レクサスRX350hのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.856(お問い合わせの際にお伝えください)
model
レクサス RX 350h
system
メインユニット:純正
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:MOREL TEMPO Ultra 602 MkII
センター:MOREL CCWR 254
リアスピーカー:純正
サブウーファー:純正
プロセッサーアンプ:audison AF C8.14bit
ケーブル:純正、audiotechnica
comment
純正アンプの出力をDSPアンプに入力し、モレルのフロントway+センター+サブウーファー(純正)を鳴らすシステムです。
DSPならではのシャープな音像を堪能できる一台です♪
レクサスRX350hの事例紹介です。
RXはレクサスのSUV/クロスオーバーSUVカテゴリの一角をなすモデルでボディサイズ順でいくと、上から2番目に位置する車です。(値は2024年01月時点の最新型・全長降順)
モデル名(生産開始)ホイールベース・全長・全幅・全高
LX(1996年)2,850mm・5,100mm・1,990mm・1,885mm
RX(1998年)2,850mm・4,890mm・1,920mm・1,700mm
GX(2002年)2,790mm・4,880mm・1,885mm・1,885mm
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RZ(2023年)2,850mm・4,805mm・1,895mm・1,635mm(EV車)
NX(2014年)2,690mm・4,660mm・1,865mm・1,660mm
UX(2008年)2,640mm・4,495mm・1,840mm・1,540mm
LBX(2023年)2,580mm・4,190mm・1825mm・1,560mm
下位の4モデルは、国内のレクサスブランドスタート後の新規開発車のため、先代モデルが存在しませんが、RXは往時のハリアーの流れを汲んで開発された車です。(同様にLX→ランクル、GX→プラド)
現行のRXのラインアップはRX500h、RX450h+、RX350h、RX350の4モデルとなっています。
味付けを決めるグレードの点では、スポーツ系として、RX500hに「F SPORT Performance」、ラグジュアリー系の「version L」がRX450h+とRX350hに固定的に適用されており、RX350のみ、「F SPORT」or「version L」のいずれかが選択できるようになっています。 (主要装備一覧表)
当店にオーディオ施工をご依頼いただくレクサス車は、当コーナーでの露出の影響もあってか、NXが先行していましたが、RXが追い上げる展開を迎えています。
また、本年9月に提供を開始したレクサス車向け「 レクサス・サウンドアッププログラム」もご好評いただいており、多くのお客様にご興味を持っていただけるようになりました。
今回ご紹介するのは、RX350h version Lグレードです。
お客様は、音質改善のためのスピーカー交換は当然のこととして、ドライバーにフォーカスを合わせた音像の定位にも興味を持たれており、DSPアンプを組み込んだシステムを指向されていました。
お問い合わせ時点では、レクサス向けプログラムは仕様調整中でしたが、”DSP Suite”プランとほぼ同内容にて提案させていただきました。
内容としては、純正のオーディオシステムの出力をDSPに入力し、フロント2wayとセンタースピーカーを交換し、純正サブウーファーを含めて制御するシステムです。(フロント音像への貢献度の低いリアスピーカーは制御範囲に納めていません)
構成コンポーネントは以下です。
〇DSPアンプ
audisonのAF C8.14bit(税込143,000円)です。
audisonのDSPアンプのバリエーションは以下のようになっています。
AF M12.14 bit(60W×12ch)税込253,000円
AF M8.14 bit(90W×8ch)税込231,000円
AF M5.11 bit(100W×4ch+400W×1ch)税込198,000円
AF C8.14bit(65W×8ch)税込143,000円
AF C4.10 bit(90W×4ch)税込143000円
DSPの性能としては、同じ型のCPUを使っている点、24 bit/192 kHzまで対応している点は同一で、違いはプロセシングch数と、内蔵アンプのch数です。
型番に含まれているピリオドの前の数字がアンプのch数を、後の数字がプロセシングch数を表しています。
数字の前のMとCはアンプの総合出力の大きさに違いがあり、筐体の大きさが異なります。Mが240mm×16mm×47mm、Cのほうは200mm×134mm×47mmとコンパクトです。
今回はフロント2way(4ch)+センター(1ch)+サブウーファー(1ch)=合計6ch分のアンプがあれば足ります。さらに、ご希望の設置スペースの要件(せまいシート下)とコストを勘案して、AF C8.14bit(65W×8ch)税込143,000円にしました。
〇DSPへの入出力
