日産GT-RR35のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.629(お問い合わせの際にお伝えください)
model
日産 GT-R R35
system
メインユニット:carrozzeria AVIC-CZ902
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:KICKER K65.2
リアスピーカー:純正
サブウーファー:KICKER SOLO-BARIC s8d x2
パワーアンプ:JBL GX-A604
ドラレコ:VREC-DS600
ケーブル:audiotechnica、kaiser swingcomment
前期型GT-Rに当店オリジナルパネルキットを使って2DINナビを取り付けました。
オーディオ面はキッカーのフロント2way+サブウーファー2基をJBLアンプでドライブするパワフル仕様です♪
R35 GT-Rの事例ご紹介です。
今回は、ワンストップでGT-RのオーディオグレードアップができるGT-Rスーパーサウンドアッププログラムに加えて、先日(2020年07月30日)に発売開始いたしました、R35GT-R専用 2DINパネル+オーディオコントロール・スワップキットのご紹介を兼ねたエントリです。
R35GT-Rは2017年のマイナーチェンジでダッシュボード周りの機能・デザインが大幅に変更され、車載モニタが多機能化・大型化されましたが、それまでの前期・中期型では、7インチ相当のMFD(マルチファンクションディスプレイ)がついていました、
これはこれで先進的だったわけですが、時の経過による陳腐化は避けられず・・・
●ナビデータ更新サービスが終了してしまった。(前期型)
●ハンズフリー通話ができない(前期型)
●地デジが見られない。(前期型)
●ドラレコ、ETC、メモリーナビ、スマホナビのためのスマホホルダーなど後付けの連続でダッシュまわりが雑然としてしまう。
といった課題に頭を悩ませるオーナー様が多いようです。
これらを一挙に解決するには、2DIN型のナビを入れるのが手っ取り早いわけですが、場所がありません。
ということで、だいぶ前のことになりますが、今回のような純正オーディオパネルを移設する方法を考案し、実際に当店のデモカーに施工してみました。
一部でだいぶ高評価をいただき、他ショップさまからも手法を聞かれるほどで、なかなか優越感に浸っていたのですが(笑)、?純正オーディオパネルのフェイス面を切り取ってしまうため純正戻しが出来ない点と?その都度ワンオフなので工賃がかさむ点、そして?ワンオフ故、出来栄えに若干のバラツキが出てしまう点等がネックでした。
そこで当店では、業界に先駆けて!完全に純正戻しが可能なパネル類のキット化に取り組むことにしました。
必要な構造の概要は見当がついていましたが、当店のデモカーはカスタムを重ねて純正の状態とだいぶ変わってしまっているので、イベントで関係のできたお客様にご協力いただいて、開発することなりました。。その車が今回ご登場いただくGT-Rです。
開発に着手したのが2019年の3月。パネルの仕様と寸法の確定と、3Dプリンタのデータ作成・調整にだいぶ時間がかかりましたが、秋に開催されたR's Meeting 2019には参考出品という形でのお披露目にこぎつけることが出来ました。
しかしキット化のほうはすぐ、というわけに行かず、さらに微調整を重ね、塗装の仕様なども詰め、本年7月にやっと発売することができました。(^o^)v
ご協力いただいたオーナー様には、今春になってから、確定した製品版のパネルへの取り付け直しと、サウンドアップ関係の施工で再度ご入庫いただき、ナビ類もサウンドも完全に仕上がることとなりました。システムの概要は以下です。。
○ナビはカロッツェリアのサイバーナビAVIC-CZ902(オープン)です。
2DIN枠いっぱいの7型ワイド液晶のモデルで、サイバーナビですので取り扱えるソース、機能面は最上クラスです。
○ドラレコは同じくカロッツェリアのVREC-DS600(オープン)です。
日常の操作は完全にナビ側からできるのが醍醐味ですね。ETCも含めた一元管理が実現します。理想的ですね♪
○車外カメラの運用では、ナビ・MFDと連携した仕組みを作りました。リバース連動でリヤカメラの画像は純正システム通りMFDに表示し、ホイール・サイドスカートのガリキズが何よりコワイ左側にはサイドカメラを設け、この画像はナビの方に表示させるようにしました。
