スバルインプレッサWRXのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.792(お問い合わせの際にお伝えください)
model
スバル インプレッサ WRX
system
メインユニット:carrozzeria AVIC-RZ09
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:KICKER KSS6704
リアスピーカー:なし
パワーアンプ:内蔵(バイアンプ)
ケーブル:AT-AFSP204comment
ナビの4ch出力を全てフロント側に割り当てて、フロント2wayをバイアンプで鳴らすシステムです。
ドアウーファーはアウターバッフル化し、ツイーターも軽加工によって好条件で設置し、障害物のないクリアな音を目指しました。
スバル・インプレッサの事例紹介です。
インプレッサは、レヴォーグ、フォレスター、アウトバック、S4、BRZ等と並ぶスバルの主力車種で、同一モデル名が存続している現行車種としては、(1)サンバー(1960年-)、(2)レガシィ・アウトバック(1990年-)に次ぐ、1992年からの歴史を持つ古参車種です。
モデルチェンジの履歴は以下の通りで・・・(太字はセダン/無印はワゴン)
初代 GC/GF系(1992年 - 2000年)
2代目 GD/GG系(2000年 - 2007年)
3代目 GE/GH/GR/GV系(2007年 - 2011年)
4代目 GP/GJ系(2011年 - 2016年)
5代目 GT/GK系(2016年 - 2023年)
6代目 GU系(2023年 - )
初代から5代まで、セダンとハッチバックを揃えましたが、現行からハッチバックのみに集約されました。
ミドルサイズのスポーツモデルとして、30年に渡り、適当な間隔で順当にモデルチェンジを重ねたインプレッサですが、初代で勢いよくブランドの立ち上げに成功した次の2代目については、後に「迷走」と表現されるデザインのゆらぎを経験しています。
2000年から2007年までの8年の間、型式としては同一ですが、期間中、2回のフェイスチェンジが施されたので、結果的に「3つの顔を持つモデル」になりました。
各個体にはライトの形状によって愛称が与えられており、、丸いライトが印象的な第1期は「丸目」、目頭が丸い第2期は「涙目」、キリリと目尻が上がった第3期は「鷹目」と称されています。
3期目は相対的に かっこよくなったという評価が一般的なようで、「迷走」の起点となった第1期は、賛否両論巻き起こり、どちらかというとネガティブな評価が多かったようです。ここからは個人的な印象になりますが、時代の空気に流されない孤高の独自路線を歩む(当時の)社風や、どこか危なげなキナ臭さ、生々しさを漂わせる点においては、第1期に最も強くスバルDNAを感じるんですが。。
今回ご登場いただくのは、2代目最終の「鷹目」の一台です。
当店とお取引いただいている、自動車部品関係の業者さんの担当営業さんの車です。
職場のサポートを受けて本格的にレース活動をされているプロレーサーでもあり、一芸に秀でた方はいろいろと造詣が深いとの例えの通り、DIY作業もあれこれとこなせる器用な方で、ご自身でKENWOODのスピーカーに交換されたそうですが、「プロショップの仕事のレベルはどんなもんなんだい?」と興味が出たらしく、お声掛けいただきました。
メニューとしては、サウンドアッププログラムによるスピーカー交換+αです。
以前からお使いの社外ナビをヘッドユニットとして、内蔵4chアンプを使って、フロント2wayをバイアンプ接続で鳴らします。
以下、コンポーネントと工法等の紹介です。
◯スピーカー
かっこよい!とのご指名いただいたKICKER製品のうち、2wayセット商品のKSS6704(税込60,500円)を使いました。
キッカーの商品グレードはQS、KS、CSの順で展開されており、KSはミドルグレードの商品です。
一般的なサイズ(2.5cm)のツイーターとの2wayセットは、ウーファーの直径と形によって4パターン(13cm・16cm・16.5cm・16×23cm楕円)あり、この他に7センチのハイレンジスピーカーと16×23cm楕円を組み合わせたセットもラインアップされています。
このうち、今回のKSS6704は16.5cmで、当店では一番販売機会の多い商品です。
今回は、これをアウターバッフル形式で取り付け、デッドニンググレードでドア防振を行って、ガッチリ箱をつくりました。ツイーターは製品に付属しているスタンドを加工して、ドアミラー裏に取り付けました。
◯インストール
音質重視ということで、ツイータ/ウーファーともに露出を高めて取り付けました。
標準だとセパレートツイーターがない車のため、ドアミラー裏に場所を作って取り付けました。
