レクサスNX350hのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
レクサス・NX350h・F SPORTのオーディオインストール事例紹介です。
NXシリーズはレクサスのクロスオーバーSUVラインアップの主力車種の一つです。
ボディサイズの序列で表すと、RZに次ぐミドルサイズの位置づけになります。(値は2025年05月時点の最新型・全長降順)
モデル名(生産開始)ホイールベース・全長・全幅・全高
LX(1996年)2,850mm・5,100mm・1,990mm・1,885mm
RX(1998年)2,850mm・4,890mm・1,920mm・1,700mm
GX(2002年)2,790mm・4,880mm・1,885mm・1,885mm
RZ(2023年)2,850mm・4,805mm・1,895mm・1,635mm(EV専用車)
NX(2014年)2,690mm・4,660mm・1,865mm・1,660mm
UX(2018年)2,640mm・4,495mm・1,840mm・1,540mm(UX300eはEV車)
LBX(2023年)2,580mm・4,190mm・1825mm・1,560mm
NXは、初期型(AZ10型)はNX300(旧称NX200t)のガソリン車とハイブリッド版のNX300hでスタートし、2021年のモデルチェンジでAZ20型に切り替わりました。
ラインアップは、ガソリンモデルのNX250とNX350、ハイブリッドのNX350hに加えて、レクサス初となるプラグインハイブリッドモデルとしてNX450h+が加わりました。
車購入の楽しみは、グレード選定の他、仕様選びもあります。
NXで現在選択可能な仕様は、スポーツ系のF SPORT、ラグジュアリー系のversion Lと、後から追加されたアウトドア系のOVERTRAILの3つがあります(グレードにより選択不可)
車好きの人口の比率としては、まずスポーツ!、次いでラグジュアリーという順でしょう。当店のような車系ショップですと、やはりスポーツ志向のお客様にお立ち寄りいただく傾向が強いので、F SPORTのお客様ばかり!という時期もありましたが、最近はversion Lと半々に近いところで安定してきました。
今回お迎えするのは、NX350hのF SPORTです。
オーナー様はプレミアムオーディオであるマークレビンソンをお選びになり、しばらく堪能されたようですが、もうちょっとキリっとメリハリのある音を楽しみたいということで、ネット検索→当サイトでレクサス事例を発見!→ご連絡いただきました。
当店では、レクサス車向けの専用プログラムとして、 LEXUS・サウンドアッププログラムをご提供しておりまして、ご意向・ご予算別に2つのプランをご用意しています。
●Prime Tone(税込189,750から)
前席のサウンドへの寄与度の高いフロント2wayスピーカー/センタースピーカーの交換と、ドアスピーカーの稼働条件を整えるためのデッドニングを組み合わせた、コストパフォーマンスの高いエッセンシャルプラン。
●DSP Suite(税込約38万円から)
Prime toneによるスピーカー交換にDSPアンプを加えて、自在な音響セッティングを実現するプラン。
これらのプランは、基本的に標準オーディオ車を前提として開発し、適合スピーカーを選定しておりますが、マークレビンソンの場合でも、さっくり言ってフロント側が2way→3wayに変わるだけですので、7-8センチ口径のスコーカーを加えるだけで対応可能です。
というわけで、今回のお車では、フロント2way+センタースピーカー交換+デッドニングのプランであるPrime Toneに、スコーカーを加えたカスタマイズプランを施工させていただくこととなりました。
〇以下、コンポーネント紹介です。
(1)ダッシュ上両端のハイレンジスピーカー
KICKER KSC404(税込23,100円)
直径10センチのコアキシャルスピーカーです。
純正は9センチですが、ハイレンジのスピーカーグリル内には市販の10センチクラスが入るので、中音域までしっかりつながるように、最大サイズを入れました。
(2)ダッシュ中央のセンター
KICKER KSC3504(税込17,600円)※製品はペアですが使うのは一つ
直径8.9cmのコアキシャルスピーカーです。