リヤカメラは当然リバース連動ですが、サイドは任意で強制表示可能なので、危なそうなときはいつでも臨戦態勢をとれるようになっています。
○アンプはJBLのGX-A604を使いました。
これはGT-Rスーパーサウンドアッププログラムで採用していたアンプ(最近販売終了)で、60W×4chのモデルです。
サイバーナビからはRCA出力で信号を送り、4chのうちの2chで、フロントの2wayスピーカーKICKER K65.2を、残りの2chをブリッジで一つにして、同じくKICKERのサブウーファー、SOLO-BARIC s8dを2基ならします。
これらスピーカー群は現行製品ではありません。オーナー様が前にお使いだったものをお持ち込みいただきました。
それでは施工の様子をどうぞ御覧ください(^o^)♪
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2DIN部
ナビ取り付け後のセンタークラスターです。
上段の「GT-R」ロゴが表示されているモニターは標準のマルチファンクションモニターです。
この画面には、ナビ、アナログテレビ、VTR、DVD、車両情報が表示されます。
当然のことながら、ナビと車両情報以外は走行中閲覧不可です。
カロッツェリアのサイバーナビは取り付けられている部分は、もともと標準のエアコン・オーディオコントロールパネルがついています。
今回制作したキットを使って、このパネルをルーフのルームランプと眼鏡ケースのある位置に移設しています。
2DINを取り付けるためのパネルは、囲み写真にあるように、2ピース構成です。
下段がベースフレームです。左右に6点、手足が出ていますね。これでダッシュボード側と連結します。
(ダッシュボード側の加工はほんの少しですので、純正戻しは可能です。外したエアコンパネルについては・・・次のカットでご説明します。)
このペースフレームへデッキ類を取り付けるには2DIN用の汎用金具を使います。(キットに含まれています)
デッキが付いたあと、囲み上段のフェイスパネルを取り付けて出来上がりです。
ベースフレームと車体、ベースフレームとフェイスパネル、それぞれぴったり合わせるのに大変苦労しました〜〜。
フェイスパネルはピアノブラックのようなツヤツヤでなく、全くのマットでもなく、半ツヤのセミグロスブラックで塗装してありますので、ダッシュボードのレザー調生地の黒としっとり馴染みます。
純正システムの音声出力については、ナビの外部入力にすることが出来なくはないですが、ナビもUSB・DVDのメディアも地デジも確保した今、そうする積極的な理由もないので、今回は一切つなげていません。 -
オーバーヘッドコンソール
上を見上げたところです。
ここはルームランプと眼鏡入れ(小物入れ)がついているところで、ここに囲み写真のようなオーバーヘッドパネルを使って、エアコン・オーディオコントロールパネルを移設しています。
一見しておわかりのように、ルームランプアッシーは純正品をはめかえて使っていますが、実はエアコンパネルについても、純正品を一切けずったり壊したりすることなく、表面をパネルで覆うだけで移設を完結させています。
ですので、2DINデッキ部同様、完全に純正戻しが可能というわけです。
操作の際は、目線が上を向いてしまうので、当店の立場からは「原則的に停車時に。」という言い方をしないといけませんが、操作したすべての情報はマルチファンクションモニターに表示されますし、ボタン同士の位置関係は指先が覚えていると思いますので、戸惑いは少ないだろうと思います。
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配線延長
エアコン・オーディオコントロールパネルを移動するにあたって、車両と繋がっている配線を延長しているところです。
パネルに接続するためのカプラーがセンタークラスターのあたりから出ていますので、それを切り離し、別の線を使って2mほど延長する作業をしています。
延長した配線は、Aピラーのカバーを通って、オーバヘッドコンソールに行き着く経路をたどります。
なお、これはあくまでキット化前の作業の様子です。キットには(囲み写真にあるような)車体側のカプラとパネル側のカプラそれぞれにカチッとはめるだけの延長用ハーネスをセットしてありますので、純正配線をカットする必要はありません。
ということなので、配線まで含めて完全に純正戻しが可能で、かつ、キットの主要部分も取り外し・再利用可能ということになります。
2DIN確保&パネル移設の説明は以上です。 -
