BMWZ4M Sport(G29)のオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
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事例No.580(お問い合わせの際にお伝えください)
model
BMW Z4 M Sport(G29)
system
メインユニット:純正
デッドニング:フロント
フロントスピーカー:harman/kardon
リアスピーカー:harman/kardon
パワーアンプ:harman/kardon
comment
新型Z4(G29)のデッドニング事例です。
ハーマンカードンのサウンドシステム・スピーカーには手を付けずに、防振でスピーカーの稼働条件を整えました。
オーナー様もニンマリとお喜びです(^o^)
BMW Z4のダッシュボードです。
BMW車のなかでも、特にスタイリッシュな2シーター・2ドアクーペとして、孤高の存在感を放っているモデルです。
同じ2シーターでも、マツダのロードスターにはない、危なげな雰囲気がありますね♪
2003年のデビューで、最近モデルチェンジしたばかりの当モデルで3代目となります。
15年ぶり復活の新型スープラとプラットフォームを共通化していることでも、話題になっています。
今回のメニューは、コンポーネントには手をつけない、デッドニング(防振)のみによるドアの環境整備です。
「カーオーディオのはじめの一歩はデッドニング」
カーオーディオの音質アップのご相談を受ける際、かならずお伝えしているのがコレです。
お家のオーディオセットでのリスニングとの比較てご説明しますと、CD・SD・USB等に記録されたデジタルデータを読み取る「プレーヤー」と、アナログ信号に置き換えて増幅させる「アンプ」までの機能には、お家もクルマも価格なりの品質の違いがある程度です。次いで「スピーカー」についても、ユニットそのものについては同じことが言えるのですが、その設置環境については激しい違いがあります。
お家であれば、どんなプアなシステムであっても、それなりのスピーカーボックスに収められていますが、カーの方は大きな穴がたくさん空いた箱、、というよりフレームに取り付けてあるだけです。
スピーカーの振動板の前後の空気が、穴を介して繋がってしまってますので、出れば後ろに回り込まれ、下がれば前にはみ出すで、さながら野党と永遠漫才やってる様相で、波形全体の損失が常に発生している状態です。
また、金属箱のあちらこちらで共鳴・共振が発生するので、特定の帯域が歪みも生じており、トータルすると、アーティストが意図した波形の再生は非常に困難な条件となっています。
カーオーディオでいうところのデッドニングは、ホームとカーとの最大のギャップを埋めるための手段といえます。
施工にあたっては、防振材を用いて、ドアの筐体の穴をあらかたふさいでスピーカー前後の空気の行き来を遮断し、気密性を高めます。
合わせて、ドアを構成する鉄板や樹脂パネルの振動しやすそうなポイントに防振材を貼って重みをつけ、ドア全体の振動への耐性を高め、共振・共鳴を起きにくくします。
当店のドア防振は、出力が低めなデッキ内蔵アンプを前提とした「ドアチューニング」と、比較的パワフルな駆動が想定される外部アンプ向けの「デッドニング」の2グレードに分けていますが、今回は、外部アンプを含むハーマンカードンのサウンドシステムを搭載したモデルなので、後者のデッドニングで施工いたしました。
Z4は今回のモデルチェンジによってハードトップがなくなり、ソフトトップのオープンに一本化されました。
屋根のあるモデルに比べると、外来ノイズの一定の侵入は避けられませんが、デッドニングによるロードノイズ等に対する防衛効果と、スピーカーボックスとしての機能底上げの両面を狙って取り組みたいと思います。
施工の様子をどうぞ御覧ください♪
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フロントドア
ドアトリムの外観です。
グレー&タンのツートーンにシルバーを合わせた、ラグジュアリー感たっぷりのカラーリングです。
この車はハーマンカードンのオーディオシステムが乗っており、システム図で数えていただくとお分かりの通り、全部で12個のスピーカーが搭載され、これを7chのアンプで駆動しています。(標準は10個)
ドア周りのスピーカーは2つです。
ドアグリップの前のシルバーのカバーのグリルの下には10cmのウーファー、ミラー裏の三角カバーにはツイーターがあります。
一つ前のE89の場合、更に低域のサブウーファーが足元のキックパネルにありましたが、今回は(シートの後ろの)バックパネルに移動しています。
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ドアトリム取り外し
助手席側に移動して、作業に移っていきます。
ドアトリムを取り外したところです。
サービスホールを樹脂パネルで覆う、オーソドックスな形式です。
スピーカーは、レイアウトの都合からか、鉄板側ではなく、樹脂パネル上についていますね。
スピーカー配線は、急速に主流になりつつある、「ヨコから配線」のようですね。ハーネスの束から分岐した青い線が、スピーカー脇に入っています。