ドアスピーカー(ウーファー)については、アウターバッフル形式で振動板を露出させて取り付けました。純正のスピーカーグリルの位置で、高さだけ加えて、見た目の印象が変わらないようにデザインしました。
バイアンプ接続に際しては、ツイーター側だけ適当なハイパスフィルターを入れて帯域調整する方法もあるのですが、マルチシステムを組まれたお客様から、不要になって下取りしたバイアンプ接続対応のネットワークの手持ちがあるので、コレを組み込んで接続しました。フローについては接続図でご確認ください。
以上を持って、GDインプレッサのサウンドアップが叶いました。コストは220,110円(税込)でした。
「全然違いますね。ケチケチしていないでもっと早い段階から施工しておけばよかったー。」とのお言葉をいただき、ほっと一安心です。
施工の様子をどうぞご覧ください♪
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メインユニット
パイオニアの楽ナビがメインユニットです。
パイオニア(カロッツェリア)製品のうち、現行モデルのサイバーナビの全機種、ならびにディスプレイオーディオの『DMH-SF700』や『DEH-6600』等の1DINまたは2DINメインユニットの場合、出力モードが「スタンダードモード」と「ネットワークモード」から選べるようになっています。
ネットワークモードを選ぶと、全出力について、クロスオーバー、タイムアライメント、イコライジングが出来るので、フィルターやネットワークなしに、全てのスピーカーユニットがダイレクト接続できるのですが、楽ナビにはネットワークモードがないため、バイアンプ接続をする場合は、別途ネットワークを用意する必要があります。
今回は、当店で取扱量の多いブルームーンオーディオのAX165用のバイアンプ対応型ネットワークを使って接続します。 -
フロントドア
ドアの外観です。
取り掛かる前の撮影を忘れてしまいましてm(_ _)m、コチラは出来上がりの状態です。
標準ではツイーターレスの前後4スピーカーですので、後付ツイーターは、写真のようにミラー裏か、ダッシュボード上に固定する形になります。
ウーファーは、標準の位置にバッフルを組んで、アウターバッフル形式で取り付けています。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
オーナー様がDIYに取り組んだ跡がありますね。
デッドニング的な作業に取り組まれたようですが、サービスホールが全て塞がれていないため、残念ながら、ほとんど効果はでていません。
この時代の車は、ドアオープナーやドアロックの接続に、(現代のようなワイヤー式でなく)金属のロッドを使っていたので、スムースな動作を維持するための適切な資材と工法に関する知識がないと、完全な密閉はできませんね。これはしょうがないです。
あとはお任せください! -
アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
下側のサービスホールに貼られていた防振材がわりのアルミテープを剥がし、スピーカーを外してから清掃と脱脂を済ませ、アウターパネルに短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
この段階で、スピーカーケーブルの配線も済ませておきます。
今回は、4芯のケーブル1本だけで、ドア方面の配線を済ませています。4芯のうち、2芯(線)をツイーター、残り2芯をウーファーに接続しました。
スピーカーホールからタレている赤黒がウーファー用で、ドア上方にフラついている、平型端子がついている青白がツイーター用です。
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インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
スピーカーのベース位置を決めたら、サービスホールを全面貼りで防振していきます。
スピーカーベースは、ドアトリムの上(表面)に取り付けるアウターバッフルとぴったり合う高さになるように作ってあります。
車によっては、ドアトリム表面にデザインしてあるスピーカーグリルと、インナーパネルのスピーカーホールの中心がズレており、スピーカーホールの位置を修正する必要がでてくるケースがありますが、この車では芯があっているので加工は不要でした。取り付け予定のスピーカーのサイズに対して、スピーカーホールの直径が小さい場合も、切削による拡大等の加工が必要な場合がありますが、こちらも問題なく、手間はかかりませんでした。 -
アウターバッフル部近撮
アウターバッフル部分のアップです。
フロントドアの外観の写真に写っちゃっているので、再掲になってしまいますがご了承ください。
