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トヨタヤリスのオーディオインストール事例

サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>

  • 事例No.641(お問い合わせの際にお伝えください)

    model

    トヨタ ヤリス

    system

    メインユニット:純正ディスプレイオーディオ
    デッドニング:フロント
    フロントスピーカー:プレミアムダブルツイーターシステム、audison AV6.5
    リアスピーカー:純正
    パワーアンプ:プレミアムダブルツイーターシステム専用DSPアンプ
    ケーブル:純正

    comment

    オプションのプレミアムダブルツイーター(と専用アンプ)は活かした上で、ドアスピーカーの交換と防振によって、トータルの音質改善を図りました。


    お客様から感想のメールをいただきました。

    (個人/団体名、必要に応じて商品名は伏せさせていただいております。)

    ありがとうございました。
    お疲れ様でした。

    初めての車種なのにテキパキと外していって、さすがに慣れたものだと感心しました。
    丁寧な作業、ありがとうございます。

    2週間経ちましが、音の感想を。

    最初に気づいたのは、トランペットが綺麗になった。低音の量感が大きくなり良く聞き取れるようなりました。次に、声が違う。ニュースを聞くと今までより聞き取りやすく、口が小さくなりました。今度ボーカルを聞いてみます。

    全体に音が引き締まりました。
    やってみるもんですね。こんなに変わるなんて。前の車でもやっておけば良かった。
    迷っている方、是非やった方が良い結果になります。

    良い音をありがとうございました。

  • ダッシュボード


トヨタ・ヤリスの事例紹介です。

国内販売モデルのヤリスとしては初代とも言えますが、皆様ご存知の通り、旧ヴィッツの最新モデルです。
初代ヴィッツは今から21年前の1999年のデビューです。
バブル時代から続くセダンが主流で、ミニバンやSUVが出始めた市場において、それまで良くも悪くも価格相応だった小型車を、世界に通用するコンパクトカーに引き上げるべく開発されました。

このプロジェクトは「コンパクトカーの再発明」と称するにふさわしい成果を残し、従来の小型車の概念をくつがえすユーザビリティと質の高さ、安全性を備え、現代に続く国内外メーカーのコンパクトカーの基軸形成に大きく寄与し、トヨタの経営の石垣となった意義深いクルマです。

そんな素性の良さをもったヴィッツですが、海外モデルについては、最初からヤリス名にて販売されていました。
国内では、2010年スタートの3代目モデルまでヴィッツとして販売されましたが、2020年の4代目へのバトンタッチにあたり、ヤリスに一本化されることなりました。

昨年はWRC出場のために新開発されたGRヤリスが登場、次いで今年はSUVモデルのヤリスクロスもデビューと、ホットな話題でいっぱいのトヨタの孝行息子です。


今回のヤリスは今年納車されたばかりの一台。初々しい香り漂う新車で、最近のトヨタ車の多くに設定されているメーカオプションである「プレミアムダブルツイーター」をつけたクルマです。

文字通り左右に2個づつ、それぞれが運転席と助手席に向けてあるツイーターがついていて、その4つ(4ch)+左右のドアウーファー(2ch)+左右のリアドアフルレンジ(2ch)の計8chを駆動する、専用DSPアンプがセットになったオプションです。
見た目の主張が強く、なかなかキャッチーで興味深いのオプションなのですが、オーナー様のご期待を満たすにいま一歩およばず。。だったようで、改善策を求めてご相談いただきました。

前提条件は大きく2つ。、
・できるだけオプションは取り外さない方向で
・予算は15万まで

(オプションを含んで)純正の状態のクルマの場合、最も安くて効果が高いのは、「スピーカーにまともに稼働させるための条件整備」であるドア防振であるのは間違いないところですので、オプション残し前提であるならば、「ドアチューニング or デッドニングのみ」が第一の提案になるわけですが、ご意向としては、できる限り安く!というのではなく、15万の予算の範囲内で出来るだけ良い状態を目指したいということでした。

当方による現状把握としては、ツイーターは指向性の軸が錯綜するような、ちょっと聞き慣れない感触の聞こえ方ではあるものの、高音域のエッジ(輪郭)はそれなりにはっきりしていて、一定の明瞭さはある。。。でも、相対的にドアスピーカーの量感が不足気味に感じられる。
ということで、せっかくのツイーターとDSPアンプは続投で、外観に変更がおよばないドアスピーカーまわりを底上げして、全体のバランスを取るというアプローチで提案させていただきました。

結論として
○ドアスピーカーをパフォーマンスの良いものに交換する。
○スピーカーバッフルをMDFで作る。
○バッフルにはMDF改質剤のUptightSoundを含浸させる。
○スピーカーのストロークを安定させるために、フランジ面を金属製リングでガッチリ固定する工法をとる。
○ドアのインナー・アウターパネルはデッドニンググレードで防振を行う。
○ドア内装による波動の吸収・ビビリを防ぐために内側を防振する。