なお、ブルーのカプラの内、一つはウーファーへの入力で、一つは出力です。その行き先はミラー裏のツイーターです。
要は、この2つは一系統になっていて、まずウーファーに入った線が折り返してツイーターに向かい、ハイパスフィルターを適用して低域をカットした後、ツイーターを鳴らす方式になっています。
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アウターパネル作業
それでは手を動かしてまいります。
6つのトルクスネジと、白いクリップを回して樹脂パネルを外します。
全体をきれいに清掃・脱脂したら、防振です。
防振剤はサイレントコートのSC-M4-2.4を短冊状にして貼っていきます。
ご覧の通り、サイドインパクトビームや補強材、ウインドウレール等が錯綜していて作業がやりにくいですが、適宜ヘラ等を駆使して、しっかり張り込んでいきます。
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インナーパネル作業
作業最終です。
樹脂カバーを戻したら、インナーパネル側の防振を行います。
こちらで使うのは、同じくサイレントコートのSC-M2-4.0です。
相対的に振動しやすく鳴る広い面、弱い面を意識しながら、全面に貼り込んでいきます。
振動部に最も近いスピーカー周りはしっかり貼り込んでおきます。
この後、ドアトリムを戻して、デッドニングの実作業はオシマイです。
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純正ツイーター
デッドニングの作業は前カットまでで終わりですが、以後のステップアップでどんな事ができるか、検討のための情報収集のために、最低限の範囲で分解させていただきました。
まずツイーターです。
ミラ裏の三角を外し、隙間うめのスポンジインナーを取り除くと、このようになっています。
トレードインは問題なさそうです。
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センタースピーカー
センタースピーカーグリルを取り外すと、2wayユニットが隠れていました。
こちらも、ドアのウーファーとミラー裏ツイーターの関係と同様、一系統の線で繋がっているようです。
ユニットはいずれもドア周りの2つと共通サイズです。こちらもトレードインは問題なさそうですね。
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バックパネル
最後はバックパネルです。
バックパネルとは、運転席、助手席の背もたれの後ろ側のことです。
後部座席がないので、カベがそそり立っているのです。
そのパネルの両サイドには、ご覧のようにスピーカー群がレイアウトされています。
上はリヤスピーカーです。
これもセンタースピーカーの2wayと同様に、左右それぞれが1系統の線で繋がっているタイプです。
下の丸いのはサブウーファーです。
他のBMWのシート下に使われているのと共通のユニットです。
浅いスペースに設置できるよう、マグネットを手前に配置して、奥行きを浅くしてあるタイプですね。
ざっと見たところ、サブウーファーを固定しているネジへのアクセスが簡単ではないようです。少なくとも、このパネル全体を取り外す必要がありそうです。
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作業後記
今回は何かと話題の新型Z4のデッドニング事例を御覧いただきました。
あれこれ取り替えたり、新規投入してませんので、インストールギャラリーの見た目としては、ちょっと地味だったかもしれませんが(笑)、音質面では期待通りの変化が見られました。
オーナー様もニンマリとしていただけましたので、ホッと一安心です♪
冒頭で一通り語りましたので繰り返しませんが、純正デッキが良いとか悪いとか考える前に、穴だらけでビビりやすいスピーカーボックスを何とかするのが先じゃない?ってことです。
ドア防振だけであれば、こちらのページを参考にしていただければと思います。
また、同時にスピーカー交換も済ませようか、とお考えなら、当店人気のサウンドアッププログラムですね。
サウンドアッププログラムでは、デッキ裏からドアに渡るスピーカーケーブルの交換、ドアの防振、インナーバッフル製作、スピーカー交換と、ドア周りのグレードアップをワンストップで完成させるメニューを、(トラブルがない限り!)一日の納期でご提供しています。
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さらにパフォーマンスアップを図るなら、サブウーファー投入による低音域の充実や、DSP投入による音場の最適化といった方向がおすすめできます。
エントリーからハイエンドまで。ご予算とご希望に応じて、柔軟にプランさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談くださいね(^o^)♪
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