日産ラシーンのオーディオインストール事例
サウンドプロ自慢のインストール事例を御覧いただけるコーナーです。
豊富な写真と解説、関連の話題などもご覧いただけます。
当店ご利用前の作業レベルの評価や、施工プラン検討の材料としてご活用ください。
<事例No.657以前は税別表記です。読み替えをお願いします>
-
事例No.574(お問い合わせの際にお伝えください)
model
日産 ラシーン
system
メインユニット:carrozzeria DEH-6500
ドアチューニング:フロント
フロントスピーカー:carrozzeria TS-C1730S
リアスピーカー:carrozzeria TS-C1730
パワーアンプ:純正
ケーブル:純正
ETC:HONDA純正 発話型ETC2.0車載器
ドライブレコーダー:MDR-CAM2
comment
サウンドアッププログラムによりフロント2wayとリヤ2way(同軸)を交換しました。
純正デッキもカロッツェリアの1DINデッキに入れ替え、内蔵DSPで軽く最適化を図りました。
ドラレコ、ETCも取り付けて、完全リフレッシュです!
日産ラシーンのダッシュボードです。
1994年から2000年にかけて生産された日産の大人気車で、Be-1(87年)、PAO・エスカルゴ(89年)、フィガロ(91年)と続いた、日産パイクカーシリーズのアンカーを努めた名車です。
バブル景気のアップテンポなムードの中、この頃の日産自動車は見たことのない車をバンバン連発して、消費者を楽しませてくれてました(^o^)。
ラシーンという車名は「羅針盤」を源とする造語だそうで、無限に広がる未来に視線が向かってたんでしょうか。ネーミングにも時代の活気を感じます。
それだけの想いが詰まったプロダクトということなのでしょう、これら5車種の多くは、今も専門ショップが存在するほどの人気ぶりで、その独創性の高さは時代を超えて評価されています。
今回お迎えするラシーンは、6年の生産期間のうち、後期型とされる1997年以降のクルマです。
ほぼハタチというところで、外観の程度の良さとは裏腹に、純正スピーカーは劣化の限りを尽くしており、かなり滑舌が悪い状態(笑)です。
ということで、サウンド系メニューとして、サウンドアッププログラムによる、前後4つのスピーカー交換とデッキの入れ替えを行いました。
ブランドはカロッツェリアで統一で、フロントスピーカーが17センチ2wayのTS-C1730S(32,000円)、リヤは同じく17センチでコアキシャルのTS-C1730(21,000円)です。
このクルマはダッシュ上がマナイタの様に真っ平らでステージングの条件がいいのに、純正ツイーターがなかったので、2way化は大いなる変化が期待できます♪
デッキは純正とトレードインできる1DINタイプのDEH-6500(19,000円)をセレクト。スマホリンクは当然のこと、CD・USB・BTと全てソースがつかえて、DSPも装備のコスパモデルです。
これらサウンド系に加えて、新車時には無かったETC&ドラレコの便利機能も追加で、時代を完全にキャッチアップです!
オーナー様も大変お喜び♪のラシーンバージョンアップの様子をどうぞ御覧ください。
-
メインユニット
激ブレお詫びいたします。1DINメインデッキです。
カロッツェリアのDEH-6500です。
前述の通り、CD・USB・BT・iPhoneと、時代のソースは一通り受け付けます。
内蔵アンプは50W×4chです。これでフロント2way(ネットワーク接続)と、リヤコアキシャルスピーカーを鳴らします。
DSP搭載ですので、リヤスピーカーを含む「スタンダードモード」で接続して、室内全体をいい感じにまとめることが出来ます。
4ch全てをフロントに割り当てる「ネットワークモード」で接続した場合は、フロントのツイーターとウーファーを個別に制御できるようになるので、より精密な音作りが可能になります。
ちょっと昔話になりますが、この頃の1DINデッキ規格の取り扱われ方には、ちょっとアバウトなところがありました。
規格のはずなのに、自動車メーカーによって、フェイスパネルの開口部の寸法に違いがあったんですね。
日産のケースでいうと、デッキを固定している金属製のステーを左右に5mmオフセットさせないとねじ穴が合わず、フェイスパネルの外周が1.5mm隙間が空いてしまうので専用のパネルを用意する必要がありました。
また、DIN規格とは関係ない話ですが、ラジオアンテナも専用のソケットが必要になったりで、、見積もりを取りながら、懐かしい思いに浸ってしまいました〜(T-T)。