アウターバッフルとして追加したのは、スピーカーの外周の厚さ2センチ弱の合成皮革で化粧された部分です。
アウターバッフルとしては控えめな造りなので、「やった感」は少ないかもしれませんが、ドアトリムの内側に格納されている振動板を、ドアトリムの表に露出させるという目的は十分に達成しているので、出音の良さは段違いです。
パーツ構成としては、前カットに写っている(1)スピーカーベースと、この写真の(2)アウターバッフルの2ピースです。
前カットの状態から、ドアトリムを取り付けて、(2)をあてがって、木ネジで(2)と(1)を固定します。次に、スピーカーグリルの外周の樹脂部→スピーカーユニットの順に重ねて、全てを(2)に対してネジ止めし、最後にパンチンググリルをはめ込む。。という順番で組んであります。
ドアトリムは(1)とも(2)とも固定・締結されておりませんが、(2)を固定する際のテンションで、軽く抑え込むような位置関係にしてあるので、バタついたりするようなことは有りません。
純正のまん丸デザインのスピーカーグリルを拡張したような造りなので、ぱっと見で気づいてくれない人がいるかもしれませんね。
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ツイーター取り付け
ツイーター取付部のアップです。
前述の通り、このクルマはセパレートツイーターの設定がないので、セパレート2wayにする場合はツイーターの置き場を作る必要があります。
一般的な方法をコストの昇順で並べると
(1)付属のブラケット(ある場合)を使ってダッシュボード上にポン置き
(2)付属のブラケット(ある場合)を使ってAピラー上にネジ止め
(3)市販の砲弾型ポッドを使ってダッシュボード上orAピラーに取り付け
(4)Aピラーに埋め込み加工
といった順番になります。
今回のは、手間的に(2)に準じた方法ですね。
ミラー裏の三角カバー部がツイーターグリルを兼ねているのはよくあるパターンなのですが、純正のグリルがない場合、骨組みとパテを使ってツイーターマウントをこしらえる必要があります。
当然、それなりのコストがかかってしまうんですが、今回は、ツイーター付属のスタンドを使って造形作業の手間をすこし減らす取り組みをしてみました。
製品に付属しているスタンドをミラー裏の三角カバーに固定し、このあと、パテでスタンド周りを埋めてなめらかに仕上げてみました。パテ盛り→切削・研磨→塗装といった一連の手間が掛かるのは掛かるのですが、位置決め/細かな加工ともに手間のかかる、ツイーターをはめ込むめリング部を作らなくていいだけでもだいぶ違うので、合理性はあります。
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バイアンプ用ネットワーク
最後はネットワークの写真です。
冒頭でもお伝えしましたように、デッキ側でchごとに帯域分割をして出力する機能がないため、バイアンプ接続を試みる場合は、フィルターあるいはネットワークを介在させる必要があります。
今回は、お客様から下取りしたバイアンプ対応型のネットワークで対応してみました。
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作業後記
今回はスバル・インプレッサ(GD鷹目)の事例をご覧いただきました。
スピーカー交換と防振によって、音の出口となるドア周りの整備を済ませることは大前提としたうえで、ナビの内蔵アンプ4ch分を全てフロント2wayに割り当てるバイアンプ接続で鳴らす手法は、最も低コストな音質改善手段としてオススメです。
現実に多くのお客様がお選びになるプランでもあることが、一定の有用性の証であると思います。
(とは言え、リヤスピーカーが鳴らなくなるハンデはありますので、後部座席に人を乗せる機会が多い方は、フロントはネットワークを介した2wayとし、リヤはリヤで鳴らす、純正と同じ方法をお選びいただくことをオススメします。)
バイアンプ接続は4ch出力のヘッドユニットであれば、車種問わず適用可能な方法です。
予算の都合でDSPアンプなどの導入までは考えていないけれど、チャンネルセパレーションによるクリアな音質には興味がある。。といった気分のお客様にとっては、なかなかいい選択肢だと思います。
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ドラレコ・ETC取り付けなどの軽作業から、サウンドアッププログラムによる音の出口の整備、DSPを組み込んだ本格的なシステム構築まで、お客様のご予算とご要望に応じて柔軟にプランさせていただきます。
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