トヨタ ノア のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。円安の影響で大きく価格が変わっているものもあります。ご了承ください。>
登録日 2025/07/03-
事例No.885(お問い合わせの際にお伝えください)
model
トヨタ ノア
system
メインユニット:ディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plus
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:carrozzeria TS-H100-NV、純正
リアスピーカー:純正
パワーアンプ:内蔵
ケーブル:純正comment
4スピーカー設定のみの8人乗り車のダッシュボード上に、12スピーカー仕様車用の社外ハイレンジスピーカーを取り付けました。
ドアのデッドニングも同時施工して、低域から広域まで幅広く情報量がアップしました。
トヨタ・ノアの事例紹介です。
ノアはトヨタ自動車のミニバン型乗用車で、同ジャンルでは大型のアルファード・ヴェルファイアと、小型のシエンタとの中間に位置するクルマです。
初期型(R60G)は2001年の発売で、タウンエースノア(カローラ店用)/ライトエースノア(ネッツ店用)の後継モデルとして、兄弟車であるヴォクシーと共に誕生しました。
以後、2代目(R70G/W)が2007-2014年、3代目(R80G/W)が2014-2021年ときっちり7年おきにモデルチェンジされており、4代目となる現行型は、2022年から生産されているR90W型です。
兄弟車のテイストの違いとしては、ヴォクシーがドレスアップ的要素の強い、クールな印象を売りにしているのに対し、ノアはファミリーユースを意識した柔らかさを持たせてあります。
ちなみに3代目の時代にエスクァイア(2014-2022年)も販売されました。こちらは上質・上級に振った高級路線のモデルでしたが、1代限りで終売となっています。
今回ご紹介するのは、当コーナー初登場となる現行型のノアです。
この車は7人乗りと8人乗りがあり、ご家族多めということで8人乗りを選ばれたそうです。
スピーカー数については、グレードによって12スピーカーと4スピーカーに分かれているようで、7人乗り(S-Z/Z)だと12スピーカーで、8人乗り(S-G/G)の場合は4スピーカーと、選択の余地はないようです。(ディーラー確認ずみ)
当然ながら、定員の条件を優先して8人乗りをご注文になられたわけですが、セパレートスピーカーによるイイ音もあきらめきれないなぁーということで、当店にご連絡いただいた、という展開です。
オーナー様のご要望としては、カロッツェリアからノア/ヴォクシー専用品として販売されている「8cm クロスアキシャル2ウェイスピーカー・carrozzeria TS-H100-NV」(税込27,500円を取り付けたいということでした。
これは、ダッシュボード両端に配置されている純正のハイレンジスピーカー+純正グリルとトレードインする方法で中高音域の解像度を上げるというコンセプトの商品です。
標準だと、フロント側には左右のドアスピーカーしかない状態ですので、これにハイレンジユニットを加えるのは、スマートでリーズナブルなアイデアです。
しかしながら、大きな問題が一つありまして、、。このようにグレードによってスピーカー数に違いがある場合、ユニット数が少ない標準オーディオの方は、スピーカーの穴をダミーのグリルでフタをして体裁を整えるというのが相場ですので、その穴を活用すれば、スピーカーの追加は非常に簡単です。しかしながら、今回の場合、ダッシュボードそのものが別の部品で、ダミーグリルもなければ、穴も開いていないという設計になっているのです。
そうであれば、12スピーカー用のダッシュボードとハイレンジスピーカーを取り付けるための関連部品を調達できればよいと考え、部品図を検索してみました。そうしたところ、(所定の位置に穴が開いた)12スピーカー用のダッシュボード(35,000円)と、ハイレンジスピーカーと取り付けブラケットが組み合わさったアッシー部品(片側12,000円・両方で24,000円)が見つかりました。
これらを調達すれば取り付けられることははっきりしました!