-
フロントドア
フロントドア外観です。
さすがハタチですね。プラスチックが相応に劣化していて、香ばしい感じです。
内張りをバカっと外すときに、パキッ!というのはご想像いただけると思いますが、ネジを緩めただけで割れちゃうなんてケースもあるんですよ。
ワッシャーを含むネジ頭が相手のパーツと固着していて、緩めるのと同時に、相手周辺がごっそり離脱してしまうホラーなパターンです。
作業全般、細心の注意をもってそろりそろりと進めるのは鉄則ですが、いかにもヤバそうなときは、界面活性剤的なケミカルをちょこっと滴下するなど、あれこれ気を遣いながらすすめます。(欧州車に比べると随分マシです)
-
内張り外し
冷や汗をかきつつ、ドアトリム(じゃなくて内張り)を外したところです。
一見、いつもの光景ですが、造りの違いに時代を感じます。
力のかかるドアハンドル部を支える黒いステー。加工の程度が最低限でほっこりします(^o^)
年代物の純正スピーカーといえば、劣化の程度をイジるのは常套手段で、エッジがまるまる一周なくなってるあたり、堂々の風格ですが、注目すべきはスピーカーの造りですね。
フランジ部分は金属製で、きちんとダブルコーンになってます。
この20年の間にずいぶんと効率化、低コスト化が進み、なんでも樹脂成型&アッセンブリー部品化が加速中の今、立ち止まってまじまじと眺めてみると、工業製品とはいえども、今と比べて温かみというか、人の気配を感じる気がして、ちょっと切ない気持ちになります。
-
アウターパネル作業
それではいつもの作業に入っていきます。
ビニールシートを外して、接着剤がわりのブチルゴムを丁寧に剥がします。
ブチルは年を経るごとにガンコになる印象が強いと思いますが、20年ともなると、柔軟性が損なわれてくるので、時折、ポロッと取れちゃうところもあったりしてラッキーな一時を味わえることもあります(たまに)
脱脂、清掃後は、オーディオテクニカのAT-7560Rを配置します。
鉄板はほぼ加工せずに、バッフルを固定するためのボルト穴のみ空けています。
ドアオープナーの開閉機構の構造も時代をかんじますよね。
今は何でもワイヤーで引っ張っちゃいますけど、これはロッドで押したり引いたりする方式です。
途中に支点が設けてあったりして、ピタゴラスイッチみたいでいい感じです。
-
インナーパネル作業
インナーパネルが終わったところです。
17センチスピーカーですので、楕円の純正に比べてパンパンな印象ですが、インナーパネルのスピーカーホール自体は結構大きかったので、穴の拡大はナシでいけてます。
ただ、内装とのクリアランスはタイト気味でしたので、バッフルの厚みを調整して対応しました。
防振の方はセオリー通りです。
全てのサービスホールを塞いで、平面の広い所中心に抑えて、スピーカー周辺を重点配備です。
-
内張りカットの見当
スピーカー拡大に伴う、内張りカット位置の見当をつけているところです。
純正の楕円スピーカーに比べて大きくなりましたが、純正スピーカーグリルは外観キープの観点から引き続き使います。
よって、グリルの裏で、内張りがはみ出している分をカットすることで対応しました。
意外となんとかなるものですね。
-
リアスピーカー
次にリヤスピーカー交換に移ります。
リヤスピーカーは、リアハッチの天井部分に下向きについています。
ラシーンのリアハッチはガラスのある上側と、下側のリアゲートとの2分割式になっています。
上側のみ、下側も、と目的に応じて開閉領域を選べるのでスマートで使いやすいです。また、見た目もおしゃれですね。
リアガラスの中央に見える黒いのは、同時施工したドラレコの後方用カメラです。 -
内張り外し
テールゲートの内張りを外したところです。
ギャラリーのご期待どおり、エッジがボロボロで、部分的に脱落してますね。
低域は全く期待できない状態です。
それにしても、リヤスピーカーもしっかりしてますね。
金属フランジ、ダブルコーンです。
エンクロージャーの気密はありませんが、フロントスピーカー同様、自重は結構あって安定していますし、新しいときは今の純正スピーカーよりいい音したんじゃないかと思います。
-
スピーカー取り付け
カロッツェリアのTS-C1730を取り付けます。
「TS-C1730」までの型番はフロントと同じで、最後にSがつくとセパレート式になり、ナシはコアキシャル(同軸)ということです。
軸を揃えて聴いた場合の性能はおなじです。
リヤのこの位置にこのスピーカーは、かなり贅沢な感じがしないでもないですね。
