ポルシェGT3991のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.386(お問い合わせの際にお伝えください)
model
ポルシェ GT3 991
system
メインユニット:純正(clarion )
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:JBL P6563C
リアスピーカー:JBL GX302
パワーアンプ:内蔵アンプ(純正アンプバイパス)
ケーブル:kaiser swingcomment
サウンドアッププログラムで音の出口整備を行いました。
フルレンジ出力のない純正外部アンプはパスし、デッキ裏から4チャンネルを取り出し、フロントセパレート3wayとリヤ同軸2wayを鳴らしています。
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ダッシュボード全景
ポルシェですね。
シンプルに見えてスイッチ類は複雑で、覚えるのにそこそこ苦労しそうな感じがしました。
中央のメインユニットはOEM供給されているクラリオン製のナビだとわかりました。
裏の配線を確認したところ、一部仕様が違うところがあれど、基本的に市販品と同じでした。
今回は、この純正ナビをメインユニットとし、ドアのデッドニングと併せて、フロントの3wayとリヤスピーカーをJBL製に差し替えるメニューです。
なお、純正システムには外部アンプも含まれるのですが、各ユニットにマルチ接続されていて(予め帯域分割されている)、フルレンジ信号を取り出せないので、外部アンプはパスし、デッキ内蔵アンプを前提として、デッキ裏からスピーカーへ接続することとします。
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フロントドア
ポルシェのオーラに飲み込まれているせいか、アルカンタラのアクセントがやけに高級に見えます(笑)
ウインドウスイッチから伸びるドアハンドル裏にフロントスピーカーが潜んでいます。
この車はフロント3wayで、ツイーターはダッシュ上にあるので、ドアにはスコーカーとウーファーがあります。
スコーカーはちょうどドアハンドル(の握るところ)の裏側、ウーファーはその前方についています。
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第二段階
内装を外したところです。
スコーカーとウーファーというより、ハイカットされたウーファーとサブウーファーという感じですね。
端から端まで均質に黒いので気づきにくいかもしれませんが、モジュール構造になっています。大きなパネルですね。
写真の上部右側(前方)に見える鉄パイプのようなものは、サイドエアバッグのインフレーターです。
アウターパネルの防振に際して、モジュールパネルを外すこととなりますが、このエアバッグユニットも一緒に外すこととなります。
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第三段階
実にスッキリひろびろ!(笑)
パネルが大きい分、外した際の開口部も大きいので、作業性は良いですね。
縦に黒く二本、通っているのはウインドガラスのレールです。
このレールがモジュールパネル側についている一部の車(デミオなど)では、モジュールパネル脱着の際、ガラスを外す必要があります。
さらに窓枠がない車の場合(デミオがまさにそれ)、ガラスの位置決め作業に手間がかかります。
この車のようにドア筐体側にレールがあって、ガラスの脱着が不要だとホント助かります〜。
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第四段階
スピーカーを取り付け、防振を済ませたところです。
スピーカーはJBLの3wayユニットP6563Cです。パッと見、純正のブラケットにポン付けしてるようですが、いずれもMDFでバッフルを組んで取り付けています。
前方のウーファーは数枚積層して高さを出し、背圧の抜けを良くするために、内部にはテーパーをつけてあります。
一部には「モジュールのドアはサービスホールが無いからデッドニング不要」との意見があるようですが、当店は必要という意見です。
鉄板と樹脂との強度の差はありますが、しっかり加工を行うと、サービスホールのある車両よりもトータルの剛性が高くなるので、スピーカー稼働条件の改善幅は大きなもの
になります。
なお、防振材の施工に際しては、後々ディーラーさんでのメンテ作業に支障が出ないよう、基本的にモジュール部分とインナーパネル(鉄板)とを一枚のシートで繋がないように貼っています。一部、補強のためにまたいで貼っているところがありますが、境界部分だけを小さなピースで貼っているので、新しいシートで貼り直しても経費負担が軽く済みます。(再利用は粘着力が低下するので×です)
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リアスピーカー
ドア後方の肘の当たるところにリアスピーカーがあります。
通常の車だと、後部座席という表現になる位置ですが、2名乗車ですので、、どう呼ぶのが適切なのでしょうか(笑)
カバーだけがパコッと外れる構造ですので、作業自体は難しくありませんでした。
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フロントスピーカー用ネットワーク
運転席、助手席の下にそれぞれJBL P6563Cの3wayネットワークを設置しています。
冒頭でお伝えしましたように、純正の外部アンプの出力は予め帯域分割されています。
では、スピーカーキット付属のネットワークを介さずに、個々のユニットを直接つなぐこともできるのでは?とお考えの方がいらっしゃるかもしれませんが、ローカットした同じ信号がツイーターとスコーカーに供給されていて、ツイーター側は付属のフィルタで更にローカットするようになっており、そのまま繋ぐわけにも行きませんし、そういった障壁をなんとかクリアして接続するより、フルレンジ信号を一つ見つけて、スピーカと一体的に設計されたネットワークを使って鳴らしたほうがはるかに音がよくなります。
よって、、フルレンジ出力がひとつもない純正外部アンプは使わずに、デッキの裏からフルレンジを4チャンネル獲得し、スピーカーケーブルも全て引き直した上で、フロント・リアに2チャンネルづつ供給することとしました。
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作業後記
今回はポルシェ911GT3のサウンドアップ事例をご紹介しました。
基本的には音の出口の整備メニューであるサウンドアッププログラムなのですが、フロントが3wayであるのと、リヤスピーカーの交換も行ったので、ちょっと違った見栄えのページになりました。
音の川上の部分については、純正の外部アンプをパスして、純正ナビヘッドからスピーカーケーブルを引き直して、ネットワークを介してスピーカーを鳴らす方法に置き換えました。
いわゆる内蔵アンプでの駆動なのでパワーはマイルドですが、フロントに起用したJBL P6563Cは比較的軽めのスピーカーですし、デッドニング+バッフルで足場もしっかり固めてありますので内蔵アンプでも気持よく鳴らせます。
入庫前に比べれば、随分グレードアップしましたが、今後のステップアップとしては、外部アンプでさらに表現力を高めるとか、audisonの8.9bitのようなプロセッサーアンプによって、デジタルソース再生を可能にしたり、スピーカーのマルチ接続&プロセッサー設定による音響の最適化の世界に踏み出すといったパターンもいいですね。
どんなお車でもご希望とご予算に応じて柔軟にプランさせていただきますので、どうぞお気軽に御相談くださいね!