MINIクロスオーバーのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.698(お問い合わせの際にお伝えください)
model
MINI クロスオーバー
system
メインユニット:純正
ドアチューニング:フロント
フロントスピーカー:BMA-MINIF56FS
リアスピーカー:純正
サブウーファー:μ-DIMENSION BlackBox X10
プロセッサーアンプ:μ-DIMENSION DSP-680AMP
ケーブル:audiotechnica、SAECcomment
純正ナビのスピーカー出力をDSPアンプに入れて、フロント3way+パワードサブウーファーを鳴らすプランです。
ツイーターは半球形のPODに入れてオンダッシュ取り付けし、音像のまとまりやすさにこだわってみました(^o^)
お客様から感想のメールをいただきました。
(個人/団体名、必要に応じて商品名は伏せさせていただいております。)
お世話になります。
施工していただいたシステム、今まで聴いていた音楽が全く別物のようで、ドライブが楽しめています。
近くに行きましたら、またお邪魔します。
これからももっと深掘りしたいと思っていますので、よろしくお願いします。
ミニ・クロスオーバーの事例ご紹介です。
ミニの事例ご紹介に際して、小文字で表記していた、BMW傘下入りする前のローバーミニ(mini)の段階から話を始めた時代もありましたが、時は令和。最早その必要もないですね。
MINIの初代は2001年。3ドアハッチバック(R50)とコンバーチブル(R52)の2種類でスタートしました。
2007年からの第2世代でクラブマン(R55)、ハッチバック(R56)、コンバーチブル(R57)、クーペ(R58)、ロードスター(R59)、カントリーマン(クロスオーバー)(R60)、ペースマン(R61)の7種類に増え・・・
2013年からは、3ドア(F56)、5ドア(F55)、クラブマン(F54)、カブリオ(日本名コンバーチブル)(F57)、カントリーマン(クロスオーバー)(F60)の5車種に集約されて現在に至ります。
そして今回ご紹介するのは、現行モデルのクロスオーバー(F60)です。
最近の新型車は、完全なマットカラーや、多少メタリック入りでも彩度を抑えた静かな色が流行のようですね。今回のクロスオーバーはセージ・グリーン・メタリックという、なんとも心が落ち着くカラーで彩られています。
今回は、オーナー様のこだわりでセレクトしたコンポーネントでオーディオシステムを構築しました。
純正のヘッドユニットのスピーカー出力をDSPアンプに入力して、フロント3wayを鳴らし、パワードサブウーファーで低音域を整えるプランで、当店オリジナルのBMWブライトオーディオパッケージのF2-8からセンタースピーカーを省いた内容に相当します。
◯ヘッドユニット
純正のナビゲーション・オーディオシステムです。
フェイス面はMINIおなじみの円形中央配置で、8.8インチ相当のモニターがはめ込まれています。ブルートゥース経由の通信のほか、一部の純正システムでは手薄になりがちなUSB接続でもメディアを取り込めるようになっています。
また、自動車メーカー各社が力を入れている有償リモートサービスの「MINI Connected」のステーションとしての役割も担います。
オーディオ出力は内蔵の4chアンプによって、フロント4スピーカー/リヤ2スピーカーの計6スピーカーに出力されています。
フロント出力は、まずシート下のウーファーに入って、そこからハイパスフィルターを経て、ドア中央のハイレンジスピーカーへと分岐しています。(ツイーターはハーマンカードンシステム選択時のみ装備されます)
リヤはフルレンジのまま、リアドアのスピーカーへ向かっています。
基本的な流れは上記の通りなのですが、BMW車の一部が一般的な車と違うのは、ヘッドユニットを出たあとに、一旦、アクティブサウンドデザインと呼ばれるミキサー的なデバイスを通過している点です。
ここで、アクセル開度に応じたエフェクト音?がアドオンされて、スピーカーに出力される仕組みになっています。抑制傾向にある排気量によって乏しくなった迫力を演出するためのデバイスということなのでしょうか。なかなかユニークな試みです。(ちょっと戸惑っちゃうなー。という方は設定によってキャンセルもできるようです)
◯DSPアンプ
μ-DIMENSION(ミュー・ディメンション)の DSP-680AMP(税込84,700円)です。
当コーナーでは初登場のDSPです。
8chまでのプロセシングに対応して6ch分(@55W/4Ω)のアンプを内蔵した、ハイコスパの中堅機です。
入力はハイレベル(スピーカー出力)で6ch、RCAで2chのアナログ入力の他、光(TOSLINK)とブルートゥースも標準で対応と充実しています。
デジタル入力派には気になるコントローラーについては・・・これは別売りですね。DSP-680AMP REMOTEという製品名で、税込16,500円です。
(主力DSPの製品データベースページはこちらに用意してありますので、必要に応じてご確認ください)
接続については、純正ナビのフロントスピーカー出力をこのDSPアンプに入れて、フロント3way(6ch)とパワードサブウーファー(2ch)をドライブします。ナビのリヤ出力は標準の状態と変わらずで、純正リヤスピーカーへ繋がっています。
◯スピーカーとパワードサブウーファー
フロント3wayは当店人気のBLUE MOON AUDIOで、MINI専用キット(BMA-MINIF56FS・税込129,800円)を使いました。
スピーカーユニット構成は、6インチウーファー/3インチスコーカー/1インチツイーターの3wayで、ツイーター/スコーカー間を整理するためのネットワークがセットになっています。
