日産キックスのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.684(お問い合わせの際にお伝えください)
model
日産 キックス
system
メインユニット:日産オリジナルナビ MM319-D-L
ドアチューニング:フロント、リア
フロントスピーカー:carrozzeriaTS-V173S
リアスピーカー:carrozzeriaTS-C1730
サブウーファー:carrozzeriaTS-WH500A
プロセッサーアンプ:PLUG&PLAY 1080、COMMAND
ケーブル:audiotechnica、kaiser swingcomment
フロント2way+リアスピーカーを交換して、パワードサブウーファーを投入し、10ch対応のDSPアンプで全体をまとめるプランです。
当サイト初登場!の日産キックスの事例ご紹介です。
キックスという名前は、2008年から2016年に渡って同社の軽SUV車につけていた歴史がありますが、現在ではミドルサイズのクロスオーバーSUVのブランドとして存在しています。
現行キックスの発売は海外先行で、2016ブラジル→2017年中国→2018年北米・台湾→2019年インド→と来て、日本では2020年に発売となりました。(タイも同年)
サイズ的にはジュークとエクストレイルの中間で、モデルの実質的な位置づけはジュークの後継という設定になっているようですが、この車が授かった絶対的な特性は、同社初のe-POWER専用車両であるという点にあります。
e-POWERとは「シリーズ方式ハイブリッドシステム」と呼ばれるHV技術のブランド名です。ハイブリッド市場の開拓者であるトヨタのHVシステムは、ガソリンエンジンとモーターのどちらもが、タイヤを回す駆動力を発揮させる形式であるのに対して、e-POWERでは、エンジンは発電に徹し、駆動はモーターが担当するという役割分担になっています。見方を変えると、発電機つきEV(電気自動車)というとらえ方もできますね。
e-POWERはもともとガソリン車だったノートへの追加設定が初(2016年のマイチェン時)で、次いでセレナ(2018年)にも追加されました。そして純然たるe-POWER専用車として今回のキックスが誕生し、今年発売されたばかりのオーラ(3ナンバーのe-POWERノート)もそれに続くという展開になっています。
立ち上げ期にあたるオーラは、NISMO車も投入して本気のプロモーションをかけてきているようですが、販売2年目のキックスも認知度の向上に後押しされて、着実に販売実績を積み上げてきているようです。
今回のキックスは、リヤも含めてキチッとサウンドアップしたいということでご相談いただいた一台です。
プラン内容は、標準のヘッドユニットの音声出力をDSPアンプに入力し、フロント2way+リヤ+パワードサブウーファーという構成です。
音の出口は全てカロッツェリアで統一し、DSPアンプは当コーナー初のご紹介となる新鋭の機種をご指定いただきました。
○ヘッドユニット
日産オリジナルナビのMM319-D-Lという型です。
同社ナビはシンプルモデル・ベーシックモデル・プレミアムモデルの3カテゴリで展開しており、MM319(今年モデルはMM320)はベーシックモデルです。
9インチのモニタを持ち、(純正だから当然ですが)しっくりと収まって使い勝手の良さそうなナビです。
出力は標準的な4chで、純正の状態ではフロント2wayとリヤの6スピーカーが鳴らせるようになっています。(標準はオーディオレスで6スピーカーのみ装備されている)
今回はこの4ch全てをDSPアンプに入力し、交換した全スピーカーを鳴らすことになります。
○DSPアンプ
PLUG&PLAYのPLUG&PLAY 1080(税込110,000円)です。
多分、当コーナーで初めてご紹介するブランドで、ハイエンド・オーディオ機器メーカーの老舗のBEWITHプロデュースによるブランドです。
ブラント名であるPLUG&PLAYを個々の製品名にも付けてるので、いまいち歯切れがよくないですが、PLUG&PLAY1080というのが製品名です。
