BMWi3のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.544(お問い合わせの際にお伝えください)
model
BMW i3
system
メインユニット:純正
ドアチューニング:フロント
フロントスピーカー:FOCAL PS165F3
リアスピーカー:純正
プロセッサーアンプ:audison prima AP8.9bit
ケーブル:kaiser swing
comment
社外3wayスピーカーに交換+DSP投入の事例です。
i3のウーファーはBMW伝統のシート下ではなく、キックパネル脇の変わったところにあるため、交換作業は難易度高めです。
ドアのスコーカー交換もなかなか大変で、トータルかなり大変です
(・o・)
BMW i3のダッシュボードです。
これはi8と並ぶ、BMWのエコ系ラインアップ。i8はハイブリッドですが、こちら電気自動車です。
中も外もとても先進的なルックスですが、発売は2013年と、5年の歴史があります。
駆動方式はリアモーターによる後輪駆動で、航続可能距離は288キロメートルとなっています。
今回お預かりした車両はレンジエクステンダー仕様車で、リヤに発電用エンジンを搭載しているので、「駆け抜ける喜び」をさらに長く味わえるようになっています♪
アクセルオンでダッシュ、オフで回生ブレーキによる減速(当然ブレーキベダルもあります!)、モーターの最高出力は170ps相当と、ゴーカートのような楽しさです。
そんなBMWのマスコット的モデルのメニューはBMWブライトオーディオパッケージF1-8によるスピーカー交換とDSP搭載です。
スピーカーはフォーカルの3way、PS165F3(98,000円)をセレクト。
DSPはロングセラーのaudison prima AP8.9bit(100,000円)です。
同モデルは8個のアンプを内蔵してますので、4つをツイーターとスコーカーに一つづつ割り当て、残りの4つをブリッジして2ch相当にし、左右のウーファーを鳴らします。
コンパクトボディにDSPドライブ3wayのプレミアムな一台ができました。
施工の様子をどうぞ御覧ください〜♪
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フロントドア
ドアトリムの後端から、ドアの端までの幅が広いですね。
このクルマは4ドアで、「観音開き」式に開くようになっており、フロントドアで、リヤドアの前方の端を抑え込んでロックする機構になっています。そのためのオーバーラップ部分ということですね。
ドアパネルを含めて、ボディがCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)で出来ているので、ドアが非常〜〜に軽いです。
スピーカーのレイアウトについては、3way構成のうち、ツイーターがピラー部分、ウーファーはキックパネルの脇で、ドアにはスコーカーがついています。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。といいつつ、スピーカーは変わっちゃってます。。
実は最終段階の写真です。
ドアを空けてすぐの写真を撮り忘れてしまいました。このスピーカーが純正スピーカーだと思って眺めてください。
白いマットはおそらくシンサレートという吸音材です。
その下(スピーカーが乗っかっているパネル)は、厚手のスポンジシートで覆われています。
車両全体が軽い素材でつくられているため、外来ノイズ対策にだいぶ気を遣っているようです。
本来なら後の工程で触れる部分ですが、写真の順番が逆になってしまったので、スピーカーのケーブルの経路について、ここでコメントさせていただきます。
通常、スピーカーケーブルはドア筐体の内側から、ヒンジ部分のゴムブーツを経由してボディーに抜けるように敷設しますが、今回は前側に出ています。
理由としては、このクルマの場合、ドアとボディがカプラーで接続されており、ヨイショヨイショと通せる構造にはなっておらず。かといって、前述の通り、カーボンボディに穴を開けてケーブルを通すわけにも行きません。
よって、別経路を設けることはやめて、カプラーの近くまでケーブルを引いてきて、カプラーのスピーカー線に接続する方法をとることにしました。
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アウターパネル作業
それでは次の工程に移ります。
白マットを外し、リッチなスポンジで覆われた樹脂パネルと、そのパネルを押さえて樹脂のフレームを外すと、金属製のフレームが見えてきます。
本当は、このフレームの外側(奥側)にも一枚、パネルがあったのですが、BMW自動車整備学校の教材じゃないので、省略します。。
アウターパネルはCFRPです。コンコンやると、よく響きます(笑)
防振剤はオーディオテクニカのAT7560Rです。通常と同程度の枚数を貼りました。