フロントドア
続いてフロントスピーカー交換の工程です。まずドア外観から。
ドアの外観は初期型以降、変更されていません。
標準オーディオだと、右下のウーファーと、ミラー裏付近のツイーター、リヤスピーカーの6スピーカーです。
この車の場合はBOSE仕様車なので、ドアハンドルの手の甲のところのスコーカーと、リヤトレイのリヤスピーカー、ダッシュ中央のセンタースピーカーが追加され11スピーカーとなっています。
今回のスピーカーインストールに際し、フロント2wayとするので、フロント2wayとサブウーファー2つ以外は鳴らさないこととなります。
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インナーパネル作業
ンナー側が終わったところです。
ドアへのスピーカー配線引き込みとバッフルの加工を済ませたら、防振材(サイレントコート)全面貼りします。
GT-Rのドアは、ドア筐体のフチにアルミのフレームが取り付けてあるだけで、インナーパネルらしいパネルはありません。よって、新たに壁を形成する気分ですね。
左下にあるのはネットワークです。ナビのフロント出力が入り、ウーファーとツイーターに分岐させます。
あと、今回のエントリではツイーター取り付け部分のアップ写真がありませんので、このカットでご確認ください。(ドア外観の写真にも写っています)
ツイーターマウントをカスタム製作して、キッカーのツイーターを取り付けています。
GT-Rスーパーサウンドアッププログラムで標準としていますJBLのツイーターよりは大きめなので、他の事例のツイーターマウントと雰囲気が違って見えると思います。
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スピーカー取付
いつもはMDFのバッフルを製作してスピーカーを取り付けるのですが、今回は、カロッツェリアから発売されているメタルバッフルを使ってみたいとのご要望があり、取り付けました。
ただ、これがすんなりとは行かないのです。
GT-Rに使ってある純正スピーカーは日産の多くの車と共用されている「汎用スピーカー」なのですが、ドア側のインナーパネルがスピーカーバッフルのアウトラインに合わせて一段へこんだ形状に成形されているため、市販の日産用のバッフルが干渉してしっかりと固定ができません。
よって、干渉する部分をサンダーで削り落としながら調整し、フィッティングを行いました。
樹脂製であれば比較的容易だったんでしょうが、今回はメタルバッフルですので、それなりに手がかかりました。
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純正サブウーファー
それでは後部座席に移動します。
リヤシートバックの中央にスピーカボックスがあります。
標準オーディオの場合、真正面に向けて縦並びに2つ、フルレンジ出力の16cmユニットがリヤスピーカーとして取り付けられていますが、BOSE仕様車の場合は、この写真のように角度をつけて、20cmユニットが取り付けられています。なお、BOSE仕様の場合はローパスフィルターがかかり、サブウーファー取り扱われています。 -
サブウーファー交換
交換後の状態です。
ウーファーユニットはKICKERのSOLO-BARIC s8dというちょっと古いモデルです。
エンクロージャーはそのまま使っていますが、ネジ穴の中心同士の直径(PCD)が違うのでMDFで変換バッフルを製作して取り付けました。
スピーカー配線は、後出のJBLのアンプと繋がっていますが、アンプを介さずに、純正のサブウーファー出力に戻す事態も想定して、ボックスの右下についている純正カプラ(茶色)にも接続してあります。
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パワーアンプ
助手席下に移動します。。
助手席のシート下のフロアのくぼみ部分に、パワーアンプを設置します。
もともとこの空間は発泡スチロールをはめ込んで埋めてありますが、必要分を切り落として場所を作っています。
このJBL GX-A604は60W(4Ω)×4chのアンプです。現在は廃盤となっており、実質的な後継モデルはJBL stage A9004(90W×4ch)になります。
配線は、サイバーナビのRCA出力からローレベル入力し、フロントへ60W×2ch、リヤへブリッジして170W×1ch、それぞれ出力しています。 -
サイドカメラ
こちらは今回取り付けたサイドミラーです。
