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ダイハツムーヴ・コンテカスタムのオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>

  • 事例No.669(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    ダイハツ ムーヴ・コンテカスタム

    system

    メインユニット:carrozzeria AVIC-VH9900
    ドアチューニング:フロント
    フロントスピーカー:JBL P660C
    リアスピーカー:純正
    スピーカーケーブル:kaiser swing

    comment

    ナビの音声出力でフロント2way+リヤスピーカーを鳴らす、シンプルなシステムです。
    他店さんの取り付け不良によるご相談の形でお受けし、スピーカー交換+手直しでお渡ししました。

  • ダッシュボード


ダイハツのムーヴ・コンテ・カスタムの事例紹介です。

コンテは、ダイハツの軽自動車ムーヴの派生車種です。
ムーヴは1995年に発売され、2014年モデルチェンジの現行型が6代目にあたるロングランブランドで、コンテは標準車が4代目にあたる2008年にデビューし、2017年までの9年間に渡って製造されました。

ムーヴの派生車種だけあって、トールワゴンスタイルのカテゴリに属するものの、ボディはより直線的かつ平面的にデザインされ、ぐっとシャープなイメージを帯びています。
室内の作りに関しては、標準車に対して前席の質感と使い勝手を高めることで差別化を図ってあります。

あと、この車に関して忘れてならないのは、プロモーションのために生まれてきた「カクカク・シカジカ」キャラクターですね。コンテのスクウェアなボチデザインからもたらされる角張ったカドを連想させるネーミングのシカさんキャラクターです。
いつもスクウェア・タイプのメガネをかけて、ちょっとリテラシー高めな口ぶりでしゃべる様子は、クルマの購入予定層を超え、幅広い層に認知され愛されました♪


今回ご登場いただくコンテ・カスタムは、以前、当店をご利用いただいたことなるお客様のクルマです。
以前は埼玉県にお住まいだったんですけども、北海道に転勤になり、車の乗り換えのついでに、前車でご使用いただいていたJBLのスピーカーを移設してもらったそうです。しかしながら、音が途切れる不具合があるとのことで、帰省のタイミングで点検と対処を頼みたい。ということでご連絡いただきました。

点検させていただくと、スピーカーの取付時の確認不足で、正にお話にならない状態になっており、スピーカーは継続使用出来ない状態に陥っていました。
その他もろもろの状況をお伝えしつつ指示を仰いだ結果、たまたま当店で温存していた同型のJBLスピーカーの在庫を使ってスピーカーの差し替えを行うことになり、作業内容としてはサウンドアッププログラムによるスピーカー交換。と同等のお仕事になりました。

以下、システム概要です。
○ヘッドユニット
サイバーナビの旧製品のAVIC-VH9900です。

今はなき格納式のモニタと、本体部分がそれぞれ1DIN相当のサイズの筐体に納められていて、両者を上下に重ねて2DINスペースに取り付けることも、本体部分だけをシート下・トランク内にハイダウェイ設置することもできるようになっています。
2009年と12年前の発売で、ブルートゥース接続のためのインターフェースが別売り設定になってる点や、税別360,000円という価格に時代を感じます。
格納式のモニタはDIN幅を超える大型に出来ない点や、機械式の開閉機構のコストなどの点でラインアップから落ちてしまったんだろうと思いますが、今も欲しい人はいらっしゃるんですよね。なんとからならないもんでしょうか。。

○スピーカー
JBLのP660Cです。
かねてよりお知らせしております通り、JBLは日本のカーオーディオ市場から撤退しておりますが、当店で温存していた在庫品で対応させていただきました。
ざっと10年くらい前の製品で、2way+ネットワークの構成で税別38,000円でした。JBLらしいアメリカンな快活な出音は素晴らしく、コスパの高さがしみじみと噛み締められる実に良い製品でした。

今回お預かりした時点では、これが現行商品だった時代にお求めいただいたスピーカーが移設されていたわけですが、純正の2wayスピーカーのうち、ドアスピーカーがP660Cのウーファーに差し替えられ、さらにウーファー裏から、キット外のハイパスフィルターを介してJBLツイーターが(純正とは違う場所に)とりつけられていました。

これを今回の施工によって、ナビのフロント出力→→P660C付属のネットワーク→→ツイーター&ウーファーと、2wayともに標準の位置に納め直しました。

上記のサウンドアッププログラム相当のオーディオの手入れの他、リアカメラ配線の手直しなども行って、ご相談時の不具合は解決しました。それに加えて2wayともにJBL製品を最適な状態で取り付けたことによって、(当然ながら)音質も比べ物にならなくらい改善しました(^-^)

それでは施工の様子をどうぞ御覧ください♪

  • フロントドア

    それではドアの外観からです。

    軽自動車の多くは、ドアが車体に対して90度の角度に開くので、こんなアングルで撮影ができます。
    気持ち良いですね。

    標準のスピーカーレイアウトは右下のウーファーと、Aピラーの根元付近にあるセパレートツイーターの2wayです。
    コンテ・カスタムなので装備を良くしてあるようです。