響きやすい素材ですし、貼れば貼るだけ効果は見込めるわけですが、こういう性格のクルマにそれはKYというものです。これくらいのモデレートな感じがちょうどよいでしょう。
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ドアトリム防振
今回はトリムの裏をしっかり防振いたします。
・・・通常なら、スピーカーが固定されているパネル(インナーパネル)を防振するところですが、今回のスピーカーは、?前出の「スポンジで覆われた樹脂パネル」に固定されており、かつ、このスポンジがパネルから剥がせない。のと、?このパネルに貼りモノをしてしまうと、周囲の樹脂フレームとの兼ね合いで、後々の整備性が著しく悪くなる。。ことからインナーパネル的な部分には防振材を貼らないことにしました。
そのかわり、ドアトリムの裏側に重さを与えて、外と内のバランスを取る方向でいきます。
このあと、2カット前の白マットつきのパネルにドアトリムを戻して、ドア関係は終わりです。
「ダクト部分」を外し、ウーファー交換を行います。
純正スピーカーはかなり軽量なのに対して、フォーカルのPS165F3のスピーカーは重量があり、奥行きもあるので、サイズの高さ合わせだけでは済みません。
ということで、加工モードに突入です。。
こちらがその成果で、純正スピーカーを支えていたブラケットです。
そのままでは車外スピーカーをしっかり支えられないので、バッフルの強度アップで活躍の場が多いスチールリングを取り付けました。
写真だと、ちょっと浮いた感じに見えるかもしれませんが、金属の骨組みがはいることで、強度はだいぶアップします。
このあと、このスチールの面にスピーカーをあてがって、固定することになります。(樹脂部分の毛布側がボディ側。写真の左側が下方向。これは運転席側分です)
なお、「ダクト形状」の部品はなくても支障がないようなので、音こもりを防ぐ意味で取り付けずに終わらせました。
ただ、ひとつ限界がありまして、ボディ全体が共鳴しやすいため、約65Hz水準より下の音(低音域)に対してビビリがでてしまいます。これはどうにも避けられません。
回避策として、ビビるかビビらないかのぎりぎりのところまで、ウーファーへ供給する信号の低音側を絞ることにしました。
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純正ツイーターカバー
ツイーター取り付けの様子です。
フロント3wayの中で、最も難易度が低い作業となりました。
標準オーディオ車には、ツイーターの設定がありませんので、プレミアムオーディオ用のツイーターカバーを取り寄せて取り付けました。
中身のツイーターはFOCALのPS165F3のユニットに置き換わっています。
中央が凹んだように見えますか?目の錯覚ではありません。凹んでいます。
これはフォーカル独自のインバーテッド・ドームツイーターといって、凹み形状にすることで歪みに強くなり、よりリニアなストロークが得られるようになっています。
また、凹面で空気を押し出すことで、音の拡散性も向上しています。
なお、この冬から来春にかけて発売されるFOCALの新フラッグシップのUtopia Mシリーズでは、ツイーターからスコーカー、ウーファー、サブウーファーに至るまで、全ての製品がインバーテッド形状で統一されています。(カタログpdfはこちらです)
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DSP設置
最後はDSPの設置の様子です。
今回使ったのはaudisonのロングセラーモデル、AP8.9bitです。
ボディサイズはタテヨコ約20cm×13センチ×厚さ4.5センチといったコンパクトサイズなので、スペースの制約が大きい場面でも、なんとかなってしまいます。
今回は、リヤのシート下に思いの外、大きなスペースを発見したので、迷わずここに決めました。
更に、シートの脱着が非常に簡単なので、メンテナンスや音調整もしやすく、良いことづくめです♪
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作業後記
今回は当インストールギャラリー初登場のBMW i3の事例をご覧いただきました。
その他多くのBMW車と同様、プレミアムオーディオ車向けのツイーターグリル部分を活用すれば、このクルマも3way構成すべてのスピーカーのグレードアップが可能です。
フロア全体をバッテリー格納スペースに割り当てた関係か、ウーファーがユニーク?な位置に来ていますが、ご覧の通り、交換は可能です。
スピーカー交換と防振のみで、音の出口を整備するだけでもだいぶ感じが変わりますが、スピーカーレイアウトが独特なクルマである分、時空をねじ曲げるDSP投入の効果も大きく発揮されるので、検討の価値は高いと思います。
金属ボディのエコカー以上に外来ノイズも大きく、コンフォート感を求めていらっしゃるオーナー様は少なくないのではないでしょうか。
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