ワイドフェンダーを装着しているので、車を縁石に寄せる時に死角になる部分をモニターしたいというご要望で取り付けました。
使用したカメラは、BeatSonic BCAM10Wという180度魚眼カメラです(現在廃盤。現行品は160度魚眼)。
サイドカメラというと、ミラーの可倒部分に取り付けるのが一般的ですが、今回の趣旨は走行時の左側視界確保ではなく、駐車時のギリギリ幅寄せですので、ドアミラーの格納に影響されない台座部分に取り付けています。真横向いててどんな映像になるの?と疑問に思われると思います。次の写真をどうぞ。
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サイドカメラ映像
これがサイドカメラの画像です。(ナビ画面ではなくテスト用のモニタの画像です)
180度魚眼なので、正直、カメラの真正面の距離感はつかみにくいです。
しかし下半分(3時半から9時半)の位置をご覧いただくとボディカラーの黒が写っていますね。
これはドア部分だけでなく、実はフロントフェンダーの先からリヤフェンダーの先までのラインがすっぽり写り込んでいるのです。
このラインがすべてモニターできることこそ、今回の目的ですのでこれでOKです。
繰り返しになりますが、カメラの位置はミラーの台座部分ですので、ドアミラーを畳んでも、同じ視界が得られます。
ちなみに黄色く写り込んでいるのは養生のためのマスキングテープです(笑)
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リバース状態のモニタたち
これが車載モニタで見た様子です。
ギアをリバースに入れると、純正モニター(MFD)には、純正のリアビューカメラの映像が映り、サイバーナビにはサイドカメラの画像が表示されています。
リバース時は自動的にこの状態になりますが、サイドカメラの方は強制切替スイッチを設けているので、バックギアに入れていない時でも随時、状況を確認することが出来ます。
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ドライブレコーダー
最後はドラレココントローラーの設置状況です。
サイバーナビと連動するドライブレコーダーのVREC-DS600です。
ナビ連動型なので、録画や再生、データ消去などの日常操作はナビ側から出来てしまいます♪が、SDカードの交換のため、一応手の届くところに設置してほしいというご要望で、コンソールの助手席側に設置しました。 -
作業後記
今回はR35 GT-Rのナビ取り付け&サウンドアップの事例をご覧いただきました。
GT-Rについては、オーディオの音質向上、ナビ問題のいずれもご相談の頻度が高い課題ですので、内容の充実したエントリになったと思います。
しめくくりにあたり、予算面の情報を加えたいと思います。
●R35GT-R専用 2DINパネル+オーディオコントロール・スワップキットの施工について
?キット代金254,000円(税別)
?施工工賃(エアコン・オーディオコントロールパネルの移設を行い、2DINデッキが取り付けられるようにするところまで)35,000円/3時間程度
合計284,000円(税別)
※この状態までの施工でお引渡しすることも可能です。また、ナビを取り付けるだけであれば、なんとか日帰り施工も可能です。
※ナビ類を取り付ける際の電源取り出し、車速取り出し、スピーカーケーブル接続等の工賃は、仕様に応じて別途見積りいたします。
●GT-Rスーパーサウンドアッププログラムに施工について
以下が3段階の標準プランです。使用する機材は全てJBL製ですが、ご希望によって入れ替え可能です。
また、アンプをDSPに入れ替えるなどのカスタマイズも対応いたします♪
詳細は解説ページをご覧ください。
【V1】フロントスピーカーの交換+デッドニングのV1(110,450円)
【V2】V1にリヤスピーカーをサブウーファーとして運用するための加工を付加(181,100円)
【V3】V1に4chアンプ投入とリヤスピーカー交換V3(235,000円)
オプション
・ツイーターを露出させるツイーターマウント制作(40,000円)
・アルミ合金とカーボンコンビのJBLグリルが美しいアウターバッフル制作(35,000円)
※いずれも税別です。
ご予算とご要望に応じて柔軟にプランいたします!
ご連絡はお気軽にどうぞ♪
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!