マツダ(NC)ロードスターのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
マツダ・ロードスターの事例紹介です。
言わずと知れた、日本を代表するライトウエイトオープンカーです。
初期モデルは1989年。発売とともに大ヒットとなり、トヨタMR-S、ホンダS2000といった国内勢の他、フィアット・バルケッタ、BMW・Z3、メルセデスSLKといった海外メーカーも追随するムーブメントを起こしました。
新市場の立ち上がりには、必ずきっかけとなる一台があります。
スポーツワゴンカテゴリにおけるレガシィ、ミニバンにおけるステップワゴンやエスティマ、コンパクトカーの高品質化にはヴィッツといった具合に、ロードスターは中排気量のオープンカーカテゴリの市場拡大と安定において、大きな役割を果たしたモデルと言えます。
ロードスターは1989年の初期モデル(NA型)発売後、2代目NBが1998年、3代目NCが2005年とモデルチェンジを重ね、現行モデルは2015年から発売されたND型です。
ロードスターの最大の特徴が、オープンボディであるが故のソフトトップ(幌屋根)ですが、3代目のNC型から設定された流麗に開閉する折りたたみ式のメタルトップも強力なアピールポイントになっています。
今回ご登場いただくロードスターは3代目のNC型です。
モデルチェンジのたびに洗練され、現行モデルはマツダ車共通の非常にシャープな顔つきになりましたが、NCは初代から続くおだやかな丸みのあるボディラインに、キリッと切れ長の目のコントラストが素敵な一台です。
このテイストに惹かれるファンの方は少なくないようで、発売から16年目に入りますが、丁寧に維持していらっしゃるオーナー様からのご相談をときどき頂戴します。
今回のオーナー様もその一人で、?リフレッシュメンテナンスの一環として、古くなったBOSE仕様の純正スピーカーを新品に更新したものの、ビビリ音が消えないのでなんとかならないか??Bluetooth接続で曲再生できるJOYNの導入にも興味がある。。と2点についてご相談いただきました。
車の現状を拝見すると、カロッツェリアのオンダッシュナビと、パナソニックの地デジチューナーがついており、音声出力をBOSEシステムのAUX(外部入力)として取り込めるように、軽加工を施してありました。
現状把握を元に、提起していただいた2点の課題を解決するため、以下のようにプランしました。
?ドアのビビリ
曲を大きめにかけて触診してみると、スピーカーそのものの不具合ではなく、ドアパネルと内装周りからビビリが発生している様子でしたので、ドア防振で解決できると判断しました。
施工グレードは、ガチンコのデッドニングではなく、オーディオテクニカの材料を使った、ライトなドアチューニングとし、内装裏にも別途、施工することとしました。
?Bluetooth接続で曲再生できるJOYNの導入
これについては、コンパクトアンプ兼ブルートゥースレシーバーであるJOYN導入のご意向がほぼ固まっていたので、機器選定ではなく、接続方法の検討がこちらの仕事です。
BOSEシステムに対する音の入力は、現状で設けられているAUXが入口になっているので、これはそのまま活用させていただくとして、、AUXに対する直接の出力元としてJOYNをつなぎ、そのJOYNのAUXに対してナビ音声を入力するという2段構えがシンプルで良いだろうと判断しました。(※地デジチューナーはご希望により撤去)
施工後の使い方は以下のようになります。
?ラジオ受信などBOSEヘッドでできること→純正のシステム内でスピーカー出力
?ブルートゥース楽曲再生→BOSEヘッドをAUXに切り替えてJOYNで受信
?ナビ音声→BOSEヘッドをAUX切り替え and JOYN入力もAUX切り替え
・・という具合です。
ユウウツの種だったビビリ音の解消と、ブルートゥース再生によるソースの追加を高コスパで実現することができました。
施工の様子をどうぞ御覧ください♪
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フロントドア
それではドアの外観チェックからです。
今回のロードスターはBOSEサウンドシステム装備車ということで、スピーカーが多いです。
標準がフロント2wayの4スピーカーなのに対して、フロント2way+センター+リヤの6ユニットで構成され、アンプはセパレート式になっています。
フロントの2wayはドア内で完結しており、右下定位置にウーファー、中腹のまんまるグリルの中にツイーターがレイアウトされています。
前述のとおり、当初の診断では、一定以上の音量を出すとビビリの発生が認められました。
発生源は主に内装側で、特定の一箇所ではなく、複数箇所で発生しているような感じでした。文字通り共振ということでしょうか。 -
アウターパネル作業
それでは作業に入っていきます。
ドアトリムを外し、全体を覆っているビニールシートを剥がしたら、清掃です。
登録から15年経っている車です。しっかりと清掃し、脱脂をします。
下地が整ったら、オーディオテクニカのAT7560Rを配置します。
貼る枚数は中央1枚+上下左右の4枚=合計5枚が標準ですが、2ドアで面積が大きいので、6枚使いました。
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インナーパネル作業
インナーパネル側が終わったところです。
アウター側が終わったら、樹脂パネルと純正スピーカーを元通りに取り付け、オーディオテクニカのAT7550Rを貼り付けます。
制振力の強いデッドニングの場合は隙間なく全面に貼りますが、効果がマイルドなドアチューニングの場合は要所を抑える貼り方になります。
基本的にリブが少なめで平面が広いところがブレやすいので重点的に貼り、ノックしてみて怪しいところにも貼っていきます。
振動の発生源となるスピーカー周りも重点配備します。 -
ドアトリム防振
ドアトリムの裏側の様子です。
