レクサスES300hのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.855(お問い合わせの際にお伝えください)
model
レクサス ES 300h
system
メインユニット:純正
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:MOREL TEMPO Ultra Integra 402、602
センター:MOREL CCWR 254(1/2)
リアスピーカー:純正
サブウーファー:純正
パワーアンプ:純正
ケーブル:純正comment
フロント3wayとセンターをMORELのコアキシャルスピーカーとフルレンジに交換し、デッドニングで環境を整えました。
どうしてもモレルを入れたい!というオーナー様のご希望が叶いました!
レクサス・ES300hの事例紹介です。
ESはLS、ISと並ぶレクサスの主力セダンです。
現在のレクサス車のラインアップは、セダン3車種(IS/ES/LS)、ハッチバック(CT)、クロスオーバーSUV4車種(UX/NX/RX/LBX)、SUV2車種(GX/LX)、ミニバン(LM)、電気自動車(RZ)と、ユーザーのニーズと海外メーカーの策略に呼応する形で、だいぶ充実してきましたが、黎明期(1980年代?90年代)は車の形としてはオーセンティックなセダン(ES・ウインダム/LS・セルシオ/GS・アリスト)とクーペ(SC・ソアラ)の2カテゴリでスタートしています。
これらの車種の中でもESは、レクサスブランド発足の1989年デビューで、旗艦モデルであるLSと共にレクサスの成功を牽引してきた古参モデルです。
初代はカムリプロミネントをベース車として開発され、1991年の2代目以降は国内名ウインダムとして販売されました。その後、順調にモデルチェンジを重ねますが、国内におけるレクサスESとしてのデビューは、7代目にあたる2018年モデル(現行車)まで待つことになります。
海外での活躍は知りながらも、国内デビューまでに20年を超える時を数えたこともあって滑り出しは順調で、LSに次ぐフルサイズセダンとして、法人やハイオーナーの需要に応えています。
今回お迎えするのは、現行のES300hです。代表色(多分)のソニックチタニウムがキリっときまった一台です。
オーナー様はmorel(モレル/イスラエルのブランド)のファンの方です。
スピーカーを交換したいと業者さんにあたってみたところ、ドアスピーカーは問題ないものの、ダッシュボード両端のハイレンジスピーカーの位置に、希望の10センチコアキシャル(TEMPO Ultra Integra 402)スピーカーは付けられないとの返事。それでもなんとかならないか、、とネット検索の末、当店のレクサス艦隊のカテゴリで、10センチを取り付けている事例をたくさん発見していただいて、ご連絡・ご相談いただいたという次第です。
だいぶ遠方にお住まいでしたが、東京へは頻繁にお出かけになるとのことで、施工のご依頼には問題なく、事前にも一度ご来店いただいて、ご希望をお聞かせいただきました。
結果的に、当店で レクサス・サウンドアッププログラム “Prime tone”としてご提案しているプランでご注文いただくこととなりました。
フロント3wayとセンタースピーカーを交換し、デッドニングによってドアの環境を整える内容です。
以下、コンポーネント内容です。
〇スピーカー
MORELで統一し、以下の製品群をお選びいただきました。
ウーファー:TEMPO Ultra Integra 602(税込67,100円)
ハイレンジ:TEMPO Ultra Integra 402(税込59,400円)
センター:CCWR 254(税込27,060円)
他のレクサス車の事例と同様に、全ユニットについて標準の位置で交換しました。
なお、ハイエンド製品あるあるなのですが、スピーカー背面のマグネット部分が大きく、ハイレンジスピーカーとして使った402のマグネットが、ダッシュボード裏を通っているエアダクトに干渉したため、ダクトの一部を変形させることで対処しています。
◯スピーカーインストール
ドアのウーファーの取り付けにあたっては、純正の楕円形バッフルと形を合わせるために、MDFでのオリジナルバッフルを制作・固定し、制振力の強いデッドニング・グレードで防振加工を行いました。
ハイレンジスピーカーは製品に設けられているネジ穴を使って、トレードインに近い形で取り付け、センタースピーカーに関しては、MDFで製作したバッフルボードを介して取り付けました。
以上をもって、ES350hのサウンドアップが完了いたしました。
コロナの影響で、製品の流通が大幅に滞った影響で、受注から半年以上お待ちいただくことになりましたが、無事に施工させていただくことができました。