ここは、(1)のハイレンジにくらべてスペースがタイトで10センチは入りませんので、純正とほぼ同じサイズの8.9センチをセレクトしました。
(3)ドアにあるスコーカー&楕円径ウーファー
KICKER KSS269(2way商品)(税込66,000円)
これは上記(1)(2)と違って2wayセットの商品です。
スコーカーとして使う小径ユニットの方は7センチ口径のフルレンジユニット。
ウーファーは16cm×24cmの楕円形フルレンジユニットです。
・スコーカーについて:
この製品は、ダッシュボード上の純正ハイレンジスピーカーの交換用を想定して企画されています。
7センチと小径で、公称上限20kHzまで再生できますので、高音域担当として役目を十分に果たしてくれます。聴き疲れしにくいマイルドな高域を再生してくれるのですが、キリっとシャープな高域を楽しみたい場合、ツイーター(ドーム型の薄い素材を微細な振動で鳴らす構造)に軍配が上がります。
今回はハイレンジスピーカーとして、ツイーターのついたコアキシャルスピーカーが高域側の輪郭を作ってくれますので、中音域に専念してもらうには、この小径ユニットが好適ということで、スコーカーとしてつかうことにしました。
・ウーファーについて:
KICKER KSC6704(税込66,000円)
16cm×24cmの楕円形フルレンジユニットです。
純正スピーカーは23cm×20cmという微妙に楕円形の外枠に収まっており、スピーカーホールも楕円なので、この製品がぴったり適合します。
さらに都合の良いことに、トヨタ車に適合する樹脂バッフルが付属していますので、ローコストで取り付け可能です。
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上記のほか、リアスピーカーとトランク内ボックス型サブウーファーがありますが、これらは純正のまま仕事をしてもらうことになります。
(4)デッドニング施工
ドアウーファーの性能をしっかり引き出すには、デッドニング施工は不可欠です。
ウーファーのスピーカーボックスとして機能する、ドアの鉄板(インナーパネルとアウターパネル)の両方に、防振材を貼って、箱を密閉し、振動への耐性を高めました。
LEXUS・サウンドアッププログラムのオプションとして、スピーカーの微細な振動を抑え込む秘密兵器バッフル・スタビライザー・ウエイト取り付けも用意していますが、今回は見送っています。
以上をもって、マークレビンソンNXの LEXUS・サウンドアッププログラムカスタマイズ版の施工が完了しました。
費用面では、PrimeToneのキッカーユニット(2way)での価格が税込189,750円であるのに対して、3wayバージョンの今回は、税込224,950円となりました。
それでは施工の様子をご覧になってください。
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フロントドア
フロントドアの外観です。
Fスポーツの内装色は(1)黒、(2)赤/黒コンビ、(3)ヘーゼル/黒コンビ、(4)白/黒コンビの4パターンあるようです。
白黒コンビははじめてお目にかかりました。オシャかっこいいですね♪
マークレビンソンはフロント3wayで、ドアには、スコーカーとミッドバスが設置されています。
スコーカーは上端のシュッとしたパネルの右半分の部分に入っています。
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ドアトリム取り外し
ドアトリムを外したところです。
NXのサービスホールは比較的大き目です。遮蔽用の白い樹脂パネルでフタされています。
マークレビンソン仕様のウーファーは楕円形ですね。
標準オーディオのウーファーも、外形的には同じ楕円ですが、中のウーファーが真ん丸なので、振動板の面積が異なります。
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アウターパネル作業
アウターパネル側の作業が終わったところです。
サービスホールを塞いでいる樹脂パネルとスピーカーを取り外して、アウターパネルを清掃、脱脂したら、短冊状にカットした防振材を貼っていきます。
サービスホールは大き目で、スピーカーホールも楕円なので作業性はよいです。助かります!
