スバルレヴォーグのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.653(お問い合わせの際にお伝えください)
model
スバル レヴォーグ
system
メインユニット:純正センターインフォメーションディスプレイ
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:FLUX MC261
リアスピーカー:純正
サブウーファー:KICKER HS10
プロセッサーアンプ:HELIX P-SIX DSP MKII
ケーブル:kaiser swing、audiotechnicacomment
新レヴォーグのフロント2wayを交換してパワードサブウーファーを投入し、リヤスピーカーも含めた7chをDSPアンプで制御するシステムです。
オーディオ出力を確保するために、11.6インチの巨大ディスプレイの脱着を敢行しました。
スバル・レヴォーグの事例紹介です。
インプレッサをベースに開発され、多くのスバリストの皆さんの拍手を持って迎えられたのが2014年。以来、レガシィと並ぶ看板車種としてスバルを牽引してきました。
そして発売から6年目となる昨年、待望のフルモデルチェンジを果たし、VN5型としての歩みを開始しました。
今回ご紹介する新型レヴォーグのオーナー様は、旧型モデルからのお乗り換えのお客様で、昨年末から載せ替えを含むシステム検討のご相談を受けておりました。
新型の発表自体は昨年開催の東京オートサロンで行われておりましたが、デリバリーが開始されたのは年末にさしかかってからで、オーナー様はめでたく初期ロットをGETなさったようです。
当店側も、即ご入庫いただけるように日程を合わせてお迎えしました。
システムの概要は、純正のオーディオシステムをソースとした、フロント2way・リヤ+パワードサブウーファーで、音の最適化にDSPアンプを組み入れています。
◯ヘッドユニット
フルモデルチェンジによってもたらされた新型レヴォーグのインフォメーションシステム(カタログ上の表記はセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステム)は、最近の新型車と同様に、各種車両情報の表示・操作を兼ねた統合ユニットです。(このディスプレイと同時装着で利用可能になるのが、新コネクテッドサービスのSUBARU STARLINKです。)
写真でもお分かりのように、ディスプレイの大きさが目を惹きます。サイズは11.6インチあり、斬新なタテ型レイアウトをとっています。フルサイズのタブレットがビルトインされたような格好ですね。このように画面の面積が増えれば表示される情報量が増えるメリットがあるわけですが、特にナビとして使う場合、この縦横比そのものにも大きなメリットを感じました。2D表示にしろ3D表示にしろ、タテが高い分、見通しが良好な感覚が得られ、心の余裕が余裕が生まれる気がします♪
このディスプレイ関係のモジュールは、モノ自体が大きいため、上下右左・中段と嵌合部分が多く、カプラもバチバチと沢山で、脱着は結構大変でしたが、なんとかスピーカー出力を取り出し、DSPへ受け渡すことができました。(エントリ最後に脱着風景の写真あり)
◯スピーカー
フロント2wayスピーカーはオーナー様のご指定でFLUXの製品を使いました。
FLUX(フラックス)はご紹介の機会が少ないブランドですね。ドイツのスピーカーメーカーで欧州の大手自動車メーカーや、プレステージカーメーカーへの採用実績を豊富に持つ、50年くらいの歴史のある会社です。(MINIの事例がありました)
2way・3way製品はフラッグシップのリファレンスシリーズ(25万・40万)を筆頭に、マエストロコンペティションシリーズ(17万・25万)、マエストロシリーズ(11.9万・17.8万)、スポーティーシリーズ(4.5万・7.5万)の4カテゴリで構成され、サブウーファーはエリートシリーズ(19.7万・22.4万)とネックスシリーズ(6.8万・7.1万)の2つから構成されています。
このラインアップの中から、今回はマエストロシリーズに属するはFLUXのMC261(税別119,000円)をご指名いただきました。
◯DSP
DSPは、こちらもドイツの老舗であるヘリックスの P-SIX DSP MKII(税別180,000円)です。
こちらは現行品ですが、これまでお乗りだった初代レヴォーグからの移設という形で取り付けました。
P-SIX DSP MKIIはアンプ内蔵型DSPで、アンプ内蔵型カテゴリのフラッグシップモデルです。ひとつ120Wの出力を持つアンプを6ch分搭載し、制御可能なch数は、アンプ増幅しないプリアウト出力2chを含めた8ch対応となっています。
DSPの仕事の中核を担うプロセッサーはAnalog Devices 社製 64bit プロセッサー。D/A・A/Dコンバーターはいずれも、定評のあるバーブラウン製です。