予算としては、5スピーカーの製品と、バッフル制作、取り付け工賃、デッドニング施工、工賃含めて税込289,850円となりました。
(ダクト加工が不要の場合は273,350円)
それでは施工の様子をご覧ください♪
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フロントドア
フロントドアの外観です。
斬新さとエレガンスが絶妙なバランスで調和したデザインです。
写真は助手席側ですが、こちらにもシートメモリーが搭載されています。さすが高級車ですね。
スピーカーレイアウトは10スピーカーで、このうち、(1)(2)(3)を交換します。
(1)2wayハイレンジ(ダッシュボード両端)
(2)センター(ダッシュボード中央)
(3)ウーファー(フロントドア)
(4)リア(リアドア)
(5)サブウーファー(トランク)
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
ドアの大きさと、部品のレイアウトは車ごとにちょっとづつ違いますが、オーディオで用いられているコンポーネントは一緒です。
楕円形のバッフルに円形の振動板が組み合わされたスピーカーがついています。
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
白い樹脂パネルは一枚仕立てでしたが、穴は二つに分かれていました。
これだけの開口面積を設ける場合、途中に橋が架かってないと強度が不安ですよね。
スピーカーも外してアウターパネルを清掃、脱脂を済ませたら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
穴が大きめで作業性良しです。
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インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
楕円形のスピーカーホールに合わせて、硬質MDFで制作したバッフルを取り付けて、MOREL TEMPO Ultra Integra 602を取り付けます。
スピーカーケーブルは、車両側の純正カプラに、当店で用意した変換カプラを使って、スピーカー裏の端子に接続しています。
パッと見だと、一般的なウーファーのような顔をしていますが、中央の黒丸は一般的なスピーカーにある「センターキャップ」ではなくて、ツイーターなんですね。要はコアキシャル(同軸)スピーカーなのです。
このスピーカーにフルレンジ(全帯域を含む)信号を入力した場合、高音域側がハイレンジスピーカーの音とオーバーラップしてしまってよくありませんが、車載アンプから出力される信号は、あらかじめ帯域分割されているので、このウーファーに供給される信号は中低音域のみに制限されています。従って、中央のツイーター部は鳴らず、干渉の心配はありません。
最後にインナーパネル全面を防振材で覆い、しっかりと圧着します。
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ダッシュスピーカー・交換前
純正の9cmハイレンジスピーカーです。
ツイーターと言わず、ハイレンジと呼んでいることからもお分かりのように、最高域を含む「中高音域」を再生するために、より幅広い帯域をカバーできるコアキシャル2wayユニットになっています。
このスピーカーを使って、レクサスケアのオペレータの声(200Hz以上)を再生する仕組みになっているので、スピーカーのみ交換する場合は、(一般的な2wayセットに付属しているような)ツイーターではなく、純正と同等な10センチ程度のコアキシャルである必要があります。
※DSPアンプを使う場合は、オペレータの声もDSPに取り込んでしまうので、ハイレンジユニットに制約はなく、高音域専用のツイーターでも問題ありません。
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ダッシュスピーカー・交換後
ユニットはMOREL TEMPO Ultra Integra 402です。
ごく一般的なコアキシャルスピーカーだと、中央のツイーター部がモッコリと飛び出していますが、これはウーファー面に対してツライチっぽく低く作られています。この構造によって、ウーファーからの音と、ツイーター部からの音との位相ズレが起きにくいというアドバンテージが得られます。
このユニットは、囲み写真にあるように、ハイエンドユニットによる見られる大きなマグネットを有しています。
最近のネオジムマグネットを使った薄手のユニットの場合、まず問題になることはないのですが、今回は(SUVに比べて)車高が低めなセダンということもあって、ダッシュボード内の部品の密度が高かったようです。今回のスピーカーをあてがってみると、スピーカーの裏手を通っているエアコンのダクトと干渉することがわかりました。