数字から連想されるように10chまでのプロセシングが可能で、8ch分のアンプを内蔵している製品です。アンプの出力は1chあたり定格で50Wと必要十分で、光デジタル入力によるハイレゾにも対応しています。
この他に、6ch対応で4chアンプつきのPLUG&PLAY 640(税込60,500円)もあります。
また、より高音質を求めて機器セパレーションを志向するハイエンドユーザー向けに、8ch対応のアンプレスDSPである、PLUG&PLAY DSP(税込110,000円)と、これとの組み合わせを想定した2chパワーアンプ、PLUG&PLAY POWER(税込38,500円)もラインアップしています。
また、DSP製品ラインアップにはお決まりの、DSPコントローラー、PLUG&PLAY COMMAND(税込13,200円)もあります。
今回は、ナビのフロント・リヤの4ch出力を1080に入力し、8chの内蔵アンプを、フロント2wayに6ch(ウーファーはブリッジ接続なので方チャンネルあたり2ch割当)、リヤに2chとフルに割り当てて、パワードサブウーファーはプリアウト出力で制御します。
これと合わせて、手元で手軽に操作できるようにコントローラーも取り付けました。
○スピーカーとサブウーファー
前述の通り、全てカロッツェリアで統一しました。
フロント2wayがTS-V173S(税込66,000円)でリアはコアキシャルでTS-C1730(税込23,100円)です。
TS-V173Sはカスタムフィットスピーカー最上位のモデルで、カロッツェリアらしい明瞭な音色を価格を上回る豊富な情報量で描き出せるスピーカーで、ご満足の確率が極めて高い安心安全?なハイコスパ・フラッグシップモデルです。
「バイアンプ接続」に対応したネットワークが付属しているのもポイントで、4ch内蔵アンプのみでも、手軽にクリアネスの向上を図れる点が更に評価を押し上げています。
リヤのTS-C1730は同じくカスタムフィットスピーカーの主力で、2wayモデルTS-C1730Sのコアキシャル版です。
パワードサブウーファーはTS-WH500A(税込27,500円)です。
パイオニア独自の振動板駆動技術である「HVT方式」を採用した機種で、上位機種のTS-WH1000A(税込55,000円)と並んで、一定のオーディオ経験があるユーザーからの評価が高い製品です。
一般的なコーン型の振動板を持つスピーカーは、振動板の背面に直付けされたボイスコイルのタテの動きによって直接動作させますが、この製品の場合、振動板の後ろにパンタグラフがあり、それを挟むように水平に向かい合わせに配置された一組のボイスコイルのヨコの動きを、パンタグラフによってタテ方向に変換して駆動させる仕組みになっています。
このメカニズムのおかげで機構部がコンパクトで、製品厚みが6センチと超薄型に仕上がっています。
腕相撲のように支点を介して振動板を揺らすので、ストロークは浅めです。力任せにブンブンするのではなく、ハイトルクで正確に揺らすことができるので、一般的なサブウーファーとは一線を画した、未体験の演出を可能にする特性をもっています。職人仕事で思わぬ距離まで低周波をまんべんなく届けるタイプなので、全くといっていいほど存在感はありませんが、思わずあたりを見回してしまうような異様な広がりを演出してくれます。
よって、ヒップポップのように、サブウーファーを明示的に鳴らすことが目的化してるようなジャンル「以外」なら幅広くマッチしますが、特に空間表現が命のクラシックやしっとりしたヴォーカル系には無二の相性を示す製品です。
以上、フロント2way+リヤ+パワードサブウーファーを、10ch/8ch対応DSPで駆動するシステムが、施工費込みで税込54万円で仕上がりました。
ドア防振はマイルドめの制振力を発揮するドアチューニングで施工した分、予算は若干抑えられているものの、リーズナブルに収まったと思います。
肝心の音の方は、とてもキレイで収まりの良い音で非常に好感触。例のパワードサブウーファーの仕事も素晴らしく、音場が広いです!