今回選定したAF C8.14bitは入力8ch/出力8ch(+プリアウト1ch)が用意されています。
スピーカーに向けた出力は上記の6chですが、純正アンプからの入力については、以下の6chを入れています。
(1)フロントHigh(2ch)
(2)フロントLow(2ch)
(3)センター(1ch)
(4)サブウーファー(1ch)
上記の全てについて、純正アンプからの出力段階で帯域が限定されていますし、(1)(2)は左右で異なりますので、全帯域(フルレンジ)かつ左右チャンネルの信号を確保するために、全て取り込む必要があります。
(3)については、(1)(2)(4)(帯域としては(1)と(2))が確保できれば、DSP内で合成できるので、必ずしも必要ではないのですが、(3)の出力の先に負荷をつなげておかないと、純正アンプがエラー警告を出すという事情があるので、黙らせる目的でDSPにつないでいます。
(実際にセンタースピーカーへ出力する信号は(1)と(2)を合成して作っています)
〇スピーカー
全てモレルで揃えました。
ドアウーファーとツイーターの2way:TEMPO Ultra 602 MkII(税込102,300円)
ダッシュ中央のセンタースピーカー:CCWR 254(税込29,040円・当店単品販売)
多くのレクサス車の場合、ドアウーファーは17センチクラスの製品なら何でも付けられますが、ハイレンジスピーカーは(レクサスケアの通話の条件等により)10センチ程度のコアキシャルに限定されるため、選択肢がぐっと狭まります。しかしながら、ソースを自在に混ぜられるDSP運用を前提とすれば、ハイレンジをツイーターに置き換えられるため、一転して何でもイケる状態になります。
ただセンタースピーカーに関しては、依然として8センチ以下(10センチじゃ入らない)に限られるため、同ブランドにこだわる場合は制約がかかります。
(現時点で適合ユニットをラインアップしてるのは、BLAM、ETON、KICKER、MOREL、HELIXの5ブランドです。)
◯スピーカーインストール
ドアのウーファーの取り付けにあたっては、純正の楕円形バッフルと形を合わせるために、MDFでのオリジナルバッフルを制作・固定し、制振力の強いデッドニング・グレードで防振加工を行いました。
ツイーターに関しては、ハイレンジスピーカーが入っていた場所で差し替えられるように、MDFでバッフルボードを作ってフィッティングしています。
以上をもって、RX350hのオーディオグレードアップが叶いました。
予算的には、一切の機材とインストール・初期調整費用を含めて481,580円(税込)となっています。
レクサス・サウンドアッププログラム ”DSP Suite”では、DSPのデフォルトの設置場所をトランクに想定していますが、今回はシート下への設置を希望されたので、その分安くなっています。(PLUG&PLAYとaudisonの小型DSPのみシート下対応可)
それではインストールの様子をどうぞご覧になってください♪
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フロントドア
それではドアの外観からです。
仕様によってカラーリングは変わるんでしょうけども、 RX450h+と同じようですね。
さざ波のような型押しはフロントグリルとの調和を意識しているんでしょうか。
なお、上述のとおり、350hには、質感重視のversion Lのみが固定的に設定されているため、元気な赤黒がテーマカラーのF SPORTは選べません。
スピーカーレイアウトについては、RXの標準オーディオとなる「レクサスRX プレミアムサウンドシステム」の12スピーカーのレイアウトは、フロント3wayとセンター、リヤ2way、トランク内のサブウーファーの計12個です。
フロントは写真のドアにウーファーと、残りの2wayはダッシュボード両端にハイレンジのコアキシャルスピーカーがついています。
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デッドニングとスピーカー取り付け
ドアへの施工が一通り終わった段階の写真です。
他の事例紹介では、ドアトリムを外したところ→アウターパネルへの施工という順でご紹介するきまりにしてますが、今回はうっかりと写真撮影を飛ばしてしまいました。すいません。
m(__)m
アウターパネルへは短冊状にカットした防振材を等間隔に配置し、その後、硬質MDF製作したバッフルボードを介して、TEMPO Ultra 602 MkIIのスピーカーを取り付けています。
スピーカー交換とドア防振のパッケージメニューである レクサス・サウンドアッププログラム"Prime Tone"でモレルのスピーカーを使う場合、ドアスピーカーとして使える直径のユニットは、モレルの品ぞろえの関係からコアキシャルモデルに限定されますが、今回はツイーターとセットになった2wayモデルを使っていますので、中低域専用のユニット(いわゆるウーファー)になっています。
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純正ハイレンジスピーカー
純正のハイレンジスピーカーの様子です。
