トヨタセリカGT-FOURのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.696(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ セリカ GT-FOUR
system
メインユニット:carrozzeria AVIC-CZ902
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:carrozzeria TS-T10RS、TS-M1RS
リアスピーカー:なし
サブウーファー:JBL 3S-1024
パワーアンプ:JBL MS-A1004 x2
ケーブル:audiotechnica、SUPRA classic
追加モニター:ALPINE PKG-M800Ccomment
ナビのDSP機能で調整後、外部アンプで増幅して、フロント2wayとボックス入りのサブウーファーを鳴らすシステムです。
20年を超える愛車歴でステップアップを重ね、ここまできました。
トヨタ・セリカ GT-FOURの事例紹介です。
セリカはトヨタを代表するスポーツカーで、1970年から2006年にかけて販売されました。
初代A20/30型 (1970年 ‐ 1977年)は「ダルマセリカ」という愛称で親しまれました。
3代目のA60型(1985年 - 1989年)では一転して直線的なデザインとなり、その後のスープラへと続く派生モデル「セリカXX(ダブルエックス)」も生まれました。
4代目のT160型(1985年 - 1989年)ではリトラクタブルライトを与えられ、映画「私をスキーに連れてって♪」にも登場。と、常に若者文化(死語)の中心にあって、何かと話題の多い車でした。
セリカはレース活動における記憶も鮮やかです。
オンロードでは、ブルーに輝く伝説のセリカLB(リフトバック)ターボの活躍が華々しく、プラモ・ラジコンがたくさん売れました。
オフロードの方は初代ダルマ時代から継続的にRAC、WRCとラリーに参戦。T160型からは「GT-FOUR」の称号を掲げ、T180型、T200型と戦い続けました。
このT200の活躍をもって、GT-FOURの歴史は幕を閉じることになりましたが、約25年の時を隔て、再びWRCの頂点を目指すべく、ヤリスのGR-FOURが産声を上げることになりました。
今回ご紹介するのは、最後のGT-FOURとなったST205型のセリカです。
オーナー様は10数年に渡ってこの車を大事に大事に維持されている方で、2008年に当コーナーにご登場頂いたこともあります。
途中、何度かグレードアップのご依頼を頂戴し、直近でも車両レストアを期に手直しをしたところなので、この機会にまたご登場いただくことにしました。
システムとしては、DSP機能付きのナビヘッドから、2枚のアンプを使って、フロント2way+サブウーファーを鳴らす構成です。
◯ヘッドユニットとアンプ
carrozzeriaのAVIC-CZ902(オープン価格)です。
フルセグTVチューナー内蔵の7V型サイバーナビです。
折に触れてご案内しておりますが、カロッツェリア製の上級ヘッドユニットはスピーカー接続モードを選択できるようになっており、(1)4chの内蔵アンプをフルレンジで出力し、必要に応じてサブウーファー出力にも対応できる「スタンダードモード」と、(2)4chアンプでハイレンジとミドルレンジをまかないサブウーファーでローレンジも出力できる「ネットワークモード」とが選べるようになっています。
今回はネットワークモードを選択して、フロント2wayと、サブウーファーを個別に制御する「マルチ接続」としました。
上述のとおり、内蔵アンプを使ってパワードサブウーファーを組み合わせれば、追加の機器は不要ですが、今回は、長年ご愛用のJBLの4chアンプMS-A1004を、フロント用とサブウーファー用にそれぞれ1台づつ使って音質とパワーを追求しました。
◯フロント2wayとサブウーファー
フロント2wayはいずれもカロッツェリアで、ツイーターがTS-T10RS(終売時価格・税別50,000円)、ウーファーはTS-M1RS(終売時価格・税別100,000円)です。
どちらもカロッツェリアのハイエンドシリーズであるRSシリーズの製品なので、2wayセットではなく単品販売で、価格も立派です。ウーファーは重厚なアウターバッフル形式で取り付けて、ツイーターもミラー裏にマウンドを設けて露出取り付けです。
サブウーファーはJBLの 3S-1024(終売品)です。
10インチ≒25センチ径の単体ユニットで、これをリヤラゲッジルームに作り付けた大型のウーファーボックスに取り付けて、しっかりパフォーマンスを引き出します。
◯追加モニター
ナビのリヤモニタ出力を使って、追加モニターをダッシュボード上に取り付けました。
USB・SDなどのメモリーメディアに加えて、DVD・CDも扱えるフル規格ナビの本領発揮で、エンターテイメントの幅がグッとひろがります♪
ヘッドユニット以外は、過去10年以上に渡って揃えた機器なので時代がまちまちになっていますが、継続的にグレードアップを重ねて、ついにフルマルチ体制に登り詰めました。
それではインストールの様子をどうぞ御覧ください♪
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メインユニット
メインユニットとカロッツェリアのサイバーナビ、AVIC-CZ902です。
モニタは7型ワイド。ソースは地デジ/DVD/CD/Bluetooth/USB/SD/チューナーと隙間なく揃え、カロッツェリア独自のDSP機能を搭載したAV一体型メモリーナビゲーションです。
今回はネットワークモードでフロント2way+サブウーファーを組むわけですが、フロント4ch用とサブウーファー用の2枚のアンプへの出力は、スピーカー出力ではなくて高品位のRCAケーブルにて行っています。
また、音質にこだわるパイオニア製品ならではの機能として、今回のように内蔵アンプを使わない場合は、アンプへの給電を停止してしまう機構が備わっています。