検討段階では、もっと少なかったり多かったりあったのですが、こんなところで落ち着き、ご発注いただくことになりました
スピーカーの選定については、17センチクラスの2wayというのは主力ですので全メーカーからでていますが、単品フルレンジというと、国内ではカロッツェリアRSくらいで他はなし、海外だとaudison、BRAM、ETON、HELIXといったところになります。
2wayを買ってウーファーだけ使うという(ちょっと乱暴な)手もありますが、無駄は避け、コストを全てパフォーマンスに反映させる保守的な観点から、単品ユニットの方でご検討いただくことにして、複数お示しした中からaudisonのAV6.5というモデルをお選びいただきました。
これの場合、ツイーター、ネットワークも単品で販売されているので、のちのシステムアップの際に必要に応じて買い足せる利点もあります。

結果として、なかなか好バランスに仕上がりまして、オーナー様からのお喜びコメントを頂戴することができました(^o^)♪
それでは施工の様子をどうぞ御覧ください♪

  • フロントドア

    それではフロントドアチェックからです。

    それにしても、ぱっと見で何となく「これトヨタ、だよね?!」くらいの判別はできますので不思議なものです。
    造形も立派。着座して至近距離だと感じませんが、正面撮りの写真でみると複雑なラインが交差していて良くできているなぁと感心します。

    ドアスピーカー(ウーファー)は右下ですね。
    17センチ径のユニットが収まっていますが、グリルの主張は控えめで、かつポケットの曲線に自然と溶け込んでいて、こちらも大変お上手です。

    ツイーターについては、標準仕様の場合はAピラーの下側です。今回のダブルツイーターの場合、ダッシュボード両端に配置されています。(最初の写真参照)

  • ドアトリム取り外し

    トリムを取り外したところです。

    日に日に、ビニールシートは過去の遺物になりつつあるようで、サービスホールはプラスチックパネルで閉じられています。
    固定もそれらしい90度回転式のクリップになっていたりして、じわっとかっこよいです。

    スピーカーについては、主張が弱いので、ごく普通の純正スピーカーのように見えますが、プレミアムダブルツイーター・8chアンプとセットで提供される、プレミアム仕様のスピーカーとのことです。

  • アウターパネル作業

    アウターの作業が終わったところです。

    前述の通り、外部アンプ仕様ということで、制振力の強いデッドニンググレードで施工しました。
    よって、アウターパネルにはおなじみのDr.ARTEXのEarth Quatroを短冊状にして貼っていきます。

    インパクトビームが立派なので、スパッと長尺のまま貼れませんが、治具が届く範囲で裏側にも貼り込んでいます。

  • インナーパネル仕上げ

    インナー側が終わったところです。

    今回はデッドニングとスピーカー交換のみで、ダッシュボード内にあるアンプからのスピーカーケーブルは純正のままですので、ドア内のカプラーから新スピーカーに接続するために必要最低限の部分だけ、社外のスピーカーケーブルを使っています。

    スピーカーはaudisonのAV6.5に置き換わっています。これについては次のカットで詳述いたします。

    インナーパネルのデッドニングはご覧の通りの全面貼りで、使用している素材はDr.ARTEXのEarth Gold HDです。

    前出の「白い樹脂パネル」の扱いですが、ドアチューニングの場合はパネルの上に防振材を貼って対応しますが、全面貼りの場合は防振材の厚み・硬さが十分にあるので、壁材としてパネルを残すメリットが低くなり、また、パネル上から貼ることによって生じる凹凸と密着度の低下による制振力の低減を避けたい思惑もあり、パネルは取り除いて施工しています。

  • スピーカー周り

    スピーカー周りのアップです。

    ベースとなるバッフルはMDF製です。今回は15万の予算を、ウーファーユニットと、その稼働条件の改善に振り向けましたので、MDF改質剤のUptightSoundを含浸させてみました。
    表面の黒色はサフェーサーです。単なるスプレー塗料よりも手軽に厚みが出せるため、防水の手段として吹いています。(これは標準仕様です)

    バッフル内の形状は、スピーカーの背面の空気のヌケをよくするためにテーパー状(奥に行くほど広くなる)に加工してあります。
    加工した分、奥側が広くなるため、車によっては標準のスピーカーホールを切削して広げる必要がありますが、トヨタ車のスピーカーホールは直径に余裕があり、障害となるような突起物もないので、無加工でいけます。

    バッフル内面の仕上げには、アルミガラスクロステープを貼って、平滑化を図り、二重の防水のための策とします。

    スピーカーの固定についても工夫があります。
    コーン(振動板)のストローク軸がきっちり直線運動し、ぶれない造りにすることは、ハイエンドスピーカー設計の重要な品質特性の一つです。
    よって、ハイエンドモデルになるほど、バスケットを堅牢で重量のあるダイキャストで作る傾向がありますが。この「堅牢性と重量」を付与する発想は、スピーカー取り付けの工法に対しても適用することができます。