適合はBMW MINI(F54/55/56)と、CROSSOVER(F60)に対応しています。
今回のベース車もそうですが、標準オーディオ車の場合、ツイーター取り付けベゼルがないため、ミラー裏に取り付けるハーマンカードン用のツイーターカバーを調達する必要があります。
今回の事例では、あえてハーマンのカバーには頼らず、砲弾型のツイーターマウントを使って、ダッシュボード両端に配置することにしました。純正の外観から差異が生じますが、より前方に置けて、ダッシュボード上での音像形成がしやすくなるため、音響面のアドバンテージは大きいです。外観に差異が出ると言っても、一般常識の範囲内と言えると思うので、オススメです。
パワードサブウーファーはμ-DIMENSIONのBlackBox X10(税込50,600円)です。
当コーナーではサーウィンベガのVPAS10(税込68,200円)の登場頻度が高いですが、μ-DIMENSIONのサブウーファーは高パフォーマンスな割に値段が安いので、コスト重視のお客様にはお勧めしています。
ユニット径は10インチ=25センチでアンプ出力は定格150W。エンクロージャー内の定在波を解消するために、積水化学の拡散材であるレアルシルトディフュージョンを仕込んであります。
以上を持って、DSPアンプドライブによるフロント3way+パワードサブウーファーのパフォーマンスサウンド空間が出来上がりました。
元がツイーターレスの2wayで音響調整なし、ドア防振なしですから、相当なグレードアップになりますね。
オーナー様からは歓喜のコメントをお寄せいただきました(^o^)♪
それでは施工の様子をご覧ください♪
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フロントドア
ドアの外観です。
ダッシュボードのセンターディスプレイとの調和を意識した、円形のオープナーが可愛らしいですね。
文字通りミニだったローバー時代から、BMWに変わる際にぐっと大型化しましたが、さらにSUVタイプのクロスオーバーとなると、もはやミニバン然とした風格を帯びています。
標準オーディオのフロントスピーカーレイアウトは2wayで、ハイレンジスピーカー(≒スコーカー)は右上のメッシュグリルの中にあります。低域のウーファーは、シート下のフロアに埋め込まれる格好になります。
ハーマンカードンのプレミアムオーディオを選ぶと、写真の上端に見えるミラー裏のプラスティックカバーのところにツイーターが加わることになります。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
サービスホールは欧州車特有のスポンジシートで覆われています。
雨水の侵入を防ぎ、かつ外来ノイズを抑える手段として、多くの欧州メーカーが採用している方法です。
ドア防振を施工する場合はきれいサッパリ取り除くことになります。
ハイレンジスピーカーは、若干上向きに向いて設置されていますね。好ましいことです。
それに加えて、ドアスピーカーが中段〜上段の位置にあって、ツイーターと比較的近い位置関係になるのは、音源が近くなってまとまりが良くなるので、オーディオ的に非常に好ましいです。
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アウターパネル作業
アウターパネル側が済んだところです。
今回は比較的マイルドな制振力を発揮する、ドアチューニンググレードをご指定いただきましたので、アウターパネルにはオーディオテクニカのAT7560Rを貼ります。
スピーカーケーブルはこの時点で引きこんでおきます。
ケーブルの銘柄は、当店のベースグレードとして採用したSAECのSPC350(税込1,065円/m)を使いました。
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インナーパネル作業
インナーパネル側が終わったところです。
ハイレンジスピーカーをブルームーンオーディオのユニットに換装し、サービスホールを塞いでいきます。
ドアをエンクロージャー化するために、サービスホールはすべて塞いで気密性を確保し、振動の発生源となるスピーカーバッフル周りを補強しておきます。
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シート下ウーファー
ドアが終わって、次はシート下のウーファーの入れ替え作業に移ります。
写真はシートを取り外して、フロア全体が見渡せるように準備したところです。
このグリルの下に、ウーファーユニットが埋まっています。
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純正ウーファーユニット
グリルを取り外したところです。
グリルを外して、カーペットをめくると、ウーファーユニットが取り付けられた弁当箱のような箱にアクセスできます。
この弁当箱方式はBMW共通で、弁当箱内で発生させた振動を、フロアのフレーム内に共鳴させて低音を増幅させるコンセプトを採用しています。フロア全体をエンクロージャーというか、振動板として使っている感覚ですね。そのため、緩衝材を挟むことなく、フロアの鉄板に直接ネジ止めする方法で固定されています。
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シート下ウーファー交換後
ウーファーを交換した後の様子です。
キットに含まれている専用のバッフルを使用して、「弁当箱」のウーファーを差し替え、弁当箱を押さえていたブラケットを使って元に戻します。
(写真のあと、元のグリルを戻します)
スピーカーユニットの向きが下に向いていますので、こういうのを見慣れない方は違和感あるかもしれませんが、、振動はユニットの背面から受け取れますし、ハイレンジのツイーター/スコーカーに比べて比べて指向性が問題にならないので、最低域ユニットとして使う場合はこういうパターンもありです。