一般論として、電気を使う回路は例外なくノイズ源になりうるので、スピーカーを駆動するための増幅・昇圧というメインの機能を求めないのであれば、いっそ電源をカットしてしまって、音声データのピックアップ〜DAコンバーター〜プリアンプまでの回路の動作環境の悪化を防ごうというわけです。
今回は当然、この機構をつかって、内蔵アンプに眠っていただいています。。 -
フロントドア
ドアの外観です。
一番最初に施工させていただいたときは、TS-V7Aというスピーカーをお使いいただいていましたが、今はご覧のようにRSシリーズのスピーカーをアウターバッフル形式で取り付けています。
TS-V7Aというのは、現行のTS-V173Sの源流にあたる製品で、当時からカスタムフィットスピーカーシリーズのフラッグシップでした。これを十分にご堪能頂いた後、2000年代中盤に写真のRSシリーズへとグレードアップなさいました。
ツイーターは、ご覧のようにカスタムマウントを制作してミラー裏にインストールし、ウーファーは純正のスピーカーグリルを取り除き、中に背の高いバッフルを積層することで、表に顔を出させています。
これらの施工の様子は後ほどご覧に入れます。
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デッドニング
ドアトリムを外した状態です。
正確には、ウーファーを取り付ける前段階として、インナー側のバッフルを取り付けた直後の状態です。
上述のように、初期インストールの後で補強しているので、防振材の銘柄が異なっています。さながら歴史年表のようです。
初期インストールの際に貼ったのが、ブルーのレアルシルトで、その次にシルバーのサイレントコート、最終的にはDr.ARTEXという流れです。
なんだかモノモノしいバッフルの制作の様子は、次カットでご紹介します。
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オリジナルスピーカーバッフル
防水塗装前のバッフルの様子です。
随分と変わった形状をしていますね。
下(インナーパネルに接する側)に大きめのベースボードが付いているのは、もともとのスピーカーホールが縦長の長方形をしており、17センチクラスのスピーカーに十分な丸い穴に拡大しつつ、バッフルを積層するための足場として必要だったからです。
バッフルの背が高いのは、もとの純正バッフルとスピーカーが大柄だったというのもありますが、今ほど室内の広さを病的に追い求める時代ではなく、インナーパネルからドアトリムの表面までの距離が大きくとってあったからですね。
なお、これだけの高さがありますので、スピーカーの背面に発生する背圧を円滑に排出できるよう、奥に行くほど内径が大きくなる「テーパー形状」に加工してあります。
ベースボードは初回のインストール時に制作したもので、リング部分はアウターバッフル化に際して積層し直しています。素材はホワイトバーチ(白樺)の積層材です。
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サブウーファー
リヤゲートを開けたところです。
ラゲッジスペースの前方には、リヤシートの背もたれ(の上半分)が顔を出しているのですが、この部分に合うようにサブウーファーボックスをこしらえました。
ボックスをよく見ていただくと、ウーファーユニットの左右で、カーペット生地が別れているのがわかると思います。
この線の内側が、シールド式のエンクロージャーとして必要な容量を確保したボックスになっていて、左右とは独立しています。左右のハコはデザイン的につなげてあるものの、ウーファーの機能とは関係なく、前方が開放されている小物入れになっています。
リヤシートの背もたれを前に倒すと、小物入れにアクセスできるようになっています。 -
サブウーファー・クローズアップ
ウーファーユニットのクローズアップ写真です。
前カットではストラットタワーバーとくっついているように見えますが、ちゃんとクリアランスは確保できています♪
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助手席シート下
フロントシート下はアンプの設置スペースとして活用しています。
助手席の方には、フロントスピーカー用のパワーアンプが設置されています。
このJBL MS-A1004アンプは、クロスオーバー機能をもっているスグレモノで、冒頭でご説明した「ネットワークモード」を持つサイバーナビを手に入れる前は、アンプのクロスオーバーでフロント2wayの帯域切り分けを行っていました。
今回、晴れてナビ側でクロスオーバーができるようになったことで、このアンプのクロスオーバー機能は無効とし、増幅に専念してもらうことになりました。 -
運転席シート下
全カットと代わり映えしませんが(汗)、こちらは運転席側です。
こちらはサブウーファー用としてつかっている、同型のアンプです。
4chのうち、2chを繋げて(ブリッジ接続)つかっています。残りの2chは、いずれ3way化した際に活用する予定です。
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作業後記
今回はGT-FOUR(ST205)のサウンドアップ事例を御覧いただきました。
なんといっても、1994年発売のこの熱いクルマを新車でご購入されたオーナー様の長い長い歴史です。基本的にはナビヘッド→マルチアンプ→フロント2way+サブウーファーというシンプルな構成ですが、登場するコンポーネントの販売時期が分散しており、現時点では、そっくりそのまま再現できないメニューになってますのでご了承ください。
当コーナーでは、最新の現行品で一式そろえた事例のご紹介が多く登録されておりますが、一気に登り詰めずに、少しづづグレードアップを重ねて、変化を味わうのもカーオーディオの楽しみ方の一つです。
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