    で、右上のクォーターガラスのところに乗っかっているのはJBLのセパレートツイーターです。
    前述の通り、純正ツイーターは引き続き標準の位置にあり、JBLのツイーターはドアスピーカーから分岐される形で、ここに顔を出しています。
    室内にP660付属のネットワークをおいて、ドアとピラーの2方向に配線を引き直すのが手間に感じたものと推察されます。

    しかしながら、ここにオチがあり、配線しようという形跡は認められたものの、回路的につながっておらず、ツイーターは鳴っていませんでした。
    音が出たり出なかったりという症状が常態化していたため、オーナーさまご自身も、JBLのツイーターから音が出てるのか否かまで、把握できていなかったものと思います。

  • ドアトリム取り外し

    トリムを取り外したところです。

    音が途切れる事でしたので、何が原因だろうと想像しながら内装を外したのですが、開けてみてびっくりです。助手席側はエッジが破けていました。

    破けていると言っても、経年劣化ではなく(そんなに古い製品ではないです!)、密接したドアトリムが押し込まれてエッジに負担が生じ、ついに破断してしまった様子でした。

    これはどうみてもクリアランスを確認しないで取り付けてますね。また、ネジ穴をスピーカーに合わせて開け直すのが手間だったのでしょう、上下の2本だけで留めてあります。
    これだと、仮にウーファーが破れてなかったとしても、盛大にビビってたことでしょう。

    ツイーターへの配線については、一見、ちゃんとやってあるっぽいですが、キット外のハイパスフィルターを介して接続を試みてあります。(前述の通り鳴ってませんでしたが)

  • アウターパネル防振

    前カットの現場検証の結果、サウンドアッププログラムによるスピーカー交換相当の作業を行うことが確定しました。

    ということで、もろもろ外してはがして、清掃し、アウターパネルの防振から着手しました。
    アウターパネルに貼ってある材料は、オーディオテクニカのAT7560Rです。標準的な5枚はりつけでまかないました。

    スピーカーホール周りの穴を見ると、標準で空いていた穴が12時半と4時半と8時半ですね。これに6時半の穴を足して「2点留め」にした模様です。

  • 運転席側スピーカー

    一旦作業場を離れて、状況分析です。

    運転席側のスピーカーは、ガッツリと内装のリブが当たり、損傷が生じている状態でした。
    さらに、この写真では読み取っていただけないのですが、中央の丸(センターキャップ)の背面にあるコイルと、コイルの周囲を取り巻くマグネットとが「くっついていました」

    くっつく?なんのこと?と思われるでしょうが、あり得るのです。。
    前述の通り、このコーン(振動板)には内装の裏側があたって押し込まれていました。それも均等にあたってるわけではなく、ナナメにおしこまていました。ということは、常識的には触れ合わないはずの、中央のコイルと、その周囲に位置するマグネットとがぐしゃっとナナメに接触してしまうわけです。

    この状態で断続的に通電すると、ショートを起こして火花がでて、「プチ溶接現場」に様変わりするわけです。これによって両者が「くっつく」という現象発生に至ったようです。

    この現象は左右両方のスピーカーに発生しており、継続使用は不可。廃棄決定です。

  • インナーパネル最終

    インナーパネル側が終わったところです。

    スピーカーは奇跡的に温存していた同型品を使うことになりました。
    ここまでの説明でご推察のとおり、インナーパネルとドアトリムとの間はクリアランスが厳しいので、MDF等でのバッフル制作は行わず、鉄板に直接取り付けています。当然、ネジ穴は4箇所確保して、採りうる最善の方法で取り付けました。

    しかしながら、ドアトリムのスピーカーグリル裏に設けてある円形のリブ(コーンを押し込んでいた相手)がそのままではいけません。
    よって、これを切除し、さらに、スピーカーの周りをスポンジで囲って、コーンの保護とドアトリム内の空間への振動もれの抑制を試みます。

  • スポンジ素材

    スピーカーまわりのアップです。

    このスポンジは、オーディオテクニカのサウンドチューニングアイテムとして発売されている「サウンドプルーフィングウェーブAT-AQ442」という製品です。
    そこそこ厚みと弾力があるので、内装を足で押してもスピーカーへの接触を防いでくれます。
    スポンジ製ということで、内装にはまんべんなく接触してくれますし、発泡も抑えめで硬めに仕上げてあるので、高い波動漏れ性能と、耐久性が期待できます。

    すきまスポンジ。というだけならダイソーにもありそうですが、こういうものはきちんと用途を定めて作ってある専用品に限りますね。

  • 純正ツイーター

    次にツイーター交換前後の様子をご覧いただきます。

    ピラーを外すと、車体側にステーでツイーターが取り付けられていました。
    角度も付いていて、車体側についているという事もあり、この位置に置き換えるのがベストなので、このあと、仮固定してピラーとの干渉を確認しました。

