AMGA 45 4MATIC(W176)のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.645(お問い合わせの際にお伝えください)
model
AMG A 45 4MATIC(W176)
system
メインユニット:純正
デッドニング:DIY
ドアチューニング:DIY
フロントスピーカー:MOREL MAXIMUS602
リアスピーカー:MOREL MAXIMO ULTRA602
サブウーファー:μDIMENSION
プロセッサーアンプ:HELIX V-EIGHT DSP Mk?
ケーブル:kaiser swing
comment
スピーカー交換済みの車両にヘリックスのDSPアンプを取り付けました。
前後とも2way(合計8ch)にパワードサブウーファーを加えた10ch制御によるシステムです。
AMG A 45 4MATICの事例ご紹介です。
このクルマはメルセデス・ベンツのコンパクトカテゴリ・AクラスをベースとしたAMG仕様車です。
搭載される2リッター4気筒ターボエンジンは365馬力を発生し、トヨタのカローラスポーツと同程度のサイズのボディを軽々と振り回します。
Aクラス自体は1997年にデビューしていますが、当初からAMGモデルが設定されていたわけではなく、2012年にモデルチェンジした3代目(W176)をベースに2014年にA45 AMG 4MATICとしてデビューしたのが最初です。その後一度モデルチェンジを経て、現行車はW177となっています。
今回お迎えするのは、初期型のほうのA45 AMG 4MATICです。
オーナー様は他店様で前後スピーカー交換をなさった後、デッドニングなどのDIYで音質アップへの道を模索していらっしゃいましたが、更にステップアップしたいとのことでご相談いただきました。
お客様のご意向を伺いつつ検討した結果、アンプ内蔵式DSPを取り付けて、全体の音像の最適化を図ることになりました。
前後ドアについているユニット数は8個で、これにパワードサブウーファーもお使いでしたので合計10ch必要になります。そこでHELIXの10chDSP内蔵8chアンプを搭載したV-EIGHT DSP Mk?(税別170,000円)をお勧めさせていただきました。
交換済みのスピーカーは、フロントがモレルのMAXIMUS602(税別55,000円)、リヤはmaximo MAXIMO ULTRA602(同50,000円)という製品でした。
もともと、前後ドアのスピーカーを交換したのみのところにDSPを付けることになりますので、施工内容としては、純正デッキ(COMMANDシステム)のスピーカー出力を、ラゲッジスペースに設置するV-EIGHT DSP Mk?に引き込み、そこから前後ドアに向けてスピーカーケーブルを新規に引いて、全ユニットに接続(訳あってハンダ付け)する格好になります。
同じくラゲッジスペースに設置したパワードサブウーファーについては、スピーカーケーブルではなくてDSPのプリアウト出力(RCA)から信号を供給して駆動します。
あとは電源ですね。DSPアンプ/パワードサブウーファーというと、どちらも一定の電力を消費しますので、アクセサリ電源からというわけにはいきません。
バッテリーから直接引き込む、通称「バッ直」によって電源を確保しました。
前後スピーカーを交換済みでしたので、それなりの量感は得られていましたが、DSPアンプ搭載によって、全10chの帯域調整・運転席への音の到達時間の補正・そして若干のイコライジングを加え、抜本的なクオリティアップを図ることが出来ました(^o^)
それでは施工の様子をどうぞご覧ください♪
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フロントドア
それではドアチェックからです。
メルセデスで最もコンパクトなクラスの車でも、装備はしっかりしてますね。
作り込みの質感の高さもメルセデスならではです。
スピーカーレイアウトは、ウーファーが定位置の左下、ツイーターはミラー裏のグリル内です。 -
ドアトリム取り外し
トリムを取り外したところです。
スピーカーはモレルのMAXIMUS602に交換済みで、モジュールパネルには少し防振材が貼ってありました。
この型のメルセデスベンツは、スピーカーの取付方法が変わっていて、モジュールパネルの「裏側」からリベットで固定されています。
しかし、リベットを打ち換えた形跡もなく、汎用のバッフルが直接モジュールパネルにネジ止めされて、スピーカーが付いていました。また、アウターパネルも防振されていませんでした。
ということは、おそらくモジュールパネルは外さずに、純正スピーカーを壊して取り外し、バッフル取り付け→スピーカー固定という工程を経たものと思われます。
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スピーカー近影
スピーカーのアップです。
DSPから直接スピーカーケーブルを繋ぐので、結線のためにスピーカーユニットを外しました。
写真をご覧いただくと、左側に黒い部品がついていますね。実はこのMOREL MAXIMUS602は、別体式のネットワーク回路を持たず、製品に直接実装する方式ととっています。この黒いのは高音域をカットするためのフィルター(コイル)なのです。
なお、ツイーターのほうの低域信号カットは、インラインフィルター(ケーブルの途中についているフィルター)にて実現しています。
写真のウーファーのスピーカー端子は、デュアルボイスコイルのように、手前側と奥側の両方に端子台が備わっています。
奥側の端子台には(抜き差しできる)ファストン端子が設けられていて、こちら側には回路を通った配線が端子台にハンダ付されています。
この両端子を使って、プラス側にコイルを直列に介在させるような回路を作り出しているわけです。