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インナーパネル作業
インナーパネル側の作業が終わったところです。
スピーカー取り付けの際は、MDFでバッフルを作るのが通例ですが、KICKER269には、樹脂製バッフルがついていますので、簡単に取り付けできます。
MDF程度の肉の厚みと重量のある素材で作るほうが、バスケットの微細な触れを吸収し、しっかり保持してくれるので、低音域が伸びて理想的ではありますが、樹脂バッフルもコスト面は魅力ですね。
配線については、純正スピーカーの場合、バッフルの脇にカプラが挿さるので、パネルの表側から接続されるのですが、市販品はスピーカーの背面に接続端子がありますので、一旦ドアの中に通してスピーカーと繋ぎます。
スピーカーとの接続部分については、お手製の純正変換カプラーを使いますので、純正スピーカーケーブルのカプラを切り離さずに接続できます。
この写真だと判別できませんが、ドアパネル上部にスコーカー用のスピーカーケーブルがあります。
このケーブルの被膜と、防振材表面のアルミ箔とが、走行時の振動で接触し、異音が出ないように、防振材に密着するように固定しておきます。
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スコーカー(交換前)
ドアトリムの表側のグリルを外したところです。
純正スコーカーと、ダッシュボード両脇に設置されているハイレンジスピーカー、並びにセンタースピーカーは全て同じユニットが使われています。2way構造で9センチ径です。
供給される信号は、低音域をカットしたハイパス信号で、同じ信号がダッシュボード両端のハイレンジ信号にも供給されています。
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スコーカー(交換後)
ユニット交換後の様子です。
使用ユニットはドアウーファー(後出)とセットでKSS269として販売されていますが、単体ではKSC2704という品番で販売されている製品です。
こちらは、2wayではなく、1wayあるいはフルレンジのユニットです。
バッフルは、当店でMDFを使って制作しています。
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ダッシュハイレンジ(交換前)
標準オーディオの場合、パイオニアのCST(Coherent Source Transducer)ドライバーが入ります。
マークレビンソンの場合も、中・高音域を発生するために二つの振動板を備えている点では同じですが、製品は異なります。
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ダッシュハイレンジ(交換後)
交換後の様子です。
使用ユニットはKICKER KSC404です。
純正がほぼ9センチであるのに対して、10センチと大きくなります。
信号は、ドアのスコーカーと同じハイパス信号が入力されて周囲の振動板を鳴らし、付属コンデンサーによってさらにハイパスがかけられた信号が中央のツイーターに入り、高域を再生します。
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作業後記
今回はNX350hのスピーカー交換+デッドニング事例をご覧いただきました。
本文でお伝えしました通り、当店オリジナルメニューの LEXUS・サウンドアッププログラムは標準オーディオを前提としてご提供しておりますが、中音域を受け持つスコーカーを加えることで、マークレビンソン仕様車にも対応できます。
マークレビンソンのブランドと、24万円強という価格には、前段階で非常に高い期待が寄せられるでしょうから、実際に聴いて、ちょっと慣れちゃえば、よくても期待通り。。大方はこんなもんかなぁ・・という評価に陥りやすい宿命を背負っているように思います。
そんな場合でも、音の出口にあたる「スピーカー交換とデッドニング」によって、非常にコスパよく改善が可能ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
価格的には、以下のフロント側7つのユニットと、スコーカー用のバッフル制作、取り付け、フロントドア2枚のデッドニング、諸掛りを含めて、税込224,950円といったところです。
使用ユニット
(1)ダッシュ上両端のハイレンジスピーカー
KICKER KSC404(税込23,100円)
(2)ダッシュ中央のセンター
KICKER KSC3504(税込17,600円)1/2
(3)ドアにあるスコーカー+楕円ウーファー
KICKER KSS269(税込66,000円)
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なお、NXの標準オーディオの交換対象として、ほかの事例でご紹介している、BLAM、audison、ETON、MORELといったブランドにおいても、センタースピーカー用として選定しているユニットもう二つ調達して、スコーカーに使うことで、今回の事例と同様の入れ替えが可能です。
細かくなるのでそれぞれの見積もり例の掲載は省略させていただきますが、予算としては、概ね20万円強(audison)から30万円強(morel)といった価格レンジに収まる格好になります。
ご興味のある方はどうぞお気軽にお問い合わせください♪♪
直接のお電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
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