  • 標準位置ツイーター差し替え

    交換後です。

    JBLのツイーターはもっこり半円球状で、純正ツイーターを支えていたステーの上に乗せると(懸念したとおり)干渉してしまいました。
    また、ステーで設けてある「角度」についても、それほどの音響的効果が見込めるほどのものでもなかったので、写真のように強力両面テープで固定するのが良かろうとの判断に落ち着きました。

    考察の段階では、内装(ピラーカバー)側に固定することで、それなりの角度をつける案もありましたが、多少の加工賃も加わりますし、費用対効果を考えて、これが最善と判断しました。

  • リバース信号の取り出し

    ドコの写真?と戸惑ってしまいますね。
    リヤのテールライトのレンズの裏側の写真です。

    背景としては、音が途切れるという症状の他に、ナビと連動しているバックライトの画像が時々消えたり、また見えているときも画像が荒れたり色が薄くなったりという症状がありました。

    関連する箇所を確認していくと、電源の取り出し部分に不穏は空気が立ち込めているのに気づきました。
    バックカメラというのは、その名の通りバックのときだけお世話になる機器なので(スマートミラー除く)、後付けカメラを作動させる電源をリバースランプのところから分岐させる形で取り出すのが一般的です。

    よって、発想自体は常識的なのですが、接続方法が極めて極めてまずいです。
    結論から言って、カメラの画像の不調は、この接続不良による不安定な電圧が原因だったのですが、とられていた接続方法は、リバースランプの配線(青黒)の途中の皮膜を剥いて、左上からアプローチしているカメラの配線(赤黒)の先を手でねじり合わせた後、ホットボンドで固めるという、極めて独善的かつ背信的な方法でした。

    ホットボンドで絶縁ができるだろうと考えたのはなんとなく推測できますが、それ以前に手でねじり合わせただけでは接続になっておらず、振動によって容易にゆるみ、接触したりしなかったりという状態になります。実際、今回の原因がまさにそれでした。(ねじってビニールテープというのも同様にアウトです)
    また、カメラの消費電力は数十ミリアンペアと極めて低いし、通電時間がごく短いので、現実的に激しい事故にはなりにくいですが、車両における結線不良は、車両火災とつなげて考えるのが常識です。

    ということで、こういう接続を行うときは、最低でも配線コネクターを使うか、望ましくはスプライス端子(金属の帯)を使ってカシメるのが原則です。

  • カメラ配線引き込み

    最後はバックカメラ配線引き込みの手直しです。

    配線(結線)状況の確認作業の途中、グロメットが大きくダメージを受けているのに気づきました。
    前出のカメラ用電源ケーブルはこのチューブとゴム製グロメットの中を通すのが理想なのですが、、チューブ内にケーブルを通すのがめんどくさかったらしく、ボディに接している円形のグロメットに穴を開けて直接通し、その後の養生も行われていなかったため、容易に水が侵入する状態でした。

    ゴム製のグロメットは、隔壁にケーブル類を通す際に、気密性を維持するために介在させる「シール材」なのですから、これに養生もなく穴を空けてしまうなんてありえません。
    頭痛が痛くなってきました。

  • シーリングで養生

    養生したあとの様子です。

    少々手間がかかりましたが、カメラ用のケーブルはチューブ内に通しなおし、理想的な経路で配線をしました。
    損傷したグロメットについては、すぐに部品を調達することも叶いませんので、シーリング材をつかって気密性を回復させました。

  • 作業後記

    今回はダイハツ・ムーブ・コンテカスタムのオーディオ改善事例を御覧いただきました。

    改善というと、一定の水準でバランスしている対象(物)を引き上げる行為を指すと思いますので、正確には補修・改修の部類かもしれないですね。

    お店のサイトでいろいろ情報発信させていただいてる影響で、音質改善系に加えて、不具合解消系のご相談も頂く機会が増えました。
    実際に分解してみると、取り付けや防振の作業品質がいまひとつで、ビビリが生じてたり、所定のパフォーマンスが引き出せてないというのは多く目にしますが、今回の案件のように背信的なのも、ごくたまに出くわします。

    標準的な作業方法はあるものの、カーオーディオ屋さんに資格制度があるわけじゃないですし、こういうことも一定の確率で起こるんだろうと思います。
    どうか、妥当な商品やサービスお選びになられますよう、お気をつけになってください。

    サービス内容に関する説明不足や、作業時の過失等に枠を広げて考えれば、当店もお客様の期待を裏切ってしまうことはあり得るわけですので、十分に気を引き締めて行きたいと思います。


    ドラレコ・レーダー・ETC取り付けなどの軽作業から、スピーカー取り付け、旧型車のオーディオリフレッシュ、果てはフルオーディオまで。
    ご希望とご予算に応じて柔軟にプランさせていただきます。
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