バッフルは金属フランジのアウトラインをコピーして、MDFで制作しています。
一応、プラサフで黒塗りしてますが、ここは雨が通りそうで通らないので腐食のリスクは極めて低いですね。
-
カットライン検討
一旦内装を戻してみたところです。
そろそろ人の目に見えてきた頃じゃないでしょうか。
フロントの内張り同様、コーン部分が露出し、エッジ部分に負荷がかからないよう、カットラインを決めます。
検討の結果、マジックで書いた黒線のラインで切り取ることに決めました。
-
カット後
リヤはコレで最後です。
マジックでケガいた線をエアソーで切り取りました。
本当はもう少し上まで切り広げたいところですが、スピーカーグリルが迫ってますので、ここがギリギリです。
このあと、グリルを戻して、スピーカー関係は終わりです。 -
ETC2.0
便利機能その1。ETC取り付けです。
グローブボックスの右壁に取り付けました。
この機器は以前、当店をご利用いただいたお客様の新車(シビック)から取り外した下取り品です。
純正品番【 08E25-PB5-B00 】のれっきとしたホンダ純正品ですが、製品自体は汎用品ですので、どのクルマにもつけられます。
コスト面でお悩みのご様子だったので、ご案内しました。
最近では、ETCが標準装備の車両も増えてきましたね。アフターでカーナビ連動タイプに交換なさりたい場合、流用が効く製品であれば下取りにも対応させていただいております。
-
ドライブレコーダー
ドラレコも取り付けました。
後方カメラをバックカメラとして使用したいということでしたが、モニタがラクラク見える場所に置くと車検に通らなくなってしまいますので、定位置のルームミラー付近に設置させていただきました。
「今日もどこかであおり運転。」
ドライブレコーダー設置のご依頼は日を追って増えていますねー。
スタンドアロンもぼちぼちありますが、前後セット型、ナビとセット型の方が圧倒的に多いですね。
ここまで普及してくると、証拠画像があってあたりまえ、なしだと、どうしても説得力が下がってしまって、割りを食ってしまう自体は容易に想定できます。
お取り付けをご検討の際は、どうそご相談ください。
-
裏技
一般的な車両の場合、ドライブレコーダーとETCのアンテナに向かうケーブルは、ルーフ側の内装の隙間に隠して引き込むことができるのですが、ラシーンはフロント周りの内装の固定方法が特殊で隙間がないため、それが叶いません。
機構は異なりますが、ポルシェやローバーミニなども同様で、フロントガラスの際にケーブルを隠すことが出来ません
こういった場合、製品に添付されている両面テープ付きクランプを適当な間隔で貼り付けて留めることになるのですが、見栄えがちょっとよろしくありません。
そこで、ウインドウ際に配線固定用の細いレールを貼り付けて、その中にケーブルを通す方法をとりました。
(写真の左側が進行方向、右側に写っているのは助手席のサンバイザの右側固定部分です。フロントガラスの左側からケーブルを回してきて、ルームミラー左側に固定したドラレコに繋がっている格好になります。)
-
作業後記
日産の誇らしいレガシー。ラシーンのサウンドアップ事例をご覧いただきました。
外観はけっこうキレイに手入れされていて、機関系もちゃんとメンテされているのだけども、ドアは空けた形跡がないというパターンは結構あります。
特に今回のスピーカーは、ゴムのエッジが見事にぐるりと脱落していて、実に典型的な劣化の症状を帯びていました。
機関系はオイル交換に代表される定期メンテの機会がありますので、著しく悪い状態で長期放置されることはありませんが、一般的にオーディオはそういう目で見てもらえる部分ではないので、長く乗られたクルマだと、今回のような例は少なくありません。
スピーカーの不具合が感じられたら、音の出口のリフレッシュはいかがでしょうか?
当店の人気メニューのサウンドアッププログラムでは、デッキ裏からドアに渡るスピーカーケーブルの交換、ドアの防振、インナーバッフル製作、スピーカー交換と、ドア周りのグレードアップをワンストップで完成させるメニューを、(トラブルがない限り!)一日の納期でご提供しています。
価格は73,300円(税別)+お好みのスピーカー代とコストパフォーマンスも抜群です。
今回のような旧型車の場合、純正外観キープ(or尊重)のご要望が多いですが、このあたりは当店得意とするところです。
ちょっと気に入っててね〜というレベルから、バリバリのエンスー系まで、ご予算に応じて柔軟に対応させていただきます。
どうぞお気軽にご相談ください♪
電話もお気軽に♪03-5913-8450です!
-