それでは施工の様子をどうぞ御覧ください♪
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フロントドア全景
それではドアチェックからです。
現代アート作品を思わせる、大胆な面構成のデザインです。
ダッシュボードの中段に配されているタンカラーのレザーが華やかな雰囲気をたたえています。
汚れにくい素材ではあるんでしょうけど、ハナタレの幼児は入念にチャイルドシートにしばりつけておきたいものです。
スピーカーレイアウトについては、フロント2wayのうちのウーファーはドアに、ツイーターはピラーについています。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを取り外したところです。
サービスホールを塞いでいるのは、ビニールシートとゴムの貼り合わせ素材です。最近の車だと、以前のようなビニールシートのみはほぼなくなっており、パネルでふたするか、こういった厚みをつけた素材で閉じるかのいずれかになってきています。
プリウスがリードする形でハイブリッド車が本格普及して、燃費性能がアピールポイントの中核を占めるようになって以降、軽くて強いけど薄い鉄板を使うようになった影響か、外来ノイズ対策?と思える養生が加えてある例が増えました。
これぐらい気を遣ってあっても、「思ったより外の音がして・・・なんとかなりますか?」とノイズ対策の相談が定期的にあるくらいですので、感じ方に個人差はあるにせよ、静寂性が少なからず犠牲になっているのかも知れません。
純正スピーカーは前後共に16センチ径で、社外の17センチクラススピーカーに問題なく交換可能です。
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アウターパネル作業
アウターパネルの作業が終わったところです。
前出のハイブリッド・ビニールシートを剥がして、清掃と脱脂を済ませたらアウターパネルに防振材を貼っていきます。
今回はDSPアンプの取り付けでスピーカーの駆動力が上がるので、制振力の強いデッドニングが第一候補なのですが、予算のご都合もあって、ドアチューニングをお選びいただいております。
材料はオーディオテクニカのAT-7560Rを使っています。 -
インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
MDFで制作したバッフルを介して、TS-V173Sのウーファーを固定し、全体を防振します。
ドアチューニングでは全面を覆わず、サービスホールは完全に塞いだ上で、インナーパネル全体で一定の制振力を得られるように、均等に配分します。
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アウターパネル作業
ビニールシートを剥がして、清掃と脱脂を済ませたらアウターパネルに防振材を貼っていきます。
スピーカーケーブルもこの段階で引き込んでおきます。 -
インナーパネル作業
インナー側が終わったところです。
リヤもフロント同様、MDF製のバッフルを固定した後、カロッツェリアのTS-C1730を取り付けます。
コアキシャル(同軸)モデルなので、高域担当のツイーターが中央に見えます。
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DSPアンプ設置
運転席下に移動して、DSPアンプの設置状況を御覧ください。
こちらがPLUG&PLAYのPLUG&PLAY 1080です。
10chのプロセシングに対応し、定格50Wのアンプを8ch分内蔵しています。ミニマルデザインのスタイリッシュなボディは、さすがBEWITHプロデュースといったところでしょうか。
ボディサイズは205x127x37で、同クラスのスペックを持つ競合商品と比べて一段とコンパクトです。
接続については、左右のツイーターに1chづつで2ch、ウーファーには2chをブリッジ接続して左右で4ch分、リヤに1chづつで2chと8chのアンプを全部使って、後出のパワードサブウーファーはプリアウト出力で制御します。 -
DSP用コントローラー取付
DSPのコントローラーはシフト手前に設置しました。
今回取り付けた1080と、アンプレスDSPの2機種に対応した別売りコントローラー、PLUG&PLAY COMMANDです。
機能面では、一般的なコントローラーと同様、入力ソース切り替え、サウンドチューニング設定のプリセット呼び出し、音量調整、サブウーファーレベル調整といったことができます。接続は有線です。
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パワードサブウーファー設置
パワードサブウーファーの設置状況です。
寸法は340mm(W)×60mm(H)×250mm(D)と底面は一般的なパワードサブウーファーのサイズに収まっており、かつ、特殊な駆動方式のおかげで、暑さ6センチと薄めに仕上がっているのですが、、助手席下には純正の機器が設置されていたため、ラゲッジルームに設置することになりました。
遠くはなりましたが、上は抜けてますし、ツイーターやウーファーのように中低域・高域に比べて超低域は指向性が低くなり、無数の方向にひろがっていくため、どこに置いても大差ありません。(DSPで自在に調節も加えますし)
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バッテリー搭載位置
最後は資料映像です。
車は乗ってるけど、買い換えるつもりが無さすぎて、最近の新車事情は全くウォッチしてない。という微妙なポジションの方には、ちょっと興味持っていただけるかなと。
トランク/ラゲッジルームのフロア下は丸くくぼんでいて、そこにはスペアタイアが・・・というのは昔ばなしになりつつあります。最近増えてきたスペアタイヤを積んでいない車の場合、テナント撤退後の大型物件をバッテリー搭載に使うケースがあり、見た目はこんな感じになります。
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作業後記
今回はキックスのサウンドアップ事例を御覧いただきました。
ナビをソースとして、サウンドアッププログラムによるフロント2wayスピーカーの交換、あるいは更にアンプを加えて。というプランがよくある2トップですが、今回はリヤスピーカーも交換して、パワードサブウーファーも加え、全7ユニットをDSPアンプで調律するという包括的なプランとなりました。
更に凝ろうとなれば、ケーブル、電源レギュレーター、防振のグレードアップ、チャンネルセパレーションのためのアレコレ・・・とキリがないわけですが、今回のプランくらいやればひとまず達成感が味わえて、(なにやら手を加え続けることが目的化しない限りは)このままでいける内容だと思います。
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ドラレコ・レーダー・ETC取り付けなどの軽作業から、スピーカー取り付け、旧型車のオーディオリフレッシュ、果てはフルオーディオまで。
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