トヨタカムリWSのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.770(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ カムリ WS
system
メインユニット:純正
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:BLUE MOON AUDIO SX165
リアスピーカー:純正
サブウーファー:KICKER HS10
プロセッサーアンプ:audison prima AP4.9bit
ケーブル:audiotechnica、SAECcomment
純正ヘッドユニットのフロント出力をDSPアンプに入れ、フロント2wayとパワードサブウーファーを鳴らすシステムです。
DSPへのフロント出力信号の取り込み方を工夫して、インストール費用を抑えました。
お客様から感想のメールをいただきました。
(個人/団体名、必要に応じて商品名は伏せさせていただいております。)
カムリでお世話になった○○です。
とても快適に聴かせていただいており、やって良かったと感じております。
トヨタ・カムリの事例紹介です。
カムリは1980年から続く上級セダンです。
初期型は名車セリカの派生モデルとして誕生し、1982年にセリカのサブネームが外れ、カムリとして独り立ちしました。
その後、35年の間に10回のモデルチェンジを重ね、2017年発売の現行モデル(XV7型)に至ります。
昨今はSUV・ミニバンのシェアがどんどんと大きくなり、セダンは年々縮小傾向にありますが、そんな中でもクラウン・カローラと並んで、セダンにこだわりのある層のニーズに応えてきました。
今回お迎えするのは、TRDバージョンの一台です。
WSという上位グレード車を、TRDが企画・開発したカムリ用のGRパーツでドレスアップしたモデルで、ただでさえ先鋭的なカムリの印象が、ひときわシャープに仕上がっています♪
オーナー様は、当店に初めてご連絡いただいたお客様で、フロントメインでしっかり聴けるようにまとめたい。とのご要望でした。
インストール場所確保の条件としては、後部座席の足元に向かう送風口を塞いでしまってもよい。とのことでしたので、運転席/助手席の両座席下を使って設置することにしました。
出来上がりのシステムとしては、純正ヘッドユニット(ディスプレイオーディオ)をヘッドユニットとして、DSPアンプを通して、フロント2wayスピーカーとパワードサブウーファーを鳴らす内容となりました。
以下、コンポーネント紹介です。
◯ヘッドユニットからDSPアンプまで
ヘッドユニットは純正のディスプレイオーディオです。
現行は画面がパネルと一体化したシームレスな仕様になっていますが、2019年式ということで、単体での脱着が可能なユニット式がついています。
このディスプレイオーディオのフロント出力をDSPアンプに入力し、フロント2wayのスピーカーを鳴らすわけですが、、今回はインストールのコストを抑えるために、ちょっとかわった信号の取り込み方をしました。
通例なら、デッキ裏から取り出すのが定石ですが、それをやる場合、当然ながらデッキ裏にアクセスするためのパネル脱着の手間がかかりますし、加えて、(今回の車の場合)取り出しのために必要な変換カプラの実費も必要になってしまいます。そこで今回は、ダッシュボード両端にあるツイーター向けのスピーカー出力から取り出すことにしました。
ちょっと何言ってるかわからないと思いますが(笑)、DSPへ取り込むスピーカー出力信号としては、デッキ裏から取り出すのも、ツイーターのところまで来ているスピーカーケーブルから取り出すのも同じことなので、作業しやすいツイーターの方からとってやろうというわけです。
当然ながらステレオ信号を必要としていますので、左右両端から取り出して、所定の経路を通って運転席の下に引き出し、DSPアンプに入力しました。
◯DSPアンプ
audisonのprimaAP4.9bit(税込83,600円)を使いました。
オーディソンのロングセラーであるAP 8.9bitは、9chまでのプロセシングに対応し、出力35Wのアンプを8ch分内蔵していますが、今回の4.9bitは、プロセシングは9chのまま、アンプを4chに絞った製品です。
AP 8.9bitであれば、フロント3way+リヤ+パワードサブウーファーといった多チャンネル対応が可能ですが、今回のようにフロント2way+パワードサブウーファーといったコンパクトな構成の場合は、AP4.9bitで十分ということになります。
ちなみに4.9bitのアンプは70W x 4chと、1chあたりの出力が8.9bitより大きいので、今回のようなコンパクトなシステムではムダがなくてベストな選択といえます。