昨今のDSPアンプとしては標準的な260×50×190(mm)のコンパクトな筐体を活かして、運転席下のスペースに設置しました。
◯パワードサブウーファー
パワフル系では常に候補に上がるキッカーのHS10(税別78,000円)です。
最近主流のシート下に収まるタイプで、助手席シート下に収めました。
モデルチェンジ前のユニット径は8インチ(20センチ)でしたが、10インチ(25センチ)の拡大されました。ボディは重量感たっぷりのダイキャスト製で、6.35kgとずっしり安定しています。
定格出力は弟分のHS8の150Wに対して180Wと2割増しで、大口径ユニットを元気よく駆動してくれます。
前述の如く、モニタ周りの分解はえらく大変でしたが、スピーカーは標準の位置で差し替え、DSPとサブウーファーは前席の下と、終わってみれば外観に変更が加わらない整然とした仕上がりでフィニッシュです。
記念すべき新レヴォーグ第1号の施工の様子をどうぞ御覧ください。
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フロントドア
それではドアからです。
手違いがあって本撮影したのを消してしまいましたので、テスト撮影の写真で失礼しますm(_ _)m。
フルモデルチェンジなので、初期型に対して全てが変わっていますが、曲線ではありながらも、直線をイメージさせる基調はしっかり踏襲されているように思います。まあこれはレヴォーグに限らず、富士重工業時代からの伝統だと思いますが。。
スピーカーレイアウトは前方下の定位置にウーファー、ダッシュボード両端奥にツイーターで、初期型と同じです。 -
ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
雨水侵入防止用のビニールに、外来ノイズ防止用の防振・吸音材が重ねられています。
純正スピーカーは楕円の樹脂製バッフルに、円形のコーンがついています。これはトヨタとの共通部品だと思います。
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アウターパネル作業
アウター側の防振が終わったところです。
ビニールシートを剥がして、接着剤のブチルゴムを綺麗に除去し、清掃と脱脂を済ませたらアウターパネルを防振していきます。
スピーカーケーブルはこの時点で通しておきます。
ドア内への配線は、前方ヒンジ部のゴムチューブを介して引き込まれる仕組みが一般的ですが、スバルの場合、構造に特徴があります。
一般的なのは、途中が蛇腹になった一本のチューブですが、スバルの場合は、ドア内に到達した後、途中で二股に分かれる造りになっています。また、分かれた後もチューブの終わりまでが比較的長く、雨水の侵入リスク軽減に関する強い配慮が感じられます。
配線作業については、二股に分かれていても、多少気合いを入れれば配線通しの治具を使って通せなくないこともありません。が、力加減によっては既存のケーブルにもゴムチューブにも負担をかけるリスクがありますのでいけませんね。
よって、チューブの起点となるキックパネル部分で車両側との嵌合を外し、チューブ内から全ての配線を取り外してから、スピーカーケーブルを含めて通し直す工程を取っています。 -
インナーパネル作業
インナー側の作業が終わったところです。
配線を引き込んだら、バッフルを固定してスピーカーを装着します。
純正スピーカーは、楕円のフレームに正円のスピーカーという作りですので、スピーカーホールの開口部は、長手側で20センチを優に超える大きな楕円になります。よって、バッフルボードは相応の大きなものとなり、その上にスピーカー径に応じたサイズのリングを組み合わせて作成することとなります。
なお、いつもご説明差し上げているように、リング部の内面は奥に行くに従って広くなるテーパー形状に仕上げてあります。
防振の方は、制振力の高いデッドニンググレードで行っていますので、ご覧のように全面貼りです。
今回取り付けたDSPアンプ(HELIX P-SIX DSP MKII)の内蔵アンプは1chあたり120wと、DSPのアンプとしては最大クラスの出力を誇りますので、全面貼りでバッチリとドアを固めて、スピーカー・DSP共に、持てる性能を十二分に発揮させてやりたいと思います。
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純正ツイータースコーカー
純正ツイータースコーカーです。
一般的なツイーターは小鳥の鳴き声レベルの1.5kHzあたりより上を担当しますが、これは人の話し声レベル(男性500Hz・女性1kHz)までをカバーするユニットなので、中音域ユニットを指す名称であるスコーカーとくっつけた名称が付いています。
このユニットへ繋がるスピーカーケーブルには、ドアのウーファーに向かうケーブルと同様、フルレンジ信号が出力されてきていますが、ユニットの手前のハイパスフィルターで低域側がカットされる仕組みになっています。純正でセパレート型のスピーカーシステムを持つこの仕組みとしては、ごく一般的です。