ただ、12スピーカー用の場合、ヘッドアップディスプレイの投影口(10×20cmくらい)が設けられているので、これはプレートでも制作してふさぐ方向で考えました。
これで不確定要素が無くなって、作業条件は一応確定。ということなのですが、、もし、新規購入したダッシュボードを測定して、もとのダッシュボードのぴったりの位置にスピーカー穴をあけられるようであれば、そのまま取り付けてしまって、新品のダッシュボードの方は請求せず、お店で引き取らせていただくという条件をつけて、ハイレンジスピーカー関係は確定となりました。
以下、仕様ユニットの紹介です。
〇ハイレンジスピーカー
カロッツェリアTS-H100-NV(税込27,500円)
ノアとヴォクシー専用に販売されている、ハイレンジスピーカー用トレードインスピーカーです。
今回の主役です。
簡単にいうと、8センチのコーンと、2.9センチのツイーターがセットになった同軸スピーカーです。
ただ、一般的な同軸スピーカーはコーン面とツイーターが文字通り同軸(1本の軸)に配置されていて、完全に同じ方向を向いているのに対して、この製品はより指向性の高いツイーターを全席同乗者側に向けてあります。
数値で表現すると、「手前側に13度」傾けて、さらに「中央側に5度」寄せるという格好です。
8センチ径のコーン(ウーファー部)で、実体感のある中高音を確保しつつ、前席乗車者側に傾けたツイーターによって、音の輪郭をはっきりさせるので、12スピーカー車におけるグレードアップ効果はもちろんのこと、中高域が不明瞭な4スピーカー車においては、だいぶ景色が変わります♪
〇デッドニング
これに加えて、せっかくの機会だからということで、ドアについても、スピーカーこそ交換しないものの、デッドニングを施工して、純正スピーカーの性能をしっかり引き出し、中低域の厚みを出してやることにしました。
以上をもって、8人乗り4スピーカー仕様のノアにセパレートハイレンジスピーカーを加えた、6スピーカー化が実現しました。
輪郭が明確になった高音域に加えて、デッドニングによって、中低域の踏ん張りも効くようになり、だいぶ様変わりし、オーナー様はかなりお喜びでした♪
予算は、デッドニングのあるなしで2通りご案内します。
●スピーカー取り付け+デッドニング施工の場合(←今回の事例)
carrozzeria TS-H100-NV--- 25,000
純正ツイーターASSY(x2)--- 12,000
ダッシュボード脱着、穴あけ加工--- 35,000
配線引き回し、コネクタ制作、端末処理一式--- 10,000
スピーカー取り付け--- 3,500
デッドニング---55,500
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小計 141,000円
消費税 14,100円
合計 155,100円
●スピーカー取り付けのみ(デッドニングなし)の場合
上記からデッドニング費用(税込61,050円)を除外して
税込総額 94,050円です。
それでは施工の様子をご覧になってください♪
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
今回はスピーカーは交換しませんが、アウターパネルへの防振作業の関係上、一旦外しています。
純正スピーカーはリベットで固定されているので、リベットを取り除いてスピーカーを外し、最後に専用の道具(リベッター)を使って付け直します。
サービスホールを塞いでいる白い樹脂パネルを2か所外して、清掃と脱脂を済ませたら、アウターパネルに防振材を貼っていきます。
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インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
サービスホールを塞いでいる白い樹脂パネルは使用せずに、防振材でサービスホールをふさぐ感じで全面貼りをします。
これによって、ドアが密閉されるため、スピーカーの振動板の前後の空気が行き来することで振動が相殺されて音が消えてしまう現象が無くなります。特に低い帯域が相殺されやすいので、だいぶ低域のパンチが出て、ズーンと伸びるようになります。
スピーカーは、補修用リベットを使って元通りに戻しています。
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ダッシュボード比較
2種類のダッシュボードを比較したところです。
奥が今回お預かりした4スピーカーの車両から取り外したもの。
手前がディーラーから取り寄せた12スピーカー用です。
一番手前に並んでるのは、ツイーターユニットASSYです。
ツイーターユニットは取り外して、ブラケットだけ使います。
グレーの囲み位置を見ていただくと、12スピーカー用の方にはハイレンジスピーカー用のスピーカーホールが設けられていて好都合です。
しかし、緑の囲み部分には、ヘッドアップディスプレイ用の投影口が設けられていますので、こちらを使う場合は穴をふさぐ加工が必要になります。
で、結局のところどうしたか?