接続としては、上述の通り、運転席下に引き出したフロント出力をDSPアンプに取り込んで、両ツイーター/両ウーファーに向けて4組のスピーカーケーブルを敷設して出力という格好になります。
パワードサブウーファーへの出力は、内蔵アンプからではなく、プリアウト出力端子からRCAケーブルを使って接続しています。
◯スピーカー
当店を代表する人気国産ブランド!BLUE MOON AUDIOのSX165(税込48,400円)です。
同ブランドの2wayスピーカーシリーズはフラッグシップのRX165、ミドルグレードのAX165、ベースグレードのSX165と3グレード展開となっており、同ブランドのエッセンスをリーズナブルにお楽しみいただけるSX165をお選びいただきました。
ブルームーンオーディオのスピーカー製品は「音を鳴らす機械ではなく楽器」を標榜しており、カーオーディオ用途に向いたパンチ力・メリハリはありながらも、癖の少ない素直な鳴り方が持ち味のユニットです。
インストールについては、ツイーター/ウーファーのいずれも純正の位置での入れ替えです。
ウーファーはMDF製のバッフルを介してしっかりと固定し、ドア防振は制振力が高いデッドニンググレードで施工しました。ツイーターは純正のツイーターグリル内で、オリジナルブラケットを台座として使ってトレードインしました。
◯パワードサブウーファー
最近出番の多いKICKERのHS10(税込94,600円)です。
アンプの定格出力は180W、直径10インチ(25センチ)のウーファーをもち、ボディはダイキャスト製です。
アンプの出力の数字だけで評価すると、200Wの製品もあるのですが、5.2kgとずっしり重いため、振動板のストロークによって発生する振動(ハコのブレ)による損失が起きにくく、ズン♪と深い音を発生させてくれます。
設置にあたっては、DSPを収めた運転席に対して、助手席側に収めました。
以上を持って、DSPアンプを使ったフロント2way+パワードサブウーファーのシステムが組み上がりました。
上述のようにインストールの手間賃を節約しつつ、チャンネルにムダの出ないDSPを選択し、スピーカーケーブルも全線引き直し、スピーカーの性能を引き出すドア防振も十分におこなっているので、コスパのよいシステムに仕上がったと思います。
それでは施工の様子をご覧ください♪
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フロントドア
フロントドアの外観です。
車のイメージ通り、シャープな印象を出しつつも、トヨタらしい常識的なまとまりを見せております。
ウインドウスイッチのカーボン柄も極めて自然に調和してます。
今回の車は標準オーディオ車なので、6スピーカー(フロント2way+リヤ)で、フロントドアにはウーファーのみレイアウトされています。
JBLサウンドシステムというのもあり、こちらはフロント3way+リヤ+サブウーファーの計9スピーカーです。 -
ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
フロントドアには18cmサイズのスピーカーが設置されています。
スピーカーユニットの外形は楕円ですが、振動板部分はまんまるです。(リアドアは16cmの丸です)
向かって左側にあるサービスホールは、白い樹脂パネルで覆われています。
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アウターパネル作業
アウターパネルの作業が終わったところです。
インナーパネルのサービスホールを覆っていた樹脂パネルを外します。パネルは一枚でしたが、サービスホールは2つに分かれていますね。
その後、全体をきれいに清掃・脱脂した後、アウターパネルに防振材を貼ります。
今回は制振力の強いデッドニンググレードで施工しますので、短冊状にカットした材料を等間隔で貼っています。
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インナーパネル作業
インナー側が終わったところです。
スピーカーケーブルを引き込んで、MDFバッフルとスピーカーを取付けたら、インナーパネル全体を覆っていきます。
防振材の貼り付け面はブチルゴムですので、かるくあてがっただけで、ペタッとくっついたような感じにはなりますが、適切に圧迫して密着させないと、容易に浮いてきます。
ローラーを使ってゴリゴリと圧をかけてやります。
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ツイーター交換前
純正のツイーターユニットです。
ツイーターというより、ハイレンジユニットですね。ご覧のように小径ではあるもののコーン型のユニットが付いています。
