法を考えるのに頭をひねりました。
結果的に、8ch分用意されている入力チャンネルのうち、割り当て済みのフロント/リヤの4ch以外の4chの「空き」を使って、iPadの信号を入れる方法をとりました。
この8chは、クロスオーバー・タイムアライメント・イコライザーといった調整を加え、それぞれの出力スピーカーを設定して・・と、DSPの本業として多彩な設定ができますが、さすがに入力切替という概念はないため、メインのナビも、iPadも、常時接続されっぱなしという状態になります。
よって、音源であるナビ・iPad側で再生/停止するか、ミュート機能を使うなどの方法によって、DSPに入力されるソースを決定するという使い方になります。
副次的な効果としては、楽曲とナビの道案内の共存でしょうか。
一般的なDSP運用では、メインであるナビのソースと、光入力経由のDAP等から入力されるハイレゾ楽曲ソースとを切り替えで選ぶことになるため、DAPの曲再生中は、ナビの道案内が聞けないという制約があります。それに対して、今回のやり方だと、iPadで曲再生中でも、必要に応じてナビのガイド音声は混入させることができるので、かえって便利かもしれません。
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作業後記
今回はスズキ・スイフトスポーツのサウンドアップ事例をご覧いただきました。
最近では、走り系の車だからといって、軽めなシステムにとどめるという考え方は少数派で、むしろ走りのダイナミックさに負けない、あるいはさらに雰囲気を盛り上げるために、重量級のシステムを希望される方が少なくありません。
今回のスイフトは、ナビの出力をDSPアンプに入れて、フロント2way・リヤとパワードサブウーファーを鳴らすといった基本線の点では、最近の相場通りですが、ブルートゥース接続のための上級レシーバー組み込み、タブレット接続と、ソース側の多様性を確保した点で一歩秀でています。
また、次回のステップアップ時のフロント3way化を想定して、ケーブルの経路を余計に確保しておくなど、ヤル気にあふれた一台でした♪
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