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標準位置ツイーター取付
ツイーター交換後の状態です。
当店のオリジナルパーツである、トヨタ・スバル用スコーカーツイータートレードインブラケット?型を使用して、FLUX MC261のツイーターを固定しました。
ブラケットの中央には、ホルソーのガイドとして使える小穴が開けてあるので、取り付けたいツイーターユニットの外径と同じホルソー刃を使って穴を開けていただくと、ユニットをピッタリ沈めることができます。
今回は、FLUX MC261のツイーターが固定できる35mm程度の刃を選択して穴をあけ、キットに付属していたフラッシュマウントとネジ式の金具を使って固定しています。
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助手席下
オーディオ機器の設置場所として定位置の前席下をフル活用して取り付けを行いました。
まずは助手席側です。
こちらにはキッカーのパワードサブウーファー、HS10を設置しました。
こういった取り付けを想定して企画された商品ですので、収まりは良好ですね。しかしながら、後席足元に向けた送風口をフロアに設けてある車の場合、冷房で冷やされるのも暖房で加熱されるのも具合が悪いので、塞ぐか、迂回させる加工が必要になります。
ということで、送風口を迂回させる工作を施しました。
太めのコルゲートチューブ5本で、元の吹出口と同等の面積になりましたので、タコの足のように漏れのないように繋ぎ合わせて後方に流しました。
メーカーが射出成形で作った専用パーツとは違うので、見た目が少々アレですが、低廉な材料で十分に目的達成できるので、なかなかよい解決策だと思っております。 -
運転席下
次は運転席側です。
こちらにはヘリックスのDSPを設置しました。
インフォメーションモニターの裏側から取り出したスピーカー出力を入力し、フロント2wayとリヤ、パワードサブウーファーへの8系統を出力しています。(サブウーファーは2系統割り当てています)
トランクやラゲッジスペースへの設置に比べて、ここはケーブルの長さが短くて済むのがいいですね。入出力ともにハイレベルなので、多少長く引いても(ローレベルのRCAに比べて)ノイズの影響は受けにくいですが、予算が節約できますのでお財布に優しくなります。
ご覧のように、こちらもエアコン送風口を延長しています。
右奥から出ているのは、PCと繋ぐためのUSBケーブルです。DSPの調整を行うときだけ引っ張り出すことになります。
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資料映像・分解作業中
フロントスピーカー出力を頂戴するために、センターインフォメーションディスプレイを取り外したところです。
思っていたよりたくさんのカプラーがあり、面食らいました。
みたところ上下2段に分かれた構造になっているようです。調べてみたところ、11.6インチパネルを選択しない場合、上段にはディーラオプションの9V型ビルトインカーナビをつけることができるようで、下段側にはエアコンコントロールなどの画像を表示する7インチインフォメーションディスプレイがつくようです。そういうわけで上下二段体制になってるんですね。
なお、オーディオレスの設定もあり、この場合は上段側が樹脂パネルでフタされることになるようです。 -
作業後記
今回は新型レヴォーグのサウンドアップ事例を御覧いただきました。
初期ロットのデリバリー開始日から一週間ほどでご入庫いただいたので、当然ながら公道では一度も見たことがなく、初対面の場所=当店の店頭という初体験を味わってしまいました。ちょっと感動です♪
初めて分解する車ですので、独自性に関する情報の一つもドヤってみたいところですが、インフォメーションパネル裏のカプラがたくさんありますよ!以外は、変わったところも、特段の制約もありませんでした。
オーディオに関しても、純正オーディオシステムからのスピーカー出力さえ確保できれば、後はどうにでも料理できてしまう時代なので、これも全く制約はありません。
新レヴォーグのオーナーになられたお客様で、オーディオのグレードアップをご検討の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
音の出口の整備をワンストップで済ませられるサウンドアッププログラムによるスピーカー交換から、パワードサブウーファーによる低音域の強化、DSP投入による音場の最適化、更には電源周りのインフラ整備も含めた本格ハイファイ構築まで、ご予算とご要望に応じて幅広く対応させていただきます。
ご相談はお気軽にどうぞ♪
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