    この発想から今回は、スピーカーのフランジ面(ネジ穴が空いている面)をバッフルに固定する際に、メタルリングスタビライザーという金属製リングを2枚重ねて友締めしています。

    硬い金属の輪を介して締め付けることで、MDF製バッフルに対するフランジ面の密着度を向上させ、バスケットの歪みの低減を図ることが出来ます。また、金属素材の重量によってスピーカー自身の振動によるコーンの律動の相殺を低減する効果も狙えます。

    この重みの追求という点を突き詰めると、より比重の思い天然木(ホワイトバーチなど)の採用や、さらに容量を拡大させたアウターバッフル化も視野に入ってくるわけですが、今回のコスト条件下では、このスピーカー・デッドニング施工・後出のトリム加工との費用配分でいくと、この金属製リングの2枚締結あたりがいいところかなと判断しました。

  • ドアトリム裏加工

    ドア周りの環境整備メニューとしてぜひやっておきたいのがドアトリムの防振です。

    今回はウーファー周りに予算を集中させる方向でプランしましたので、これも含めることになりました。
    写真は施工前の状態です。
    標準の状態でも、過度と思われるくらいリブがいっぱい入っていて、パーツごとの結合もガチガチなケース(好例はベンツ系)もごく一部にはありますが、多くはビビりやすい平面を含み、結合もそれなりといった作りになっています。

    今回のヤリスはだいぶ平面が多い感じですね。
    上段の白いところ、下段の黒いところ、ともに平面が多いので、ちょっと大きめで再生した程度でも、音のディテールを適当に甘くしてしまうくらいのビビリ、あるいはスピーカーの振動を相殺してしまうブレは起きてしまいそうです。

  • ドアトリム防振後のようす

    デッドニング施工後の様子です。

    ドアトリム全体をこのようにデッドニングし、重みをつけてやることで、スピーカーの振動を受けて起きる共振を防ぐことができます。
    前後比較でいうと、中音域がボワッと曖昧になっていたのが抑制され、ディテールが聞き取りやすくなります。人間の耳に一番に聞こえやすい中音域に締まりが出るので、だいぶ音量を大きくしてもウルサク感じなくなります。「ドアトリムもそこそこ共振してんだなぁ〜」というのがよくわかります。(ドア側の防振も施工した上での話ですよ)

    特にインナーバッフル方式の場合、ドアトリムの外に対して波動を放出させるアウターバッフル方式に比べて、一定量はドアトリム内に波動が伝わってしまいますので、この効果がより明確に感じられはずです。

    さらにもう一歩進めて、スピーカー周りとトリム側のスピーカーグリルに距離がある場合は、スピーカーの周りをぐるっとスポンジで巻いて、トリム裏との空気の行き来を抑制するのも一定の効果があるように思います。
    ただ、これについては、なんとなくスポンジ。。というのではなく、空気の往来に加えて波動の吸収の効果も期待できる、一定の密度がある素材が望ましいと思います。

  • 作業後記

    今回はメーカーオプションの主要コンポーネントを活かす前提での音質改善の事例をご覧いただきました。

    当店への音質改善のご依頼のベースとなるのがサウンドアッププログラムによるスピーカー交換ですが、大半はフロント2wayを同時に交換するパターンです。
    標準オーディオの場合、ツイーター/ウーファーの各ユニットの入れ替え、ヘッドユニット裏からのスピーカーケーブルの引き換えと、躊躇なく果敢にやれてしまいますが、オプションのオーディオシステム搭載車の場合は、残せるものは残す前提になるケースが増えてきます。

    そういう前提のプラン内容は予算と、外すもの/付けるものの兼ね合いで変わってきますが、ほとんどすべてのケースでドア防振は施工することになります。
    「純正」オプションといっても、一定の品質のスピーカーがついていますので、防振によってスピーカーの稼働環境を整えることで、持てる性能を十分に引き出すことができ、聞こえ方はかなり改善されます。

    これに加えて、フロント2wayのユニットとスピーカーケーブルは入れ替えて、より表現力を高めてみるとか、今回のように見栄えの良いツイーターは残すなどといった判断を重ねることになります。

    また、(DSPによるエフェクトを含めて)専用アンプの音の傾向が好きになれないという場合は、上記に加えて社外のDSPアンプ導入を検討するなど、状況に応じて判断することになります。

    かけられる予算と求める改善度によって、これといった画一的な線が引けるわけではなく、プラン内容は様々に変化するわけですが、いずれの場合においても、しっかりお話をお聞きしてご納得頂ける提案ができるよう努めております。

    どうぞお気軽にご相談ください。
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