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ODEON ツイーターポッド
ツイーターの取付状況です。
冒頭でも触れましたように、MINIを3way化する際には、オプションのハーマンカードン・プレミアムオーディオ用のミラー裏ツイーターカバーを購入するのが第1の選択肢になりますが、今回は市販のツイーターポッドを使って、ダッシュボード上に取り付けました。
ミラー裏取り付けは、純正ルックスを完璧に維持できる点に無二の価値がありますが、ダッシュ上配置には、ユニット前の障害物を減らせる点と、角度が自由に決められる点が大きなアドバンテージです。
このツイーターポッドはODEONというメーカー製で、価格は税込11,000円です。
砲弾型のカップと、足、ツイーターをはめ込むリングの3ピースから構成されています。一点難儀なのは(当然ながら)リングがワンサイズなので、ツイーターの直径が合わないと使えないという点です。
その点、当店では、主要製品のツイーター径に合うリングを複数用意しておりますので、カップ内に入るユニットであれば、全てフィッティング対応いたします♪
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ダッシュボード全景
ダッシュボードの全体を見渡したところです。
クローズアップでご覧いただいたツイーターの配置はこんな感じになっています。
MINIはデザインの円形のモチーフを多用しているので、円形のツイーターポッドの馴染みがひときわ良いように見えます♪
エッジ部分に細いメッキリングをつけちゃえば、もう純正状態ですね!?
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荷室スペース(地下1階)
ラゲッジルームのボードを外した「地下一階」部分をご覧いただいています。
こちらにはμ-DIMENSIONのパワードサブウーファーと、DSPアンプを設置しました。
冒頭でも触れましたように、BlackBox X10(税込50,600円)は25cm径ユニットを持つパワードサブウーファーです。
定格出力150Wの十分な実力があってこのプライスですので、コスパの高さが光る一台です。
DSPアンプDSP-680AMP(税込84,700円)は、8chまでのプロセシングに対応する6chアンプ内蔵のDSPです。
アナログ入力/光入力に対応する他、BluetoothオーディオレシーバーのUSBドングルも付属しており、ペアリングした端末側を再生状態にすると自動で切り替わるようになっていて便利です。(Bluetoothバージョン情報は未確認)
miniUSBのコネクタもありますが、こちらは音響調整のためのPC接続用です。
内蔵アンプのスペックは、定格出力が55W×6(4Ω時)、70W×6(2Ω時)と、150W×3(4Ωブリッジ)と、競合製品の平均的な水準を確保しています。
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DSPコントローラー
最後はコントローラーの取り付け状況です。
こちらはDSP-680AMP専用としてラインアップされている、DSP-680AMP REMOTE(税込16,500円)」というリモートコントローラーです。
33mm×65mm×13mmとフリスクなサイズを活かして、シフトノブの手前にちょこんと取り付けました。
見た目通りで本体は軽いし、つまみの操作感もスムースなので、両面テープ固定で全く問題ありません。
機能的には、(1)6件まで登録可能な音響セッティングの切替、(2)入力切替(メイン・AUX・オプティカル・BT)、(3)音量調節(メインボリューム最大66・サブボリューム最大60)となっています。 -
作業後記
今回はMINI・クロスオーバーのサウンドアップ事例をごらんいただきました。
最近の定番といってよい、純正ナビ出力をDSPに入れて、マルチwayスピーカー+パワードサブウーファーという内容でした。
ひと昔、ふた昔前であれば、CDプレイヤーなどの再生機器、アンプと別々に必要で(かつ大きく)、DSPも別筐体で超高額でしたが、半導体の集積度の向上のおかげでワンボディのDSPアンプが出来、スマホなどのデジタルソースを手軽に高品位再生できるようになりました。
その結果、今回の事例のように、ラゲッジルームのフロア下や、フロントの左右シート下のインストールスペースだけで、増幅品質の面でも、調整の精度の点でも、昔を大きく凌駕する音質を手にできるようになりました。正にイノベーションの賜物ですね。
ナビ/デッキ交換の可否に関わらず、今回のようなシステム構築は可能です。抜本的な音質向上をお考えの方はどうぞご検討ください。
あと、これらハードウェアの投入の前に、スピーカー周りの整備を優先していただきたいです。
ドアに十分な防振を施し、適切なバッフルを介してスピーカーを取り付けて初めて、ドアが一つのスピーカーボックスとして成立するわけですから、デッキやDSPの投入で音声信号の改善にお金をかけるのは、ドアが済んでからというわけです。
お乗りの車と付き合う予定期間、車の使い方などの条件によって、ご希望は様々だと思います。ドラレコ・レーダー・ETC取り付けなどの軽作業から、スピーカー取り付け、旧型車のオーディオリフレッシュ、果てはフルオーディオまで。
ご予算に合わせて、柔軟にプランさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください♪
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