次の画像が答えです! -
ダッシュボード穴あけ位置確認
4スピーカー車のダッシュボードの裏側です。
なんのことはない。。
ハイレンジスピーカーが無いのに、ダッシュを裏返したらぴったしのところに線がついているじゃないですか。
念のために、12スピーカー用のダッシュボードをしっかり採寸してチェックしましたが、ちょうどこの線の位置に穴が開いていました。
ということで、超音波カッターをつかって切り取り開始です。
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純正スピーカーASSY用マウント取り付け
ダッシュボードに穴を開けて、ツイーターマウントを取り付けたところです。
繰り返しになりますが、ツイーターASSYに含まれていた純正ツイーターは使用しないので、取り外してあります。
ASSYには、ダッシュボードに取り付けに必要なネジは含まれていないので、ピットの在庫ねじを使って固定しました。
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ハイレンジユニット取り付け
表側から見たところです。
写真のユニットがcarrozzeriaのTS-H100-NVです。
配線方法については、冒頭の接続図でもお示ししておりますように、ヘッドユニットからフロントドアスピーカーに向かう配線から分岐して、このスピーカーに繋げる格好になります。
手順としては、この写真の段階で、スピーカーに付属している配線をダッシュボード側に引き込んでおきます。
この後、ダッシュボードを所定の位置に固定する際、純正オーディオのすぐ裏に配線が出る位置関係になります。
実際の接続に際しては、「割込みアダプター」を製作して接続するので、純正配線には無加工・損傷ナシで接続できました。
おそらく純正戻しすることもなさそうですし、スプライスでカシメてつないでもよさそうですが、万一、ダッシュボードを外す必要に迫られた際は、コネクタ脱着式にししておけば、容易に作業できるメリットがあるので、中継カプラー式にすることにしました。
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専用グリル取り付け
出来上がりの様子です。
カロッツェリアのキットに付属しているスピーカーグリルを取り付けて完了です。
さすが車種専用!ダッシュの曲線にぴったしフィットしています。
カロはこういうところの質感に気を遣ってあるからいいですね。日系文化の良識を感じます。 -
作業後記
今回はトヨタ・ノア(R90W型)のサウンドアップ事例を御覧いただきました。
文中でも触れました通り、この車は8人乗り仕様のモデル(S-GならびにG)の場合は4スピーカーのみの設定になるようです。
こういった車で音質アップを図りたいという場合、当店のような専門店であれば、一般的なフロント2wayスピーカーをお求め頂いて、ドアのウーファーを交換し(デッドニングも施工して)、セパレートツイーターをAピラー埋め込みorオンダッシュで取り付けるパターンをご案内するのが一般的です。
これに対して、今回の試みによって、ダッシュボードへの加工によって、カロッツェリアのノア・ヴォクシー専用ハイレンジコアキシャルスピーカーを取り付けられる事がわかりましたので、新しい選択肢が増えました!
再掲になりますが、予算をお示しいたします。
今回の事例のように、ドアのデッドニングまでやった場合で税込み155,100円、ダッシュボードへのハイレンジスピーカー取り付けのみ実施した場合は94,050円となります。
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●スピーカー取り付け+デッドニング施工の場合(←今回の事例)
carrozzeria TS-H100-NV--- 25,000
純正ツイーターASSY(x2--- 12,000
ダッシュボード脱着、穴あけ加工--- 35,000
配線引き回し、コネクタ制作、端末処理一式--- 10,000
スピーカー取り付け--- 3,500
デッドニング---55,500
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消費税 14,100円
合計 155,100円
●スピーカー取り付けのみ(デッドニングなし)の場合
上記からデッドニング費用(税込61,050円)を除外して
税込総額 94,050円です。
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ハイレンジスピーカーの設定がない4スピーカーのノア/ヴォクシーで、純正のような外観を維持しつつ音質アップを図りたいオーナー様におすすめできるプランだと思います。
上記の例に対して、ドアスピーカーもカロッツェリアで交換するプランもご提示できますので、ご興味のあるオーナー様はどうぞお気軽にご相談ください♪
ご連絡はコチラからどうぞ♪
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!