施工前の診断でビビリが認められたドアトリム裏にも、インナーパネルと同量程度の防振材を貼りました。
トリム裏への施工は、インナーおよびアウターパネル防振でドアをエンクロージャー化した後の、ステップアップメニューとしての位置づけですが、ビビリ症状が顕在化している場合や、静寂性を得たいといった目的がある場合も音質うんぬんはさておいて、施工検討の対象となります。
結果として、当初認められた症状はきちんと収まり、今まで以上のボリュームで再生してもビビりは発生しなくなりました。
それに加えて、ドア防振本来の効果によってスピーカーの稼働環境が改善したので、音量に伴って目立ってくる歪みが発生しにくくなり、これまで以上の大ボリュームでも快適にリスニングを楽しめるようになりました。
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JOYN取り付け
こちらは助手席下の様子です。
向かって左側が進行方向。右奥に見えるのがシート後方のバックパネルです。
シート下の一段、落ち込んだフロア面にオンダッシュナビの本体と、JOYN本体を並べました。
おいただけだと動きますので、マジックテープのオス側を筐体側に貼り、フロアカーペットに食いつかせることで固定しています。
接続フローは、冒頭の接続図にもあるように、ナビの音声出力をハイローコンバーターで下げてから、JOYNの外部入力として取り込んでいます。
写真でいくと、左奥にある小さい黒いハコがハイローコンバーターです。ナビ出力がハコの左側から入って、ローレベル信号が赤白のRCAプラグから出て、手前にあるJOYNのAUX端子(3.5Φステレオミニプラグ)に入っています。
ナビ本体は後ろ向きなので、CDを取り込もうという場合は本体をベリッと浮かせて出し入れすることになりますが、今後はスマホからのブルートゥース経由再生がメインになりそうなので、これでよしというご了解を得て、このようなレイアウトになっています。ご了承ください。
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JOYNコントローラー
JOYNのコントローラーの設置状況です。
シフト前の浅いポケットのところに設置しました。
ご覧のようにJOYNのコントローラーはコンパクトなスティック状です。センターコンソール付近には、ちょっとした隙間やくぼみがあるものなので、違和感なく設置できる確率は高いです。
純正のポケットに金具を折り曲げたステーを製作して固定しました。
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機器の整理
お預かり時の助手席シート下の状況です。
今回の作業はJOYNの取り付けと合わせて、◯地デジチューナーと◯(ナビのオプションとしての)Bluetoothレシーバー、◯TVアンテナ、◯ナビor地デジの音声選択セレクターの取り外しも含んでいます。
ということで、JOYN取り付け前に不要な機器群を整理し、下車して頂く必要があります。
ナビ本体は、固定されておらず、シートに干渉していて傷だらけでした。右側がPanasonicの地デジチューナーです。
配線はぐちゃぐちゃですね。ハーネス内に適宜ヒューズが入っているので、車両火災のような最悪の状況にはなりにくいですが、ちょっとこれはいただけないですねぇ。
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配線の整理
なかなかホラーな状況になっております。
こうこられると、それぞれをたどって整理するのは事実上ムリなので、機器側に刺さっているカプラと、車両側への接続の両方を一旦外してフリーにしてからスタートするのが最速です。
前述の通りヒューズが入っていれば最悪にはなりにくいですが、足で踏むのが前提になっているところにこれはまずいですね。
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配線整理後
整理後&JOYNも設置後の状態です。
機器の撤去にともなって不要になる配線は取り外し、必要なものは手前のサイドシル側に寄せてテープで固定しました。
配線整理に要した時間は正味2時間程度でした。 -
作業後記
今回はNCロードスターへのJOYN取り付けの事例を御覧いただきました。
あらかじめ設置されていたオンダッシュナビと併存させる条件で取り付けましたので、両者合わせてBOSEシステムに外部入力させるという変則的な接続方法となり、そのまま参考にしていただきにくい格好となりましたが、どのような条件でも何かしら解決策は見いだせるんだなー。とご理解いただければと思います。
今回登場したJOYNは、特にスペースに余裕のないオープン系のスポーツカーや、できるだけ外部機器を積みたくないオーナー様に好評です。
メーカーさんが積極的な販促活動をなさっていることもあり、認知度もそこそこ上がってきているようですね。
当店でも、ロードスターを始めとして、フェラーリ458スパイダーや、◯など、多くの車で取り付け事例がございます。
JOYNは省スペースで取り付けられる点に加えて、取り付けのしやすさも売りにしており、車種別の取付キットが豊富にラインアップされています。
今回のロードスターに関しても、NB、NC、ND、RF(いずれもBOSE仕様車含む)と全モデルに対して取付キットが用意されており、電源取り出しの他はカプラーオンで取り付けることができます。
手先が器用でお時間に余裕のある方ならDIYも可能ですし、当店にお任せいただけるようであれば、キットを活用する分、工賃も安めに上がります♪
愛すべきロードスターのサウンドアップをお考えのお客様。
DSPのような調整機能は持ちませんが、リーズナブルな音質改善をご希望でしたら、ご検討の選択肢にJOYNも加えてみてくださいね。
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