直径は6.5cm程度です。
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ツイーター交換後
交換後の様子です。
ツイーターユニットには、防護用のパンチンググリルがついていますが、純正のツイーターグリルで防護はできますし、少なからず音質を損ねますので取り外しています。
固定には当店のオリジナルパーツのツイータートレードインブラケットを使用しています。
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DSP入力用スピーカー出力信号取り出し
前カットでツイーター取り付けのところまで御覧頂いたのですが、少し時を戻します。
写真は純正のハイレンジユニットを取り外した後、ツイーター向けのカプラに細工をしているところです。
冒頭でも触れましたように、ここからDSP入力用の「フロントスピーカー出力信号」をとりだそうというわけです。
カプラを挟んで向かって左側が純正の配線で、右側が当店で組んだ配線(とカプラ)です。
純正側のケーブルが4本あるのは、2本がデッキ裏からツイーターにむかうスピーカー線で、もう2本はツイーターからドアのウーファーに向かうスピーカー線だからです。要はツイーターを経由してウーファーにつながる回路になっているんですね。
この純正側のメスカプラに、当店で調達し、配線を組み付けたオスカプラを差し込み、赤白のケーブルから信号を取り出しています。
写真は左側なので、左チャンネルの信号ということになりますね。右側でも全く同じことをやっています。
これはこれで一定の手間がかかっていますが、デッキ裏から取り出すのに必要な手間と部品代(変換カプラ)に比べると、かなり節約できています。 -
助手席シート下
助手席下の様子です。
キッカーのパワードサブウーファーHS10(税込94,600円)が置かれています。
今回のように、左右のシート下が使えて、どちらかにサブウーファーを置く場合は、助手席への設置をおすすめしています。
理由としては、リスナーである(1)ドライバーの頭から左右のユニット群(ツイーター・ウーファー)までの距離と、(2)右側のユニット群までの距離、(3)サブウーファーまでの距離、との差がそんなに出ないからです。厳密には(1)>(3)>(2)の順になると思いますが、そんなに開きはありません。
これに対して、サブウーファーを運転席下に置くことになると、(1)(2)よりも(3)がグーッと近くなってしまうので、調整の条件は悪化します。
特にタイムアライメントがかけらられないパッシブの場合は顕著ですし、アライメントをかけられるとしても、距離の差はインストール段階でできるだけ揃えておくのがベターです。
よって、できるだけ助手席下をおすすめします!(ズンズン振動をお尻で直接受け止めたい!という方は除きます)
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運転席下
最後は運転席の下です。
こちらにはDSPアンプ、AP4.9bit(税込83,600円)を設置しています。
ツイーター部の配線から取り出した、スピーカー出力をこのDSPに入力し、左右にツイーター/ウーファーに出力しています。
写真の上方に写っているコルゲートチューブはシートにつながる線です。
今回使ったaudison primaシリーズの3兄弟のうち、AP5.9bitは終売となっており、代理店の在庫としては、AP4.9bitは残り7台ほど、AP 8.9bitは3台ほどと数が少なくなってきています。(3月28日時点)
これら3兄弟終売後の9ch対応機は、先んじて併売されていたハイパワー版のAP F8.9bitに集約され、より多くのチャンネル(14ch)をカバーする新製品として、AF C8.14bit(税込予価143,000円)のリリースが予定されていると聞いています。 -
作業後記
今回はカムリのサウンドアップ事例をご覧いただきました。
システム内容としては、純正ヘッドユニットからDSPを経由して、フロント2way+パワードサブウーファーと特にヒネったことはやっておりませんが、ドア防振・スピーカー取り付けを中心にセオリー通りの施工を行っていますので、なかなか良い音が出ていました。
パワードサブウーファーまで含めた、今回の予算総額は413,600円(税込)でした。
今回のシステムは、2wayのスピーカーが付いている車であれば、車種を問わず適用可能です。
スピーカー交換以上のパフォーマンスをお求めの方は、どうぞご検討ください。
ご希望とご予算に応じて、柔軟にプランさせていただきます♪
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