せっかくの洗練された仕組みですが、今回はDSPで適切な帯域に調整した(高音域を抑制した)信号を送るため、付属のフィルター機構は不要になってしまいます。
よって、コイルをスルーするために、コイルに向かう手前の端子台に直接スピーカーケーブルをハンダ付けしています。 -
スピーカー取り付け
スピーカーを再度取り付けた状態です。
スピーカーケーブルをハンダ付けした後、元通りにスピーカーを取り付けました。
ドア防振は、もっとしっかり貼り込みたい気もしますが、今回はDSPアンプ取り付けのみですので、共鳴などの症状があれば改めて。ということですね。
スピーカー周りのスポンジは、付いていたものを元通りにつけ直しました。
これは振動板から生じる波動がドアトリム内の空気に伝わるのを抑制する目的の部材ですね。これは専用品でもあるので、相応の効果が期待できると思います。
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リアドア配線引き込み加工
リアドアに配線を引き込むカプラー部分です。
写真で見る限りおだやかです。
関ヶ原も観光地として眺めればおだやかなわけで、今回の最大の難関が、このカプラーを舞台にしたスピーカーケーブル通しでした。
リアドアには、ツイーターとウーファーの2wayユニットがつくので、ここに2組(4本)のケーブルを通さなければならず、加工が必要になるわけです。
ご覧いただくとお分かりになると思いますが、カプラーはコンパクトであまり余裕がないうえに、下からの入り口と、ドアへの出口が90度に交差しているので、加工の際に破損させないように気を遣う必要があります。
ヒヤヒヤ;;しながらも何とか開通に成功し、ケーブルを通すことが出来ました。
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スピーカー取り付け
リヤドアの作業が終わったところです。
苦心の末、カプラ部分のケーブル通しがおわり、スピーカーへの配線が終わりました。
ウーファーへの接続はユニットの奥側から。ツイーターへの線は手前にぶら下がっているギボシによって行います。
スピーカー周りのスポンジは再利用ではなく、いつも使用しているオーディオテクニカのAT-AQ442(サウンドプルーフィングウェーブ)を使いました。
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DSP設置状況
ラゲッジルームの地下一階に移動してきました。
パンク修理キットが収まっている床下収納部分に、DSPアンプを据え付けることにしました。
アンプ内蔵でもありますし、それなりに発熱はしますけども、ここは適当な隙間があるので冷却の問題はなさそうです。ただ、DSPそのものをカバーで覆うわけではなく、ケーブルがバラつくと雑然としますので全てファブリックのテープで巻いて養生しておきました。
DSPの上にチョコンと乗っているのはヘリックスDSP専用のWiFiコントローラーです。
通常、音響設定をする場合はノートPCと本機をUSBケーブルで繋がなくてはなりませんが、これがあるとワイヤレスで行えます。
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パワードサブウーファー
最後はパワードサブウーファーの設置状況です。
だいぶ年季の入ったμDIMENSIONのパワードサブウーファーです。
10年くらい前の商品になるでしょうか、シート下サイズのパワードサブウーファーの中でハイパフォーマンスな部類なので、結構オススメしていた商品です。
ご入庫の際は、助手席の足元に立てかけるように設置されていたので、今回は荷室に設置することになりました。
固定していないと、振動板とエンクロージャーが逆向きに動いてロスが生じてしまいますが、ちゃんとボードで固定してやると、振動板の動きがロスなく音に変換され、また伸びもズ〜ンと良くなりますね。
12月にcarrozzeriaから発売予定の新発想パワードサブウーファー(TS-WX010A)に交換を予定されているとのことなので、今回は電源部分をカプラーに加工して繋げました。
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作業後記
今回はAMG A 45のDSP搭載事例をご覧頂きました。
他店さんによるスピーカー取り付け・防振→オーナー様によるリヤスピーカー取り付け・防振→当店によるDSP取り付けというコンボだったので、当店で全て施工した他事例とは違う雰囲気のエントリになりましたが、その点ご了承ください(^o^)
今回登場したDSPアンプは2回目くらいでしょうか、一時期は8ch分のアンプを内蔵しているaudisonのAP 8.9bit(税別10万円)のシェアが非常に高かったのですが、フロント2way+サブウーファーの構成で、そこまでチャンネル数はいらないよ。という方には5chアンプ内蔵のAP5.9bit(税別76,000円)が売れていたり、また、ドイツのESX社から出ているXE6440-DSPは、税別75,000円のプライスでありながら8ch内蔵というコスパの良さが支持されて、なかなかの激戦模様となっております。
ただ、今回のHELIX V-EIGHT DSP Mk?は、8ch分のアンプを内蔵し、プリアウト2chを含む10chまでのプロセシング対応というキャパシティの大きさと、ヘリックスのハイエンド機ならではの高品位パーツを搭載している点で目を引く存在となっております。
車のヘッドユニットがビルトインタイプへと変化した昨今の車事情を受けて、ソース側のグレードアップの要として、DSPは避けて通れないアイテムへと成長してきました。市場の変化に歩調を合わせて、品揃えも日に日に充実度を増してきています。
DSPアンプ導入による音場の最適化にご興味がお有りのお客様は、どうぞお気軽にご相談ください♪
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