レクサスケアのオペレーターと通話する場合、通話専用アンプの出力をハイレンジスピーカーのみで再生しなければならないため、スピーカー交換を行う場合、人の声の主帯域である中音域もカバーできる、10センチ程度の大きさのユニットを選ぶ必要があります。
しかしながら、DSP搭載を前提とした場合、通話専用アンプの出力もDSPに取り込んで、オペレーターの声をツイーターとウーファーの両ユニットで適切に分担して再生できるようになるため、ハイレンジ用ユニットの「10センチ縛り」がなくなります。
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ツイーター取り付け
ツイーター取り付け後の様子です。
ツイーターユニットの大きさは一般的な1インチ径です。
音ヌケをよくするために、防護用のパンチングネット部分を取り外し、硬質MDFで作ったバッフルに固定して取り付けています。
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センタースピーカー
センタースピーカー交換後の様子です。
こちらも、前出のツイーターと同様の方法で取り付けてあります。
仕様ユニットはCCWR 254で、直径は約7センチです。
このセンタースピーカーに供給されている信号は、冒頭でお伝えしましたように、フロントHighとしてDSPに入力した信号を合成し、モノラル信号にした信号です。
システム図に表現しておりますように、純正アンプのセンタースピーカー出力もDSPに入力してありますが、これは負荷がつながっていない場合に発せられるエラー警告を防ぐための措置です。
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最後は助手席下に移動して、DSP設置状況をご覧いただきます。
レクサス・サウンドアッププログラムでは、DSPの設置をトランク内と想定していますが、オーナー様のご希望により、シート下に設置しました。
RXの電動シートは、前後だけでなく上下方向にも動かせるようになっているため、最も低くした場合でも当たらないように、フロアに直置きの方法をとりました。
この場合、エアコンダクトが邪魔になってしまうので、塞いでしまう or ダクトを塞がずに延長して回避する の2択になりますが、今回は前者をご指定いただきました。
なお、同じレクサスでもNXだとシートが上下には動かないので、 このように板を渡して設置する方法が取れます。
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作業後記
今回はRX350hのサウンドアップ事例をご覧いただきました。
レクサス車の音響改善は、NX・RXを中心に数多く施工させていただいておりますが、こちらのコーナーでご紹介する事例の多くはスピーカー交換とデッドニングによるプランが主流で、今回のようにDSP搭載まで踏み込んだ事例は、今のところ少数です。
物量が増える分、予算は膨らみますが、スピーカー交換のみによるパッシブシステムでは得られない、シャープな定位感は非常に価値のある体験だと思います。ご予算が確保できるお客様は、DSP搭載のプランもご検討いただきたいと思います。
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当店では、これまでに蓄積させていただいたレクサス向け施工経験をもとに、レクサス車向けのオーディオ改善プランとして、レクサス・サウンドアッププログラムを提供させていただいております。
プラン構成はスピーカー交換とドア防振の”Prime Tone”と、DSPアンプを加えた”DSP Suite”の2つがあり、レクサス車の制約に適合するよう、当店がセレクトした複数のスピーカーとDSPアンプからお選びいただけるようになっています。
〇”Prime Tone”では、フロント2wayとセンターの合計5つのスピーカー交換と、デッドニングによる条件整備を行うプランです。
純正交換を前提としておりますので、10センチコアキシャルスピーカーと、小径センタースピーカーがラインアップされているブランドが前提となり、条件にかなうブランドを5ブランド選定しております。
出来上がりの価格は189,750円(audison)から280,610円(モレル)といったレンジで、スピーカーボックスとしてのドアの性能を高める「ドアコンプリートオプション」(58,300円)も用意しています。
〇”DSP Suite”は上記”Prime tone”によるスピーカー交換にDSPアンプを加えて、自在な音響セッティングを実現するプランです。
スピーカーとDSPの組み合わせで値段が変わりますが、Prime toneで217,250円相当のBLAMスピーカーとの組み合わせだと、HELIXのM-SIXで393,470円、audisonのAF C8.14 bitで426,470円、HELIXのP-SIXで536,470円といったレンジです。
さらにオプションによって、iPhone等デジタルオーディオプレイヤーのハイレゾ再生(Bluetooth接続or有線接続)も可能になります。
レクサス車のサウンドアップをご検討のお客様はどうぞご検討ください。
また、上記のプランをたたき台としたカスタマイズも承っておりますので、ご相談もお気軽にどうぞ。
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