これを回避するために、ダクトの一部に熱を加えて変形させる処置をとりました。(変形といっても不可逆的な加工ではなく、再加熱によって元に戻せる範囲です。)
あと、スピーカーのフィッティングについて説明を残しておきます。
写真をご覧いただくと、スピーカーバスケットの「フチ」であるフランジ部分の左側が、ダッシュボード側に設けられているリブに乗り上げて、浮いているように見えると思います。
フランジの部分としては、確かにちょこっと乗り上げています。が、スピーカーバスケットのもう一段低い部分では、キチンとダッシュボード側と均等に接触しているので、スピーカーの機能をきちんと発揮できる状態にあります。
さらに言うと、純正のユニットはネジのある2点のみでしかユニットを固定できませんが、オーバーサイズのユニットにすることで、左右の2点も接触して4点支持(接触)になるので、条件は(ほんのちょっと)ベターになっています。
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センタースピーカー・交換前
純正のセンタースピーカーです。
ユニットサイズとしては、CSTハイレンジスピーカーとおなじ9cmです。
しかしながら、こちらはコアキシャルでなくフルレンジです。 -
センタースピーカー・交換後
MOREL CCWR 254をバッフルを製作して取り付けました。
スピーカーのサイズが90mmから63.5mmにサイズダウンするものの、素材、構造の違いから、音の情報量はだいぶ変わります。
※CCWR 254は、本来2個ペアで販売されている製品ですが、当店では、レクサス向けのセットプラン向けに単品販売しております。
保証書のお渡しはしておりませんが、施工、購入履歴に基づいて保証対応させていただいております。
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作業後記
今回は当コーナー初紹介のESの事例をご覧いただきました。
レクサス系の音響改善は、NX・RXを中心に数多く施工させていただいており、機材、構造ともに共通点が多いため、だいぶ事情は分かってきました。
今回のESは初めてお任せいただいた車両で、本文で触れましたように、大型ハイレンジスピーカーの奥行きの問題はありましたが、無事解決できました。
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当店では、これまでに蓄積させていただいたレクサス向け施工経験をもとに、レクサス車向けのオーディオ改善プランとして、 レクサス・サウンドアッププログラムを提供させていただいております。
プラン構成はスピーカー交換とドア防振の”Prime Tone”と、DSPアンプを加えた”DSP Suite”の2つがあり、レクサス車の制約に適合するよう、当店がセレクトした複数のスピーカーとDSPアンプからお選びいただけるようになっています。
〇”Prime Tone”では、今回のようなフロント2wayとセンターの合計5つのスピーカー交換と、デッドニングによる条件整備を行うプランです。
純正交換を前提としておりますので、10センチコアキシャルスピーカーがラインアップされているブランドが前提となり、条件にかなうブランドを5ブランド選定しております。
出来上がりの価格は189,750円(audison)から280,610円(モレル)といったレンジで、スピーカーボックスとしてのドアの性能を高める「ドアコンプリートオプション」(58,300円)も用意しています。
〇”DSP Suite”は上記”Prime tone”によるスピーカー交換にDSPアンプを加えて、自在な音響セッティングを実現するプランです。
スピーカーとDSPの組み合わせで値段が変わりますが、Prime toneで217,250円相当のBLAMスピーカーとの組み合わせだと、HELIXのM-SIXで393,470円、audisonのAF C8.14 bitで426,470円、HELIXのP-SIXで536,470円といったレンジです。
さらにオプションによって、iPhone等デジタルオーディオプレイヤーのハイレゾ再生(Bluetooth接続or有線接続)も可能になります。
レクサス車のサウンドアップをご検討のお客様はどうぞご検討ください。
また、上記のプランをたたき台としたカスタマイズも承っておりますので、ご相談もお気軽にどうぞ。
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直接のお電話もどうぞお気軽に♪03-5913-8450です!
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